大腸ポリープと便秘:大腸ポリープ切除後の便秘の予防と治し方


「便秘の解消法:女性の便秘解消対策、便秘・慢性便秘の予防と治し方」 大腸検診、受けていますか? 今や、大腸がんは、肺がんや胃がんを抜き、女性ががんで死亡する原因の第1位となっています。大腸がんの多くは、前がん状態である大腸ポリープががん化して発病します。ですので、大腸ポリープを予防することが、大腸がんの予防につながることになります。なぜ、大腸ポリープが形成されるのか、その原因の1つに便秘が係わっています。ここでは、大腸ポリープと便秘との関係及び大腸ポリープ切除後の便秘についてお話します。


人間ドックや地域・職場での集団検診で大腸検査を行った結果、大腸ポリープがありますといわれて、驚かれた人も多いのではないでしょうか。初めて、大腸ポリープという言葉を聞いた人は、がんになったのかと、一瞬、戸惑うかもしれません。大腸ポリープは、自覚症状がないので、本人が気がつかないうちに、大腸に出来ています。そのため、大腸ポリープは、人間ドックや検診で、初めて見つかるケースがほとんどです。しかし、大腸ポリープは、40代の3人に1人の割合で、また60代以上になりますと2人に1人の割合で、それぞれ見つかる、発生頻度の高い大腸の病気なのです。大腸検査の受診率が低いので、大腸ホリープについての理解があまり広がっていないようにみえますが、実は、中高年の人の多くは、大腸ポリープが出来ている可能性があります。大腸ポリープを放置しますと、大腸がんに進展してしまう確率が高くなってしまいますので、可能な限り、大腸検査は受けた方がよいです。


ポリープとは、イボ状の突起物のことをいいます。また、大腸ポリープとは、大腸の粘膜から内側の管腔(便が通過する管)に付き出たイボ状の組織(お肉の塊のようなもの)のことをいいます。ポリープは、腫瘍性のポリープと非腫瘍性のポリープとに大別されます。非腫瘍性のポリープは、潰瘍性大腸炎やクローン病などの炎症性の病気によって形成される炎症性ポリープと、老化によって形成される過形成ポリープとに分類されます。炎症性ポリープと過形成ポリープの2つのポリープは、正常細胞が集まってイボ状になったもので、がんとは関係なく、放置しても大腸がんにはならないとされています。


一方、問題になるのは、腫瘍に分類されるタイプの大腸ポリープです。このタイプのポリープは、良性腫瘍と悪性腫瘍の2つに分類されます。悪性腫瘍のポリープは、すなわち、がんになります。悪性腫瘍の大腸ポリープは、一般的に早期の大腸がんで、イボ状の形態となっています。がん化した大腸ポリープがさらに進展した進行がんとなりますと、イボ状の形態は消失し、突起物の形は崩れますので、もはやポリープとは言われなくなります。


良性の腫瘍は腺腫とよばれていて、大腸ポリープ全体の約80%は腺種となっています。ですので、一般に大腸ポリープという場合は、この腺腫を指す場合が多いです。腺腫とよばれる理由ですが、イボ状の突起物の表面が粘液でヌルヌルした状態となっているため、あたかも大腸ポリープが分泌腺のように見えるためです。この腺腫、大腸ポリープが大腸がんとの関係で一番問題となるのです。大腸がんと同じように、腺腫は、大腸粘膜上皮を形成する腺細胞が異常をきたして増殖したものです。そのため、大きな腺種は、がんになる一歩手前の状態(前がん状態)であるといわれています。大腸ポリープの大きさと大腸がんとの関係についてのデータが示されています。大腸ポリープの直径が5mm未満の場合、大腸がんになる確率は0.6%、ポリープの直径が5~9mmになりますとその確率は7%に、直径が10~19mmでは24.6%に上昇し、さらに大腸ポリープの直径が20mm以上になりますと、大腸がんになる確率は35.8%まで上昇します。このように、大腸ポリープが大きくなるほど、大腸がんになるリスクは確実に高まることが知られています。大腸がんの多くは、腺腫、すなわち大腸ポリープから発生すると考えられていますので、いかに大腸ポリープの形成を抑えるかが、大腸がんの予防につながることになります。


大腸ポリープが形成される仕組みについては、遺伝子レベルで研究がなされています。それによれば、大腸ポリープの形成には、大腸粘膜細胞に含まれるAPC遺伝子およびK-ras遺伝子とよばれる2つの遺伝子が関与していることが明らかとなっています。この2種類の遺伝子が、何らかの発がん物質等によって変化し(遺伝子の変異といいます)、それによって、大腸の正常粘膜細胞が異常増殖し、大腸ポリープが形成されると考えられています。大腸ポリープの形成において、第一段階はAPC遺伝子の変異で、これによって小さい大腸ポリープが作られます。さらに、これに引続いてK-ras遺伝子が変異しますと、小さな大腸ポリープは、より大きな大腸ポリープへと成長します。この段階までの大腸ポリープは、がんではない良性腫瘍ですが、K-ras遺伝子の変異に引続き、p53遺伝子とよばれる遺伝子が変異しますと、腺腫内がんが発生し(がん化)、大腸ポリープは悪性腫瘍、すなわち大腸がんとなります。この一連の遺伝子変異による発がんの仕組みは、多段階発がんメカニズムとよばれています。このようにみてきますと、大腸ポリープが形成される第一段階であるAPC遺伝子の変異を抑えることが、大腸がん予防の最重要課題となるのです。


成人の大腸の長さは約1.5mです。大腸は小腸から続く部分で、小腸・盲腸側から上行結腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸、直腸の各部位に分かれます。大腸ポリープには、この大腸全域に100個以上のポリープが多発する家族性ポリポーシスとよばれる遺伝病としての大腸ポリープもございますが、大腸ポリープ全体の0.5%程度です。最も一般的にみられる大腸ポリープは、大腸全域にポリープが発生するのではなく、大腸の中でもS状結腸と直腸の部位に局在化して発生します。この大腸ポリープ発症部位の局在化が、実は、便秘と関連することになります。


便秘の直腸では、硬い便が充満しています。また、便秘状態でのS状結腸においても、便の水分が失われ、硬い腸内容物となっています。便秘では、大腸菌などの悪玉菌とよばれる腸内細菌が繁殖していますので、特に、肛門部位に近いS状結腸や直腸では悪玉菌が密集し、また悪玉菌から放出される有害物質の量も多くなり、その濃度も非常に高い状態となっています。このように、便秘になりますと、大腸の中でもS状結腸や直腸において、悪玉菌自体の集積とそれが産生する有害物質が蓄積し、しかも長時間にわたって、その腸の中にとどまることになります。つまり、大腸における大腸ポリープの発生部位と、便秘時の有害腸内細菌の密度あるいはそれが産生する毒素成分の濃度とは、よく一致することになるのです。すなわち、有害腸内細菌あるいはそれが産生する毒素成分によって、大腸ポリープが形成される第一段階であるAPC遺伝子が変異すると考えられています。


最近、カリフォルニア大学サンディエゴ校医学部の研究チームによって、大腸粘膜細胞における発がん遺伝子の制御に腸内細菌が関与していることが明らかとなりました(Nature Medicine 16, 665-670, 2010)。なぜ、大腸ポリープが大腸でもS状結腸と直腸に発生するのかが不明でしたが、この研究成果によって、有害腸内細菌の関与が強く示唆されるようになりました。このように、便秘あるいは便秘を引き起こす有害腸内細菌は、大腸ポリープあるいは大腸がんを発症させる重要な危険因子となります。


大腸ポリープの治療法としては、たとえそれが良性であっても、外科的に切除することになります。ところが、大腸ポリープの患部の切除に際して、大腸の粘膜層に分布するリンパ系組織を傷つけてしまうことが多く、それが原因で大腸の組織が癒着してしまうことがあります。大腸ポリープの切除によって便秘となる患者さんが多いのですが、その原因は組織癒着によるものです。ですので、大腸ポリープを切除した場合には、術後の便秘対策が必要となります。


慢性的便秘は、大腸ポリープを発生させる危険要因となります。また、大腸ポリープの切除によっても便秘が生じます。まずは、便秘を解消させることが、大腸ポリープの予防につながります。さらに、有害腸内細菌である悪玉菌を減らし、それに代わり、ビフィズス菌どの善玉菌を増やし、腸内環境を整えることが大腸ポリープの発生抑制につながります。大腸ポリープや大腸がんの増加は、動物性たんぱく質や脂肪分の摂取過多、食物繊維摂取量の不足といった食生活の欧米化が指摘されています。ですので、食物繊維を多く摂るなどの意識的な食生活の改善が、大腸ポリープ対策に求められています。特に、スティムフローラ等のイヌリン食物繊維には、便秘を解消し、ビフィズス菌などの善玉菌を増やす作用があります。不足しがちな食物繊維を、サプリメントなどで補うことも、大腸ポリープの予防や大腸がんの予防に、とても大切なこととなります。 大腸ポリープを伴う便秘あるいは大腸ポリープ切除後の便秘には、水溶性食物繊維であるイヌリン食物繊維がとても有用です。
便秘の解消法:女性の便秘解消対策  








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