放送作家集団『ストレンジャー』ブログ by ウノプロダクション -87ページ目

#586『怖い話』

僕が中学生の時、こんな体験をした。

 

夏休み、家族で祖父の家へ遊びに行った。

この場所はかなり田舎の地域で、
遊ぶ所もなく僕ははっきりいって退屈だった。

それでも夜になれば家から持ってきた花火をする事になっていて、

妹と一緒に近くの河原で花火を楽しんだ。

 

1時間程経ち、そろそろ帰ろうかという時、

祖父から持たされていた懐中電灯が急に消えた。

何度かスイッチを入れてみたが、どうやっても点かない。

「こんな暗い中で動くのは危ないな」と思ったが、

妹が「暗い!怖い!早く帰りたい!」と騒ぐものだから、

暗闇の中、とにかく慎重に祖父の家へと戻る事にした。

 

その帰り道。あたりは本当に暗かった。

しばらく歩いていると50メートル程先に街灯があり、
その街灯の下に人影が見えた。

その人影は僕たちに向かって、手を振っていた。

「じいちゃんが迎えに来てくれたのかな」と僕は思った。

「おーい、早くこーい。早くこーい」

祖父の声だった。

やっぱり迎えに来てくれたのだと、僕は安心しかけたのだが、

ふと違和感を感じた。

 

「なんで僕達の事が見えたのだろう」

 

こちらからは街灯の明かりで人影を見る事が出来た。

しかし僕達のそばに明かりなどない。

普通に考えれば、向こうから僕達の姿が見えるはずがない。

 

「早くこーい」

そう呼ぶ声は、確かに祖父のものだったが、

僕は得体の知れない不気味さを感じ、

かなりの遠回りをしてその街灯を通らない道で祖父の家へ帰った。

 

祖父は家に居た。

すぐさまこの体験を話したが、

「じいちゃんを怖がらせようたってそうはいかないよ」

と信じてもらえなかった。

 

最近、高校生になった妹にこの話をした。

覚えていないという。

あれは僕の夢だったのだろうか…いやそんなはずはない。

確かに僕は「手を振るモノ」を見た。

アイツは一体何だったのか、本当に不思議に思う。

 

放送作家 写六家

ウノプロダクション株式会社
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#585『FのSF短編集』

僕が初めて見た藤子・F・不二雄先生の作品といえば、

やはり「ドラえもん」でした。

テレビ朝日で金曜日19時から。毎週毎週欠かさず見ていました。

忘れもしませんが、小学一年生のクリスマスプレゼントは、

「ドラえもん秘密道具大百科」

原作漫画に登場した秘密道具が解説付きで全て収録されているすごい本です。


成長するにつれ「ポケモン」や「名探偵コナン」に浮気した事もありました。

あんなに大好きだったドラえもんを見なくなるという事態にも陥りました。

そんな浮気者の僕をもう一度、藤子ワールドに連れ戻してくれたのが、

「キテレツ大百科」でした。

母親に頼み込み、レンタルビデオを何本も借りて見ていました。

「いざ進めやキッチン~♪」今も、コロッケの作り方は完璧に覚えています。


そして、中学、高校と成長していった僕。

さすがにドラえもんやキテレツ大百科はもう卒業していました。

しかし、「藤子・F・不二雄のSF短編」との出会いが、

僕にもう一度「藤子先生LOVE」の念を抱かせたのです。

「コロリころげた木の根っこ」「ミノタウロスの皿」など、

知る人ぞ知る名作がこのSF短編集にはありますが、

ドラえもんの様なほのぼのとしたものでは決してありません。

言うなれば「”裏”藤子・F・不二雄」。

ドラえもんなど子供に愛される作品を多く手がけた、

藤子先生の裏の顔、ひずみの様な部分が現れていると思います。


ダーク藤子の不思議な魅力。是非味わってみて下さい。


放送作家 写六家

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#583『運』

この世の中には、

「どうして俺だけこんな目に」と思う事が多いものです。


・あれだけ晴れていたのに、自分が外に出たら雨。

・急いでるときに限って、「suica」の残高が足りない。

・「完璧だ!」と自信満々で仕事の準備を終えると、だいたいミスがある。

・自分の嫌いなタイプが、自分の好きなタイプの好きな人。


など、自分の運の悪さを呪いたくなる現象が毎日の様に起きています。

しかし、案ずる事なかれ、それは貴方の運の悪さが原因ではないのです。

全て「マーフィー」が悪いのです。


上であげた現象は、全て「マーフィーの法則」と呼ばれています。

この「マーフィー」というのは人物の名前。

アメリカ空軍の研究プロジェクトチームに所属するマーフィー少佐

の事だと言われています。

彼は、自らの研究を実証する為、
スタッフの体を使って実験しようと試みます。

…今だったら許されませんね。なんてヤツだマーフィー。天罰が下るぞ!


下りました。

今まであれだけ成功していた実験だったのに、人体実験を試みた途端失敗。

この逸話が、軍内部、全米へと広がり、
「マーフィーの法則」として知られる様になりました。


実は、僕もマーフィー様にやられています。

今週は、やらなきゃいけない仕事が目白押しでした。しかし、風邪…。

少々頭がボーッとする中、仕事をやる羽目になりました。


僕の運がない訳ではありません。

全てマーフィーがやったことなのです。


放送作家 写六家

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