Pepmalibuのブログ -34ページ目

Pepmalibuのブログ

こんにちは(^-^)このブログでは、アメリカ人と日本人の2人の博士号/MBAホルダーが、世界や日本で起こっている出来事に対する多元的な見方、アメリカの最新ビジネスや最先端の情報テクノロジーなどを紹介しています。どうぞよろしくお願いします!!

$Pepmalibuのブログ-logical-thinking

心で考えることが危

日本に暮らしている11年以上の間、私は、何度も転職をしました。情報技術合弁会社から製薬会社、レストラン会社、金融機関に至るまで、幅広い業界で人材育成の専門家として活躍してきました。そうした貴重な経験を通じて、日本人には「心」の問題があるのではないかと考えるようになりました。

「心」というと、精神的な問題をイメージしがちですが、ここで私が指摘する「心」の問題とは、感情による意思決定という意味があります。それでは、その点について、くわしく説明したいと思います。

部下育成の必要について、私のところに相談にきた部門長のなかに、部下のロジカル・シンキング(論理的思考)の不足を指摘した者が多くいました。

日本人が「論理的思考」を具体的に何だと思っているかは分かりません。私が英語の「logical thinking」という言葉を聞くと、数学を連想します。一般的に、ロジカル・シンキングとは、数学の公式を解くときと同様に、「演繹的推理」にそって、一つの正解を出すことです。

それならば、日本人はアメリカ人やフランス人のような西洋人より優れているはずだと思います。なぜなら、私の見てきたなかでは、日本の試験や教科書は演繹的な問題解決を重視しているからです。それに慣れている日本人は、演繹的推理やロジカル・シンキングが得意なはずです。

私が以前「証券外務員」の試験を受けたとき、○×方式の真偽問題と選択式の計算問題ばかりで驚きました。それと対照的に、アメリカと欧州の試験では、意見を述べる、または、何か法則を説明し適用する問題が少なくありません。

アメリカでは、授業中も日本のように、先生の一方的な話を物静かに聴くのではなく、先生の質問に答えたり、意見を述べたり、他の学生と議論したりします。ハーバード・ビジネス・スクールのケース・スタディ(事例研究)の教授法は、そうした方法の典型的な授業の進め方です。

日本人が、このような演繹的推理を中心とする教育を受けているので、ロジカル・シンキングができないということはあり得ないと、私は思い込んでいました。

しかし、次から次へと、部門長が、ロジカル・シンキング不足の問題を指摘してきました。私は、混乱して、一体、何を見て、そう判断してきたのだろうかと自問しました。実は、彼らは意思決定の結果を見て、そう判断したようです。

部下または他の従業員が意思決定を誤るときに、前提となる分析が間違っていたからと早合点する傾向があります。もちろん、そうした判断は可能です。しかし、意思決定に影響を与える要素が数多くあることを踏まえると、他の原因も考えられる場合も少なくありません。

私の経験をふりかえると、日本人は分析を通して、正解を見極めることが多いといえます。しかし、その場合、間違いを避けるために、最終決定をする前の段階で、多くの人の意見を訊きます。そこで、反対の声が上がれば、自信を失い、分析に基づいた「正解」をあきらめます。そのかわりに、皆が妥協できる解決策を採用してしまいます。

あるいは、相手または他の従業員への悪影響を踏まえた結果、誤った決定を選択してしまう場合もあります。社員の業績評価が、こうした現象が頻繁に観察される典型的な例です。

たとえば、部門長が客観的に、部下の出している実績を検討したうえで、低い評価が適切だという論理的な結論に達します。しかし、部下を傷つけたくなくて、「平均点」にしてしまいます。

もうひとつの例としては、ある会社の社長が、リストラの一環として、工場の閉鎖が不可欠だと分かっても、仕事を失う従業員や彼らの家族の生活が気になって、他の選択肢を追求するケースがあります。

この社長の場合、自分の頭、つまり「ロジック」ではなく、自分の心、すなわち「感情」で考えたので、誤った選択をしてしまったのです。多くの日本人はこれが「美徳」だと思うかもしれませんが、あえて言えば、そうではありません。

「非論理的」(illogical)だけではなく、長い目で見れば、もっと酷い結果をもたらしてしまいます。いいかえれば、美徳ではなく罪だと言えるかもしれません。

工場を閉鎖しなければ、短期的に従業員は自分の家族を養い続けることができるかもしれません。しかし、最終的に、会社が倒産すれば、彼らだけではなく、全従業員が仕事を失ってしまいます。そのうえ、会社に投資した「正当な持ち主」である株主は投資資金を回収できなくなり、苦境に陥ります。

一見、矛盾しているようですが、ビジネスの世界で、心で考えることには、こうした危険が伴うのです。

ビジネスでは、日本人の特技である「ロジカル・シンキング」で意思決定をすべきなのです。


「アメリカ人のような英語の発音をする手がかり」

日本語には、英語の「v」に該当する「音」はありません。ですから、多くの日本人にとって、「v」を発音するのは難しいようです。実際、私の学生が「v」を発声すると、アメリカ人の私には、「b」として聞こえることが少なくありません。

何度も、彼らの口の動きを観察するなかで、私にはその理由が分かってきました。

「v」 を発音するときに、「b」の場合と同様に、唇をキスするときのような感じですぼめているからです。

しかし、以下にリンクされるビデオが示すように、「v」を正確に発音するために、軽く下唇を前歯に食い込ませるように、上の歯を少し前に出さなくてはなりません。





ビデオを見てから、鏡に向かって自分で練習してみてはどうでしょうか。

英語の勉強に関して、特に完璧主義の日本人の皆さんにとって、大切なのは、次の点です。

正しい口の動きさえ習得できれば、仮に自分自身が「b」の音と区別できなくても、私のようなネイティブ・スピーカーに、「v」の音として自然に響くので、心配しないでください!



異文化コミュニケーション
次のビデオでは、コミュニケーションの専門家として有名なDr. Wolfgang Riebeが印象的なプレゼンテーションを行ういくつかの手法を実演しています。



例えば、手品をすることで、視聴者を演説に巻き込で、楽しい雰囲気を醸し出します。また、手を振り、アイコンタクトをとり、舞台を歩きまわります。この演説の方法は西洋人には自然に映りますが、日本人はどう思われるでしょうか。Wolfgang博士が、日本人のためにプレゼンテーションを行うなら、どのような点を意識し、調整をすべきでしょうか。

<推薦図書>
本ブログの著者ジョセフ・ガブリエラと杉本有造は、両者ともにMBAの保有者であり、英語と日本語の両方でエレベーターピッチを実施する豊富な経験を有しています。くわえて、両者の経験を活かして、ビジネスパーソンに対して、仕事の現場で直ちに活用できるエレベーターピッチの技法について指導しています。エレベータースピーチのテクニックを習得したいと思われている方に、二人の共著『エレベーター・スピーチ入門~アメリカビジネスで成功するためのプレゼンテーション&自己イメージ作りの技法』を読まれることを強くお勧めします。

エレベーター・スピーチ入門/我龍社

¥1,890
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このブログは、ジョーが執筆し、皆様にお届け致します。ジョーことジョセフ・ガブリエラは、2000年に来日したアメリカ人。格闘技ファンなら誰でも知てる、K-1ファイターのアンディー・フグ氏にそっくり!

1989年米国ペンシルベニア大学ウォートン・スクールを卒業。その後ペパーダイン大学を皮切りに、イリノイ大学、南フリダ大学を卒業。MBAを含め2つの修士号と博士号を取得しました。日米合弁IT関連企業、スイス系証券会社、米系銀行、そして日系外食企業など幅広い業界の勤務を通して様々なビジネス経験を積みました。趣味は、水泳、読書(村上春樹氏の大ファン!)、ピアノ、そして様々な国の言葉を勉強する事です。ちなみに、2年前から新たに中国語勉強に励んでいます!この記事についてのご質問、感想、また意見を歓迎します。また、共同研究者である杉本有造氏とともにコンサルティング業務も行っていますので、お気軽にご相談ください。


ジョセフ・ガブリエラ  博士/MBA
東洋大学
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「世界のどこでも働ける日本人になろう」

「アメリカ・ビジネスの最前線を切る!」

「Venture Into Japan」

杉本 有造  博士/MBA
IES全米大学連盟・東京センター
(The Institute for the International Education of Students, Tokyo)講師
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© 2013 Joseph Gabriella, Ph.D., MBA. All rights reserved. 無断複写・転載を禁じます。

$Pepmalibuのブログ-Hollywood

人生を勝ち抜くための走り方


4年ほど前に、リンクトインのSNSを通して、ウェン先生とつながりました。ウェン先生は、カリフォルニア州でのMBAプログラム時代からの恩師です。実は、MBAプログラムのもうひとりの恩師ジェームズ先生と連絡を取ろうとしましたが、リンクトインの検索で見つかりませんでした。そこで、ウェン先生に連絡をとって、彼を通して、ジェームズ先生に連絡しようと思ったわけなのです。

私の恩師であるジェームズ先生はとても優秀な方です。医師の資格を取ってから、教授に転身するために、社会学の博士号を取得しました。その後、私に教えてくださった企業金融の分野で、もう一つの博士号を取りました。

MBAプログラムで私が知り合ったとき、彼は、既に45歳くらいでしたが、まだ向学心に燃えていて、CFA (Certified Financial Analyst = 公認財務アナリスト) の資格を目指していました。

私もジェームズ先生と同様、向学心が強い「働き蜂」タイプなので、彼は大学院の時代から、私の模範の一人となっていました。私がMBAを取得した1989年以来、あまり連絡を取っていないので、この恩師と是非話がしたいと思っていたのです。

一方、ウェン先生は、私が会ったとき、ジェームズ先生のように、一生懸命に人生を送っていたようには見えませんでしたが、彼も人生を頑張っていました。しかし、ウェン先生は少しばかり「変わった人間」なので、彼の授業をあまり真剣に受け止めませんでした。その当時の私がまだ未熟で経験不足でもあったことが影響し、彼が教えてくださろうとした教訓の意義も把握できませんでした。

ペンシルベニア大学ウォートン・スクールの学生だったときに、有名な教授に、カリフォリニア州の住民について、こう言われました。「神様がアメリカを造ったときに、前の方に傾けたので、ちょっと『変わった人たち』が皆、カリフォリニア州に転がってしまいました」。

カリフォルニア州の住民であるウェン先生は、厳格なベジタリアン(菜食主義者)で、毎日、冥想していたので、彼がその一人だと思い込みました。授業で、我々生徒の行動を慎重に観察したうえで、分析し、毎日、運動したり、十分な睡眠を取ったりする重要性を訴え、我々の人生を振り返らせたウェン先生。正直に言えば、彼の授業はそれまで受けてきたどんな授業と比べても大分変った感じでした。ですから、私は、その意義が把握できず、時間の無駄遣いだと思い込んでしまいました。

その後、時間が経過し私自身が経験も積んだこともあって、つい最近、その当時のウェン先生の授業の意義が把握できるようになりました。偶然にも。ウェン先生にジェームズ先生の近況を聞きました。残念なことですが、ジェームズ先生は深刻な脳卒中を患った結果、もう話せなくなってしまったようです。もう仕事をしていません。実際には、仕事ができないようです。

一方、ジェームズ先生の先輩であるウェン先生は現在76歳くらいですが、まだ授業を教えているそうです。また、来年の夏は、日本に来て、二回目の富士登山にチャレンジするとのことです。

ウェン先生は、私に教えた時代と同じ調子で仕事をしていないかもしれませんが、元気にしているようです。

ジェームズ先生についての悲報を受けた後に、ウェン先生の生き方を新たな目で見直し、そこから何が学べるか振り返りました。そして、今になって、20年以上の人生経験の恩恵を受けた結果、やっと、ウェン先生が教えてくださった重要な教訓が分かるようになりました。

そのとき、友達の久子の話を思い出しました。久子は、専業主婦で、3人の子供を含む5人の家庭を切り盛りしています。健康を保つために、定期的に走っています。

久子と話していたある日、「ジョーも走るんでしょう?」と訊かれました。「いや、実は、最近、ほとんど歩くだけです。駅から駅へ。たまには、ときどき運動として走ってみていますが、そうしたら、スピードが速すぎ、維持できなくなり、途中で歩き始めてしまいます」と。

続いて、こんなことを私は付け加えました。「それは私の性格のせいだと思います。人生の何もかもに対して、同じようなせっかちなやり方を採用してしまいがちです(笑)」。

「そうだね。ジョーの走り方からジョーの性格がわかりますね。」と久子が言いました。「でも、ジョーが最初から長い時間を維持できる速さで、走ると、長い距離を走ることができるようになるよ。私はそうしています。だから、長い時間走ってもあまり無理を感じません」と彼女は締めくくりました。

久子がいう通りかもしれない、と考えるようになりました。人生は、運動に比べれば複雑ですが、ウェン先生の生き方を振り返ると、人生の計画を立てるための秘訣がそこにあるような気がします。

それ以降、自分の人生の目標を実現するために、短期、そして中期的な目標を設定しています。

人生のマラソンを勝ち抜くために、維持できそうな速さで走っていますが、必要に応じて、短期的に、調整しています。何か大きなプロジェクトや滅多にない機会があるときに、自分をもう少し厳しく駆り立てますが、それが終わったら、充電するために、ひと休みします。

また、思いがけない障害に襲われるときは、針路を保つために、回り道を探し出します

最近、ウェン先生のマラソン選手の走り方からたくさんのことを学んでいます。

過労死で悪評を受けている日本人には、ウェン先生の生き方は大いに参考になると思っています。



英語塾: グローバル・リスニングの練習

マラソン選手の走り方が好きな日本人は、work smarter, not harderを学んでいきましょう。一生懸命ではなく、もっと賢いやり方で働こうという意味の決まり文句は、人生のあらゆる場面に適応できるため、よくビジネスの場面で用いられます。以下にリンクされるビデオはwork smarter の手法の一つであるTo Do Listの書き方を紹介します。





それを見た上で、次の質問に答えてください。



1. What is the difference between tasks, projects, and goals.



2. List three suggestions for writing a To Do List presented in the video.

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1989年米国ペンシルベニア大学ウォートン・スクールを卒業。その後ペパーダイン大学を皮切りに、イリノイ大学、南フリダ大学を卒業。MBAを含め2つの修士号と博士号を取得しました。日米合弁IT関連企業、スイス系証券会社、米系銀行、そして日系外食企業など幅広い業界の勤務を通して様々なビジネス経験を積みました。趣味は、水泳、読書(村上春樹氏の大ファン!)、ピアノ、そして様々な国の言葉を勉強する事です。ちなみに、2年前から新たに中国語勉強に励んでいます!この記事についてのご質問、感想、また意見を歓迎します。また、共同研究者である杉本有造氏とともにコンサルティング業務も行っていますので、お気軽にご相談ください。


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Pepmalibuのブログ-Hot Dog


1. 日本のフードファイター小林尊氏がアメリカの危機を救ってくれる?

Maybe Kobayashi San Can Help.

Paul Lukas. “Why Americans Are Eating Fewer Hot Dogs.”




僕はホットドッグをほとんど食べません。まったく嫌いな訳ではないですが、選ぶとしたら、ハンバーガーにします。それでも、アメリカの独立記念日(7月4日)には、いつもホットドッグを食べます。伝統的な理由にくわえ、フードファイター小林尊氏のファンだからです。毎年、独立記念日に、ネイサンズ・ホットドッグ(Nathan’s Hot Dogs)がホットドック早食い競争を主催しています。その大会で日本人の小林氏が連勝したのは有名です。こうした大会の盛り上がりの結果かもしれませんが、ネイサンズ・ホットドッグの売り上げが前年比で17%増加しました。これとは対照的に、アメリカ全体では、過去3年間連続で、ホットドッグの消費が減っています。上記にリンクされた記事によると、一つの理由は出生率の低下です。ホットドッグは子供に人気のある食べ物なので、子供の数が減っている結果、消費も縮小しています。その上、素材の値上げが価格を押し上げています。こうした理由により、ホットドッグの消費が減少しているようです。さらに、アメリカの人種構成の変化もこの傾向に関連していると思われます。間食で、ホットドッグではなく、ナッチョやタコスを食べる若者が増えてきたそうです。






2013: Kobayashi Holds Own Hot Dog Contest on July 4th











Pepmalibuのブログ-Artist Growth


2. 音楽アーティスト専用のデータ分析ソフト「アーティスト・グロウス」

Musician-Friendly, Data-Analytics Software

Adam Satarian. “Artist Growth's Management Software for the Music Business.” Bloomberg Business Week, June 27, 2013.



ジャスティン・ビーバー(Justin Beaver)やレディー・ガガ(Lady Gaga)の例のように、インターネットが歌手の強力な武器になっています。ガガの場合は、ある程度有名になってから、インターネットを活かして、知名度、売上を増やしましたが、ジャスティンはインターネットのお陰で、有名になりました。しかし、二人とも、きっと熟知しているように、有名になってからのキャリア管理が大変になります。 ツアーの経費、チケット販売管理、そしてソーシャル・メディアのアカウント管理などを行わなければなりません。多くの企業では、ソフトを使って、これからの日々の管理を行っていますが、そうしたソフトや手法は歌手や音楽業界には適していません。この問題をビジネスチャンスとして捉え、データ・アナリスト兼作曲家マット・アーミー(Matt Urmy)氏は歌手専用のソフトを開発しました。「アーティスト・グロウス」(Artist Growth)というこのソフトを音楽アーティストが利用すれば、オンラインで、スケジュールや財務(お金)の管理ができます。




Pepmalibuのブログ-Interview Questions



3. グーグルでも採用される「新しい面接」手法

Even Google is employing these new twists on interview questions.

Chris Smith and Chris Stephenson. “How to Separate the Winners from the Spinners.” Harvard Business Review Blog Network. May 31, 2013.

グーグル社は、面接で、専門的で技術的な質問や考えさせる質問をすることで有名です。

「どうしてマンホールのフタは丸いのですか」

(答え)マンホールのフタが丸いと、そのフタは、穴のなかに落ちない。四角のフタの場合は、下に落ちて危険で、穴からもどすのも大変。くわえて、フタが丸いと転がすことができ、移動させるのも簡単という理由もあるようです。


「1日に、時計の長針と短針は何回重なりますか?」 

(答え)22回。長針が短針を抜くのは、1時間ではなく、1時間5分ぐらい必要。長針が短針を抜くのは、12時間で、12回ではなく、11回。


革新を追求するグーグル社なら、こんな質問も適当かもしれません。でも、こうした質問が、最適な採用につながっているかどうか、最近グーグルも懐疑的になってきたようです。


インターネットで、グーグルが頻繁に訊く質問が紹介され、事前に回答を準備できるようになりました。しかも、模範解答も掲載されています。そのため、質問の本来の効果がなくなってしまいました。


応募者に不意打ちを食らわせ、対応の仕方をチェックしたいなら、次のような質問をおススメします。質問の内容は米国の企業面接でよく尋ねられる質問と同様のものですが、訊き方を変えることで、応募者の本質を見極めるのに役立ちそうです。


1.「今から5年後までに何を達成したいですか」と訊く代わりに「今から5年後、どのような仕事をしたくないですか。」


2. 「自分について、他者が持っている一番の誤解はなんでしょうか」。この質問は、応募者に「心の中」を打ち明けてもらうのに、有効な方法です。


3. 「前職の上司はあなたについて何というでしょうか」と訊く代わりに、次の二つの似ている質問に変えた方が効果的です。


① 最悪の1点から最高の10点まで、前職の自分の業績をどう評価しますか。その理由も教えてください。

② 元上司に私たちが連絡したら、その元上司はどのようにあなたの業績を評価するでしょうか。なぜでしょうか。


3. 「あなたのいくつかの弱点は何ですか」ではなく、「私があなたを採用すべきではないいくつの理由を速やかに答えてください」の方が、効果的です。


上記のように、質問を変えることにくわえて、面接の行い方自体を変更してもいいでしょう。たとえば、応募者を油断させたあとで鋭い質問をぶつけると、彼(彼女)の性格がより一層浮き彫りになってきます。例えば、冗談を言ってから、すぐに深い質問を聞くことがあります。最初の質問の時は、黙って応募者の話しを聴きますが、その後、頻繁に質問を挟み、「例を挙げることができますか。」または「具体的にどういう意味ですか」と追加質問をすることもできます。

$Pepmalibuのブログ-GoogleInterview1

なお、グーグルの面接では、以下の質問が最近まで、頻繁に訊かれました。英語とともに紹介しておきます。


How many golf balls can fit in a school bus?
スクールバスにゴルフボールをいくつ入るか?



How much should you charge to wash all the windows in Seattle?


シアトルにあるすべての窓を掃除するとした場合、あなたはいくら請求するか?


In a country in which people only want boy. Every family continues to have children until they have a boy. If they have a girl, they have another child. If they have a boy, they stop. What is the proportion of boys to girls in the country?


ある国では、人々は男の赤ちゃんだけを望みました。それぞれの家庭は、男の子が生まれるまで、子供をつくりました。もし女の子が生まれれば、もうひとり子供をつくりました。もし男の子が生まれれば、その時点で子供をつくることをやめました。この国では、男の子と女の子の割合はどのようになりますか?


Design an evacuation plan for San Francisco.

サンフランシスコの緊急退避計画を考えなさい。


Why are manhole covers round?

マンホールのフタはどうして丸いのか?


How many piano tuners are there in the entire world?
世界にピアノの調律師は何人いるか?


How many times a day do a clock’s hands overlap?
1日に時計の長針と短針は何回重なるか?


Explain the significance of "dead beef."

「死んだ牛」の重要性を説明しなさい。(DEADBEAFとは、ソフトウェアのデバッグに使った16進数)


A man pushed his car to a hotel and lost his fortune. What happened?

ある男が、自分のクルマをホテルにぶつけて全財産を失った。いったい何が起こっ
たのか?


You need to check that your friend, Bob, has your correct phone number, but you
cannot ask him directly. You must write the question on a card which and give it to Eve
who will take the card to Bob and return the answer to you. What must you write on the
card, besides the question, to ensure Bob can encode the message so that Eve cannot
read your phone number?

あなたは友人のボブがあなたの電話番号を知っているかどうかを確認したいと思っ
ている。でも、ボブに直接たずねることはできない。そこでカードにメッセージを
書いて仲介役のイヴからボブにわたしてもらう。イヴは、ボブから返事をもらって
あなたに渡してくれる。しかし、あなたは、イヴに自分の電話番号を知られたくな
い。あなたは、質問に加え、イブに電話番号を知られないように暗号化してもらう
ようボブにどう指示するか?

You're the captain of a pirate ship, and your crew gets to vote on how the gold is divided up. If fewer than half of the pirates agree with you, you die. How do you recommend apportioning the gold in such a way that you get a good share of the booty, but still survive?

あなたは、海賊船の船長。あなたの部下(乗組員)は、金貨をどのように分けるか
に投票する権利をもつ。もし、あたなの「金貨の配分」の提案に賛成するものが半
数に満たない場合、あなたは殺される。自分の金貨の分け前を最大にし、かつ自分
が生き残るためにはどのような提案をするか?

You have eight balls all of the same size. Seven of them weigh the same, and one of them weighs slightly more. How can you find the ball that is heavier by using a balance and only two weighing?

同じ大きさのボールが8個ある。そのうち7つは、同じ重さで、残りの1つが少し重い。その重いボールをどのように探すか?天秤(はかり)を2回使うことができる。


You are given 2 eggs. You have access to a 100-story building. Eggs can be very hard or very fragile means it may break if dropped from the first floor or may not even break if dropped from 100th floor. Both eggs are identical. You need to figure out the highest floor of a 100-story building an egg can be dropped without breaking. The question is how many drops you need to make. You are allowed to break 2 eggs in the process.

あなたには2個の卵が与えられる。あなたは100階建てのビルに入ることができる。卵はとても固いかもしれないし(100階から落としても割れない)、とてもやわらかいかもしれない(1階から落として割れる)。卵は、どちらも同じ形。100階の階数のなかで、あなたは、卵を落としても割れない「階」を突き止める必要がある。2つの卵を使って、何回落とせば、卵が割れない「階」を探しだせるか。その際、2つの卵を割ってしまってもかまわない。



Explain a database in three sentences to your eight-year-old nephew.
8歳の甥に、3つの文章で、「データベース」とは何かと説明しなさい。




You are shrunk to the height of a nickel, and your mass is proportionally reduced so as to maintain your original density. You are then thrown into an empty glass blender. The blades will start moving in 60 seconds. What do you do?


あなたはニッケル(5セント硬貨)ほどのサイズに縮んでしまう。質量はサイズと同様に減らされたため、もともとの密度を維持している。そしてあなたはガラスのミキサーに投げ込まれる。ミキサーの刃は60秒で動き出す。あなたはどうする?

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また、グローバルコミュニケーション能力の養成にご興味のある方は、我々が実施している研修にもご興味をもつと思います。研修の詳細は以下のリンクをご確認ください。

「アメリカ・ビジネスの最前線を切る!!」の目的
皆さんのビジネスリーダーとしての知識欲をさらに刺激するために、毎月、2回の頻度で、「アメリカ・ビジネスの最前線」を主な対象にして、「アメリカ・ビジネスでいま何が起こっているのか」「どのような最新技術に注目が集まっているのか」「日本や日本製品はアメリカでどのように評価されているのか」といった点について、アメリカ人としての見解を掲載します。日本のメディアでは、日本人による単一的(あるいは一方的)な見解が主張される傾向が強いように思えます。このブログ記事では、「世界には多様な考えがある」ということを日本の読者に具体的なテーマで知ってもらうことを意識しています。日本や日本人に対する外国人の見解、考え方を知ることで、読者自身の世界観を広げ、最終的にはビジネスチャンスにつなげてもらえればと願っています。とりあげてもらいたい「旬の話題」や建設的なご提案など、お気軽に著者までご連絡いただければ幸いです。

ジョセフ・ガブリエラ  博士/MBA
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$Pepmalibuのブログ-sunk cost


優秀なマネージャーは引き際が良い

いくら時代が安定し、産業が繁栄していても、企業は継続的に変化に曝されます。つまり、企業は、常にそうした変化に有効に対応していかなければ存続できません。

言いかえると、企業を取り巻く環境は絶えず変化します。企業にとって環境変化は不可避なのです。そのうえ、20世紀以降、変化の速度が加速しています。また、過去20年の間、変化の規模は大きくなり、その激しさは増しています。

例をあげると、30年ほど前、インターネットが開発段階だったとき、その存在を知っていたのは僅か少数の専門家のみでした。しかし、今は、世界中、知らない人がいないくらい普及しています。コンピューターから携帯に至るまで、幅広い通信機器で接続できるようになりました。

さらに驚くべきことは、インターネットが他の最先端技術と融合されてきたことです。20年前にさかのぼれば、ほとんどの人はコンピューターを使っていませんでした。しかし、現在、インターネット、携帯電話、タブレットなどなしに一日も生き抜くことができないといっても過言ではありません。私は、そうした人間の一人なので、よくわかります。

こういう変化の激しい環境で戦略を立案する際、次の点を頭に入れておく必要があります。それが、どんなに慎重に最新の技術や予想される変化を考慮しても、戦略の実行中に調整が必要とあることです。あえていえば、大規模の調整も必要となります。状況によっては、現在の戦略を完全に断念し、新たな戦略を白紙から作り直す必要が出てくることもあります。

ところで、新たな戦略を最初から策定しなければならない場合、いくつかの理由により、大きな困難に直面します。まず、白紙から新たな戦略を立て直す必要があることをあなた自身が認めると、他人はあなたが本来の戦略を立案したときに、間違いを犯したという誤った結論をもつ可能性があります。

もちろん、それは必ずしも真実ではありません。本来の戦略が導入されたときは、当時の状況、環境にぴったり適合していたとしましょう。しかし、その場合でも、技術革新が加速し、その他の環境が変化した結果、当初の戦略の効果が低減してしまうのです。

そうした事情にもかかわらず、人は、それに気づいていない他人に責められるのを恐れて、戦略を変更する必要があることを認めにくいのです。

次に、知らないことに対する恐怖も、通用しなくなってきた戦略を断念することを妨げます。現在の戦略がうまく機能していないことが理解できても、代わりにどのような戦略が適切なのかが判断できないからです。

こうした場合、前者、つまり戦略の効果の低下は、比較的判断しやすいでしょう。なぜなら、業績を検討し、顧客や従業員から情報を収集し、競合他社の戦略を分析すれば、ある程度は分かるからです。

でも、そうした情報にもとづき問題点を修正し、競合他社の戦略を模倣しても、新たな戦略に辿り着くとは限りません。当然のことながら、これらの状況下で、リーダーや決定者は新しい戦略を立案することを恐れてしまう傾向にあるからです。そのリーダーが、どのような戦略が相応しいのか想像がつかないケースもあります、また、予想できない将来の変化の影響で、新しい戦略が、現在の戦略より劣る可能性も、リーダーにとって、新たな不安の種になります。

上で述べた点は、難しい問題です。しかし、もっとも深刻なのは、過去の決定へのコミットメントです。このコミットメントには、感情から発生する部分があります。自分が立案した戦略なので、成功させたいと思うことは当然です。どんな事情があっても絶対に捨てたくないというのが人間の心理です。

それと関連して、日本人の場合は、以前ブログに投稿した「我慢」が大きな影響力を及ぼしています。

戦略の実行が難しくなるからと言って、直ぐ、断念すべきではない。成功を信じて、もっと頑張れば、業績が最終的に回復していくと思い込んでいる日本の社員は多いと思います。私は、そうした粘り強さを尊敬しています。でも、そのような考えは、激しい環境変化のなかで不可欠な変更の導入を妨げます。

さらに別の言葉でいえば、不合理な「サンク・コスト」に基づいているといえます。この単語は、「沈んだ」という意味の英語sunkと、支出(費用)という意味のcostから成り立っています。既にプロジェクトなどに投資した資金という意味です。

プロジェクトの戦略が成功しない場合は、豪華客船タイタニックに乗船していたお金持ちの乗客が所有していた宝石のように、この資金が回収できないので、sunkと言われます。

新たな戦略が必要となるときに、本来は、投資済みの資金を考慮せず、現在の資源、機会、や危険などを客観的に分析したうえで、戦略を作り直すべきなのです。

1976年に初めて、このサンク・コストの現象を研究したBarry M. Staw博士は次のように述べています。費用対効果分析で、「投資を続けることが損失につながる確率が高い」ことがわかっても、投資を継続してしまう人が非常に多い。

今、われわれが冷静に考えると、このような行動は不合理なので、多くの幹部や経営者がそうした行動はとらない、と思うのが普通かもしれません。しかし、Staw博士の研究以来、この現象の発生を裏づける研究が精力的に行われてきました。

そうした研究のなかに、異文化間に関する興味深い研究があります。シンガポール人、フィンランド人とオランダ人が参加したソフトのプロジェクト開発についての研究です。

この研究では、サンク・コストに加えて、risk perceptionとrisk propensityも、意思決定に影響を与えることが明らかになりました。Risk perceptionとは「リスクの認知」という意味です。risk propensityとは、リスク傾向、つまりリスクを取る意欲という意味です。両者は反対の概念であり、前者の傾向が強い文化では、後者が低くなります。もちろん、その逆のケースもあります。

たとえば、「安全第一」を考える傾向の強い日本では、リスクの認知が非常に高いので、残念ながら、リスクを取る傾向が極端に低くなります。変化のない世界なら、それは大きな問題にならないでしょう。しかし、われわれがいるのは、変化が激しい時代です。こうした日本人の傾向は、多くの点で、今の時代に相応しくないと、私は考えています。

今日要求されるのは、リスクをとる引き際の良い優秀なマネージャーなのです。


ここで触れた「Staw博士の学術論文」は次のサイトにあるので、是非、お読みください。
Knee-Deep in the Big Muddy: A Study of Escalating Commitment to a Chosen Course of Action

http://classwebs.spea.indiana.edu/kenricha/Oxford/Archives/Courses%202010/Decision%20Making%202010/Articles/staw1976%20-%20Knee%20Deep.pdf


聴く練習

以下のリンクは、サンク・コストが生み出すコミットメントについてのビデオです。




この楽しいビデオを視聴した後に、次の質問に答えてください。

1. Augustaはなぜクッキーを焼いていますか。
2. パーティが中止になった後に、Augustaにはどのような選択肢がありますか。
3. Augustaはどちらを選択しますか。
4. なぜその選択にしましたか。
5. Augustは正しい選択をしましたか。なぜそう考えますか。

<推薦図書>
本ブログの著者ジョセフ・ガブリエラと杉本有造は、両者ともにMBAの保有者であり、英語と日本語の両方でエレベーターピッチを実施する豊富な経験を有しています。くわえて、両者の経験を活かして、ビジネスパーソンに対して、仕事の現場で直ちに活用できるエレベーターピッチの技法について指導しています。エレベータースピーチのテクニックを習得したいと思われている方に、二人の共著『エレベーター・スピーチ入門~アメリカビジネスで成功するためのプレゼンテーション&自己イメージ作りの技法』を読まれることを強くお勧めします。

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このブログは、ジョーが執筆し、皆様にお届け致します。ジョーことジョセフ・ガブリエラは、2000年に来日したアメリカ人。格闘技ファンなら誰でも知てる、K-1ファイターのアンディー・フグ氏にそっくり!

1989年米国ペンシルベニア大学ウォートン・スクールを卒業。その後ペパーダイン大学を皮切りに、イリノイ大学、南フリダ大学を卒業。MBAを含め2つの修士号と博士号を取得しました。日米合弁IT関連企業、スイス系証券会社、米系銀行、そして日系外食企業など幅広い業界の勤務を通して様々なビジネス経験を積みました。趣味は、水泳、読書(村上春樹氏の大ファン!)、ピアノ、そして様々な国の言葉を勉強する事です。ちなみに、2年前から新たに中国語勉強に励んでいます!この記事についてのご質問、感想、また意見を歓迎します。また、共同研究者である杉本有造氏とともにコンサルティング業務も行っていますので、お気軽にご相談ください。


ジョセフ・ガブリエラ  博士/MBA
東洋大学
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「世界のどこでも働ける日本人になろう」

「アメリカ・ビジネスの最前線を切る!」

「Venture Into Japan」

杉本 有造  博士/MBA
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(The Institute for the International Education of Students, Tokyo)講師
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© 2013 Joseph Gabriella, Ph.D., MBA. All rights reserved. 無断複写・転載を禁じます。


$Pepmalibuのブログ-相対性理論

相対性理論が分からないと、
グローバル・ブランドは構築できない?


コンウェー先生は僕が通っていた中学の先生でした。私が、中学1年の時から毎日彼の顔を見かけていました。しかし、実際に初めて彼の授業を受けたのは高校生になってからです。

その背景を説明しておきましょう。僕が当時暮らしていたアリゾナ州メサ市が急成長していた結果、新しい高校を建設することになりました。コンウェー先生は新しい高校に転勤してきたのでした。その結果、彼の授業を受けることができました。おそらくそれは今から25年以上前だったからかもしれませんが、実のところ彼に具体的に何を教わったかは覚えていません。

まあ、コンウェー先生の専門が社会科でしたから、きっとその分野の授業だったことは確かですが、彼の講義の内容はひとつも思い出せません。ただ、彼が優しく、その性格が好きだったことを覚えています。

もうひとつ覚えていることは、彼がいつか語った奥さんについての物語です。奥さんは「Tab」という、米国コカ・コーラが開発したダイエット・コーラが好きでした。

このコーラは、1963年に初めて発売され、70~80年代の間、人気商品でした。しかし、1982年以降、ダイエット・コークが市場に出てから、Tabの人気が落ちました。私が、最近アメリカに帰国したときに、近所のスーパーでチェックしましたが見当たりませんでした。

しかし、ある地域でまだ発売されているそうです。コンウェー先生の奥さんにとって、それはいいことですね。先生の話では、奥さんは愛用者で、殆どTabしか飲みません。

それだけでなく、缶からそのまま飲んでいるようです。2リットルのペット・ボトルを購入し、カップに注ぎ飲むことはしないと、言っていました。缶より安いにも関わらず。そして、ペットボトルのほうが、金属の味が付く缶のものより美味しいにもかかわらず。

コンウェー先生の説明によると、奥さんは缶で飲むときが最も美味しく楽しめるようです。反対に、カップで飲むとき、不満足を感じているそうです。奥さんの行動を、「可笑しい」と批判してはいけないかもしれませんが、どこか「非合理」な行動にみえます。

どうやら、日本にも、似たような非合理な行動を好む女性が存在します。

先月、今住んでいる阿佐ヶ谷の商店街に行き、お気に入りの八百屋に立寄りました。

普段から価格が安いこの八百屋は、時々、熟して少し傷んだ果物や野菜を檄安サービスとして処分しています。その日は、バナナを処分していました。普通は5-6本の房で100円かかるバナナですが、同じ100円で10-12本の房を提供してくれました。

興奮して、僕がその広告に気づいたとたん、隣のおばあさんに向かって、「凄いね」と叫びました。10房のバナナを手に取りながら、「斑点が付いていて、外見はあまりよくないが、完熟しているので、甘くておいしいよ」と僕が続けました。「おっしゃる通りですね」とおばあさんが丁寧に答えてくれました。

しかし、実際には、おばあさんは「でも、わたしは毎日、一本ずつ食べています」と付け加えながら、まだ完熟していない5本の房をかごに入れました。おばあさんは、私の考えに納得してくれましたが、「なるほど、残念ですが、仕方ないですね」と5本の房を選んだのです。

この彼女の行動に実は納得できない点があります。良く考えると、この行動も不合理なのです。彼女が10本の激安のバナナを購入したと仮定してしましょう。一本ずつ食べても、7本目まで食べられるなら(残りの3本は腐ってしまって捨てても)、「5本の房」よりの高い価値を受けることができます。そのうえ、食べた7本は皆完熟だったので、5本の房のバナナよりももっと美味しかったはずです。それも、10本の房を選択した場合の付加価値になるのではないでしょうか。

また、残り3本を他の用途にも使えるでしょう。私はバナナパンを焼きます。パンといっても、どこかケーキに近い食感や味で、コーヒーにぴったり合います。実は、未熟のバナナより、完熟のものを使った方が美味しいです。未熟のバナナはあまり甘くなくて、しっとしりした食感も生み出しません。

なぜ、このおばあさんも、コンウェー先生の奥さんのように、非合理な購買行動を行っているのでしょうか。もしかして、これは女性の常なのでしょうか?女性よりも理性的といわれることの多い男性は皆、合理的な購買行動を取っているでしょうか?

実に、そうではありません。定期的に、非合理な購買行動をしている男性を見受けます。認めたくないですが、僕はその一人なのです。

弁解に聞こえるかもしれませんが、それは私のせいではありません。いつも合理的に商品を選択するために、いくら努力してもそれは不可能なのです。なぜなら、こうした行動には人間の心理が圧倒的に影響しているからです。

購買行動の前提として、値段、量のような絶対的な次元のみを考慮して価値の最大化を図るのではなく、過去の経験、個人的な好みなど主観的な次元も視野に入れているのです。そのため、10人が同じ商品を同一の条件で試しても、それから感じる知覚価値が異なる可能性が高いはずです。それは、価値が相対的なものだからです。

マーケティングの観点から見ると、これは最悪の状態です。いくら巧みに、商品とサービスの特徴、価格、広告宣伝、さらには流通方法から成り立っているマーケティング・ミックスを組み立ても、全ての消費者を満足させることができないのです。消費者それぞれの「こだわり」が異なっているのです。

それにもかかわらず、ある国の文化を考察すると、個人的な好みのうえに、共通の価値観が存在していることが分かります。

先ほどの八百屋の話に戻りましょう。私の購買行動は、典型的なアメリカ人の考え方を反映しています。「More is better」(多ければ、多いほど良い)という決まり文句で簡潔にまとめられるこの哲学に従って、バナナの品質より、大量の商品を低価格で購入することを重視しました。対照的に、おばあさんは、典型的な日本人に見られるとおり、量より、商品の質を優先しました。

グローバル・マーケティングの秘訣は、それぞれの文化を分析した上で、どのようにマーケティング・ミックスを調整したら適切かを判断することです。しかし、そうする前に、まず、自社のブランドの本質とは何かをしっかり把握することが必要です。具体例として、スターバックスを取り上げましょう。

いまだに多くの人が、スターバックス社がコーヒー会社だと思っているそうです。私も以前、そう思い込んでいました。でも、それは勘違いなのです。

この会社は「スターバックス・エクスペリエンス」という、部分的に物理的な商品で、同時に部分的に無形の体験である「商品」を販売しています。もちろん、その主な物理的な商品はコーヒーですが、スターバックス・エクスペリエンスと呼ばれる自社商品の中では、サービスがより重要と位置づけられています。

ふと耳にした話を紹介しましょう。採用面接を行っているスターバックス社のマネジャーが説明したことです。「At Starbucks, we do not serve coffee, we serve customers.」。意訳すると、スターバックス社では、コーヒーを販売しているではなく、接客しています、となりますが、英語的には、同じserveという言葉が繰り返されるので、インパクトが強く、響きもよい文章になっています。

スターバックス社の例に見られるように、いったん自社のブランドが何かをはっきり把握できたら、次に目指している市場の文化を踏まえた上で、マーケティング・ミックスの調整を行います。

スターバックス社の場合は、「ノン・スモーキング」という会社の方針を日本にもそのまま導入したので、全店舗が禁煙だそうです。

正直に言えば、10数年前にスターバックスが日本市場に参入したところ、成功しないのではないかと思いました。喫煙率の高いサラリーマンが常連客にならないと思ったからです。でも、スターバックスが正しく判断したように、「スターバックス・エクスペリエンス」を望むのなら、喫煙サラリーマンも短時間、禁煙が我慢できるのです。

また、サービスの側面では、私が見てきたところ、他の競合他社より、若干よいのではないかと思います。接客が他の店より早いし、より清潔でもあります。しかし、どこへ行っても、サービスの基準が極めて高い日本では、それはあまり目立ちません。

それより印象的なのは、温もりや雰囲気です。文化が違うので、日本では、米国のように、顧客の名前を訊くまでにはいたっていませんが、暖かく対応してくれます。また、何を訊かれても丁寧かつ、詳しく答えてくれます。

常連客なら、定番の注文を覚え、対応しなら、世間話をします。まるで、親友の家に立ち寄っている感じです。私がドトールへ行くと、サービスが事務的で、冷たい感じがします。もちろん、早いし、丁寧ですが、どこか冷たい印象を受けます。個人的には、ドトールのコーヒーが好きにもかかわらず、スターバックスのようないわゆる「エクスペリエンス」が感じられないので、何か物足りない気がするのです。

前に述べたとおり、コンウェー先生の授業で社会科について学んだ事実はひとつも思い出せません。でも、ほぼ30年が経った今から振り返ると、有意義なエクスペリエンスでした。高校で初めて学んだアインシュタインの相対性理論はいまだに理解できていませんが(笑)、大好きなコンウェー先生、そして彼の奥さんのお陰で、文化の相対性をもとに、グローバル・ブランドの構築について考え直し、そこから重要な教訓を学ぶことができました。



英語塾
グローバル・リスティングの練習

次のリンクをクリックすると、米国で放送されたスターバックスのCMを見ることができます。早口のところもありますが、画像をじっくり見ながら、聴けば、総合的な意味が把握できると思います。



確認質問
1. 一人のサラリーマンは上司によって何に招待されましたか。
2. なぜ、誘われましたか。
3. もうひとりのサラリーマンが入った部屋では何について話していますか。
4. このCMは、アメリカ人を笑わせる面白いものになっているはずですが、日本人として、面白いと思いますか。
5. このCMが、日本で、日本語で放送されるならば、効果的な広告宣伝になりますか。なぜそう思いますか。


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このブログは、ジョーが執筆し、皆様にお届け致します。ジョーことジョセフ・ガブリエラは、2000年に来日したアメリカ人。格闘技ファンなら誰でも知てる、K-1ファイターのアンディー・フグ氏にそっくり!

1989年米国ペンシルベニア大学ウォートン・スクールを卒業。その後ペパーダイン大学を皮切りに、イリノイ大学、南フリダ大学を卒業。MBAを含め2つの修士号と博士号を取得しました。日米合弁IT関連企業、スイス系証券会社、米系銀行、そして日系外食企業など幅広い業界の勤務を通して様々なビジネス経験を積みました。趣味は、水泳、読書(村上春樹氏の大ファン!)、ピアノ、そして様々な国の言葉を勉強する事です。ちなみに、2年前から新たに中国語勉強に励んでいます!この記事についてのご質問、感想、また意見を歓迎します。また、共同研究者である杉本有造氏とともにコンサルティング業務も行っていますので、お気軽にご相談ください。


ジョセフ・ガブリエラ  博士/MBA
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