先日、ディジタルオシロスコープ TDS 410A を入手してアナログオシロスコープ的な使用法までは確認したのですが、今回ディジタルオシロらしい使い方を試してみました。
改めてTDS 410Aの仕様を確認してみると、アナログバンド巾 200MHz、ディジタルサンプリングが1秒当たり100Mサンプルでした。菊水のサポートページによって計算すると、実用周波数は次のようになります。
アナログ増幅部の上限周波数は、200MHz/3 で約60MHz、波形1周期あたり10ポイントをサンプルするとすれば、100M/10で約10MHzまでなら精度よく使えるという結果になりました。
1990年代製造のものを中古真空管3本分の価格で購入したのですから、こんなもんだとは思いますが、思ったより精度よく観測できる周波数が低いのでびっくりしました。 私は今後オーディオ波形を取り扱うだけなので問題はありませんが。
今回は表示されている波形の記憶(save)と再生(recall)をやってみました。
saveする時には、サンプリング方法(5種類)を選べるのですが、通常のサンプルとエンベローブの二通りをしてみました。
ファンクションジェネレータのサイン波をエンベロープでサンプリングしたところ、まだ記憶(save)はしていない。少しずつ異なる多数の波の外周(エンベロープ)が観測できている。
記憶はメモリーに4個までで、それ以上はフロッピーディスクに入れることになります。
再生(recall)は画面上に重ねて呼び出すことができますし、重なった画像を個別に消すこともできました。また2つのメモリーに入れた2つの波形の演算(+、ー、×)をしてひとつの波形として再生することもできるようです。高速フーリエ変換(FFT)関数も使えそうでいろいろマニュアルを調べてみたのですが、これはオプションでした。
サイン波、方形波、三角波を別々に記憶し重ねて再生したところ。ファンクションジェネレータの波形を切り換えても、振幅、周波数とも殆ど変化していないことがわかりました。
再生した波形は、拡大や、計測(周波数、振幅などの数値が表示される)などの処理をすることができるので方形波の拡大をしてみました。
方形波のエッジ部分に小さな歪(シュート)が出ています
次にスイープ波形(トラッキングジェネレータの出力で時間とともに周波数が変化する波)を観測するとどうなるか試してみました。
棚の上にある器材(トラッキングジェネレータのついたスペクトラムアナライザー 武田理研 トラッキングスコープ TR4120)の出力をチャネル1に入れているところ
同期をかける前の状態、いろいろな時点の波形がサンプリングされ表示されているのであたかもエンベロープ処理したように見えてます。山の間隔が左は広く(周波数が低く)、右は狭く(周波数が高く)なっているがわかります。
同期(AUTOSETOボタンを押すだけで自動的に同期してくれます)した後の波形は次のようなものでした。サイン波とは違っていますが、スイープ出力は周波数だけがキーになるのでこれでもいいんだと思います。
TR4120の表示部で輝点が左端に現れた時にTDA 410AのSTOPボタンを押して観測した波形、周波数が約3MHzになっています。
輝点が右端にまで来た時の波形、周波数が5MHzまで上がっています。
他にもいろいろ試してみましたが、今までは頭の中でしていた画像処理、たとえば、一瞬の画像の記憶、目分量による計測、エンベロープなどの平均化処理、ノイズの発見と除去など皆、ディジタルオシロスコープがやってくれます。
これは便利だなと感心しましたし、これを考えた人は波形観測で大変苦労した人なんだろうなとそのご苦労に思いを馳せてしまいました。


































