少し間を空けました。
9月22日(金)に開催した第5回目の個展、
『9B’s LAB.from STANDARD FOX #5』。
「動物愛護について」のトーク続きです。
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2017年9月22日トーク
『動物愛護について』④センターの地下
前回の記事で、柴犬を最後まで見送られた方からコメントをいただきました。亡くした悲しみはそう簡単に癒えるものではありませんが、その生涯をご主人の下で閉じられたこと、そして見届けたことには、これからもずっと途絶えることのない、深い絆を感じました。
これから書くレポートでは柴犬に触れるため、少し間を空けました。そしてここからは犬を収容している部屋や、収容されている犬の写真が出てきます。
グロテスクなものはありませんが、身につまされてしまう方もいらっしゃると思いますので、写真は最後に記事の末に、「==センター内写真==」と区切ってから掲載いたします。犬が家族にいらっしゃる方は、閲覧の際十分にご注意ください。
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センターの地下には6つ並んだ部屋があり、それぞれの壁は一方へ機械で動くようになっています。
かつて、ここに保護された動物は6日間この部屋を移動しながら過ごし、引き取り手のない者は7日目に処分となりました。
壁が動くことで1日目、2日目、と機械的に処分室へ追い込まれていきました。そのため収容部屋は6部屋です。そこに、密度は関係なく収容されました。
現在はオスかメスかを分ける部屋として使用されています。
見学していて気になったのが柴犬の多さでした。偶然かと思いきや、そうなりやすい傾向にあるようです。
犬種の性質として、柴犬は主人によく懐きますが、主人以外の言うことはあまり聞かない気難しい一面があります。
そのためなかなか譲渡先が決まらず、保護した後はこうして残ってしまうことが多いようです。私はこの時初めてその事実を知り、とてもショックでした。
柴犬ブームと言われていますが、裏にあるこの現状を、どれくらいの人が知っているのでしょうか。
命に流行なんてありません。しかしそれを煽る業界があるのも事実です。そして今の世の中は、特に判断材料を持たないうちに、大切なことを好き嫌いの感情論や勢いで決めてしまう傾向が見受けられます。
その結果を象徴しているかのようでした。
可愛いから好きという気持ちだけで飼ってしまう人には、犬猫の寿命は長すぎるのかもしれません。
「飼いたいと思う気持ち」と「飼う資格」は必ずしもイコールではないのです。
もう一つ、土地特有のものなのか、神奈川県では猟犬が捨てられていることも多いそうです。
呼んでも戻って来ない者は猟犬に向いていないと判断され、捨てられることがあるとのこと。仕事のパートナーであるはずの犬を捨てる猟師が存在しているということです。
代わりに家族が……と簡単にはいかないほど猟犬は厳しいしつけをされているため、飼い主の猟師が亡くなった場合でも、家族では面倒見れないからと結局手放されることがあるそうです。だからと言って、捨てるのはあまりにも身勝手です。
法律により、動物を捨てると100万円以下の罰金が課せられますが、お金云々というより、モラルが低いと感じます。
私が訪れたこのセンターでは現在処分室は稼働していません。しかし、だから大丈夫、というものでもありません。そして他県では今も同じ部屋の先で処分室が稼働しています。
〔続く〕
=====以下センター内写真=====
グロテスクなものはありませんが、身につまされてしまう方もいらっしゃると思います。
犬が家族にいらっしゃる方は、閲覧の際十分にご注意ください。
私を見て真っ先に遠吠えをしたメスの屋久島犬。初めて見る犬種だった
隣は柴犬3匹
大型犬(猟犬種)の部屋
そして他の犬と馴染めなかったらしい柴犬1匹
病気の犬や老犬を収容する部屋が別にある
小型犬はこの隣に小さな部屋が5つあり、6匹を超えるとこの大きな部屋を使用する
ここにも柴犬。