2010 ベストアルバム(2) | Surf’s-Up

Surf’s-Up

音楽の話を中心に。時にノスタルジックに

第10位 The Soft Pack/The Soft Pack





毎年、どうしても生きの良い新人ロックンロールバンドを一つは入れたくなってしまうのですが、今年は彼らに決定。そういう意味では純粋な第10位ではないかもしれませんが。「新世代のストロークス」なんて言われ方もしていたけど、僕的にはストロークスよりも初期R.E.M.のような粗雑さと繊細さが渾然としたロックンロールだと思う。今後も大ブレイクとは行かないかもしれないけど、エッジの効いたロックをやり続けて欲しい。





第9位  Write About Love/Belle&Sebastian





やっとお目にかかれた新作。フジでのひたすらハッピーでハートウォーミングなステージに少々とまどいもあったけど、そういうものを正面から「自分たちの音」としてやることは必然だったんだと言うことがこの新作を聴けばわかる。悲しみをリアルに描写するのではなくて、悲しみを塗りつぶさんとばかりの、きらめいたポップソングがここにはある。




第8位  Halcyon Digest/Deerhunter





前作Microcastleで見せたニューゲイズサウンドは後退し、代わりに脳がメルトダウンしそうな甘美なサイケデリアサウンドへとシフトしたこの作品。記憶をテーマとして、その断片のように曲が繰り出される様に快感を覚えてしまう。スキゾフレニア・アルバムとでも言ったらいいだろうか、聴く人の主観によって、多彩な色合いを見せるが、それも根底にある楽曲の完成度の高さがあってこそ、だろう。