エディ・タウンゼント氏・没２１年

今日は名トレーナーエディ・タウンゼント氏のご命日。早いもので亡くなられて２１年になる。タウンゼント氏の偉業を称え１９９０年に創設されたエディ・タウンゼント賞。今年の受賞者は帝拳ジムの葛西裕一氏。

２７日後楽園ホールで表彰が行われたが、後楽園のリングで表彰式を行えるようになるまでには、大変な苦労があったと聞く。

表彰式後は、ファイティング・カフェ・コロッセオ で恒例の受賞パーティー。昨年の受賞者大竹マネジャー、９１年第２回目の受賞者ジミン・アレクサンドル氏もサーシャ・バクティン選手と共に出席。ローマオリンピック銅メダリスト。元日本フライ級王者にして幻の世界挑戦者、不敗のまま引退を余儀なくされた田辺　清　氏の挨拶からパーティーは始まった。


田辺　清　選手。

「一番かわいそうは、タナベ」

一昨年の受賞者六島ジムの藤原俊志トレーナーも大阪から駆けつけた。アマで活躍した藤原氏は、プロ転向を視野に協栄ジムに入会した事がある。しかし・・・。

「大竹さんから入会金いらないよって言われて、怖くなってしまいまして・・・・」

今でも申し訳なく思っているという藤原氏の挨拶が続く。

「今年は世界チャンピオンのトレーナーとして参加できて良かったです」

負けず嫌いの大竹マネジャーは、リアルに言葉を返す。(~~)

「来年は藤原さんのように、また世界チャンピオンのトレーナーとして参加したいと思います。入会金貰っとけばよかったなァ」(~~)

葛西トレーナーとは高校時代からの同級生。０４年度受賞の松本好二（大橋）氏もやって来た。「何か面白い話やってよ」(~~)

「それやると長くなりますけど・・・」(~~)

陰から、「やめとけ松本！」の声。あせりの葛西氏。色々ありそうですね。(~~)

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タウンゼント氏の生き様を追った三宅一生ドキュメンタリー「エディ・タウンゼント 青コーナーの履歴書」。今観ても大変感動的な番組である。協栄ジム入りしたばかりの坂田健史選手に、このテープを貸していたことがある。タウンゼント氏と井岡青年の深い絆。青年坂田選手にはどう映っていたろうか。

百合子未亡人の想い出話もつきない。「金平（正紀）さんて言うのは凄く気がつく人で、家の親父の事良くしてくれたのよ」



タウンゼント氏が金平会長最初の弟子、海老原博幸氏をコーチする事になるのは、愛弟子田辺選手の変わりに海老原選手が世界に挑戦する事が決まった時になる。

昭和４２年７月１４日、世界挑戦を前に引退した田辺氏らの見送りを受けて、海老原選手一行は３５時間の空の旅に出た。地球の反対側アルゼンチンは真冬。

「寒いからエディさんホテルの中で待っててよ」

「僕、トレーナーよ。エビちゃんが走っているのに、僕だけ暖かい所にいられないよ」

「よ～し、この人の為に頑張ろう」。気合十分の海老原選手は、「エビちゃん勝ったよ」という試合をしたが、１－２判定負け。僅か１ポイント差の無念。



”オ－ケー！ボーイーエディさんからの伝言”（卓球王国） を出版されている高橋 和幸氏が語る。

「エディさんに聞いたんですよ。世界チャンピオンになれるボクサーとなれないボクサーって、どれくらい差があるのかって」

「そしたら、『ほんの少し、たったこれだけよ』って言われた時に撮影したのがこの写真なんです」

「そのほんのちょっとを与えるのが僕の仕事なのよ」

オーケー!ボーイ―エディさんからの伝言

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「ほんの少し、たったこれだけ」。いまさらながらボクシングの難しさとシンプルさを伝える言葉だと思います。

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