将棋世界2024年2月号(付録セット) [雑誌]
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3連覇を目指す藤井聡太王将に
振り飛車党の若き旗頭・菅井竜也八段が挑戦する
第73期ALSOK杯王将戦7番勝負。
ここまで2局を消化し、藤井王将が圧巻の2連勝。。
早くもシリーズの流れが決まりそうな急所の第3局が
本日より、島根県は太田市「国民宿舎さんべ荘」にて
運命の幕を開きました。。
藤井王将の今期ここまでの成績は44戦38勝6敗(.864)。
春の名人を奪取に始まり、叡王、棋聖、王位を立て続けに防衛。。
勢いそのままに王座も奪取し史上初の八冠独占を達成しました。
「冬の本場所」竜王戦も貫禄のストレート防衛を飾り
2023年を締め括り迎えた新年最初の防衛戦/王将戦も
より強く鮮明に「一強時代」を印象づけます。。
対します、菅井八段の今期ここまでの成績は
41戦25勝16敗(.610)。順位戦はA級で5勝2敗。
打倒・藤井八冠の一番手として
将棋界の大きな期待を背負い、そして何より自分自身の
気合も満点に臨んだ王将戦はここまで全く歯が立たず。。
年明けからの成績もここまで1勝4敗と厳しい船出に。。
現代のトップ棋士同士の対局の
勝敗をほぼ100%左右する、AIでの事前研究で
藤井王将に深さと精度で後れを取っては勝負にならず。。
菅井八段にとっては極めて厳しい番勝負となりました。。
気になる両者の対戦成績は
ここまで15戦して、藤井王将が11勝4敗とリード。
第3局の先手は背水の陣を敷く菅井八段。
その初手で角道を開けたのをみて、藤井王将は2手目に
飛車先の歩を突き、居飛車を明示し対局はスタート。。
菅井八段は8手目に飛車に手をかけると
8筋へと振り「向かい飛車」を投入、戦型はもちろん
「対抗形」となりました。。
先に仕掛けたのは、菅井八段。。
玉を振り飛車の相棒「美濃囲い」に納めてから
早めに角交換を成立さると、7筋の歩を突き合わせ
積極的に模様を動かします。。
しかし、藤井王将は動じることなく
二度目の角交換を成立させ、一つ間合いを図ってから
再び手持ちとなった角を敵陣へ投入し、切り返します。。
自陣に相手の拠点作りを許し、さらに
8筋からの歩の成り込みも許した菅井八段は
飛車先に銀を乗せた7筋を拠点に、反撃開始。。
まずは後手の飛車を抑え込みにかかります。。
手番の回った藤井王将が狙われた飛車を
7筋に合わせた44手目の局面で、終了時刻(午後6時)となり
菅井八段が次の手を封じて、一日目は終了となりました。。
果たして、菅井八段の構想や見立てはいかに。。
明日は決着の二日目、開始直後から予断を許しません。。