「1日に鉄道で何km乗車できるか」
この問いに挑みました。
東北新幹線に、1日で4000km以上乗ってきた話です。
新幹線4000kmチャレンジ実施日は、9月6日の火曜日。
自宅から始発電車で東京駅に向かいます。
東北新幹線に乗りまくって、1日の乗車距離4000km超えを目指します。
『1本目・その1』・「やまびこ51号」東京6:04→仙台7:58
基本的には停車駅が少ない「はやぶさ」利用をしますが、発車時間が6:04と早い「やまびこ」で仙台まで行きます。
料金節約と長時間乗車のため、東京から仙台まで「やまびこ」自由席なのです。
車内販売無しの「やまびこ」ですから、東京駅の弁当店「祭」で、鳥めしを買って持ち込みました。
大宮〜宇都宮だけ、隣の席に人が座りました。朝の通勤客が、隣の停車駅まで乗る人が多いです。
それ以外は、隣は1日中空席でした。余裕を持った乗車ができました。
『1本目その2』・「はやぶさ1号」仙台8:05→盛岡8:44
「やまびこ」は、古川駅で「はやぶさ1号」に追い抜かされます。
そのため仙台から盛岡まで「はやぶさ1号」に乗り換えました。
乗ってすぐ、車内販売のワゴンが来ました。
買ったのは「イギリストースト風せんべい」です。青森県のソウルフードが、せんべいになりました。
盛岡より北に行くと、本数が減ってしまいます。
また七戸十和田など停車駅が多くなり、限られた1日で長い距離を稼ぐのには適しません。
ですから大宮~盛岡の単純往復をしまくります。
JR東日本乗り放題の「大人の休日倶楽部パス」利用だからできるのです。
《これで535.3km乗車》
『2本目』・「はやぶさ10号」盛岡8:50→大宮10:39
16時間以上の耐久乗車を予定していますが、眠いです。
トンネルが多く、やや単調な景色です。
前日は6時間弱の睡眠時間で、もともと寝不足です。
この先、体力がもつか、若干不安です。
実際の乗車時間を測るために、ストップウォッチを提げながら乗車していますが、まだ3時間ちょっとです。
3時間33分33秒で撮影する予定でしたが、1秒ずれました。
『3本目』・「はやぶさ17号」大宮10:45→盛岡12:32
大宮駅を6分折り返しで、また盛岡に向かいます。
東京~上野間は、速度を上げられないので、時間のロスが出るため、カットする必要があるのです。
車内販売では、ペプシコーラを買いました。
普通列車グリーン車でも売っている品です。
コーラで頭がスッキリしたのか、3本目からは、眠くなくなりました。
ペプシの威力は絶大です(ホントかな)
曇り空だった天気が、晴れてきました。
この日は九州付近に強力な台風がありました。遠くだから心配はなさそうですが、7月には山陽新幹線で線状降水帯による遅れで、4000km乗車ができなかったので、不安になっていたのです。
《これで1545.3km乗車》
『4本目』・「はやぶさ22号」盛岡12:50→大宮14:39
盛岡で18分折り返しです。大宮は6分ほどで折り返すため、売店に寄るのは怖いのです。
時間に余裕がありますから、弁当を買うことにしました。
改札内の弁当店は、品数が多くて助かりました。
買ったのは、吉田屋の「オール青森弁当」です。
青森の料理が、いろいろ楽しめる弁当です。
ビールを車内販売で買って、弁当を楽しみます。
「耐久乗車」という面もありますが、好きな車内販売を利用しながら過ごす快適な時間でもあります。
《これで2050.3km乗車》
目標の半分の2000kmを超えたぞ!
『5本目』・「こまち27号」大宮14:45→盛岡16:33
5本目と6本目は「こまち号」に乗車します。
乗り心地は、さほど変わりませんが、何しろ16時間乗るわけですから、気分を変えることができます。
「はやぶさ」車両でも、窓際E席は取れましたけど。
珍しい品を買いました。「サヴァ缶のプリッツェル」です。
国産サバを原料に使用しているそうです。
当然サバの香りがします。
時間が有り余ることが予想されたため、来年度の仕事の計画でも立てようかなと思っていました。
実際に、20~30歳代の頃は東海道新幹線の中だと頭が凄く冴えたのです。
でも、いつのまにか「ボーッ」としてしまいます。ビール飲んだせいかな。
《これで2555.3km乗車》
『6本目』・「こまち34号」盛岡16:50→大宮18:39
続けて「こまち」車両に乗車です。
この先は、食料の調達が困難になりそうです。
車内販売では、弁当やサンドイッチは扱っていません。
次の大宮では6分乗り換え。戻った盛岡では遅い時間になり、弁当店は閉まっています。
昼間に買った盛岡の改札内の弁当店をのぞきましたが、食べたい駅弁がありませんでしたので、隣のNewDaysに寄りました。おときゅうパスで1割引です。
アイスも含めて3品買いました。(アイス以外の2品は、あとで食べました)
車内販売は、今回最も遅い「発車15分後」に車内販売が回ってきました。
凄くないですか!「こまち」は盛岡からワゴンが乗り込みますから、15分は激早です。
8本の列車とも15分以内でワゴンが来たというのですから、販売員さんの頑張りは素晴らしいです。
車内販売で買った品は「かりっとわかさぎプレミアムチーズ」です。
八郎潟のわかさぎに、デンマークのチーズがコラボしています。
お茶でなくてお酒でないと美味くありません。
ただし自覚症状はありませんが、体力が消耗していそうですから、お酒は最小限にしました。
《これで3060.3km乗車》
3000km超えだっ。
『7本目』・「はやぶさ41号」大宮18:50→盛岡20:33
大宮から最後の1往復です。
E席は満席でしたが、2列のA席が空いていましたので選択しました。
3列窓際のA席だと、車内販売は利用しにくいもので。
「ほやたまご」を頼みました。
ほやの中に、ゆでたまごが入っています。2つに切ったら、こうなります↓。
珍味です。
この時間帯が一番シンドイかなと予想していたのですが、体力的には問題ありません。
眠くはなくなりましたし、腰も痛くありません。
外が暗くなり、景色はどうでもよくなりました。
《これで3565.3km乗車》
『8本目その1』・「はやぶさ48号」盛岡20:50→仙台21:33
最後に東京に向かいます。あとは帰るだけです。
これで、4000km超えの乗車が、内定したことになります。
ホントは《1日で4000km超えの乗車》達成の祝杯をあげようかとも思いましたが、
体力がかなり消耗しているようで、控えました。
『8本目その2』・「やまびこ74号」仙台21:48→東京23:44
仙台駅で「はやぶさ」から「やまびこ」に乗り換えます。
4000km超えが主な目標ですが、1日のうち何時間、新幹線の車内にいるかも記録します。
もともとガラガラの車内でしたが、福島・郡山で多くの人が降りていきました。
宇都宮の手前の8号車では、こんな状態でした↓。(宇都宮で10人近く乗ってきましたけど)
東京駅に23:44に到着しました。
この日の1日で、乗車した新幹線の距離はというと・・・
4100.6kmです。
4000kmを超えました!
小さな声で、バンザーイとつぶやきました。
(しょせん営業キロでしょ、というクレームは受け付けません(^^♪)
「やまびこ号」を降りると同時に、首から提げていたストップウォッチを止めました。
ストップウォッチの画像です。
滞在時間は16時間33分35秒です。
時刻表上だと、乗車時間は16時間1分になります。
でも、最初の6:04発「やまびこ51号」には、発車の11分前に乗り込むことができました。
また、上り「はやぶさ」は盛岡駅で「こまち」と連結する関係で、乗り込んでから発車するまでに5分あり、プラス30分ほどになりました。
◆この日の行程
この1日を、表にまとめました。
『その後』・・疲れました
「大人の休日倶楽部パス」利用ですから、次の日もJR東日本乗り放題です。
次の日も朝の6時7時に家を出て乗り鉄するのは、キツイとは予想していました。
そこで9時頃に家を出て、富士急行にでも乗りに行こうかなと思っていたところ、疲労で起きられませんでした。
次の日は、大人の休日倶楽部パスは利用できませんでした。
更に次の日も、富士急行に乗り鉄に行く際に、体が辛くて起きるのが20分遅れてしまい、「かいじ」に課金することになってしまいました。
若いころ私は、4日連続車中泊をしたことがありますが、50歳過ぎたら乗り放題と言っても限度あると実感しました。
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一般市民の方は、ここまでで十分でしょう。
マニアの方は、この先もお読みください。
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以下は、詳細な計画と、今までの乗り鉄との関係です。
【1】今までに新幹線乗りまくりを2回
今まで、2回の「新幹線乗りまくり」をしました。
《1回目》東海道新幹線3518.6km~2021年6月
東海道新幹線の東京から新大阪までを、1日3往復を乗りまくりました。
この時は、新幹線に3518.6km、15時間57分乗りました。
3往復とも「のぞみ号」グリーン車で、車内販売を利用しまくりで、充実感あふれる1日でした。
《2回目》山陽新幹線3780.5km~2022年7月
今年の7月に、JR西日本に乗り放題の「西なびグリーンパス」を利用して、山陽新幹線を乗りまくりました。
この時は、新幹線に3780.5km、14時間47分乗りました。
本来は、4000kmを超える計画でしたが、豪雨で新幹線が遅れてしまい、4000km超えはできませんでした。
来年(2023年)の3月途中まで、「西なびグリーンパス」の発売が延長されると発表されました。
来年に再度挑戦、という気持ちでいました。
【2】大人の休日倶楽部パスの期間に
9月5日から13日まで、50歳以上ならJR東日本乗り放題となる「大人の休日倶楽部パス」が利用できる期間です。
今回は特殊な事情がありました。
★土曜日曜は仕事が入っていて、観光列車に乗りに行けない。
(月曜日には、しなの鉄道「ろくもん」に乗れましたが)
★9月6日の火曜日が休みになりました。
★「大人の休日倶楽部パス」で6枚発行できる指定券が、使うあてがなくなりました。
こんな状況で、ふと浮かびました。
「6枚の指定券を全部使って、東北新幹線を乗りまくるのは?」
【3】4000km超えも可能
調べていくと、ポイントは3つありました。
★「はやぶさ」に乗りまくる
基本的に乗るのは「はやぶさ」限定です。停車駅が少なくて速度が速いです。
(併結している「こまち」でもOK)
★東京から大宮は、なるべく避ける
最高速度が遅いですから、大宮乗り換えが適切です。
上り「はやぶさ」から、下り「はやぶさ」へは、昼間は6分乗り換えで、短いのも良いです。
★盛岡以北は厳しい
盛岡以北は、本数が少なく、二戸や七戸十和田などに停まるタイプも多く、距離が稼げません。
こんなわけで、大宮~盛岡間を往復するのが基本になります。
調べること40分、「4100.5km」のプランができましたが、最後は新青森で終わりです。
泊らなくても良いプランを再度探したところ、ありました!
東京発着だと「4100.6km」を16時間1分で乗れるのです。
この計画で乗りまくることにしました。↓
【4】指定券は6枚まで
「大人の休日倶楽部パス」は、指定券が6枚まで追加料金なしで発行してもらえます。
その6枚は、すべて大宮~盛岡間の指定券です。
★1枚目と2枚目の「はやぶさ」です。
★3枚目の「はやぶさ」、4枚目は「こまち」です。
★5枚目の「こまち」、6枚目の「はやぶさ」です。
【5】不足する2枚は・・・
全車指定席の「はやぶさ」「こまち」で4往復するには、8枚の指定券が必要ですが、6枚しか取れません。
そこで、やむを得ず、別料金で指定席特急料金を払うことにしました。
東京から盛岡まで全区間だと6430円必要です。
節約するため、東京~仙台は「やまびこ」自由席で追加料金無しにして、別払いは「はやぶさ」の仙台~盛岡3180円を2枚だけに抑えました。
これが結果的に、乗車時間を長くすることにもつながりました。
【6】列車の遅れが心配
1日で新幹線を4000km以上乗るというミッションですが、若干心配がありました。
この1~2年、乗り鉄の計画を立てると、半分くらいが列車の遅れなどで、計画通りにいかないのです。
この1年間でも、こんな乗り鉄トラブルがありました。
《2021年》
★10月→→「伊予灘ものがたり」に接続する「いしづち」が車両故障。「伊予灘ものがたり」双海編に乗れず。
★12月→→「伊予灘ものがたり」ラストランでも、人身事故で「いしづち」が途中打ち切り。双海編に乗れず。
《2022年》
★3月→→ソニックが停止して、別府から乗れる「36+3」を杵築からしか乗れなくなった。
★6月→→津軽鉄道の後に「リゾートしらかみ」に乗る予定が運休。
★7月→→大雨で山陽新幹線4000kmが達成できず。「しまてつカフェトレイン」にも遅れる寸前に。
★8月→→「伊予灘ものがたり」に乗りに行く予定が成田空港の落雷で全便ストップ。何とか間に合う。
とてつもなく運が悪いです。
九州乗り鉄で、太宰府天満宮で100円のお賽銭で手を合わせましたので、今度は大丈夫だと信じました。
体力消耗と闘いながら、4000km超えをした話でした。
最後までお読みいただき感謝いたします。