この暫定王座決定戦。コアなボクシングファンの皆様にとっては、どうにも『納得がいかない』という事になるのでしょう。
試合は4月14日タイ・バンコクで行われる。暫定王座を争うのは、2位フリオ・セサール・ミランダ(メキシコ)と4位ポンサクレック・ウォンジョンカム(タイ)。
メキシコ開催が噂されていたが、これガラスとチャンス?と思われる前王者が地元開催にこぎつけた。昨年3月、内藤選手との4度目の対決が引き分けに終わったポンサクレックは、以後4連勝(3KO勝ち)。
対するミランダは、昨年5月オマール・サラド(メキシコ)との挑戦者決定戦に5回TKO勝ち。現在21連勝10連続KOと勢いに乗る変則ファイター。29勝(22KO)3敗1分。28歳。
ミランダの勢いか、ポンサクレックの執念か。という試合だが、一昔前ならば挑戦者決定戦に他ならない。いや、指名試合は交渉がまとまらなければ入札。戦う意思がなければ王座は剥奪されていた。しかし、今は指名試合を拒否しても王座は剥奪されない。暫定王座を作るだけである。
正規王者と暫定王者の統一戦が速やかに行われればよいが、強力プロモーターの前には無力状態と思われる最近のWBC(WBAもしかり)は、グラジアーノ・ロッシジャーニ(ドイツ)に莫大な和解金を支払わねばならぬ。
93年、目の故障が発覚したWBC世界バンタム級暫定チャンピオン辰吉丈一郎(大阪帝拳)選手は、1年間の休養の後リング復帰。94年7月ハワイでホセフィノ・スアレス(メキシコ)に3回KO勝利。WBCは暫定チャンピオンと認定する。
チャンピオン薬師寺保栄(松田)選手は、アクティブに防衛戦をこなし勝利していた。指令された王座統一戦を逃げなかった薬師寺選手。松田会長は、暫定王者に認定に疑問を隠さなかった。
統一世界Sウェルター級王者輪島功一(三迫)選手が、WBA1位 柳 斎斗(韓国)と戦う姿勢を示した時、WBC1位ミゲル・デ・オリベイラ(ブラジル)との対戦意思なしとして王座を剥奪したWBC。
世界王座・はく奪vs暫定王者・AC対立の歴史
パリで王座を射止めたオリベイラ。
結果論としてであるが、薬師寺選手は辰吉選手に勝ち、後世に大きく残るデッカイ勲章を手に入れた。WBC世界Sウェルター級王座はヨーロッパ戦線に移り、欧州において貴重な役割を果たした。
野球もリーグ優勝チームと上位チームによるクライマックス・シリーズという制度が出来た。興行を盛り上げるために他ならない。そして、暫定王者乱造も興行の為。戦えない正規王者の為ではなくなった。
ボクシングのチャンピオン制度。指名挑戦者の制度は、わかりにくい事きわまりなくなってしまったが、それが現実的な世界ビジネスの流れであるのは確か。日本のアクティブ王者に対して暫定王者が作られてしまうとは予想もしていなかったが・・・。
”国民の期待”内藤選手には、ファンの大きな期待がある。次の防衛戦が気になりますね。
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