KT Studio Works -17ページ目

1176AE用のケースを特注

さて、これから毎月恒例の(最近から)歌録りで、その準備中。そこで最近の新顔機材をご紹介。
機材というか電気が通るものではなくて、大切な機材達を傷や衝撃から守ってくれる頼もしいケースの話。


ミックスの時にどっぷり使ってやろうと春先に買ったUniversal Audio 1176AEですが、今のところ活躍の機会に恵まれていないという勿体ない状態に。

最近になって思うのは、ミックスの時に、いくらPTLE向けI/Fの上位機種である003Rackといえどもコンシューマーモデル。そんなんでAD/DAされてアナログ機器を通ったところであまり良い結果を得られないのでは?と思うように。そこは003、ADAT入出力で上等なコンバーターを用意すればいいじゃないかと思うところですが、資金繰りと車を持っていないという機動性の乏しさから断念。
(Lynx Aurora8や、最近出たApogee Synphoney I/Oとか良さそうだよね?)

先月参加した歌の処理がテーマだったJARECのセミナーにおいて、
「掛け録りするということは、エンジニアがその録り音に対して責任を取るということ」
「録りの時にできることはやっておくこと。歌なら掛け録りしておけば、ミックスではオケの処理に時間を使える」
などなど。
こんなことってプロの方々にとっては当たり前だと思うし、そういう仕事をしていたエンジニアさんの姿を現場で見てきたはずでしたが、いざ自分が仕切って録るようになってみると、どこかで「録り音に責任を持つ」という意識が欠如していたんだろうと反省した次第です。

今までの歌はコンプなしで録ってました。
DIGIMAX D8のADAT OUTから003 Rackへ直。
レベルの管理はコンプがあってもなくても大変ですが、「後でなんとかなる」は今後止めていこうと。
LEだとどうしてもレイテンシーの問題がつきまとうし、"TDは内部完結"と割り切ってみることに。

ならば、76AEは録りで使ったれ(゙ `-´)/!!

それで持ち運びのことを考えなくてはならず、今回特注でぴったりなハーフラックのケースを作ってもらいました。


スタジオ勤務時代に教わったケース屋さんがありました。
東京都杉並区は永福町にある古川ケースさん。

以前に別件で現地に伺ったことがあるのですが、町工場そのもの。「インターネット?メール?なにだそれ?」みたいな雰囲気(失礼)
今回は電話で希望の仕様を伝えましたが、電話かFAXでの連絡が基本。でも親身に対応してくれます。
が、「正式な金額は明日連絡します」と言われていたのに連絡がない。おいおい、入金遅れたら完成もずれ込むということで電話。
「あーそうでした、ごめんなさい。じゃー\9,000で」

「じゃー」って(笑)
と、こんなゆるいやりとり。

そうです。送料入れて\9,000です。
巷のノーブランドものよりよっぽど丈夫で見た目も良くてこのお値段。

KT Studio Works

なんてことない普通のケースですけど?

ケースは機材を守るものであって、新品であっても傷はつきます。なので中古でも基本傷だらけでよいので、
中古で、かつArmor、Duplex、Pulseあたりのケースに巡り会えなかったりとか、今回みたいな3Uショートみたいなありそうでないようなものは、今後もお願いしちゃおうと思います。

KT Studio Works

こんな表面
ちなみにこの素材はFRPより頑丈とのこと。
でも黒しかなさそうなので、色を指定される場合はもうちょっと高くなるかも?

KT Studio Works

セッティング完了!
いざっ!!

さすがのオヤイデさん

今日はちょいとニッチなケーブルのお話。

KT Studio Works

このケーブルを見て用途が分からなければ、その筋の人間としてはモグリ決定でしょう。
なので詳しい説明は割愛させていただきますが、作らねばならずY字部分のパーツを買いに会社近くのオヤイデさんへ行った時の一コマ。

K:あのー、音響機器なんですけど、Universal Audio の1176がまだキャノンじゃなかった頃に使う裏の先バラの、あれ何て言うんですかね?そこのネジに合うやつ探してまして。(←なんだその聞き方)
オ:あー、はいはい、使うケーブルはなんですか?(すんごく自然な対応)
K:(特に決めてなくて)普通のmogami、にしようかと...
(しばし探していただき)
オ:これで行けるはずです。(1.25Y-3のY字)
オ:スタジオの方ですか?
K:んー、もともと...
オ:ご自身で76お持ちなんですか?
K:あっ、はい

バレました。
使う資格があるようなないような、どちらかと言えばない側の人間ですよわたくし。しかもキャノン付いてる現在の76なのにね。
ちなみに今回このケーブルを作りたかったのは、アウトをパラりたいって理由です。音の違いもちょっと研究してみたり。

最後に
オ:口径がもし合わなかったら持ってきてくださいね(笑顔)

嬉しいですね。
話の分かる店員さん、対応もイイ。
頼もしい限りです。

そういえば最近のオヤイデさん、ProTools HDのDigiLink互換のケーブルを販売開始したそうです。
ニッチな市場なのに、とことん儲けてらっしゃる。

これからも期待しています! ( ^ ^)b

なんちゃってiRigをこしらえてみる

このところ、Audio I/Fメーカーがギター関連の製品を積極的に展開してます。
少し前にDigidesign が ELEVEN / ELEVEN Rackを、APOGEE が GIOを、IK Multimediaは昔からのお得意分野ですが、AmpliTubeを3へモデルチェンジさせたり、「ギターばっかりじゃん!」ってくらい多い。
実際、プロのレコーディングがアンシュミで完結することもザラらしいし。需要があるってことなんでしょうな。
そんな流れが、iPhone、iPod touch、iPadにも波及し始めています。

パイオニアは、IK Multimedia の iRigでしょう。
同社のAmplitubeをApp Storeからダウンロードすれば、コンパクトな環境で本格的な音色で練習できると。

IK Multimedia iRig IPIRIGPLGIN
IK Multimedia iRig IPIRIGPLGIN
posted with amazlet at 10.08.25
IK Multimedia (2010-07-19)
売り上げランキング: 9
だがしかし、このiRigが発表は春先だったものの当時すでに「今夏発売予定」となっていて、結局発売は7月末。ところが発売早々近所やネット上の楽器店で見事に品薄。予約受付状態。

ただ指をくわえて待っているだけでは気が済まないユーザーは自分だけではないらしく、自作されている強者も居るようです。

そこで...

作ってみる? (b^-゜)
ってやっぱなりますわね。

でもそう簡単にいかないのが世の常。
そんなに電気的知識を豊富に持ち合わせておりませんので、どうしてもピックアップの出力をiPhoneのマイク入力にそのまま突っ込むことが出来るD.I的な回路をどうするかに悩むわけです。
iRigはその機動性が大きなウリなので、別途パッシブD.Iを用意するなんて無理。
そうなるとパーツの中にそれなりの回路を仕込まなくてはなりませんが、単純に抵抗挟めばイイってもんでもなさそう。

んー、悩む。
それで更に調べてみると、以外にもこんなモノが。

K2 Worksのブログ(仮) K2 Worksのブログ(仮)

Peterson / ピーターソン ISTROBO アダプター ケーブル iPod touch and iPhone


超高精度のストロボ・チューナーを送り出すPETERSONが、"iStroboSoft "なるチューナーアプリを出しているそうで、それ用のケーブルだそうです。でもお気づきの通り、入力のみ。スピーカーから音は鳴って欲しくなくて、イヤホンやヘッドホンでモニターしたいとなれば、そのケーブルを作るという方法で何とか行けそう。大事なiOSデバイスを壊さない一番安全な方法だと思います。

iPhone / iPod touch (第2世代以降)/ iPad のイヤホン端子は4極で、マイクの入力やリモコン操作を受け付けられるように出来ています。
調べてみると、ピン配は先端から...
・L ch
・R ch
・GND
・Mic
となるそうです。

このアダプターケーブルを接続する前提の系統と、イヤホン用の系統に4極のミニピンから分岐させて、GNDは1本にまとめる。ただそれだけなんです。

んで、完成したのがコレ。

KT Studio Works

普通すぎる...
でもちゃんと機能してます。

iPadにつなげてみると...

KT Studio Works

こんな感じです。

iPhone 4でも使ってみましたが、iPadよりもちょっと音が粗めな印象でした。でも聴くに堪えない音質ではなくて、どちらも十分楽しめます。

実はこんななんてことないケーブルも完成するまでに1ヶ月ほど掛かってしまいました(ノ_・。)
イヤホン出力からは普通に音楽を聴くことができますが、肝心の入力ができないというもの。
この問題に直面してからしばらくは製作するのを止めていたのですが、品薄はもう少し続きそうなことと、今レコーディング中の楽曲でギターを担当してくれている職場の同僚がコレで練習したいと聞かないもんで、また作り始めました(笑)
結局何がいけなかったかといえば、購入したパーツに問題があって、4極メス端子の3番(GND)と4番(Mic)がショートしてました。あまりに単純で、こんなことに気づけなかったのかと落胆。゚(T^T)゚。
改めてパーツを買い直したら、無事完成!と言うわけです。やれやれ、ホッとしました。

ちなみに線材はmogami 3031
太さ的に一番しっくり
 
ところでこのケーブル、欲しい方おられますかね?
「ピン配がどうの言われても意味わかんないし、半田付けしたことない」とか「作るの面倒」などなど、価格未定ですが(売る気?)、フィードバックがあれば検討します。
ケーブルの長さをもっと長くとか、イヤホン端子は3.5mmのミニピンじゃなくて6.3mmのTRSフォンがいいった要望にも対応できるでしょうし、市場価格がだいたい¥4,800前後するiRigと比べて、Peterson Adapter Cableを別に買ってもiRigより安い価格設定で行けちゃいそうな予感(構想ですよ!構想...)

もちろん、くれぐれも「Peterson Adapter Cableを別途お買い求めください」となります。