斎藤光正監督 捜査網その22
斎藤光正監督を勝手に解説
「大江戸捜査網」でテキストとするのは
第3シリーズ第71話「音次郎 撃たれる」です
その4回目
カット割が独特過ぎてほぼ全カット紹介したいが
さすがに引用の範囲を超えるので適当に端折りながら見ていきましょう
割り符を奪ったが「胡蝶」が敵の手に落ちてしまった!
音次郎(里見浩太朗)が箸ナメshotでセリフ
『割り符はまた手に入れられるが、胡蝶の命は一度失くすと取り戻せない…俺が(光明寺に)行く!』
下からフレームインした井坂十蔵の旦那
(どこから出て来た?笑)
『俺も行こう』
だが音次郎は『いや、俺1人で行く』
井坂十蔵のドUP!
十蔵の旦那、目ヂカラが強い!!
お紺のドUP!
この目元UPの連続は緊張感増すには良い効果だが
どういう意図なのか?
1人で行くという音次郎に対して
『何だと?』という驚きなのか
『大丈夫か?』という心配なのか
大木の幹ナメshotで寺の山門へ
歩く音次郎
ここまで門を目隠しして撮っていると
単なる門に「光明寺」の看板をつけただけとも思える
SE『バァーーーン!』
光明寺の看板
(光明寺と言えばキカイダーの生みの親)
火のついていない松明ナメshotで
音次郎が歩いて来る
SE『バァーーーン!』
本殿の扉が開く!
『割り符は持って来たか!?』
ややアオリ気味
立ち位置の高低差を現す
「胡蝶」の肩と、刀の束ナメshotで音次郎
『割り符でひと儲けしようと思ったが
惚れた女の命がかかっちゃ仕方ねぇや』
隠密同心とバレないように
町のヤカラのような口調で話す音次郎
松明ナメshot
『割り符を渡せ!』と言われるも
『女が先だ!』と譲らない音次郎
拳銃を突きつけられている「胡蝶」へ
目で合図を送る音次郎
それを見て理解した「胡蝶」の
目元UP!
袖の中から割り符を出そうとして
ここでフカン目で全体のロングshot!
位置関係が分かりやすい!
「胡蝶」に向かって小刀を投げる音次郎
体を縛っている縄を
投げる小刀が切断!
小刀の先は帯に刺さってる!
ナイフ投げで見世物小屋で働けるぞ音次郎!
隠密同心内で目線で合図が送れるのは
すごく信じあっている証拠
このあと撃たれるが
続きは次回
斎藤光正監督 捜査網その21
斎藤光正監督を勝手に解説
「大江戸捜査網」でテキストとするのは
第3シリーズ第71話「音次郎 撃たれる」です
その続き
カット割が独特過ぎてほぼ全カット紹介したいが
さすがに引用の範囲を超えるので適当に端折りながら見ていきましょう
今回も「胡蝶(くれないお蝶)」と「お紺(いさり火お紺)」の連携プレーの続き
舞台劇のような演出が出てきます!
『待て!女!』
と、割り符を受け取り逃げようとした「お紺」を
呼び止める声がして裏木戸が開く
中から「胡蝶」が出て来る(青い着物)
その後ろから
急に拳銃のUP!
「胡蝶」の背中に向けられている!
『この女の命が惜しけれは、今 渡された物を返せ!』
カメラは逆サイドに入り
拳銃を突きつけている2shotの奥に驚く「お紺」と
一枚画で位置関係と状況を説明
斎藤監督は、画のチカラが強い!
怯えているように見える「胡蝶」
焦る「お紺」
目線で合図する「胡蝶」
(いいの?大丈夫?)という表情の「お紺」!
(逃げろ!)という表情の「胡蝶」!
斎藤監督は、この顔面切り返し(段々UPになる)が
非常に好きで、執拗に切り返しが繰り返されます
緊迫感が増します!
うなづいて、踵を返して走り出す「お紺」!
先程のカットと少しサイズを変えて
奥に走り出す「お紺」
ここで!
驚くべき演出!
「お紺」が走って行くのに合わせて
背景が真っ暗になる!
舞台劇で照明を落とすがごとく
追いかけようとした侍には照明が当たっているので
コントラストでより真っ暗に見える
「お紺」が見えなくなったという演出を
こんな風にやるとは!
「胡蝶」の首元に刀を当てながら
『この女の命を助けたければ割り符を持って来い!』
そう言うと、少し戻って来た「お紺」にピンスポが当たる
『我らはこの先の光明寺にいる!半時だけ待つ!』
迷う「お紺」
しかし、こちらに戻る事なく
奥に走って逃げる「お紺」
「胡蝶」の命は、どうなる…!
初見でこのシーンを観た時は
おったまげました
テレビ時代劇でこんな事をやって良いんだと
こんな面倒くさい事
他にやる人いないよ!
セリフと動きに合わせて
奥の照明を落として真っ暗にしたあと
ピンスポを当てる
しかもワンカット内で!
斎藤監督の(やりたい放題)を感じます
次回に続く
斎藤光正監督 捜査網その20
う斎藤光正監督を勝手に解説
「大江戸捜査網」でテキストとするのは
第3シリーズ第71話「音次郎 撃たれる」です
その続き
カット割が独特過ぎてほぼ全カット紹介したいが
さすがに引用の範囲を超えるので適当に端折りながら見ていきましょう
今回は「胡蝶(くれないお蝶)」と「お紺(いさり火お紺)」の連携プレーを紹介
芸者になり酒席で情報収集する「胡蝶」は
新型鉄砲を秘密裏に買おうとしている侍の酒宴に紛れ込んだ
外で流しの三味線弾きに扮する「お紺」
行燈ナメshot!
大量の酒をたいらげ
ダウンしている手下どもの中
1人気を張る「胡蝶」
リーダー格の男はまったく酔っていない
倒してある酒瓶が尋常じゃない酒量を表す
『うっ』吐きそうになる「胡蝶」(勿論、酔ってないからこれは演技)
部屋を出て縁側の板張を慌ただしく出ていく足元↓
(「太陽にほえろ」でも足元だけのパターンあったな)
あとを追うリーダー格の男の足元が続く
柱ナメshotが良い!
料亭の中庭縁側でフラつく「胡蝶」
前のカットの柱ナメ
口元にハンカチのような小さな手拭いを当てて
見苦しいところを見せないよう上品な所作
庭の植え込みナメshot!
リーダー格の男はあからさまに「胡蝶」の身体を狙っているイヤラしい肉欲の男
『どうした胡蝶?どこか静かな所で休むと良い』
と、定番の台詞(笑
後ろから「胡蝶」の両肩を抱きしめる(エロい)
たまらず奥へ走って行く「胡蝶」
いちいち構図が良い
最初は(このあと可愛がってやる)という表情でニヤついて見送る侍
が、急に何かに気づく
そしてカメラがPANダウンすると
懐に忍ばせていた割り符(布でくるんであった)が
無くなっていた!
抱きしめられた隙に「胡蝶」が摺ったのだ!
ここから中庭を抜けていく「胡蝶」の1shotでワンカット
カメラ手間を植え込みが抜けて行く
走る「胡蝶」!!
手間を植え込みがナメていく事で
人目を避けて走っている事を分からせる!
斎藤監督は、とにかく画で分からせるカット割が多くて
視聴者が汲み取ってくれると信じている
裏木戸のある場所で体を180度回転させながら
ジャリリッ!と下駄が地面を擦る音を出し、1回地面をカンと蹴る
よく分からないが何かの合図だろう
すかさず、外の気配を感じとったような
顔UPを挟んで
割り符を外へ投げる
すると外で「お紺」がパシッと受け取る↓
投げた物をカメラは追わずに
「胡蝶」の外へ投げるアクションと
「お紺」の受け取るアクションだけで
割り符の移動を感じさせる
何回も投げた物を受け取るカットの撮影をしなくて良い省力化撮影だ!
そして「お紺」の受け取る際にノールックで掴むような目線の演出がカッコイイ!
これがやりたいが為に実際に割り符を投げてキャッチできないNGを何回も出さないため
アクションのみで
カットが繋がっているように見せる撮影にしたと想像できる
そのセンスとテクニック!
このあと、「お紺」はカメラ方向に走って逃げようとするが
『待て!女!』
と呼び止める声が!
次回に続く
斎藤光正監督 捜査網その19
斎藤光正監督を勝手に解説
「太陽にほえろ!」の次は
「大江戸捜査網」です
筆者は杉良太郎時代は観た事が無く
里見浩太朗時代からリアタイしてました
当時、テレビ時代劇で二刀流の人は珍しく
里見浩太朗といえば二刀流と刷り込まれましたよ
そして
『同じく、井坂十蔵』でお馴染みの旦那
ルパン三世でいうところの次元的なポジション
渋い!
「隠密同心」というワードが何かカッコ良いので
子ども心にあまり疑問に思わなかったが
十手を所持していないし忍者という事なんですかね?(御紋入りの小刀は拝刀している)
CM前のアイキャッチも黒装束の忍者が飛んで回転しているが
本編では黒い忍者は一切出ないから
こいつら何の関係があるんだ?と子どもの頃は思ってました
↓コレのことね
隠密同心とは…
隠密同心 それは旗本寄合席「内藤勘解由(ないとう・かげゆ)」に命を預け、
何時の頃からか人生の裏道を歩まねばならぬ宿命を自らに求めた者達である
要するに、秘密裏に捜査&成敗を任された制裁団体の事です
さて、「大江戸捜査網」でテキストとするのは
第3シリーズ第71話「音次郎 撃たれる」です
メインの里見浩太朗が拳銃で撃たれてずっと寝ている珍しい回
しかも二刀流が売りなのに左肩辺りを撃たれているため二刀流出来ないという不利な立ち回りをやってます
ワンカット目
ロウソクの炎のゆらめきナメで
手形の割り符を渡す手元からスタート
『受け渡しの際はこの割り符を渡してください』
位置関係を分からす横打ち2shotはほんの数秒インサート
画面右側の侍の方が上位という演出法に則っています
侍の後頭部ナメで
悪い商人が手筈を話す
カメラは左方向にドリー移動
実相寺っぽい、というかこの時代はこの撮り方が流行っていたと思われる
この侍は大量の鉄砲を秘密裏に購入しようとしている
話しが終わったところで
障子が突然開く
あくまでロウソクナメshot
『芸者を呼べ!』(何を言うかと思ったら笑)
しつこくロウソクの炎ナメshot
別の障子が勢いよく開くと芸者が!
真ん中は「胡蝶(くれないお蝶)」
先程の侍とその手下たち
部屋に入るカットは
またしてもロウソクの炎ナメshot
『お初にお目にかかります〜胡蝶です〜可愛がってください〜』
この時代、すぐに女は身体を狙われるのに
大変な業務だよ…
冒頭のしつこいまでの
ロウソクの炎ナメshot連続で
この回の監督はひと味違うぞ…と感じる
お蝶は、鉄砲の抜け荷の捜査をしているのだ
とナレーションで説明
と、ここで写真掲載枚数に達したので
続きは次回
斎藤光正監督 捜査網その18(太陽にほえろ編 終)
斎藤光正監督の「太陽にほえろ!」初登板回
第43話「きれいな花にはトゲがある」
勝手に解説 その18回目(最終回)です
自分を騙していた女を助け出したゴリさん
もうこれで訴えられる事はなくなり
翌日の裁判で証言できる
時を同じくして
高級中華料理店にやって来たボス
格子ごしの歩き
ボーイとすれ違う
そこにいたのは
今回の黒幕の桐野大吾(山本武)と沢村弁護士
ボス「お久しぶりですね。桐野さん」
桐野「なんの用だね」
ボス「刑務所に入った時の心得でもお教えしようと思いまして
西田とも子は逮捕されました
おとなしくしていれば執行猶予の可能性もあったのに
私の部下を罠にかけようとしたのが、あなたの間違いでしたよ
じゃ、いずれ裁判所でお会いしますか」
と言い残してボスは
この場をあとにする
憮然とした表情の桐野
翌日の裁判敗北は確定した
花束のUPから
奥(七曲署)へ歩く女
また花束の女か?
という思わせぶりのカット
視聴者は後ろ姿でシンコだと
すぐに分かる
ついでにフトモモ効果!(空飛ぶ広報室の記事参照)
手錠拳銃警察手帳の一式を返してもらい
刑事復帰したゴリさん
マカロニも嬉しそう(この回はほぼ出番ない)
ボスも安心した笑顔
なごやかな雰囲気が戻った捜査一係
そこに花束を持った女(シンコ)が現れ
一瞬焦るゴリさん
『なんだシンコかよ』
『私だって、たまには花を買いますよ』
また別の女からじゃないの?と
皆んなから冷やかされる
イジられまくりのゴリさん(笑
『勘弁してくださいよ』と照れるゴリさん
捜査一係にひとときの平穏が戻った
ゴリさんの顔を見て指差して笑うボスで画面フリーズで終わり
この頃のドラマは何故かラストカットがフリーズして終わる事が多い
それにしても楽しそうなボスの顔(笑
個人的には石原裕次郎は「イケメン」の部類と違うと子どもの頃から思ってましたが
改めてこの回のこのフリーズ画を見ると
少年みたいでカワイイと思います
この画をラストに選んだ斎藤光正監督のセンスを感じます
という事で「太陽にほえろ」斎藤監督の初参加回の
勝手に解説は終了です
次回からは「大江戸捜査網」の同監督作品
「音次郎 撃たれる」の解説を始めます
次回に続く









































































