104Dアンプは当初7KΩ:10kΩ の入力トランス(下の写真)を使用する予定でしたがトランスに描いてある配線図を読み違えて配線ミスをし、取り外していました。

 入力を音量ボリュームに直結したまま使用していたのですが、やはりゲイン不足でボリュームを80%くらいまであげていました。

 

 104Dアンプから取り外した入力トランス

 

 取り外したトランスをまた取り付けることも考えたのですが、結構大変な作業になることが予想され、また、他のアンプに使うこともできるので、入力トランスを単体で別ケースに組み込むことにしました。

 幸いなことに、取り外し品ですが600Ω:10kΩ(巻き数比1:4)のトランスが入手できたのでそれを使うことにしました。MC昇圧トランスは600Ω:50KΩでしたのでそれより増幅度は落ちますが4倍あればiPOD入力には十分かなと考えています。

 

 早速家探しして集めた部品が以下のものです。ケースはアルミ製の「空中線接続箱」でちょっと小さいのですがM型接栓2個を取り外して使うことにしました。

 

 穴あけは最小限にしたかったため、出力コネクタをM型接栓を取り外したあとの穴に取り付けたかったのですが、ちょうどよいものが見つからず、結局 RCAケーブルを出力として取り付けることにしました。

 また、トランスが取り外し品のためリード線が短く、それを優先して部品配置したのアンバランスな配置になりましたが我慢することにしました。

 

 穴あけが終わった状態

 

 はんだ付け箇所は少ないのですが、疲れ目もあって小さな箱にはんだごてを入れるのが結構大変で、こういう工作ができるのもあと1年くらいかなと悲しい思いをしました。

 

 配線終了   メモ:入力トランスの配線 in:緑と白(E) out:青と黒(E)

 

 やっと配線が終わって、導通テストと1626アンプにつないでの実用テストをしました。この時気がついたのですが、導通テストには旧式のアナログテスターの方がよいということです。ディジタルテスターはサンプリングタイムのため表示が遅れるし、テストリードの接触の小さな変化で表示が不安定になるためです。アナログテスターのメーターの振れは小さな変化には応答できないので逆に表示が安定しています。

 

 実用テスト

 

 側板を取り付けて完成

 

 このテストに使ったのを最後に1626アンプは机の上から引退させ、デスクトップでは104Dアンプを使うことにしました。それでも1626アンプは2000時間以上使ったことになります。(一ヶ月以上毎日8時間以上使っていた)

 

 机の横にあるコーヒーテーブル上の104Dアンプと机上の入力トランス

(コーヒーテーブルは、直径40cmくらいある舷窓を利用して作ったものです、黄銅の鋳物と二重ガラスを使ってあるのでとても重くて畳がへこんでいます)

 

 104Dアンプにつないで聴いた感じでは、ゲイン不足は解消されたが低音のとおりが悪くなったような気がします。机上の小さなブックシェルフスピーカーで聞いているので気のせいかもしれませんが。

 

 アンプ作りがすべて終わったら、裸の104Dアンプと入力トランスをつないだ状態の104Dアンプの周波数特性を測ってみるつもりです。

 

 

 

  朝起きたあとの一曲目は「エリーゼのために」で

   CDプレーヤと46アンプの機能確認をする習慣です。

 

   そのあとはここ一週間くらい、50年代のアメリカの

   女性歌手(パティページ、ドリスデイ、スートンプソンなど)

  の歌をよく聞いています。どこで聞いたのかとても懐かしい。

 

 キット部分の回路を確認したので、10年以上前に作った電源サブボードとカソードフォロワーサブボードの回路確認をしました。

 キット部分の裏面の写真。白い線は12.6Vヒーターの配線、灰色、橙色、茶色、赤色の配線はB+の配線(B1~B4)

 

 右側の黒いコンデンサがいくつも載っているのが電源サブボード、その下の真空管(12AU7)の載っている小さなボードがカソードフォロワーサブボード

 回路確認・手直し前の様子

 

1.電源サブボードの回路確認と手直し

 DCヒーター回路はー側アースとしていたが、今回ハムバランサーを追加してその中点をアースすることにしました。ハムバランサーは電源ボードにつける余地がないのでイコライザー初段管に近いケースの左側板に取り付けました。

 また、テスト時にはんだ付けを繰り返して部品を痛めることのないようにB+用コネクタとDCヒーター用接続ポスト(2mmバナナプラグ使用)を追加しました。

 

 新設したハムバランサー(100Ω可変抵抗器)

 

 手直しした電源部の回路図

 

 電源サブボードの配線パターン図

 

2.カソードフォロワーサブボードの回路確認と手直し

 ボードが小さいため以前は出力用のコンデンサ、VUメーター感度調整可変抵抗などは外付けを考えていたが、今回パターンの見直しをしてすべてボード上に取り付けるようにしました。

 

 手直ししたカソードフォロワー部の回路図及び配線パターン図

 

 一部手直し後のサブボード、左下がカソードフォロワー出力兼VUメーターアンプボード、右上がB+/DCヒーター電源ボード、左上は高圧整流用ブリッジダイオード(KBL404G)

 

3.VUメーターのテスト

 テスターで導通を確認したところ、VUメーターの指針が途中でひっかかる感じがしました。ずっと使ってなかったものなので錆びつきを疑いましたが、原因はガムテープで作ったカバーが劣化変形して指針に接触していたためとわかりました。以前メーターを狭い前面パネルにつけるためにメーターケースの上部を切り取って、できた穴をガムテープでカバーしていたんですが。

 穴のすぐ上にケース天板がくるので、ほこりが入ることもなさそうなので、カバーをしないことにしました。

 

 VUメーターをフロントパネルから外したところ

 

 メーターケース上部を切り取ったVUメーター

 

4.12ピン中継コネクターの作成

 フロントパネルにはトーンコントロール用2連ボリューム(高音、低音調整用)が2個ついています。これと、本体ボードの接続には12本のケーブルが必要になりますが、試験、メンテナンスなどでフロントパネルと本体ボードを切り離す場合があります。12本の線のはんだ付けをはずしたり付けたりは大変なのでコネクター接続を検討しました。使用する線材がシールド線でなく単線なので少しはいいんですが。

 

 あるもので間に合わせるという原則に従って探し回りましたが適当なものがみつかりません。12ピン以上のものは大きすぎて設置が大変です。

 PC、電子回路基板などにも使われている基板用のコネクタ(メスのプラグ)が小型なので使えそうだとユニバーサルボードにオスのレセプタクル(ソケット)を仮につけて様子をみてみました。

 そしてこのソケットボードをどこにつけるか考え始めましたが、真空管の載っているメインボードに改めて穴あけするのは大変です。

 

 基板用コネクタ(プラグ メス)とレセプタクル(ソケット オス)

 

 中継コネクタにすれば必要に応じビニタイかテープなどで固定できるので、これを採用することにしました。電源ボードと本体ボードの接続(B1~B4とEの5ピン)にも使ったのですが、ピン間隔の狭いピンヘッダーにはんだ付けと各ピンの絶縁処理をするのは大変でした。12ピン分作るのは前途多難だなと考えながら必要なコネクタとヘッダーピンを揃えているうちに、ヘッダーピンを仲介にしてケーブル付きコネクタ(メス)2つを接続すればはんだ付けなしで中継コネクタを作れると気がつきました。

 メスのコネクタの受け側ピンの長さに気をつければ(ピンヘッダーがきちんと入るかどうか)うまくいきそうです。

 

 1.ヘッダーピンを12ピンの長さにカット

 2.ヘッダーピンは普通2列なので、1列分はピンをカット

   ピン間隔が狭くてニッパーは使えないので「爪切り」を使用

 3.基板用コネクタ(プラグ メス)2個の配線長さを調整

   同じタイプのコネクタがいくつかあったので、必要な長さのある別のコネクタ

   からケーブル付きピンをはずして付け替えをしたりしました。

    スリットに薄い刃のドライバーを入れ抜け止め防止のばねを押しながら

   ケーブルを引くと外せます。付ける時は、抜け止め防止バネをカッターの刃な

   どを使って起こしておかないと引っ張ると抜けてしまいます。

 

 左のコネクタはピン受けの長さが短いので、ヘッダーピンの長さの調整はしませんでした。

 

 接続したところ

 

 次回はフロントパネルの配線を終えたうえで各ボードをバラック配置でテストするつもりですが、この中継コネクタの活躍に期待しています。

 

 

 わけもなく黒色の花が好きです。黒薔薇とかクロユリとか話には聞いていますが実物にお目にかかったことはありませんが。

 

 庭に植えてあるのは唯一黒色に近い花の咲くテッセンだけです。

 

 この花は今は咲いていません。咲いた後剪定するのですが、今は小さな3番花が咲いているだけです。

 

 ヨルダンにいる時、ブラックアイリスが砂漠に咲いているとの話を聞いて、友達と砂漠を走り回ってやっと見つけたものが次の2枚の写真です。ビデオカメラの静止画なので画質はよくありませんが。

 

 

 

 ヨルダン北部のペラというところに行ったとき、宿屋の主人がうちにもブラックアイリスがあるというので見せてもらったものが次の写真です。

 ちょっと色が薄いような気もしましたが、育っている環境で花色が変わることはよくあるのでやっぱりブラックアイリスなのでしょう。

 

インターネットで見つけた次の写真は素晴らしいブラックアイリスです。

 白く見えるのは雪ではなくて白色の石(岩)です。ヨルダンにもこういう場所が砂漠の中にところどころあって、石の根元は水分を保つので野生のシクラメンとかが良く咲いていました。

 

 砂漠で見つけたブラックアイリスですが、実は一株持ち帰って鉢植えにしていました。まだ花の咲いていない株でしたが、室内でもよく咲くので、記念に開花の様子をビデオカメラのインターバルタイマー(1時間間隔)で撮影してビデオにしたものが次のものです。

 

 

 1時間間隔で撮った写真だけ残っていて、当時作ったビデオは見当たらなかったので今回新たに、Windows10のフォトで作りました。

 名前はフォトですが中にビデオエディターというのが入っていて、写真をタイムライン上にドラッグするだけで作れます。

 もうすこし高機能のMicrosoftclipchamp という動画作成ソフトもフォトの中から呼び出せる(無償)ようになっていました。私は最初ビデオエディターで作ったのですが、動画最後のフェードアウトができなかったのとMicrosoftclipchampならYoutubeへのアップロードが簡単にできるので、最初に作ったものを読み込んでフェードをつけてアップロードしました。

 

 実は、アメーバブログに動画を入れるのは結構大変で、以前、ラッパ型蓄音機の演奏を録画したものをブログに載せるのに四苦八苦して結局不成功だった経験があります。

 一度Youtube にアップロードしたものをブログに埋め込むのはとても簡単なので(3タッチでできました)、今回はその方法をとりました。

 

 

 

 

 

 だいぶ前になりますが、三栄のプリアンプキット S-8706を作りました。

当時はプリアンプとメインアンプの距離が遠かったのでカソードフォロワーを追加しようとしましたが、ヒーターDC点火用の電流容量が不足したため途中で改造を中止してしまいました。

 今回、計画していた3極管アンプ3セットの製作が終わったので、改造を完成させることにしました。

 20年近くたっているので、当時使用していたオープンリールテープデッキもなくなってしまったので関係する回路も省略したいと思っています。

 

下図はキットについていた回路図ですが、購入したプリント基板セットは一点鎖線で囲まれた部分のみです。

 

 今後のメンテナンス、記録のために上の回路図をもとにWordで回路図を作りました。

 

 

 

 とりあえずキット部分の回路を確認したので、既に製作済みの電源サブボード、カソードフォロワーサブボードの回路再確認とテストをして全体組み立てに入りたいと思います。両ボードともだいぶ前に作ったため記録もなくなってしまっているので。

 

イチョウ,周りにいる存在感が強い人

 

 

 

 

 

 やっと動作試験が終わった1626(VT-137) シングルアンプが早速壊れてしまいました。動作試験でB+電圧が高すぎるのが分かったので対処しようとシャーシーを裏返しに置き、電源を入れて音楽を聴きながら電圧チェックをしていた時です。

 突然音が出なくなり、真空管のヒーターも消え電源を入れ直しても同じです。

 

 いろいろと調べてみると2Aのヒューズがとんでおり、ヒューズ交換してもすぐとびます。トランスを回路から切り離して(コネクタ接続なので簡単)、かなり熱くなっている取り外したトランスに直結でAC100Vを加えて出力電圧をチェックしましたが出ていません。てっきり一次巻線のレアショートだなと疑いました。なんせ、1960年製のトランスで、長い間使っていませんので湿気が入ってしまったのではと。でも当時としては珍しいトロイダルコア形式で樹脂で完全に封止してあるのになんで?

 

 今の場所に設置できる大きさで必要な電流容量のある代わりのトランスはないし(ネットオークションも含めて調べました)、ヒーターだけトランスから供給して高圧はトランスレス(AC100Vの3倍電圧整流で)にすることも検討しました。

 

 この日は作業を中断して、翌日になって電源部を中心に回路をチェックしたところ、一番印加電圧が高い(423Vかかっていた)場所、整流ダイオードにつないである電解コンデンサ(動作電圧350V)がパンク(ショート)してました。一次原因はこれだったんだなと改めてトランスをチェックしてみると今度は2次側の電圧が出ています。きっと過電流でトランスが熱くなり内部の温度ヒューズが働いていたんだと思います。

 

 パンクしている電解コンデンサはブロックコンデンサで22μFが4素子入ったものですが、印加電圧の低い場所につないである他の3素子は無事でした。

 以前の動作試験の時検討したようにB+電圧を下げる処置をすることにして部品を揃えたところが次の写真です。

 

 ・ブロック電解コンデンサ:シャーシ内に設置可能な小型のもの

    10μF×2(450WV、peak540V)

 ・ブリッジダイオード:S4VB(600V、4A)

    前のものKBL404Gは、定格400Vmax、280VRMS、4Aで心配なので交換

 ・電圧降下用 琺瑯抵抗:1.5KΩ、10W以上(推定)

 

 例のとおり古い保管部品ばかりなので、今回は事前試験してみました。

 

 事前試験したところ、電解コンデンサにかかる電圧の上昇が非常に遅い、コンデンサーを充電しながら電圧が上がるので数秒はかかるのは正常だが、この試験では1分くらいかかって340Vまで上がるし電解コンデンサーが触れないほど熱くなる。

 電解コンデンサ不良ということで代わりをいろいろ捜したが適当なものがなく、結局チューブラー型のコンデンサー 47μF(315WV) を2個直列につないで使うことにした。

 今度は、負荷抵抗として5KΩの抵抗もつないで、試験しましたが、特に異常はみとめられず266Vの出力電圧が得られました。5KΩ負荷で計算上は負荷電流は53mA流れていることになりますが、予定しているものに近いと思われます。

 

 

 この部品でいけそうだということで本体に組み込みましたが、たまたま空いていた出力トランス下のスペースを利用しました。また、コンデンサーの直列接続時に両方のコンデンサーに均等に電圧がかかるように、コンデンサーと並列に抵抗(33KΩ)を入

れました。

 シャーシー裏側:中央下方にあるタコ糸で結んであるのが追加した直列接続のコンデンサーと電圧バランスをとるための並列抵抗(合成耐圧は630v)、その左にある黒い正方形のものが、入れ替えたブリッジダイオードS4VB

 

 シャーシー上面

 整流ダイオード出口に接続したドロッパー抵抗1.5kΩは発熱が大きいのでシャーシー上面に設置

 

 

 電源部の手直しを終えて、音源とスピーカーを接続して運用試験をしましたが今のところ問題は発生していません。

 改めて各部の電圧を測定して、電源部回路図の修正版に記録して作業を終了しました。一番電圧の高い整流ダイオード出口が423V→356V、B1で423V→305V、B2で

374V→270V、1626プレートで322V→232V、12AX7プレートで140V→100V とかなり電圧を下げることができました。

 出力管1626のプレート電圧はモデル値より50Vほど低くなりすぎですが、プレート電流計算値は17mAでモデル値18mAとあまり差異はありません。

 

 真空管を抜いて電源ONした場合でも400Vを超えるポイントはないので前回のような事故は起きないとは思います。

 ただ、セット全体での発熱量が結構あるのでケースに納めるのはためらわれ、現在は裸のまま机上に置いてエージングを兼ね連続試験をしています。