昭和43年MVP西城正三・努力が運を連れて来た! | BOXING MASTER first 2006-2023

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輪島功一選手の試合に感動、16歳でプロボクサーを志し、ボクシング一筋45年。ボクシングマスター金元孝男が、最新情報から想い出の名勝負、名選手の軌跡、業界の歴史を伝える。

ファイトマネー未払いから移籍問題が表面化した高山勝成選手。早いとこスッキリして、環境変えて頑張ってほしいものです。

高山問題・咬ませに負けてるポンサクレック

環境が変わったとたんに大変身する選手います。

新人王は決勝で負けた。アゴの骨を3ヶ所も折られた経験を持ち、8回戦に上がった途端に喫した連敗。

「俺ももうダメかな」

風貌に似合わぬ気の強さと、ガッツ、非凡な能力を見抜いていた協栄ジム・金平正紀会長は、ロッキー宮下選手、高橋勝郎選手に加え、西城正三選手をロスへ旅立たせる事を思いついた。

「環境変えてやるのもいいだろう」

10回戦僅か2試合の経験しかない西城選手がロスへ旅立ったのは、昭和42年(1967年)も終わる頃、21才の誕生日は米国で迎えた。

「飛行機乗った事なかったもんで・・・」

「金の取れるボクサーになりたい」

渡航費用はファイトマネーで返すつもりでいた。

試合しなけりゃ生活出来ないサバイバルな環境。相手がどうのこうのとは言っていられない。自分の自由に決めるなんてことは出来ない。

ロス到着早々の1月7日メキシコへ飛んでの第1戦は、キャリア60戦のベテラン相手。この試合判定負けの記録が残るが、血の気の多いメキシカンは同胞ピナの勝利を良しとせず、大いに騒いだ。

「これなら大丈夫。十分やっていけるだろう」

そのキャリア3度目の10回戦を見届けた金平会長も安心した。

「ファイトマネーは20万円くらいになった」

「車買わなくちゃいけないな」

25日、ロス・オリンピック・オーデトリアムのリングに立った西城選手は、トニー・アルバラード(米)を4回TKOで破る。

最初のチャンスはいきなりやって来た。

2月15日、ロスで戦うメキシカン、ホセ・ルイス・ピメンテルとの一戦が組まれた。無敗の世界ランカー・ピメンテル。

「失うものなどなにもない」

試合は、1-2のスプリット・デシジョンでピメンテルの勝ちとなったが、メキシカンが大半を占めるオリンピックの観衆は大騒ぎ。

「ホームタウン・デシジョン。もう一度やらせてやれ!」

好ファイトを演じるボクサーは、観衆を味方につける。

ファンの後押しを受けて、1ヵ月後ピメンテルとの再戦がセットされた。

「こん畜生!ハッキリ勝負つけてやる」

3月21日、今度は文句なしの判定勝ち。実力で世界フェザー級10位の座をつかんだ西城選手。

日本ではメインの経験も無い無名選手が、日本を旅立ち僅か3ヶ月で世界ランキング入り。息つく間もない3ヶ月。

「やれば金になるので楽しかった」

「練習はいつも目一杯やったけど、面白かった」

こうして世界ランカーとなった西城選手に、3月28日オリンピックのリングで世界フェザー級王者となったラウル・ロハス(米)とのノンタイトル戦が持ち込まれる。

せっかく世界ランキングに入った大事なホープ。金平会長は、もっと十分なキャリアを積ませるつもりだった。

「まだ体も出来てないからやめとけ」

金平会長の心配をよそに、西城選手の心は躍る。

「ハッキリ言って、ファイトマネーに惹かれてやった試合」

この試合のファイトマネーは7500ドル。当時のレートで270万円である。

夜遊びでケガした西城選手は1試合流していたのが幸い、スケジュールが空いていた。まさに、けがの功名で訪れた6月6日のロハス戦。

「負けて元々」

「そしたら勝っちゃった」(~~)

「よく勝てたと思いますよ。相手は世界チャンピオンですからねェ」(~~)

再戦がセットされる。今度はタイトルを掛けた本番。ロハスの雪辱の念は強い。試合は9月27日ロス・メモリアル・コロシアム。世界ライト級戦とのダブル・タイトルマッチ。

再戦、再戦で世界の階段を駆け上がってきた西城選手。

「まぁこういうことは日本でもまねたほうがいいと思うんですけども、人気選手同士が3回、4回やってもいいわけですね。ファンが望むならば。やっぱりファンあっての試合ですからね」(金平会長)

「練習を目一杯やれば不安感はない」

「負けてもあれだけやったのだからとあきらめがつく」

「中途半端だと不安感がついて離れない」

本番でも見事なボクシングでロハスを完封した西城選手。無名選手が、日本出発から9ヶ月で世界王者になってしまった。

「やれば金になるので楽しくてしょうがなかった」

「試合をやる楽しみばかりで暮らしていた」

「アメリカはいいねェ」(~~)

日本人として初めて海外で世界王座を奪う大記録。

「手のひらを返したように”チヤホヤ”してくるマスコミ、そのほかの人達に”ざまあ~みろ”と言ってやりたい」

シンデレラボーイと大騒ぎされた西城選手だが、その努力も人一倍。

「アイツは4回戦ボーイの頃から走ることだけは止めたことありません」

「どしゃぶりの雨でもかけだして行ったくらいですから」(父・正一さん)

「最近のはスタミナないなァ」

「根性あるやつ、いないねェ」

「オッ、坂田お前は根性あるよ」

「アッ、さすが大竹先生」(~~)

「俺も教えてもらわなくっちゃ」(~~)

「先輩、早く選手作ってくださ~い」(~~)

「いつもカード空けて待ってま~ス」(~~)

「サビシィ~」(~~)

チケットは協栄ジムホームページからどうぞ。

世界王座獲得第1戦は、ド派手な倒し合いを演じた西城選手。次回は人並みならぬガッツが勝利を呼び込んだ裏側を検証。

ボクシングは心が大事です。  -続 くー

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