もし知人から「動画、はじめてみました!」と言われたら、たぶん、
「あぁ、ユーチューバーでも目指すのかな?」と思うと思います。
でも、「はじめてみた」のアクセントは、本当に「始めた」意味でしたか?(笑)
・・・そんな、アクセント&イントネーションで意味が変わって、妄想が楽しかったお話。
「見た目」「話し方」「伝え方」を磨いてワンランクアップ!
フリーアナウンサーの内山久美子です。
今日もお読みいただきありがとうございます。
まずは、ちょっと混同しがちな、アクセントとイントネーションの違いから。
●アクセント、というのは、1つの単語の音の高低のこと
例えば、
(※わかりやすく、高く読むところを赤字で示してみました。)
●雨(あめ)
と
●飴(あめ)
●箸(はし)
と
●端(はし)
のように、
音を高く出すか、低く出すかで、意味が変わるのが日本語の特徴ですね。
*********
それに対して、
●イントネーションは文全体の音の高低、抑揚とも言ったりします。
例えば、「そうでしたか」・・・を
●語尾を上げて言えば疑問形になり → 「そうでしたか?」
●前半部分を高く言うと、納得の意味になる → 「そうでしたか。。。」
という感じです。
ですので、よく
「あのアナウンサーのイントネーションがおかしい!」と指摘を受ける場合も、
実は、イントネーションではなく、アクセントがおかしいという場合も多いようです。
・・・が、
今日は、そういう堅苦しいことは、まぁまぁ、置いといて・・・
気楽に笑って読んでいただけたら、嬉しいです♡
先日、深夜に見ていたテレビ番組。
タレントさんが、今流行りの
「ユーチュバーになるべく、動画に挑戦する!」
みたいな企画があって、
あぁ、いつものね…的な感じで、
成り行きを見守っていたら、、、
次にテレビから聞こえてきた一言に、
一瞬、手が止まる・・・。
「動画、はじめてみました」
画面にもドーンと、上記の文字。
・
・
・
ん?
どこかおかしいかな?
別におかしい所は。。。
そうなんです。
これ、
文字を見ただけではわからないと思うのですが、
アクセントがちょっと、「ん?」だったんです。
↓赤太文字を高く読むと思ってくださいね。
「動画、はじめてみました。」
・・・と言っていたんです。
おわかりでしょうか?
「はじめて」だと、
漢字で書くと、
「初めて」=はじめて
を意味するので、
このアクセントだと、
「動画制作にチャレンジした」・・・という意味ではなく、
「動画を初めて見た」
という意味になってしまうのです。
イメージとしては、こんな感じ?
↓
↓
↓
使用例:
《孫がユーチューバーになったっていうんで、わたしゃ、パソコンで
動画、初めてみましたよ~。》
的な?
いや、これ、どう考えても、
動画にチャレンジする内容だったので、
正しくは
「動画、はじめてみました。」
が正解だったと思います。
漢字で書くなら、こっちの意味↓
つまり、
◎動画制作にチャレンジする意味だったら
「動画、はじめてみました。」=始めてみた
◎動画というものを、初めて見ちゃった♡、という意味だったら
「動画、はじめてみました。」=初めて見た
になるわけですね。
日本語のアクセント・イントネーションってやっぱり難しいな~と思いながら、
深夜に、
「始めてみた」
「初めてみた」
・・・と一人ブツブツ復唱してしまった、一件。
そんなことがあって、
耳がいつもより敏感になっていたのか、
その後、立て続けに聞いた、
一瞬「ん?」
と考え・・・、
その後、
思わず笑っちゃったアクセントを2つ。
とあるCMにて。
いよいよセールの季節になったよ~!!というニュアンスを伝えたいCM。
ナレーションのコメントとしては、
「街にでっかいOFFがきた!」
という何気ない一言。
でも、これ、
OFFのアクセントがちょっとだけ微妙~。
「オフがきた」だったら正解だったけど・・・
(↑赤文字を高く言う)
↓たぶん言いたかったイメージ
聞こえてきたのは・・・
「オフ」。。。
・
・
・
ということは、、、
街にやってきたのは
これだね!
↓
↓
↓
街にでっかいお麩がきちゃったよ・・・(*‘∀‘)
・
・
・
ま、お麩なら、害もなさそうだし、いっか♡
・・・というレベルでいいかどうかわからないですが、、、
もう、これまた深夜に聞いて、
一人で妄想してしまいました。
「でっかいお麩♡」はふはふ。。。
「OFF」と「お麩」のアクセントまとめ
ビックセールの季節が来たのなら
◎でっかいオフが来た
やってきたのが、どでかいお麩だったら
◎でっかいお麩
ちなみに、「お休み」の意味のオフは
◎オフ
です。
お休みにお麩がきちゃったら、それこそ大変!(*´ω`) ←まだ言ってる。。。
勢いに乗ってもう一つ。
あるタレントさんが、
ちょっと勇気を出して、盛り上がる若者の輪に交じっていく・・・という企画のロケにて。
「ここまできたんだから、あとはノリで、なんとかなる!」
…というニュアンスで放った一言。
・
・
・
「それはノリで!」
↑たぶん、伝えたかったのは、このイメージだったと思いますが、
これまたアクセントが、ちょっと惜しかった・・・。
「それは、のりで!」
(※赤字を高く読んでください)
・
「のりで!」
・・・なるほど、そうですか(;´∀`)
・
・
・
・・・となると、
それは・・・
・
・
・
「のり」かな?
のりで何をしたかったのかな?(*‘∀‘)
う~ん、もしくは、
こっちか!
↓
↓
↓
ノリかな?
のりかな?
海苔かな?
色々、また妄想が・・・(*´ω`)
実はこの3つ
単語単体だけを発音するなら、
●「ノリ」も
●「のり」も
●「海苔」も
響きは同じ。
でも、これに助詞がつくと、
●「ノリ」だけは、平板化といって、そのまま音を下げずに読みます。
なので、全体のイントネーションとしては、
(※赤字を高く読んでね)
◎イケイケどんどんの「ノリ」なら、
「それはノリで!」
◎貼り付ける「のり」なら、
「それはのりで」
◎食べる海苔も
「それは海苔で」
になるわけです。
・
いや~、日本語のアクセント・イントネーションってホント、面倒くさいわ~
・・・と思いながら、
妄想が楽しかった、
それ、アクセントで意味、違っちゃったよ3選
でした。
日本語のアクセントは、音の高低差で意味が違ってきます。
(ちなみに英語は、音の強弱です。)
そんなに神経質になる必要はありませんが、時として、ちょっとしたアクセントの違いで、
とんでもない妄想が広がることがあります。
*******
~今日のおさらい~
●作品1
◎動画を始めたんだ!とアピールしたいのなら・・・
「動画、はじめてみました。」
◎動画を生まれて初めて見たのなら・・・
「動画、はじめてみました」
*******
●作品2
◎「値引き」「お休み」という意味のOFFは
「オフ」
◎汁物などに入ってるのは
「おふ」
*******
●作品3
◎イケイケどんどんは
「ノリで」
◎塗るのり、食べる海苔は
「のりで」
また、むふふな「アクセント」「イントネーション」を聞いたら、書かせていただくかも?です。
*言葉遊びが好きなしゃべるプロ
内山久美子
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聞きたくても聞けなかった、
アナウンサー受験の疑問に
就活講師歴22年の内山がズバッとお答え!
・アナウンサー受験はどこを見られてる?
・今からどんな準備をしたらいいの?
・受験にまつわるコネ・学歴・容姿の謎
基本、本音しか書いていません(笑)
あなたの背中をそっと押せたら幸いです。