今年は東日本大地震と原発事故があったので特別に
小学2年の息子に自由研究をさせる事にしました。


課題は「食べてる物の産地を調べてみよう」です。


1.目的:
 ・日頃どんなものを食べてるのか調べて感慨にふけってみる。
 ・産地が判らないものがどの位あるか調べてぞっとしてみる。
 ・日本地図に慣れる。


2.方法:
 ・茨城で2週間、九州の実家(帰省中)で2週間、食材を記録する。
 ・産地ごとの品目数とおよその重量を集計して図示する。
転移性肺癌の1寛解例に関する研究、のブログ

http://kotoba.littlestar.jp/sy-sirotizu.html
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3.考察:
 ・関東と九州を比較して、食材の産地がどのくらい違うか?比べてみる。
 ・放射能が含まれてそうな食材がどのくらいあるか調べてみる。
  (産地偽装や出荷地操作などは大人が推定する)


4.その他:
 ・一番面倒なのはお母さんでしょうが食生活を振り返るきっかけにはなるかも?
 ・兄弟、姉妹の宿題も実質的に1回の手間で済むメリットはあるかも?
 ・学校の先生に提出し、給食のずさんな管理を反省してもらう。


5.中高生には、、:
 ・内部被曝の計算やグーグルマップへのプロットなどすれば中学生でも良いかも?
 ・食品流通から排泄を経た拡散、肥料や建材、生態系内での放射性物質の循環を考慮し、
  国内汚染の期間を推定したり、最終的な放射性物質の排出先(大半は海?)などまで
  考察すれば学部生の卒業研究ぐらいにもなるかも?
2011年6月現在ヨウ素131は減衰しており今後はセシウムが放射線量の中心になりそうです。
「放射能はいつ無くなるの?」という問いに答える為には半減期約2年のCs134と
半減期約30年のCs137の比率と減衰を知る必要があります。

①再々掲になりますが、チェルノブイリの場合Cs134はCs137の半分程度(ペタBq)と
 評価されています。チェルノブイリの結果は参考になったりならなかったりしますが、
 この放出比は今後の日本では「常識」として知っておくべき歴史資料だろうと考えます。
 http://www-pub.iaea.org/mtcd/publications/pdf/pub1239_web.pdf
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②福島県内の汚染ではCs134とCs137はほぼ同定度の崩壊回数(Bq)と観測されています。
 福島市や伊達市のあたりではCs134も137も30万~60万Bq/m2の汚染レベルで、
 これはベラルーシの移住基準55万Bq/m2に匹敵する汚染レベルと言えます。
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③ただ、Cs134とCs137は崩壊の仕方が違う為1回の崩壊で放出する放射線の数も
 エネルギーもそれなりに違います。
 ・放射線の「本数(もしくは個数)」で約2.5倍
 ・被曝した時の「エネルギー(強力さ)」で約1.1倍
 ほどCs134の方が強力に被曝する線量率に寄与します(多少詳しく記載しておきます)
 http://nucleardata.nuclear.lu.se/nucleardata/toi/nuclide.asp?iZA=550134
 http://nucleardata.nuclear.lu.se/nucleardata/toi/nuclide.asp?iZA=550134
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④γ線のスペクトル測定でも予想されるエネルギー付近にピークが現れています。
 http://www.nirs.go.jp/information/press/2011/06_21.shtml
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⑤地上1mで測っている放射線計測が主にγ線でCs134とCs137の崩壊比率(Bq)が
 同じくらいだとすると放射線量率(μSv/h)の比は約2.7:1.0と考えられます。

 ちなみにCs134の主なγ線エネルギー0.5~0.8MeVの空中での減衰や体内での
 吸収率が同定度と大雑把に見積もると吸収エネルギーは平均5%程度Cs134が高く、
 Cs137を仮定したプログラムが書かれているとSv換算では5%程過小評価になる。

 すなわちカウンターに入るフォトンのうち約73%(=2.7/3.7)が5%過小評価だとすると、
 Cs137で較正した計測器での測定は最終的に約3.5%の過小評価とも言えそうです。
 http://physics.nist.gov/PhysRefData/XrayMassCoef/ComTab/water.html

 今後の放射線の減り具合は以下の図の様になると計算されます。
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⑥6月17日の福島市の一斉計測の結果です。一般公衆の居住には不適当だと考えます。
 http://ameblo.jp/study2007/entry-10934585314.html
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⑦セシウムが雨などで余り流出せず自然崩壊に任せた場合、今後5年~20年で
 福島市の汚染がどの程度減衰するか見積もってみました。
 ・10年待てば染色体の不安定型異常が有意に観測される程の高線量地域である
  中国陽江市程度以下にはなると期待されます。また、
 ・15年待てば地下鉱物による被曝で有名なインド・ケララ州程度になりそうです。
 ・ただし20年待っても国内では飛び抜けて線量の高い地域であることは免れません
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 さらに汚染源が放射性降下物であり内部被曝が懸念されることを考えると、
 20年後も再居住が推奨されるレベルとは言えないと思います。
6月17日の福島市内の放射線量率の一斉測定結果が発表されました。
人口が多いと思われるJR福島駅周辺の線量分布を図にしてみました。
(福島市:「全市一斉放射線量測定結果について(6月24日公表)」
 http://bousai.city.fukushima.fukushima.jp/info/h23-jishin/kankyouhousyanousokutei/zensiisseisokutei/view

・チェルノブイリの非難地域などを除けば、
 福島市は「世界最高強度×最大人口」の被曝地帯
 であることが確認されました。

・さらに被曝源が「地表に降下した放射性の粉塵」である事を考慮すると
 今後、内部被曝も前例がない程のレベルに達する
 事は確実だろうと思えます。
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 ※インドの高自然放射線地域における住民の健康調査
 http://www.rist.or.jp/atomica/data/dat_detail.php?Title_No=09-02-07-02
 ※中国の高自然放射線地域における住民の健康調査
 http://www.rist.or.jp/atomica/data/dat_detail.php?Title_No=09-02-07-01

この測定結果から明らかなことは
1.「移住権を設け」福島市内からは(必要な保安や設備維持・管理等の場合を除き)
  全市民移住を進める段階にあると考えます。
  これはデータに従うとすれば議論の余地は無いことと思います。

2.特に妊婦、子供については「移住勧告を出し」出来るだけ早期に退避させるべきです。
  「本人の判断」や「家庭の事情」よりも
  「安全」を優先するレベルと考えます


3.仮に土壌改良や全市洗浄などにより現状の1/20程度以下に除染できたならば
  復帰も可能ですが、この土地に人を済ませる権限も理屈も誰も持ち合わせない
  はずですし、健康被害に対しては誰も責任を取らないと思います。

後年、東電や国を相手に損害賠償訴訟を起こすとしても、まず生きて健康で無ければ
公判すら維持出来なくなると懸念します。
「鼻血デマ?」に関連して「ヨウ素I131内服による甲状腺癌治療との比較」という話題が
散見されます。議論が少し抽象的ですので定量的なパラメータを用いて整理してみます。

原発事故における放射能被害の評価において医療被曝は比較にも根拠にもなら
ないという事の典型例だと思いますので(今更必要ではないかも知れませんが)
私が理解するところを記載しておきたいと思います


①甲状腺癌の転移巣を狙って高線量のI131を内服する治療があります。
 ヨウ素131を癌に集積させβ線による内部被曝を利用します。
 http://chtgkato3.med.hokudai.ac.jp/kougi/kakuigaku/nuclear14.ppt
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②甲状腺癌組織にはI131が集積し半減期7.3日程度滞留するので癌を治療できます。
 尚かつ甲状腺以外の臓器には集積も滞留も少なく(半減期8時間ほど)、
 3日もすれば(生活上の注意は色々とありますが)退院できるそうです。
 http://oncology.jsnm.org/
 http://www.fujita-hu.ac.jp/~ssuzuki/bougo/notification/yakumuhatu70.html
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③もちろん全身被曝もそれなりにします。体重や集積度で内服量は調整する様ですが
 概ね「全身被曝で300mSv程度」「癌患部で100Sv程度」を目指す感じです。
 癌治療では常にそうですが「リスクvs利益」の最適化を図ります。
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 主な副作用は(ヨウ素が集積してしまう)唾液腺炎や比較的被曝の多い「胃」などに
 見られるようです。他臓器の平均で300mSv程度の被曝となりますが、放射線治療では
 出血等の急性障害を起こさない様に「制御」するのは普通の事だと思います。

④前の記事では放射性ダスト濃度が高かった地域での「1つの悪いケース」を想定してみました。
 大気中のダスト濃度や分布、体内(特に肺や鼻腔などの局所?)での集積度を制御どころか
 「把握」すら出来ないのが特に辛いところです。
 http://ameblo.jp/study2007/entry-10925145430.html

 医療被曝と原発事故のリスク評価で決定的に異なる要因として
 ・放射線源の分布が定量も制御もできないこと、
 ・体内への取り込みと局所性が把握しきれないこと、

 の2点は少なくとも考慮すべきだろうと考えます。
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福島県内もしくは北茨城(主として子供)の住民や現地取材の
報道関係者が鼻血やノドの痛みを訴えるケースがあります。

季節的なこともあり、風邪や花粉症あるいは停電、断水等の影響による
「衛生上の問題」だろうとスルーしていました。

が、鼻腔内の狭い範囲にダストが滞留し「薄皮一枚で止まる」β線被曝が半内部
被曝的に影響した場合どんな感じか?ちょっと気になったので計算してみました。
(肺癌でいう「肺内のホットパーティクル」の様な懸念の類です)

結論から言うと、
・大気ダストが1000Bq/m3程度あった福島県や近隣地域では
 有り得るかもしれない?レベルの様な気がしてきました。

・6月現在、大気ダストは不検出なので強く心配する必要は
 ないと思いますが、3月~4月は北茨城より近い地域では
 子供は退避か少なくとも野外活動は控えるべきでした。

 http://www.mext.go.jp/a_menu/saigaijohou/syousai/1304006.htm

・この件も見積もるのが遅すぎたかも知れません。
 例によって今は後悔しています。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー<以下粗い見積もり>ーーーーーーーーーーーーーー

①先ず1日あたりの吸気量です。小学生などは体は小さい割に大人に近い
 レベルで息を吸ってる様です。(だから一人前に生意気なんでしょうねw)
 http://www.nirs.go.jp/data/pdf/i14_j3.pdf
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②気化した放射線性ヨウ素やセシウムは気体の状態でも飛ぶ様ですが、
 ホコリ等(エアロゾル)にくっついて振る舞うとのことです。
 数ミクロン以上の微粒子が鼻腔や気管支で捕集・排泄されるそうです。
 (ダストサンプルも粒径0.1μm以上の「ダスト」をフィルターで越し取る
  http://www.kankyo-hoshano.go.jp/series/lib/RM1.pdf
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③大気中のダスト測定は(特に事故直後において)あまりデータが取られておらず明確な
 ことは言えませんが原発近隣地域では1000Bq/m3程度は何日か続いた恐れがあります。
 http://www.nsc.go.jp/anzen/shidai/genan2011/genan031/siryo4-2.pdf
 (追記:8月24日の原子力安全委員会でヨウ素とセシウムの総放出量はそれぞれ10%程度
     下方修正されました。Te132の評価モデルを用いた為で放射線の総量という意味では
     多少議論が複雑化しますがオーダー的には変わらないと仮定します
     http://www.nsc.go.jp/anzen/shidai/genan2011/genan064/index.html
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④震災直後は断水や停電、あるいは避難所などで洗顔や入浴が不自由な地域がありました。
 排出が追いつかず、少しずつ蓄積する様な「1つの悪いケース」を仮定してみます。
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⑤10日間程度(内部被曝的には20日程度)粘膜が晒されると「狭く薄い範囲」
 とはいえ1シーベルトオーダーの被曝をした恐れがあります。これくらいになる
 と僅かな刺激で鼻血や血痰が出る事はそれほど珍しいことではありません。
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 ・放射性物質が粘膜に吸着され一定期間留まる恐れがあること
 ・(γ線は透過しますが)β線(電子)は2mm程度の「薄皮」で吸収されること
 を考慮すると「放射性ダストの飛散で鼻血など有り得ない」と
 簡単には断ぜられないかも知れません。
国や自治体の環境放射線測定が「ビルの屋上」で測られていることに関して批判や擁護
など混乱が見られますので、近似的ではありますが測定についてまとめておきます。

①まず検出器高さに応じた地表からのγ線検出量の式です。
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②γ線の空気による減衰係数です。アイソトープ手帳によると実効的には
 「ビルドアップ効果」を考慮しμ=0.0037[m^-1]程度を用いる様です。
 (入院中な為手元に資料が無く伝聞情報ですが、、、w)
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③検算を兼ねて文科省の
 「ゲルマニウム半導体検出器を用いたin-situ測定法」と比較してみます。
 http://www.kankyo-hoshano.go.jp/series/lib/No33.pdf
 「高さ1mの測定では30~40m程度の範囲を見渡せることが必要」との事です。
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④高さ1mと20mについて「どのくらいの範囲」の放射線を検出しているか
 計算してみます。充分遠方(400m)まで積算してみましたが、当然、
 測定値、測定範囲ともに異なります。さらにビルの屋上の「端っこ」などでは
 屋上を見込む部分と地上を見下ろす部分が混ざるのでややこしい事になります。
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⑤話題になった「18mのビルの屋上の値」を見てもだいたい「7割程度」低めに
 観測しているようです。あくまでも事故前後の相対変化を見るべき測定点だと思います。
 http://ftp.jaist.ac.jp/pub/emergency/monitoring.tokyo-eiken.go.jp/monitoring/sokutei/sokutei.html
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⑥検出器の高さ依存性です。当然ですが、文科省の資料でも
 「検出位置が高いと過小評価になるので気をつけましょう」と注意しています。
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 ビルの屋上の測定をことさら批判するのも確かに大げさですが、それに対し
 「地上の測定と比較しても問題無い」と言ってしまうのは
 「物理的に間違い」なので控えた方が良いと思います。
 さらに福島の原発事故後はかなり多量の放射線物質が飛散し、その挙動はまだ
 明らかではありません。それらは「それぞれに違う計測である」と考えるべきです。


⑦同様に福島県内および近隣地域に予想される「身近なホットスポットの探索」
 には「校庭のど真ん中でのγ線測定」は適当ではありません。
 広域測定と生活圏における狭い範囲の測定もまたそれぞれ違う役割を担って
 いますので「β窓を開けた測定」も重要になると考えます。
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⑧「退避基準」も「環境放射能の測定法」も国の想定は甘いものでした。
 新たな指針が早急に必要と考えます。
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もちろん100mSvは論外ですが、年間1mSv以下であれば本当に完全に大丈夫なのでしょうか?

自然放射線量が1mSv/年なのに、さらに原発から1mSv放出されると年間2mSvです。
原発事故以前より被曝は確かに増えます。では東京から避難すべきでしょうか?
結論から言うと私なら(家族を含め)避難はしません。
その理由を書きます。(以下は全て内部被曝を含めた話です

①まず国内の県平均です。以下の様にばらつきがあります。
 こまかく測ればもう少しバラツキは大きいはずです。
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②殆どの地域では年間1mSv±0.1mSv程度の範囲にあることが判ります。
 通常、自分や家族がこの範囲のどこに住んでいるかなど気にしません。
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③例えば東京ぐらいの地域を仮定します。もともと0.1μSv/hだったのが0.2μSv/hに増え、
 そこで1年暮らしたとします。でもそれはこれまで暮らした「数年分の貯金」程度です。
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④このまま事故が終息すれば東京の「汚染」は低下してゆくはずです。
 今後東京で住むことにより合計4~5mSv「損」をするかも知れませんが、
 福岡県などに30年住み続けることよりは「まだ安上がり」なレベルとも言えます。
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 http://www.rist.or.jp/atomica/data/dat_detail.php?Title_Key=09-04-01-08
 http://www.rist.or.jp/atomica/data/dat_detail.php?Title_Key=09-02-08-02

⑤ちなみにICRPの勧告では
 「自然放射能が年1mSvなことを考慮して一般公衆の被曝限度を年1mSvとする」
 という判った様な判らないような説明です。
 ・合計1mSvという意味なら日本の半分はそもそも達成できていませんし、
 ・合計2mSvという意味なら「一生にわたる被曝」としては国内平均よりは高すぎでしょう。
  (「世界と比べてまだ低いんだから我慢しろ」と命ずる権利は誰にも無いはずです)
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結論としては

・東京などの様に0.1μSv/hだったのが0.2μSv/hに増えたぐらいの地域の場合、
 汚染が数年以内であれば避難するメリットはないと思います。

・ただし側溝や水たまり、落ち葉、高台の芝生、、、など相対的に線量が高い可能性が
 ある場所は、数ヶ月程度は子供は避けておく方が望ましいでしょう。
 (数ヶ月すれば詳細な汚染状況が判ってくると思います)

「事故以前の東京と全く同じ」とは言えませんが
「事故以前の福岡と殆ど同じ」程度のリスクと考えます

「内部被曝を含め1mSv/年を越えない」というのは数年以内なら許容できると思います。
(もちろん「東電のばらまいたセシウムは1粒でもイヤ!」という人はダメですがw)
個人の方がサーベイメーターなどを購入し計測した値を公表したりしています。
「好ましくない2つの反応」について感想を述べておきます。

1.線量計を地面に置いた測定はβ線(電子)も検出している可能性があり設定を間違うと
  見かけ上10倍くらい高く測り間違える様です。γ線とβ線の感度が異なることが原因です。
  絶対値は参考程度に考え相対的に高い場所がないか?
  の判断に使って下さい。


2.β測定ができる機種は「β窓(キャップやフタ)」を外して
  β線も測定すべきと考えます。空間的に分解能の高い
  (きめ細かい)測定が可能になると思います。



そもそも国が「校庭など広い場所の5点で地上1mで
        γ線を計測し平均する」理由を記載します。


①原発からの放射性物質の拡散は基本的には風と降雨などの条件によると思われています。
 飯舘村や福島市への汚染の拡がりは「谷あいを抜けた風と雨、雪」の影響が大きそうです。
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②大雑把には汚染物質の拡がりは以下の式で計算されます。面倒な方は以下の計算はスキップ
 しても大丈夫です。基本的には「足し算」に過ぎませんが、、。
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③高さ方向と横方向の拡がりは正規分布を仮定し分散σ^2は空気の安定度を評価して
 各地点で決定するそうです。大丈夫です、基本的には「足し算」に過ぎませんからw
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④空気の安定度による各々の地点、方向の汚染物質の分散の2乗根はこんな感じだそうです。
 「足し算」ですけど、、w
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⑤例えば1GBqの放射能漏れがあった場合の風下方向の軸上の放射能はこの様な計算結果に
 なるそうです。結局「足し算」なんですが、、、www
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⑥で、これくらいの「放射能の雲」が漂った場合の線量率を換算すると風下軸上では
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⑦で、水平方向の線量率はこんな感じ
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⑧結局、国が想定してきた「緊急時の原子力防災指針」というのはせいぜい、
 ・1GBq(10の9乗)オーダーの放射能漏れが起こったとして、
 ・0.5~1km間隔で、風下数十km×横巾数km程度の緊急線量測定を実施し、
 全体の大まかな流れを掴むことが主眼となっている様です。
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⑨主な核種のγ線は空気中を10m伝播しても殆ど減衰しません。部分的に高い集積が
 あったとしても全体として均されるので「ノイズ」は小さくなります。
 ただ現在起きている事は完全に想定外だと思います。
 1m程度しか飛ばないβ線を指標に空間的に高い場所を見つけ、避ける事が優先されます。
 β線は殆ど皮膚で止まりますが、吸い込むと内部被曝がやっかいな場合があります。
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日頃は「ノイズ」として避けるべき吹きだまりも
 今は「危険地帯」な恐れがあります。

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⑪私から見ると通販で買ったサーベイメーターで「正しく」測ることなど、そもそも
 ムリだと考えます。ですが国や自治体が測ってくれない(想定すらしていない?)
 局所的な危険を避けるのには有用ですし特に100km圏内では活用して欲しいと考えます。
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現状では、
・絶対値が20倍ずれてるとしてもβ窓を開けて地表を相対測定し、
 各個人が危険を避けることを優先すべきと考えます。


・通販で買った線量計で子供やお母さん方が適当に測った値に
 「正確な」絶対値などそもそも期待していません。それに風や雨で
 広域に変動した(する?)放射能汚染をほんの一部、それも一時的
 に「正確に」測定することにむしろ意義は少ないと考えます。

 「β窓を閉めて校庭の真ん中で地上1mで測りましょう」というのは
 公的な測定を(質を下げて)追従しているに過ぎないと思います。

 ド素人の測定でかまいませんので「(相対的に)思いがけず高い場所」
 を発見したら公表すべきと思います。もしも間違っていたら訂正すれば
 いいだけの話です。今更パニックになる人は一部にしかいないと思いますw
患者数は123人と少ないですがイレッサ、タルセバ、アバスチンなどを反映した
肺癌生存曲線と組織型別の治療成績などが示されています。非常に参考になります。

大分大学医学部総合内科学第三講座(呼吸器内科)
http://www.naika3.net/cgi/blog/archives/34.html

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①術後化学療法なども含め全体で「3年生存率45%」ぐらいでしょうか。
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②診断時75歳以下ではまあまあですね。やっぱり高齢者が多いんですね。
 地方病院の難しさが推し量られます。
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③女性は腺癌が多いので今どきはこんな感じですかね。
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④でも小細胞がイマイチな感じです。
 放射線の絡ませ方とかPRRTとか考えたらどうでしょうか?
 http://ameblo.jp/study2007/entry-10776559506.html

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⑤私も半年くらいは「PS4」でしたが死んだ方がマシでした。
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⑥早期発見は大事ですよね。
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⑦大分大のイレッサの使い始めは2007~2008年くらいでしょうか?
 イレッサ訴訟の悪影響が顕著に反映されています。まだ2年ほどの成績ですが、
 イレッサ適応例の難しさはこの後だと思います。頑張って下さい。
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⑧組織型分類の詳細です。
大分大学医学部における肺癌生存率の組織型分類
http://www.naika3.net/cgi/blog/archives/36.html

私が治療を開始した2007年以降、治療現場で感じてきた様子を反映している様な
気がします。肺癌治療において「腺癌」と「それ以外」は別の病気になりつつあります。
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私は茨城県在住です。福島第一原発とは「100kmと少し」距離がありますが、
炉心温度が400℃に近づくなど水蒸気爆発の可能性が高くなったら子供は
避難させるつもりです。個人的な判断基準、根拠などを記載してみます。

①ウラン燃料の燃焼後の成分です。核分裂生成物が生じ放射能が増加します。
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②核燃料1トンを燃やした時の放射能の増加と使用後の冷却の様子です。
 http://www.atomin.go.jp/reference/atomic/reiect/index04.html#introduction
 温度分布をならす為、1/4くらいずつ新しい燃料に交換し順送りに燃やします。
 使用後13~19ヶ月ほど燃料プールで冷却しその後移送。再処理まで4年かかります。
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③最近は9列×9列型燃料集合体を使うようです。
 http://www.pref.miyagi.jp/gentai/pdf/Genshi_70/Genshi_70-04.pdf
 福島第一原発では燃料集合体1本あたり平均172.5kgのウラン燃料が充填される様です。
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④福島第一原発の核燃料、使用済み燃料の総量と総放射能量を計算しました。
 東電発表では約7.2×10^20 [Bq]とのことです。
 http://www9.nhk.or.jp/kabun-blog/400/78612.html
 東電発表は信用できないので自分でも足し算してみました。ただ燃料の燃焼時間や
 プール内の使用済み燃料の履歴が判りませんので2倍程度多めになってしまいました。
 5号炉、6号炉が定期点検直後らしく実際には東電発表に近いのかもしれませんが、
 その割には使用済み燃料プールの放射能量の評価が少ない様にも思えます。
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⑤チェルノブイリで放出された全放射性核種です。殆どは最初の10日間で放出され、
 総計で1.4×10^19 [Bq]程度と評価されています。ヨウ素I-131は全体の13%程度です。
 Report of the Chernobyl Forum Expert Group ‘Environment’
 http://www-pub.iaea.org/mtcd/publications/pdf/pub1239_web.pdf

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⑥福島第一原発でこれまでに放出された放射性物質の総量です。ヨウ素I-131だけで
 1.5×10^17 [Bq]程度と評価されています。
 http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/kaihatu/016/shiryo/__icsFiles/afieldfile/2011/04/18/1305111_1.pdf
 また、これまでのたまり水の核種分析から水たまり表面で1Sv/hの時おおよそ
 1~2×10^7 [Bq/cm^3]程度の様です。建屋地下で大量に見つかった汚染水が
 このレベルの様ですので粗く計算しました。
 (採取できる場所は上澄み液?だろうと思います。総量はもっと多いかもしれません)
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⑦福島第一原発の燃料・放射能総量とこれまでの漏出量、及びチェルノブイリでの汚染量を
 模式図にしてみました。最初の1年を持ちこたえると全体的な放射能は1/10に減衰します。
 最終的に燃料をばらまいてしまうとしても時間をかせぐことには大きなメリットがあります。
転移性肺癌の1寛解例に関する研究、のブログ


水蒸気爆発などで3号機燃料が全て外界に出ると、それだけでも汚染レベルはこれまでの
 200倍です。「汚染地域の面積(体積?)×汚染濃度」は天候や放出される核種ごとに
 様々ですので予想は難しいと思います。ですが少なくとも

 ・半径120km以内の地域は
 ・炉心温度が400℃に近づくなどの異常が見られたら

 「数日以内の子供の退避」など検討すべきと考えます。
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