TAKの部屋 -14ページ目

TAKの部屋

ムラムラくんという、よく分からない人がよく分からないことを書くブログです。

青春、という概念がある。

それは誰しもがきっと持っているものであるのに、なぜか「それを言葉で説明しろ」と言われるとうまくできないものである。

俺は俺なりに楽しく37年間を生きてきたが、周りから見て幸せな人生だとは思えない。

でも、ある。そんな人生を過ごしてきた俺にも、青春はある。

こんなテーマで書こうと思ったことには、当たり前だが理由がある。

名古屋での仕事を終えた帰り道。新幹線の車内。

そこで俺の優秀なiPhone8+が流してきたのは大事MANブラザーズバンド、だった。

そして、曲を聞いているとアイルランドで乗ったバスの映像が、4Kテレビよろしく鮮明に俺の脳裏に思い出されたのだ。

改めて思った。俺の青春はアイルランドにあったのだ。

いや、まぁ、そんなことは大昔から分かっていたことだけれど。とにかく、強く再確認したのだ。

長く平穏に暮らした多摩や仕事を始めて引っ越したさいたまにも美しい思い出があるし、大好きな大事MANだって聞いていた。それでも、今、曲を聴いて浮かぶ情景はアイルランドのダブルデッカー(二階建てバス)なのだ。

何故か?

それはきっと18歳以後、訪れていない郷愁なのだろう。

故郷は遠くにありて思うもの。それと同じことが青春にも言えるのではないか。つまり、青春とは心の故郷なのではないか。

それを書きたくなったのだ。

俺が俺でなくなった町。それがアイルランド。優しくないはずの俺が少し優しくなった町。それがアイルランド。

自他ともに認めるほど、人格を変えた2年。

37の俺、つまり今の俺は、変わる前の自分も変わる最中の自分も、そして変わったあとの若かりし自分も、すべてを懐かしく大切に思い出している。

教会、公園、パブ、バス停、花屋、エトセトラ。どこにでも優しい人がいて時間がゆっくりと流れる町。バスや電車が遅れても、誰も怒らない町。怒るどころか、そんな出来事さえ新しい出会いのチャンスに変えてしまう町。

今でもね、覚えてるよ。忘れられないよ。

来年から、俺の新しい人生が始まる。住むところが変わる。仕事も変わる。

それでも、何も怖くない。

別れた同じ部活の彼女と顔を合わせたくない。そんな理由でアイルランドへ逃げることを決めたアタマの悪いクソガキが、言葉もまともに通じない国へ行った。

なのに、その結果、20年経った今でも当時の選択を全力で褒めたいくらい、大切な思い出を作れた。変え難い経験をした。それほど楽しい2年間を過ごしたのだ。

この先、俺に何があっても、俺は大丈夫。あれ以上の変化は、きっと、ない。

思い出しても手が届かない、俺の青春。それをもう一度求めるべく俺は仕事を辞め、住処を変える。

願わくば、57の俺が何かの曲を聴いてふと思い出す青春が、37の頃であるように。

そうなるために、俺はがんばる。

「ムラムラ」

約6年間、この名前で生きてきた。本当に楽しかった。

その名前を捨てるからにはそれ以上の楽しさを求める。そして、手に入れる。

色んな周りの人たちによって俺がムラムラでいられたこの6年間は、本当に幸せでした。

ありがとう。

そして、ムラムラよ。さようなら。
浅田次郎氏の小説
また、それを原作にした映画のタイトル
そして、その映画の主題歌のタイトル
それが「天国までの百マイル」。

曲は失恋の歌。
だから、小説もそうかと勝手に思っていた。
でも違った。

年老いた心臓病の母を
百マイル離れた奇跡を起こす病院
=天国へ主人公が送り届ける物語。

主人公の安男もすばらしい。
安男の恋人(というか慰め相手)のマリは
もっとすばらしい。

でもそれ以上に
年老いた母もすばらしいのだ。

子供のことを考えない親は
基本的にはいない。
だから自分が子供の犠牲になっても
その反対はイヤなものなのだろう。

でもそれは子供も同じ。
自分を犠牲しても親を助けたい
そんな気持ちだって当然ある。
生んでくれた、育ててくれた恩を
返さずに死んでほしくない。
基本的にはどんな子供でもそう思っている。

そして親はそんなことも分かっている。

それぞれがそれぞれの立場で動く。
それは決して悪いことではない。

比較的悪者風に描かれる安男の兄妹にしても
年老いた母は肯定的に受け止める。

貧乏から抜け出したのだから
それだけでよく育ってくれた、と。
落ちぶれた子供に面倒を見てもらうより
夢を叶えた子供にほったらかされたい。

この本には究極の愛がいくつも出てくる。

親の子への愛。
子の親への愛。
女の男への愛。
医者の患者への愛。

究極の愛なのだから
どれか一つでも小説の題材たりえるのに
この本には4つも出てきてしまう。

だから4倍、泣いてしまう。
号泣してしまう。

そして、主題歌。
なぜこの本を原作にした映画の主題歌が
失恋ソングだったのか。
途中まで分からなかった。

しかし読み終えて分かった気がした。

マリが消えた。

自分の心の愛に気付き
安男が元嫁ではなく
マリを選ぼうとした時に。

マリを探すには
もう一度百マイル走らなければならないのだ。

この曲は後日談なのかもしれない。
KANちゃんの名曲。

リリースは1989年だったかな。
一応シングルカットされたけど
アルバムでは「HAPPY TITLE」に収録。

俺がKANちゃんで最初に本当に好きになった
ALL I KNOWという曲を
リメイクするつもりで作った楽曲です。
(ALL~は作詞がKANちゃんではない)

この曲はものすごく悲しい。
まぁ、それもそうか。
タイトルを訳せば「後悔(複数形)」だからね。

作詞技法で言うと
この時期のKANにはめずらしく
そこそこ技術的な曲です。

先に
「話してないこと」
「忘れてたこと」
「言いそびれてたこと」
「隠してたこと」
それぞれが、ある、そう言ってから
後でその内容が順番に出てくる。

並列しないことで意味を持たせる。
文学的だね。
直接的でないからこそ意味が強くなる
そんな技法です。

例えば「話してないこと」は
「連れていきたかったWest home town」
「昔はできたんだButterfly」
「東京18:00発のWondering flight」。
つまり
西にある故郷・福岡に連れていきたかった。
今は泳げないけど高校時代水泳部だったから
昔はバタフライもできたんだ。
夕方6時の飛行機で楽しい旅に出たんだ。
でも、話さないまま終わってしまった。
そういうこと。

「忘れてたこと」は
「初めて見た映画のstory」
「初めてのバンドのTwist and shout」
「初めて君とキスした時のFeelings」。
映画は想像だけど、きっと悲しい別れなんだろう。
高校時代に組んだビートルズのコピーバンドで
演奏したオールディーズの名曲のこと。
初めてキスした時の気持ち。
複数形だから、嬉しいだけじゃなくて
いちばんのメインイベントを終えてしまった
複雑な気持ちもあったのかな。
こういったことを忘れてた
そして、それを後悔してる。
つまり
きちんと覚えていたらこうはならなかった。
そういう後悔なんだろうね。

ここまで書いたから全部明かすと
「言いそびれてたこと」は
「本当は補欠だったLittle league」
「靴箱の奥のWestern boots」
「君に会う前の彼女とのPhotogragh」。

「隠してたこと」は
「君に作ってたChristmas song」
「君と会えなかったValentine's」
「君にさよならを言った本当のReason」。

ここまで読むと見えてくる。
言いそびれてたことはいいとして
バレンタインに会えない理由を隠してたってことは
もしかしたら他の子と会っていたのかも。
さよならの理由は
他に好きな子がいたのかも。

だけど、今はそれを後悔してる。
だからこそのサビの歌詞。

「今さら遅いけど」

多分、向こうが心変わりしたんじゃない。
こっちの問題だったんだろう。

自業自得といえば、それまで。
終わってから後悔する。
それはKANちゃんに限らず、皆そうだろう。
俺だってそう。

でも、男ってそんなもん。

この曲を発表してから7年後。
「MAN」という名曲の締めはこうだ。

「男はこうして馬鹿馬鹿しいくらいに
いつも責任を取りたがる小さな生き物」

この言葉があるから
もしかしたら浮気ではないかもしれない。

女性至上主義と言ってはばからないKANだから
相手の浮気とかでさえ
浮気させた自分が悪い
そう受け止めるかもしれない。

どちらにせよ。
終わりが来てから後悔する。
それをストレートに
そして、とてもプライベートに
歌った歌です。

気になった方は
YouTubeでも検索してみてください。

とても素敵な
悲しい歌です。