37歳定年ボクサー内藤一朗(ジャパンS)選手は、幸いに多くのお客様からの拍手に送られてリングに別れを告げる事が出来た。敗れたにもかかわらず、いただいた暖かい言葉。
「感動したよ!」
過日、亀田選手のファイトに付いてマスコミの方と話す機会があった。話の中身はボクシングと感動。亀田興毅、大毅の両選手はよく練習し、鍛えられている。それは間違いない。
「興毅選手の試合で感動与えたのは、ランダエダ第1戦だけですかねェ。ダウン喰らって、必死に立って」
判定は論議を呼ぶものとなってしまったが、最後まで懸命に戦い抜いた。
「大毅選手は、バレリオ・サンチェス戦。あれは一生懸命戦っているのが伝わった好ファイト。内藤選手との試合ではそれがなかった」
試合後の亀田社長の起こした騒動は、せっかくの好ファイトを色あせたものにしてしまったが。
「そうですねェ」と記者さん。大変失礼ですが、あまりボクシングの事をご存じない方も多い最近のマスコミ。他スポーツとの掛け持ちあり、異動が早いケースも多々ある昨今。
今日の”亀田興毅世界前哨戦”(TBS)” 。亀田兄弟のそろい踏みは、興毅選手の倒しっぷりと、大毅選手の戦いぶりに注目。世界ランカーワンディとの試合は、クリーンな好ファイトを願います。ワンコイン五百円席を設けた今日の興行。亀田兄弟を通じて初めてボクシングを生観戦するファンも多い事でしょう。
さて、昨日。元祖刺青プロボクサー・大嶋宏成氏の実弟、大嶋記胤(シャイアン山本)選手。タイで3戦3KO、日本で1勝と、ここまで2敗2分勝ち星なしの 龍 新垣(ジャパンS)選手の試合をマッチメイクしていた。
シャイアン会長とは仲良しであるが勝負は別。勝てる可能性ありと見たから決めたカードである。協栄ジムにもスパーに通って来た。アッ、その横にシャイアンジムからスパーに来た選手がいたり、なんて日もありました。(~~)
素直に指示を聞き、勝てる練習をしていた新垣選手。気合は十分。だが、緊張も凄い。それは、グローブつけてからもトイレに行くほど。(あまりないですが)
「試合始まってから、考えないように気持ち作っておけよ。今日は勇気だぞ!」
「勇気を持って、小さく真っ直ぐ右ストレート」

写真ありがとうございます。協栄ジムボクシングインストラクター みやてぃ さん。
ゴングが鳴る。大嶋選手の応援団は凄い数だ。試合は4回戦でありながら6回戦二組の後。セミファイナルの前。ジャブが当たる。先手を取った。いいペース。しかし開始早々、足が滑ったのと大嶋選手の右がヒットしたのが同時でダウン。

ホールは大歓声に包まれる。コーナーの指示も聞こえない。立ち上がった新垣選手は、KOを狙って打ってくる大嶋選手と真っ向から打ち合った。タイミングは合っている。当たればどちらかが倒れそうなパンチを交換し合う。
「いいぞ。タイミング合ってる。頭入れで右真っ直ぐ。左返せ。練習通りだ!」

2回も激しい打撃戦。しかし、パワーでは大嶋選手が上回る。だが、新垣選手も負けていない。強気だ。大嶋選手の体もグラリと揺れる。このまま、忙しい展開に持ち込めれば。スタミナは大いにある。
大声援におされ、両選手手に汗握る打ち合いの最中、大嶋選手の右で新垣選手の体が大きく揺れる。中村レフェリーがすぐさま割って入る。無念のストップ負け。

「ダウンであせっちゃったなァ。でも、そんなに差はないだろ」
「きっと勝たせてあげるから、悔しかったらすぐ練習しろよ!」
まだ若い新垣選手には、勝利の味を教えてあげたいと思う。勇気は見せてくれた。何も言うことのない敗戦。よくやった。

「今日、一番いい試合だった。だけど、惜しかったねェ。どっちか、わかんなかったよあれ」
何人かの関係者の皆さんから、驚いたように声を頂いた。噛ませと見られていた選手が噛みつきにいった。
「あの選手、頑張ったなァ。けっこう感動。面白いもんだなボクシングって」
帰りしなお客さんの声が耳に入る。うれしい言葉であります。またホールに足を運んでくれるかなァ。
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