本日、第73期ALSOK杯王将戦7番勝負/第3局開幕「戦型は対抗形、背水の陣・菅井八段が封じ手」 | 柔らかい手~個人的将棋ブログ

本日、第73期ALSOK杯王将戦7番勝負/第3局開幕「戦型は対抗形、背水の陣・菅井八段が封じ手」

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3連覇を目指す藤井聡太王将に

振り飛車党の若き旗頭・菅井竜也八段が挑戦する

第73期ALSOK杯王将戦7番勝負。

 

ここまで2局を消化し、藤井王将が圧巻の2連勝。。

早くもシリーズの流れが決まりそうな急所の第3局が

本日より、島根県は太田市「国民宿舎さんべ荘」にて

運命の幕を開きました。。

 

 

藤井王将の今期ここまでの成績は44戦38勝6敗(.864)。

春の名人を奪取に始まり、叡王棋聖王位を立て続けに防衛。。

勢いそのままに王座も奪取し史上初の八冠独占を達成しました。

 

「冬の本場所」竜王戦も貫禄のストレート防衛を飾り

2023年を締め括り迎えた新年最初の防衛戦/王将戦も

一切、付け入る隙を与えることのない圧勝に次ぐ圧勝

より強く鮮明に「一強時代」を印象づけます。。

 

対します、菅井八段の今期ここまでの成績は

41戦25勝16敗(.610)。順位戦はA級で5勝2敗。

 

打倒・藤井八冠の一番手として

将棋界の大きな期待を背負い、そして何より自分自身の

気合も満点に臨んだ王将戦はここまで全く歯が立たず。。

年明けからの成績もここまで1勝4敗と厳しい船出に。。

 

現代のトップ棋士同士の対局の

勝敗をほぼ100%左右する、AIでの事前研究で

藤井王将に深さと精度で後れを取っては勝負にならず。。

菅井八段にとっては極めて厳しい番勝負となりました。。

 

気になる両者の対戦成績は

ここまで15戦して、藤井王将が11勝4敗とリード。

 

第3局の先手は背水の陣を敷く菅井八段。

その初手で角道を開けたのをみて、藤井王将は2手目に

飛車先の歩を突き、居飛車を明示し対局はスタート。。

 

菅井八段は8手目に飛車に手をかけると

8筋へと振り「向かい飛車」を投入、戦型はもちろん

「対抗形」となりました。。

 

先に仕掛けたのは、菅井八段。。

玉を振り飛車の相棒「美濃囲い」に納めてから

早めに角交換を成立さると、7筋の歩を突き合わせ

積極的に模様を動かします。。

 

しかし、藤井王将は動じることなく

二度目の角交換を成立させ、一つ間合いを図ってから

再び手持ちとなった角を敵陣へ投入し、切り返します。。

 

自陣に相手の拠点作りを許し、さらに

8筋からの歩の成り込みも許した菅井八段は

飛車先に銀を乗せた7筋を拠点に、反撃開始。。

まずは後手の飛車を抑え込みにかかります。。

 

手番の回った藤井王将が狙われた飛車を

7筋に合わせた44手目の局面で、終了時刻(午後6時)となり

菅井八段が次の手を封じて、一日目は終了となりました。。

 

王将戦/第3局の棋譜中継はこちら

 

果たして、菅井八段の構想や見立てはいかに。。

明日は決着の二日目、開始直後から予断を許しません。。