ハリクラフターズ SX-96受信機は、BC-458A送信機と組み合わせて電信(CW)の運用に使用する予定ですので、受信練習を兼ねて時々7MHz帯の電信交信を聴いていました。

 ハリクラフターズ SX-96受信機

 

 ところが数時間聴いていると受信雑音も含め全く聞こえなくなるという故障が発生するようになりました。

 この現象は前にも出たことがあり、初段の中間周波トランス(注)を押すと直ることがわかっていたのとめったに起きないので放置していました。

 (注)下のブロックダイアグラムのV2とV4の間に入っている1650KHzのトランス

 

 しかし発生頻度が増えてきており、復旧もトランスを押しただけでは駄目で筐体を叩かないといけなくなりました。そこで改めてあちこち触ってみた所、上のブロックダイヤグラムのV3(第一周波数変換用発振)の真空管を触ると直ることがわかりました。

 そこでV3を抜いてみた所真空管の脚が黒化しており一部は緑青らしきものも発生しています。

 

 V3の真空管を抜いたところ、狭いので抜くのに苦労しました

 

 この真空管(V3 6C4)は第一周波数変換の局部発振に使われているのでこの発振が停止すれば、受信ノイズも含めてまったく聞こえなくなるのは理屈にあってます。

 

 左がV3、NEC製の6C4です、右2つはフィルタートランス(後述)

 

 黒化した真空管ピンを磨いてもとの所に挿して修理は完了しました。その後数時間聴いていますが故障は発生していません。真空管 6C4は91年製造の古いものですが

真空管はめったに壊れるものではないので交換はしませんでした。

 

 6C4は比較的ポピュラーなMT管で入手可能ですが、GT管、メタル管計4本はあまり見かけないので心配なところです。でもたぶん私より長生きすると思いますが。

 

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[CWパッシブオーディオフィルタの検討]

 

 SX-96は第二中間周波トランスに50.5KHZのものを使い、1次コイル2次コイルの結合度を変えることにより、その帯域幅を500Hz、1KHz、2KHz、3KHz、5KHzに設定できるようになっています。当時としては高い混信除去能力を持っていたのだと思いますが、クリスタルフィルタ、メカニカルフィルタを使った近年の受信機に較べるとやはり見劣りします。 

 実際、同じCW局を Kenwood TS-450とSX-96で聴き比べてもその差はけっこうあります。

 

 SX-96をBC-458AとセットでCW運用に使う予定なので、SX-96のCW受信能力を上げたいのですがSX-96本体には手を加えないことにしているので付加装置で実現することを考えました。受信したCWのオーディオ信号をDSP(ディジタルシグナルプロセッサ)で処理するのが王道なんでしょうが、入手難もあり手を出すつもりはありません。

 たまたまUTC(TRW)社のバンドパスフィルタートランスBPM-1000を2個持ち合わせているのでこれを使ってCW用オーディオフィルターが作れないか検討しています。

 入出力インピーダンスは10KΩで、結線を変えることでピークフィルターとしてもリジェクションフィルターとしても使うことができます。

 

              [BPM-1000 接続]

 SX-96は出力トランスに500Ω巻線を持っているので、これを入力としてスピーカーボックスに組み込もうと考えています。

 

 

 CWオーディオフィルターとしては、800Hzくらいの方が聴きやすいのですが、手持ちの関係から中心周波数は1000Hzになります。

 フィルタートランスの内部構造が不明なので、入出力インピーダンス10KΩと、

continuity Yes/No の2つの情報からインピーダンスマッチングを考えなければいけないのですが、このへんは知識も経験も不足しているので心配があります。

 

 とりあえず考えたイメージは次の図のとおりです。

 

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[フィルタートランスBPM-1000の等価回路について]  8月20日追記

 

 BPM-1000をLCバンドパスフィルターと考えれば、等価的には次のように考えられます。これはローパスフィルターとハイパスフィルターを組み合わせたものになっています。それぞれの等価回路は、[接続と等価回路の対応]の図の一番下にあります。

  

 トランス側面にある接続図を転記したものを、BPM-1000カタログ資料の後にbpm-1000 接続] 図として前掲してありますが、これにcontinuity(導通)に関するデータが載っています。これは端子間の「導通」を表しているようで、テスターで確認してみると実際このようになっていました。

 上の等価回路を見ると、左側が continuity Yesで右側が No になっていますので、この対応が正しいとして [bpm-1000 接続] 図に等価回路を追加したものが下の図になります。

 

             [接続と等価回路の対応]

 

 

 

 一番左の「For Tubes」接続では入力が「1」、出力が「3」になっていますが、

これはローパスフィルターのコイルが端子「1」側に接続されていると考えると「導通なし」(continuity No)  と辻褄があいます。

 この接続では、入力側に10KΩ以下のインピーダンスの信号源をつなぎ出力側に10KΩ以上のインピーダンスを持つ負荷をつなぐ必要があるとされていますが、確かに

Grid outと符合しています。

 今の予定では信号源インピーダンスは500Ωなので「For Tubes」接続を使用して、

出力側に10KΩ以上の負荷をつなごうと考えています。最終的にはスピーカーをつなぐので10KΩ:8Ωのトランスを負荷にするか、トランジスタアンプの入力側を負荷にしようと思っています。後者の場合、パッシブフィルターになりませんけれど。

 

                                ー END ー

 

 昨日まではやや涼しい日がニ三日続きましたが、今日はまたとても暑くなってしまいました。

 

1.伽羅の養生

 7月に伽羅の生垣の上にあったサルスベリ(白)の剪定をしたらその後、伽羅の若芽が葉焼けで茶色になりました。7月26日に撮影したものが下の写真です。

 

 伽羅の若芽が葉焼け(7月26日撮影)

 

 水切れにならぬよう気をつけてはいたが、他に手を打たなかったら次のように茶色になった範囲が広がりました。(8月13日撮影)

 

 さすが放置できず、枯れた小枝を取り除いて寒冷紗で覆いをかけました。

 

 枯れた部分を取り除いたら、奥の隣接株よりサイズがちいさくなりました

 

 寒冷紗をかけた所、これで葉枯れが広がらないことを期待しているのですが..?

 

 寒冷紗で養生するなんてすっかり忘れていましたが、墓参りに行った折、寒冷紗で植木に日覆いをしているお宅を見て、この手があったと思いだしました。

寒冷紗はここ十年以上出番がなかったので完全に忘れていました。

 

2.枝垂れヒバの剪定

 涼しい日があったので最後の大物である枝垂れヒバを剪定しました。

 

 写真のハナミズキの右側にあるのが枝垂れヒバですが、数年の間深い剪定をしてなかったのでかなり枝が張っています。

 

 思い切り剪定したので、枝ぶりが見えるようになりました。

 

 太い枝の頂上にある小枝はいくつか残して切除し、残した小枝も短くしました。

これで数年間は、伸びた枝垂れを短くするだけで済みます。

 

                              ー END ー

 例年は梅雨明けに庭木の剪定をするのですが、今年は梅雨明けがはっきりしなかった上に急に猛暑になってしまったので時機を逸してしまいました。

 真夏の剪定は樹に与えるダメージも大きいし、作業も大変なので人に迷惑をかける生垣の剪定以外は避けて来ました。ところが風通しが悪くなったせいか油虫やカイガラムシが多く発生するようになってきたので最小限の剪定を始めました。

 

1.モチノキの剪定

 ぴょんぴょんと飛び出した新梢のみ剪定しました。

 剪定前

 

 まず駐車場側のみ剪定

 

 反対側も剪定してとりあえず完成ということに

 

2.槙の剪定

 若芽にアブラムシとコガネムシにが多くつき薬剤散布も大変なので、新梢のみ剪定。本当は枝透かし剪定をしたいのですが、これは秋まで延期です。

 

 

3.ハナミズキ(白)の剪定

 この木はあまりにも繁り過ぎて下に植えてあるドウダン、つつじ、柘植に陽が当たらなくなったばかりか、脚立が入らない所なので剪定もままならないほど高くなってしまいました。引き寄せればなんとか剪定できる高さになるよう太い枝を伐って細い枝を残すよう剪定しました。

 

 剪定前の様子

 

 剪定後の様子

 

 剪定後の様子(通路側から見たもの)

 

4.サルスベリ、サザンカ、つばき

 サルスベリの花はこれからだったのですが、カイガラムシの被害が大きいので思い切って伐りました。隣接するサザンカ、つばきは伸びすぎた新梢を詰めるにとどめました。

 

 剪定前の様子

 剪定後の様子(道路側から)

 

 剪定後のサルスベリの様子(内側から)

 

5.糸もみじ、ぼけ の剪定

 サルスベリの下の糸もみじとぼけ は互いに重なり合って繁っているので、糸もみじとぼけの高さをそれぞれ詰めました。

 もみじは鉛筆より太い枝を伐ると枯れこむと聞いていますので、今後がやや心配です。

 

 

6.金木犀の剪定

 剪定しすぎると花付が悪くなると昨年はあまり伐らなかったせいか、伸びすぎてしまいました。

 高さを50~60cmくらい詰め、株の内側の枝(ふところ枝、閂枝、平行枝など)を殆ど切り取りました。全体の葉数も減らしたので、木の向こう側が見通せるようになりました。新梢のみ切るつもりで始めたのですが一番の大仕事になってしまいました。

 

 剪定後の金木犀

 

 木犀の向こうにある、まゆみとミツバツツジも新梢を軽く剪定しました

 

7.少しですがいくつか花も咲いています

 

 カラー(白)

 

 カラー(ピンク)

 

 桔梗

 

                             ー END ー

 

 今日は久しぶりに曇天で涼しいと思ったら、時々驟雨まで来ます。

ありがたいことですがかなり乾燥が続いたのでまだ足りません。

 

 毎日、ホースで散水してるのですが、伽羅の垣根の新芽が茶色になりました。

たぶん水不足というより出たばかりの繊細な新芽が強い日光で焼けてしまったのではないかと思っています。

 

 剪定時期が遅すぎたのかもしれません

 

 この前(6月中旬)剪定したばかりなのに気温が高いせいか柘植の垣根がだいぶ伸びて(10cm以上)見苦しいので剪定しました。

 暑さがひどいので、朝5時から8時くらいまでしか作業できないので何日かかかりました。

 

 右半分を剪定、左下の枯れ枝を取り除いてできた穴もだいぶ塞がりました

 

 左の方はポストまわりだけ剪定

 

 一応殆ど全部の剪定が終わりました

 

 完成です、終わる直前に雨が降り出したので道路が濡れています

 

 数日前に剪定を終わった所の若葉が、強い日射で茶色に変色しています。

 

 ここは、20cmくらい伸びていたので、その陰になって陽当たりに慣れていない新芽が、強い日差しに負けて焼けたのだと思われます。夏の剪定には気をつけないと。

 

 裏庭に咲いた紅蜀葵

 

 同じく裏庭の鹿の子ユリ

 

 紅の百日紅はおわりましたが、白のサルスベリが咲き始めました

 

 昨年買った胡蝶蘭も咲き始めました、気をつけてはいるんですが一部葉焼けを起こしています

 

                           ー END ー

 BC-458A送信機の試験をするためにダミーロードを探していたのですが、富士測定器の小型ダミーロード DL-7(昭和42年7月製造)を見つけてアンティーク大好き病から入手してしまいました。

 

 

 送信機を試験する時、アンテナを接続して調整すると違法電波を出してしまいますのでダミーロード(疑似負荷)は必須です。

 

 DL-7の仕様は以下のとおりです。

 周波数範囲142MC~162MC、定格電力40Wとなってますが、ダミーロードとしてはBC-458A(送信周波数7MHz、CW定格出力40W)の試験に十分使用可能です。

 BC-458Aの実際の試験では空中線出力10W以下になるようプレート電圧、スクリーン電圧を調整しますので熱容量的にも余裕があるとみています。

 

 この機材はインピーダンス50Ωの終端型電力計としても使えますが、目盛りが周波数152MHZ付近で較正されているのでメーター示度は低く出ると思われます。

 

 機能確認を兼ねて、TS-450の送信電力を10W(LCDバー表示なので正確性は疑問)にセットしてメータの表示を確認してみました。

 

 コネクタがN型接栓なのでN-M変換接栓を介して接続しました。

 

 高周波電力計は8W弱を示しています。7MHzではピックアップコイルの巻き数が不足になりますので。

 

 実は、同じ富士測定器のDL-8というダミーロードを持っていたのですが、無線関係はやめようということで関係器材の一部としてを処分しました。

 この時たくさん放熱用の穴の開いたケースをアンプに使おうと取ってありました。

既にアンプ用にパネルの加工などしてしまっていたのですが、銘板が残っているので確認すると仕様は次のようになってました。

 

 殆ど同じ時期に作られており、定格電力が10W大きい50Wになっています。

でも筐体サイズは大人と子供のようです。

 

 左がDL-7(定格40W)、右がDL-8(定格50W)のケース(改造済)

 

 処分する時分解したので構造は覚えており、今度のDL-7も分解して構造を確認しようと思いましたが、負荷抵抗側の構造がちょっと異なっており分解が大変なのであきらめました。

 

 メータ側だけ分解してみました。メータについ先年50Wで較正したメモが貼り付けてあって前の所有者が大切に使っていたことがわかりました。

 

 負荷抵抗側は分解しなかったのですが、ケースの放熱孔から覗くと、円筒状に組み立てられた高周波用抵抗(たぶん1KΩ・2wの抵抗20本を並列接続)が見えDL-8と殆ど同じ構造ではないかと推察されます。

 DL-8では入力のM型接栓の中心導体が長く伸びその先端に負荷抵抗が取り付けられており、中心導体の接栓側にある環状のトロイダルコアにピックアップコイルが巻かれていました。このコイルの線端に熱電対がついておりここで得られた電流がフロントパネルのメータに導かれていました。このメータはW表示ですが熱電対型であること、熱電対の接点(JUNCTION)はメータの外にあることがメータに記されているのはDL-7、DL-8ともに全く同じです。

 熱電対型のメータですので表示の応答速度は遅く、先ほどのテストでも針が動き出して表示値に止まるまで1秒くらいかかっていました。

 

 熱電対をメータに内蔵するタイプの高周波電流計は以前持っていましたが、熱電対部分を取り外して普通の電流計に改造(確か感度1mAくらいでした)し真空管アンプに使いました。

 

 104Dアンプの上側のメータが、熱電対電流計を改造(改悪)したもの。左右の104D真空管のプレート電圧、プレート電流を切り換えて監視できるようにしています。

 

 米国Simpson社製の Radio Frequency 電流計

 

 熱電対型の電流計は今やアンティークになってしまいましたが懐かしいです。

 

                         ー END ー