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深夜2時に突然の電話
「そこに嫁のオカン入っとるやろ?金の無駄やから明日出せ。」
電話が来たのは当時私が働いていた介護施設で、相手は入所中のAさんの義理の息子を名乗る男。
もちろん「出せ」とは退所させろという意味です。
電話に出た私は「申し訳ないのですが、それは今日明日で決められることではないので出来ません。」とお断りしました。
相手はブチギレ
「俺が出せって言ってんねんから出せや!」
「お前の話はエエから早よ出せ!」
こんな感じで30分程まくし立てていましたが、どうやら酔っているようで、電話の向こうでは奥さん(Aさんの娘さん)らしき女性の「もうエエって。」と言う声が聞こえます。
話が堂々巡りになり埒が明きません。
本来、老健(介護老人保健施設)の場合、施設を出る(退所する)には色々と調整、すり合わせが必要です。
・家で必要な福祉用具の選定
・薬の管理をどうするか?
・誰がどのように介護するか?
・家の環境は本人にとって生活しやすいか?
・医療機関とはどのように連携するか?
など
本人様の意向が聞ける場合は聞いた上で、家族様とケアマネジャー、医師、リハビリ職、看護師、介護士などが話し合い、本人様のためにどうしていくかを決めてから退所になるものです。
「明日帰ります。」
「はい分かりました。」
なんてことが出来るならそもそも老健に入所されていません。
結局その時は「今日は夜遅く手続きなども出来ませんので、お手数ですがまた明日おかけ直し下さい。」
そう言って電話を切りました。
ちなみに電話番号は施設に届け出のあった電話番号(娘さんの自宅の電話番号)でした。
※娘様は第1キーパーソン(施設が最優先して連絡をするご家族)です
そして翌日になっても翌々日になっても、Aさんの義理の息子を名乗る人から電話はありませんでした。
正当な要求や苦情であれば真摯に聞かせて頂きます。しかし、酔っ払った勢いで無茶な要求をしてこられることは、介護施設としても相当困ります。
その上、夜勤は職員が手薄な時間帯。30分も無茶な要求を聞くことは他利用者様へのサービスが行き届き辛くなることでもあります。
深夜の大迷惑な電話でした。
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