嘔吐があってもなくても、過食でも拒食でも共通するのは「太るのが異常に怖い」「食べる=太る」という頑固な思考。今日は嘔吐なしの過食の方の例ですが、どのタイプの方も参考になると思います。

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↑最近は”受け入れる”形のダイエットが広まってきた気がします。 
万年ダイエットリピーター型(昨日の記事 のランキングリンク下参照)の
皆さんに向けるダイエット情報の需要が高くなってきているのかなと思いました。


もはや、ダイエット=食べない という時代ではないのかもしれませんね。


ここから本題です。
ある方からこんなメールを頂きました。


>嘔吐なしの過食症です。一時治ったと思った時期がありましたが再発しました。

会社では、非常に環境に恵まれています。
アダルト・チルドレンで、カウンセリングは受けているものの、これは、今に始まったことではありません。(ここ1年半ほどカウンセリングを受けています。)
大きく環境や、私の心理状態が変わったということもありません。
あやさん、怖いのです。
私の過食は、恐らく、飢餓状態の反動では無いと思います。 
さし当たって、思い当たるストレスも無いのです。




早速、状況を確認するため沢山の質問に答えていただくと
見えてくることが沢山ありました。


以下は私が返信した一通のメールなのですが、凄く長いので数回にわけます。
★は彼女の返信に対する私のさらなる返信です。

~~~~~~~~~~~


Q1.今は食べる前、食べているとき
 食べたあとに、太ってしまうという気持ちはありますか?

過食後の「太ってしまう」という恐怖は、非常に大きいです。
過食が酷くなるにつれ、最近は、少し吐いてしまったりするようになりました・・・。 
(でも、ほとんど吐けません。) 

吐いた後は、僅かしか吐けなかったにも関わらず、
また空腹感を覚え、吐いた量の何倍も食べてしまいます。 

それが分かっているのに、過食後の胃の気持ち悪さと、
「太る」という恐怖から、数日後には、また吐いてしまい、
同じ事を繰り返し・・・その自己嫌悪感も、とても強いです。 


過食前は、「太ってもいいや!」という、自棄っぱちな気持ちです。 

過食前だけは、過食によって太ることを受け容れる・・・というよりも、
自分の中で色々と言い訳をして、過食に走ってしまいます。
 (言い訳:「私が太っても、誰も気にしない」、
 「食べて幸せなんだから、食べたっていいじゃない!」等。) 

にも関わらず、過食後は激しい後悔・・・。 
過食前の言い訳なんて、どこかに吹っ飛んでしまいます。


★ここで食べる=太るという思い込みと、
太ることに対する異常な恐怖がストレスをよび、
そのストレスが過食を起こしているのではないでしょうか。

体型のことは嫌だなぁと思う気持ちは消さなくても
それ以外で「自分は大丈夫」と認められるココロになるよう
いやしていくことも大切だと思います。


食べ物は美味しかった、と満足することで、満腹信号がでるのに、
食べる=太るの思考に支配されて 
その満足感、満腹感が得られません。 

私も不思議とお肉でもお米でも
「太るものではない」と信じられるようになったり、
食べすぎても「この感覚を味わうことで食欲が落ち着くのだ」
と思えるようになるにつれて、
過食した罪悪感によるさらなる過食がなくなっていくことがありました。

(私もこの罪悪感をゆるめるために
ブログ初期に書いた栄養やホルモンの話など、
しつこく勉強しました。
また 太りにくい体になる前には「太る時期」があることを知っておくことも大切でした)


このキモチはすぐになくならないのは私も嫌というほど知っています。
少しずつでいいので 
これから書いていくことを少しずつやってみてください。
 
-------------- 

Q2.食べているときはどんな感覚でしょうか

最初は「美味しい」と思っていたのに、しばらくすると、
「苦しいのに、ひたすら詰め込む」という状態になります。

味なんて分からず、ストックが無くなっても、とにかく
食べ物なら何でも良いとばかり、手当たりしだい、
家にあるものを漁って食べてしまいます。


★最初は美味しい、途中でプッツン。食べてはいけない、という思いが強くあるためのストレス、一定以上食べたことに対する自己嫌悪によって大きなストレスがかかっていることがわかります。

普段から食べるのが非常に遅く、良く噛んで食べるタイプです。
夕食も、軽く1時間はかかります。 
「良く噛むと、満腹感を感じる」と言いますが、私にはそれが当てはまらないようです・・・。

★過食になれてしまうと、咀嚼による満腹感は全くきかなくなるのも、私や他の皆さんの体験でも同じです。しかし、早食いよりはよほど良いので、このまま続けてよいとおもいます。

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Q3.運動はしていますか?
 
基本的に、身体を動かすことは、昔からあまり好きではありません。

でも半年くらい前から、コアリズムを始めました。
怠け者の私は、ジムに行ったり、ダンスを習ったりと、
外出を伴うものは続かない&苦痛になってしまうので。

始めた当初、2ヶ月くらいは楽しくやっていたのですが、続けているうちに、義務のようになってしまい、それからは辛いです。
疲れているときや、生理前の体調が悪い時でも、「やらなければ」と思ってしまう。でも、本心ではやりたくない。 でも、やらないと太ってしまう、休むことは許されない・・・
そういう、軽い強迫観念のようなものに囚われるようになってしまいました。

あやさんのブログを読んで、「無理な運動は逆効果」
(私の場合、「激しい運動」ではありませんが・・・)と分かってから、
少し休むことができるようになったのですが、
そうすると、「今日は疲れているから」「気分が乗らないから」と言い訳をするようになり、これまでと全く逆に、サボることが多くなってきました。
 一週間、一度もやらない、ということもあります。
 では、それで良いと思っているかと言うと、「ダメな自分」を責める気持ちが、常に心のどこかにあります。


★私はサボれるようになったことは良い事だと思います。
ただ、本当の意味で体調や心の調子と相談しながら選べる運動のチョイスが少ないから 「やるかやらないか」になってしまうのかもしれません。

胃の調子が悪い時に、健康な食欲があれば
油っこいカツは食べたくならないけど、
ヨーグルトくらいなら食べられそう、そういう感覚は運動においても一緒だと思うのです。

適度の運動は 食後低血糖による無用の食欲を減らす効果もあるので、
心の負担にならない程度の運動を見つけられるといいですね。

しかしやれないからといって罪悪感を持つことはありません。

私だって好きじゃないものはやりたくないし、
好きなモノに出会う前は何もやりたくなかったです。

意志がどうとかじゃないから責めなくてもいいのですよ。 

きっと、この部分(完璧にやれないと自分はダメだと思ってしまう癖)も、
あなたにとっては抱えきれないほど大きなストレスになっているのですね。


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Q4.趣味や打ち込めるものはありますか?それはなんですか?

>ありません。
これは昔からコンプレックスで、「趣味が欲しい、夢中になれるものが欲しい」と思いつつ、何の行動もせず、ここまで来てしまいました。 
一時期、何か自分に合うものを探そうと、いくつか体験レッスンに行ってみたことはありますが、ピンと来るものが無く、それっきりになっています。
読書は好きです。

★コンプレックスに思うことはないと思う。
だって 何もナイ ということは これからどんな色にも染めていけるということですから。 

すきになれるものも、運命の人との出会いのようなもので、
出会いの場に足を運ぶことは意味のあることだと思います
そこで出会えなかったからといってがっかりしなくて大丈夫(っていってもするけどね)。
何かに出会えたらラッキー、というくらいの軽い気持ちでやってみたらどうかな。

最初から習い事!って張り切らなくても、家ですぐに取り掛かれるものでもいいと思います。
何もしないこと、だって、「休むこと」だって、したいことにカウントしていいんですよ。

そしたら何もしない時間に
音楽、アロマ、入浴剤と入浴、マッサージなど、
心地よいと思えるモノがほしいなぁって自然に足を運ぶようになるから。


とまらない食欲は「快感や癒しが欲しい」という脳のメッセージなんだな、
と受け止めて、否定するのではなく、
何か心地よいこと、で「満たして」あげるようにしてみてください。

すぐに効果があるものではなく、長期的にのみつづけることで
作用するお薬のようなもので、時間をかけて必ず効果があると私は信じています。

読書が好きなことは良い事ですね。
その世界をぜひ広げていってください。

ただ、気持ちがめいってるときは「読む」という能動的なものよりも、
受動的にできること(好きなビデオを見る、音楽や香り、入浴でぼーっとするなど)
の気分転換でもいいと思います。


>旅行は大好きです。
 一年半海外にパック旅行にしました。
 旅行中は、過食衝動なんて全くありません。

 今年の2月も、1週間の休みで、海外に行ってきました。 やはり、過食衝動は全く起こりませんでした。 外国に居ると、精神的にも開放され、幸せな時間を過ごすことができます。 もちろん、それは、「外国に居るから」というよりも、「日常生活とは掛け離れた場・状況」に居るから、という理由が大きいと思いますが・・・。 でも、2月の海外旅行から帰国して、精神的にも不安定になり、より過食が酷くなってしまいました。

★ここで「日常のストレス」が過食要因になっていることがわかります。
私も同様の体験をしたことがありますが、
アメリカに移住して外国が「日常」になるにつれ、
結局外国にいても元に戻ってしまったこともあります。 

結局は「日常」のストレスを余計に抱えすぎていること、
それを和らげるための手段が今はたまたま過食しか脳がしらないため、
無意識のうちに過食で一時的に楽になろうとしているのではないでしょうか。

少しずつ「癒し」の種類を増やしていくうちに、過食したい⇒●●したい、と広がっていくと思います。


このあと過食を呼ぶと思われる食事や、独特の思考パターンについての質問が続きますが、
今日はこの辺で。


もしよかったら>過食と拒食を受け入れるシリーズ も読み返してみると、思い当たる事が沢山出てくると思います。(暫く書いてないけどまだこのシリーズおわってないです)


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