「コンピュータ・グラフィックスを考える(その2)」に「ところで3DCGに関しては個人的には「Blender」(linkはWikipedia)をちょっと使用しています。」という事を書いたんですが、昔からあるもう1つの3DCGアプリケーションの「POV-Ray」(linkはWikipedia)を使い始めました。最初にこのアプリケーションを知ったのは、もう20年位前なんですが、なかなか使うことができませんでした。因みに「POV-Ray」という名称は「Persistence of Vision Ray Tracer」から付けた名前でレイトレーシング法での3DCGアプリケーションです。
使えなかった理由の1つにはレイトレーシングには、演算時間が掛かるため、PCの仕様がかなりの高速なものを必要としていた事でした。ですが、最近はPCの仕様が標準的にかなり演算を高速にこなせる様になった為、昔なら数時間掛かった様な描画が数秒で終わる様になりました。
難点を挙げれば、日本語化されていないことくらいだと思います。ですが、探したところ、「POV-Ray: Install on Mac」という記事があり、インストールと描画のテストの手順が簡潔に書いてあることが導入のきっかけになりました。
実際に描画した画像が下図です。「レンダリング」は数秒で終わりました。ファイル形式には「PNG」を選べるので、直接、PNGファイルを生成出来ました。
POV-Rayのパッケージにはサンプルファイルが沢山入っていて、Webページの様に観ることができます。
(アニメーションのサンプル)
今回、中古書籍を1冊書いました。
CD-ROMが付いていて、バージョン3.0とバージョン3.1が手に入ります。Macでは68K Mac(Old Mac)やPowerPC Macの時代にあたります。手元にはPowerPC Macもあるので、CD-ROMはそちらで使うかもしれませんが、今回描画するのには、バージョン3.7(Unofficial)を利用しました。
POV-Rayではモデラーをテキストファイルで記述するので、Blenderの様な基本的に画面をGUIで描画するのとは異なります。
今回は動作確認の描画を試したところまでなので、少しだけ参考書を読んで、描画してみるつもりです。
#追記(2023/11/18)
Sceneファイルのサンプルがネットで見つかりました。(「CGツール POV-Ray」)
camera{ location <0,0,6> look_at <0,0,0>
angle 30
}
light_source{ <5,5,5> color rgb <1,1,1>}
object{ sphere { <0, 0, 0>, 1} pigment{ color <0,1,0>}
}
これをpovファイルとしてテキストエディタで作成して、レンダリングすると、下図の様な画像が描けます。
#追記(2023/11/28)
POV-Ray単体でもアニメーション画像を作れます。
この「Preferences」の「Clock Settings」を行えば、パラメータを変更しながら、レイトレーシング画像を順番に作成(レンダリング)します。ファイル名の後ろに番号が順次付きます。今回は明るさを変えていくアニメーションにしました。POV-Rayで出力された10枚のPNG画像を「PicGIF Lite」を使って「アニメーションGIF」にしています。
(参考:「POV-Ray: アニメーション」)
(参考:「POV-Rayでのアニメーションの作り方」