昭和５５年１９８０年１０月１２日。大苦戦の末、ペドロ・フローレス（メキシコ）を判定で退け、１３度目の王座防衛を果たした具志堅用高選手。
「絶対に負けない相手」として、挑戦者に選んだフローレス。
何が、無敵チャンピオンを狂わせたのか。その苦戦の原因は。
「試合前、あまり強くない話を聞いて、やっぱり知らないうちに甘く見てしまった」
「計量後、腹一杯食べたのも、その気持ちの甘さが原因」
「特に、うなぎの脂が悪かった」
バルガス戦でも、計量後うなぎをを食している具志堅選手。
「今度のは、脂が濃かった」
「ドクターから油物はあまり取らないよう、ストップ掛けられてんのよ」
キャンプでは食事中もこんな注文が引きもきらない人気者だった。右、渡嘉敷選手。
調子は良かったと言う。しかし、５回頃から腹が変で動きに精彩を欠いたチャンピオン。
１２回終了時には、「もうダメだ」と訴えた。
「お前はチャンピオンだぞ！」
選手生活初めて、金平会長からドヤされ、渡辺トレーナーからは尻を叩かれ猛反撃の１３回。
先のバスケス戦。１ラウンドが終わりコーナーに戻った坂田選手に、大竹マネジャーは言った。
「お前はチャンピオンなんだぞ、・・・」
立ち上がり、フワフワしていた坂田選手も、これで一気に落ち着いた。
試合後一度もどしたら、スッーとしてもう１度試合やれる気分になったと言う具志堅選手。
ここまで勝ち抜いてきた事が、大きな自信になっているのは間違いないが、改めて当時を振り返ってみると、過信も多分にあったように思う。
当時のプロスポーツ界の中でも、ひときわ高い人気を誇った世界王者。
内藤VSポンサクレック戦でも、試合前のチャンピオンは余裕綽々であったと言う。試合が始まると内藤選手があんまり頑張るので、ポンサクレックにはあせりの色が見えた。
ペドロ・フローレス。
マネジャーは、１１回の防衛を果たしたウェルター級王者ホセ・ピピノ・クエバスを育て上げ、日本軽量級スター選手と数々の名勝負を演じた”ロープ際の魔術師ジョー・メデルを育てた、親日家ルペ・サンチェス氏。
古いファンには強烈な印象を残すメデル。一度はファイティング原田選手をマットに沈めている。
その後、世界バンタム級王者となった原田選手に挑戦するチャンスを与えられた、メデル＆サンチェスのコンビ。
「技術、パンチでは絶対負けない。今度こそチャンピオンになる」
絶対の自信を持って挑んだ原田選手への挑戦。
ボクシングでは負けない、はずだった。
「原田のラッシュ戦法に負けた。一呼吸もつかせない作戦にやられた」
豊富なスタミナ、強い精神力を武器に、メデル、ジョフレと世界一流のボクサーを粉砕した原田選手。
内藤戦でのホール。原田会長が大竹マネジャーを見つけると、意味ありげに、そして満足そうに握手を求めて来られていた。(~~)
目指せファイティング原田であります、坂田健史。(~~)
スピード、パンチ、テクニック。特筆する武器はないフローレスだが、元サッカー選手には無尽蔵のスタミナがあった。そのロードワークは恐ろしく速く、呼吸も乱さずペースも変わらない。
１万メートル競走ならチャンピオンに負ける事はないだろう。
そしてサンチェス氏は、１３年前の苦い教訓を胸にフローレスを育てた。恐るべし・・・。
氏の指示には絶対服従、表裏なくやりぬく心を持ち合わせていたフローレス。素直で、真面目一途な性格は、メキシコ版・ファイティング原田を育てるには絶好だった。
チャンピオンの次戦は指名試合の予定で、当時の１位は韓国の 金 換珍。
しかし挑戦者陣営ばかりでなく、チャンピオン陣営も再戦を希望。WBA総会でこれが認められた。
「あんなへたくそな選手には負けませんよ」
リマッチは、マック金平氏の強い意見が通リあっさり決まる。
１０月の試合からまだ日も浅い１２月１日、早速正式発表。リマッチは翌年３月、チャンピオンの故郷・沖縄で行なわれる事になった。
「今度こそKOでハッキリと決着をつけたい」
チャンピオンにとって怖いのは、フローレスばかりでなく、ルペ・サンチェス。
メキシコでは初戦９－１だった賭け率が、今度は５－５まで接近していた。
｢ある程度の緊張感を持って戦わなくては・・・」
渡辺トレーナーの危惧は現実のものとなる。 －続 くー
「絶対に負けない相手」として、挑戦者に選んだフローレス。
何が、無敵チャンピオンを狂わせたのか。その苦戦の原因は。
「試合前、あまり強くない話を聞いて、やっぱり知らないうちに甘く見てしまった」
「計量後、腹一杯食べたのも、その気持ちの甘さが原因」
「特に、うなぎの脂が悪かった」
バルガス戦でも、計量後うなぎをを食している具志堅選手。
「今度のは、脂が濃かった」
「ドクターから油物はあまり取らないよう、ストップ掛けられてんのよ」
キャンプでは食事中もこんな注文が引きもきらない人気者だった。右、渡嘉敷選手。
調子は良かったと言う。しかし、５回頃から腹が変で動きに精彩を欠いたチャンピオン。
１２回終了時には、「もうダメだ」と訴えた。
「お前はチャンピオンだぞ！」
選手生活初めて、金平会長からドヤされ、渡辺トレーナーからは尻を叩かれ猛反撃の１３回。
先のバスケス戦。１ラウンドが終わりコーナーに戻った坂田選手に、大竹マネジャーは言った。
「お前はチャンピオンなんだぞ、・・・」
立ち上がり、フワフワしていた坂田選手も、これで一気に落ち着いた。
試合後一度もどしたら、スッーとしてもう１度試合やれる気分になったと言う具志堅選手。
ここまで勝ち抜いてきた事が、大きな自信になっているのは間違いないが、改めて当時を振り返ってみると、過信も多分にあったように思う。
当時のプロスポーツ界の中でも、ひときわ高い人気を誇った世界王者。
内藤VSポンサクレック戦でも、試合前のチャンピオンは余裕綽々であったと言う。試合が始まると内藤選手があんまり頑張るので、ポンサクレックにはあせりの色が見えた。
ペドロ・フローレス。
マネジャーは、１１回の防衛を果たしたウェルター級王者ホセ・ピピノ・クエバスを育て上げ、日本軽量級スター選手と数々の名勝負を演じた”ロープ際の魔術師ジョー・メデルを育てた、親日家ルペ・サンチェス氏。
古いファンには強烈な印象を残すメデル。一度はファイティング原田選手をマットに沈めている。
その後、世界バンタム級王者となった原田選手に挑戦するチャンスを与えられた、メデル＆サンチェスのコンビ。
「技術、パンチでは絶対負けない。今度こそチャンピオンになる」
絶対の自信を持って挑んだ原田選手への挑戦。
ボクシングでは負けない、はずだった。
「原田のラッシュ戦法に負けた。一呼吸もつかせない作戦にやられた」
豊富なスタミナ、強い精神力を武器に、メデル、ジョフレと世界一流のボクサーを粉砕した原田選手。
内藤戦でのホール。原田会長が大竹マネジャーを見つけると、意味ありげに、そして満足そうに握手を求めて来られていた。(~~)
目指せファイティング原田であります、坂田健史。(~~)
スピード、パンチ、テクニック。特筆する武器はないフローレスだが、元サッカー選手には無尽蔵のスタミナがあった。そのロードワークは恐ろしく速く、呼吸も乱さずペースも変わらない。
１万メートル競走ならチャンピオンに負ける事はないだろう。
そしてサンチェス氏は、１３年前の苦い教訓を胸にフローレスを育てた。恐るべし・・・。
氏の指示には絶対服従、表裏なくやりぬく心を持ち合わせていたフローレス。素直で、真面目一途な性格は、メキシコ版・ファイティング原田を育てるには絶好だった。
チャンピオンの次戦は指名試合の予定で、当時の１位は韓国の 金 換珍。
しかし挑戦者陣営ばかりでなく、チャンピオン陣営も再戦を希望。WBA総会でこれが認められた。
「あんなへたくそな選手には負けませんよ」
リマッチは、マック金平氏の強い意見が通リあっさり決まる。
１０月の試合からまだ日も浅い１２月１日、早速正式発表。リマッチは翌年３月、チャンピオンの故郷・沖縄で行なわれる事になった。
「今度こそKOでハッキリと決着をつけたい」
チャンピオンにとって怖いのは、フローレスばかりでなく、ルペ・サンチェス。
メキシコでは初戦９－１だった賭け率が、今度は５－５まで接近していた。
｢ある程度の緊張感を持って戦わなくては・・・」
渡辺トレーナーの危惧は現実のものとなる。 －続 くー
”毎日の励み”に、応援よろしくお願い致します。→
【ＢＯＸＩＮＧ ＭＡＳＴＥＲ】トップへ
【ハワイでボクシング修行】
【女子ボクサー・ウィラポンな生活】
【坂田健史・ハワイ・カカアコジム合宿】 【ウィラポンな生活・Ⅱ】 【ウィラポンな生活・最終日】
【日本はダメでもハワイでデビュー果たした！】 【参加者感想】 【2100円で海外旅行する方法！】
ハワイを楽しみながら、厳しく鍛える。アマ試合、スパー大会出場ＯＫ。１日２５００円で、充実のハワイ生活。毎日出発可です。【お問い合わせはお気軽に】 ★ボクシング＆ハワイ 【ROＣＫＹ ＳＥＡＲＣＨ】
無料完全自動化被リンク数増殖システム