Pepmalibuのブログ -3ページ目

Pepmalibuのブログ

こんにちは(^-^)このブログでは、アメリカ人と日本人の2人の博士号/MBAホルダーが、世界や日本で起こっている出来事に対する多元的な見方、アメリカの最新ビジネスや最先端の情報テクノロジーなどを紹介しています。どうぞよろしくお願いします!!

Twitter社が、次のとおり、新機能「Twitter Circle」(サークル)をテスト中だと発表した。

 

 

「Twitter Circle is a way to send Tweets to select people, and share your thoughts with a smaller crowd. You choose who’s in your Twitter Circle, and only the individuals you’ve added can reply to and interact with the Tweets you share in the Circle. 

 

Note: Twitter Circle is in its early stages right now, and only a limited number of people globally can create Twitter Circle Tweets. Anyone invited to a Twitter Circle can interact with them. 」

 

次のような意味だ。

 

「Twitter Circle(サークル)は、特定の人にツイートを送信し、より少ない人々の間であなたの考えを共有するための方法である。ユーザーは、Twitterサークルに参加する人を選択し、追加した人だけがサークルで共有したツイートに返信したり、交流したりできる。

 

(注T)witterサークルは現在初期段階にあり、Twitterサークルのツイートを作成できるのは世界でも限られた人たちだけだ。Twitterサークルに招待された人は、誰でも交流することができる」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「その1」から続く)

 

 

この取材記事をより深く理解するために、ネイルバフ教授が提唱する理論で重要となる次のような3つの概念を事前に説明しておこう。

 

第1が、「コーペティション」である。「コーペティション」(Coopetition or Co-opetition)とは、共通の目標や成長を達成するために、ある企業が競合関係にある企業と協力関係を築くことである。協力(cooperation)と 競争(competition)を合わせた造語である。

 

第2が、「バリューネット」である。「バリューネット」(Value Net:価値相関図)は、アダム・ブランデンバーガー教授(Adam Brandenburger、ニューヨーク大学スターンスクール(経営大学院))とバリー・ネイルバフ教授(Barry Nalebuff)によって開発された「戦略モデル」である。1996年に出版された2人の共著『Co-Opetition』の中で紹介されている。

 

このモデルは、ある企業(Company、例えば、あなたの会社)に関して、次のような 「4 つの主要なプレーヤー」との間の相互依存関係を示している(下図を参照)。

 

 

 

 

顧客(Customers):たとえば、あなたの会社の製品やサービスを購入するユーザーたち。

 

サプライヤー・供給企業(Suppliers) : 販売可能な製品を製造するために必要なリソースを提供する企業。

 

競合他社(Competitors) :類似、または競合する製品やサービスを提供し、あなたの会社がターゲットとする市場で、競合関係にある企業。

 

補完的生産者(Complementors):あなたの会社の製品やサービスと連携することで、両社の製品をあなたの会社の顧客にとってより魅力的にすることができる製品やサービス。そうしたリソースを提供する「競合企業」。

 

このバリューネットの特徴として、自社を取り巻く上記の4つのプレーヤーが「対称的」(symmetry)に配置されていることがあげられる。言いかえれば、あなたの会社を中心にして、等価の関係があるということだ。

 

垂直方向でいえば、バリューネットは、あなたの会社が、「顧客の事情」と「サプライヤーの事情」を同じレベルで考慮することが重要であることを示唆する。すなわち、あなたの会社は、顧客の声ばかりに耳を傾けるのではなく、同じレベルで、サプライヤーにも配慮する必要があるということだ。

 

水平方向でいえば、競合他社との競争に対して注力するだけでなく、あなたの会社にとって恩恵をもたらしてくれるコンプリメンター(補完的生産者)にも、同じレベルで目を配る必要があるということだ。

 

「5つの競争要因分析」モデル(ハーバード大学経営大学院 マイケル・ポーター博士)

 

そして、このバリューネットは、コンプリメンターというプレイヤーを含むことで、マイケル・ポーター博士の「5つの競争要因モデル」(上図を参照)に見られるとおり、従来の「ゼロサム」(zero-sum)の視点で考えられていた競争戦略に対して、「プラスサム」(plus-sum)の概念を導入したことに大きな特徴がある。

 

ちなみに、「ゼロサム」とは、一方が利益を得たならば、もう一方は同じだけの損をし、全体としてはプラスマイナスゼロになることという。他方、「プラスサム」とは、全体が拡大することにより、各部分(この場合、当該企業と補完的生産企業)もそれぞれ同時に拡大し得る環境を意味する。

 

 

 

 

「その3」に続く)

 

 

 

 

 

 

「その4」から続く)

 

 

 

ネイルバフ博士は、自身の「交渉のモデル」を次のように説明する。

 

「多くの人が交渉(ネゴシエーション)に違和感を抱いている。その理由のひとつは、『交渉の目的は何か』という問いから出発していないことだと思う。私が考えるに、あなたが分けようとしているパイは、『取引が成立した場合』と『取引がない場合』とを比較して、両者がどれだけ有利になれるか、ということを考えることが大切なのだ」

 

「その枠組みの中で、どちらかが手を引けば、双方はその価値を共有できなくなる。つまり、最初から『対称性』が見えている。この価値を生み出すために、企業Aは、たとえそれがはるかに大きな会社であっても、企業Bよりも重要であるというわけではない。AとBは同じように必要な企業なのだ。パイを正しく測れば、両者が同じようにお互いを必要とし、同じようにパイを分かち合うべきだと理解できる。そうすることで、争いの部分がなくなり、人々、あるいは企業Aと企業Bはパイを大きくすること、つまり協力的な部分に集中できるようになる」

 

 

 

ネイルバフ博士は、さらに説明を続ける。

 

「交渉において、大きなパイを作ること、そしてそれを均等に分けることが目的であることに前もって合意しておけば、心配や懸念はずっと少なくなる。交渉は、基本的なルールから検討するとよい。いきなり飛び込むと、企業や人は情報を隠してしまうかもしれない。自分の発言がすべて不利になるのではと心配になり、協力的な枠組みを感じられなくなるかもしれない。

 

また、最初に、協力的な枠組みを提案しても、相手は『そんなことはどうでもいい!』と言い、拒否されるかもしれない。相手がもしそういう態度に出るなら、最初の時点で『この交渉は好ましいものではない』と警告されているわけであり、こちら側としては、他の交渉相手を探した方がいいということになる」

 

ネイルバフ博士の交渉論も、「バリューネット」モデルと同様に、ゲーム理論に軸足を置きながら、『価値の創造』と『価値の獲得』をバランスよく見据えていることが理解できる。

 

ーENDー

 

 

 

 

 

 

「その3」から続く)

 

「私とブランデンバーガー博士(NYU)は、25年前、1986年に、『コーペティション』の理論を提唱した。そして、今日、私たちは、この理論が特に重要であると思われる「瞬間」にいる。たとえば、自動車産業を例にとれば、自動車は自律走行へ、ガソリンエンジンから電気自動車へ移行しつつある。こうした移行は破壊を生み出す。一方で、しばしば興味深い現象として、珍しいパートナーシップをもたらす」

 

 

 

続いて、ネイルバフ博士は、自身の交渉論の講義について次のように説明する。

 

「私は戦略を教えるとき、競合他社、顧客、サプライヤー、補完者との相互作用(バリューネット)という観点から、この二元性(『価値の獲得』と『価値の創造』)について話します。交渉術を教えるときも、より大きなパイを作り、公平な分け前を得るという考え方の中で、この二面性を説明する」

 

「私の交渉論の授業では、ゲーム理論におけるジョン・ナッシュ(John Nash)とロイド・シャプレー(Lloyd Shapley)の研究を、実際の交渉問題に応用しているのだ。論理的な議論に従ったり、洞察を応用したりするのに、数学の高度な学位は必要ない」

 

 

 

ここに出てくる「ゲーム理論」(game theory)とは、次のような理論である。

 

応用数学の一分野である「ゲーム理論」は、現在、経済学の有力な分野である。一定のルールのもと利害関係を持つ相手がいるなかで、合理的な判断力を持つ自分と相手が最適な利益(利得)を得られる状態を数学的に考察する理論だ。

 

「ゲーム」とは、お互いに影響を与え合う状況(相互依存性)のなかで、一定のルールにもとづき個人が意思決定をする環境・枠組みを意味する。

 

この「ゲーム」ので、意思決定をする主体のことをプレーヤーと呼ぶ。

 

プレーヤーたちが選択することが可能な行動を「戦略」(strategy)という。相互依存性により、各プレイヤーは戦略を立てるときに、他のプレイヤーの可能な決定、または戦略を考慮することになる。

 

「ここ数年、ゲーム理論はますます数学の一分野となりつつある。私の研究は、その逆をいっている。私は、学問の世界と実務の世界の両方に足を踏み入れている。私は、文献にあるような公理的なアプローチを、交渉に携わる人たちのために役立てたいと考えている。それは、理論から得た洞察を実践に生かすと表現できる」とネイルバフ博士は述べる。

 

ネイルバフ教授のこうしたアプローチの正しさは、「HONEST Tea」(オネスト・ティー)(さっぱりほんのり甘い有機の紅茶飲料)の創業の成功によって証明された。

 

「その5」に続く)