坂田健史vs1発の怖さ!vs笛木 亮 | BOXING MASTER first 2006-2023

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輪島功一選手の試合に感動、16歳でプロボクサーを志し、ボクシング一筋45年。ボクシングマスター金元孝男が、最新情報から想い出の名勝負、名選手の軌跡、業界の歴史を伝える。

13日金曜日後楽園ホール。4連敗キャリア10年のベテラン涼野康太(五代)選手が、1年ぶりにリング復帰。私が指導する日本フェザー級8位笛木 亮 (ジャパンS)選手と戦った。

笛木選手は13勝(10KO)1敗1分。昨年11月の試合翌日には、腫れた顔で協栄ジムのハワイキャンプに参加。坂田健史(協栄)選手のロードワークを体で体感した。そして、これは大きな財産になった。



「最後にランカーとやりたいから」

そのような口上で試合の申し込みがあったが、涼野選手の戦歴14勝(3KO)10敗3分から気を許せる相手ではない。27戦ダウン経験なし。負けは僅差判定が多い。4連敗といってもその顔ぶれはそうそうたるメンバーである。

「向こうはボクサー人生賭けて来るからな。気合入れてやらないとひどい目にあうぞ!」



試合は予想通り涼野選手が体で押し込んでくる展開で始まった。しかし、これは折込済み。別段あわてる風もない様に見えた。試合はまだ始まったばかりだ。刹那、涼野選手の小さな左フックが吸い込まれるように笛木選手のあごをかすめる。ダウン。

予期せぬタイミング、見えないパンチに体は反応出来ない。左足首をひねるように倒れた。「気付いたらホールの天井が見えていた」。それでも立ち上がる。しかし、足元はぐらつく。左足が変だ。試合終了。あまりにあっけなく、唐突なフィナーレ。喜びを爆発させる涼野陣営。



「まだ何にもやってませんよ、俺」

わずか1分44秒のKO劇。悔し涙がにじむ。舐めていたわけではない。涼野選手の10年分の努力がこめられた見事な左フック一発。控え室の空気は重い。言い訳はない。私の責任も重い。

「坂田も、『なぐさめられてうれしいか』って言われてたけど、今、見てわかるだろ。悔しかったら、またやろう」



【笛木亮blog イツナロウBAR】

『ラッキーパンチとか、事故みたいなもんだとか周りは励ましてくれます。ありがとうございます。でもボクシングにラッキーパンチはありません。きっとあのパンチは涼野選手が一生懸命練習して来たパンチであって、何百発何千発とサンドバックを叩いて来たパンチなんです。

試合では練習した事しかでません。プロキャリア10年、気持ちの入った『オモイ』パンチでした。負けは負け勝った方が強い。』

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初心に帰ってやり直し。この悔しい気持ちを継続させる事を願います。一発の怖さを痛感した今、毎日の練習、地味な基本練習の積み重ねを大事にしてほしい。

坂田選手が今やっている事は、基本練習の繰り返しに他ならない。だが、昨年とはまるで別人だ。ラスト30秒のワン・ツー・の切れ、重さは13勝10KOのフェザー級に勝る。



デンカオセーンの放った一発の右フック。即頭部に当たる不運はあったものの世界王座から引きずりおろされた男は、再起を決めた日以来、これまで以上に頭を使う練習をし進歩を遂げている。

2度にわたる世界王座奪還。数々の名勝負を演じて来た輪島功一(三迫)選手も、日本王者時代痛烈な1ラウンドKO負け、ホールから病院直行という目にあっている。しかし、わずか1ヵ月半のインターバルで再起は驚きだ。



2階級下。世界Sライト級王者ペドロ・アディグ(比)の右強打を喰らった輪島選手はピクリとも動かず。病院直行となった。



怖さを知って強くなる。

悔しさをバネに立ち上がってほしい。

「毎日、なぐさめられてばかりで楽しいか!」

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