明日から使える売上・利益アップの突破口
こんにちは。
サクセス発行人の田村真二です。
連日、過剰すぎるともいえる新型コロナ関連の報道が続いていますが・・・。
当時は、あのトヨタ自動車でさえ「危ない」と言われていたほどでした。
2008年9月にアメリカで起きた金融危機(リーマンショック)直後のことです。
世界経済は大混乱となり、台風のように強烈な景気後退に見舞われ、金融業や製造業を中心に多くの企業が経営危機に陥りました。
窮地を生き延びた日本の大企業の多くはその後、(批判を受けながらも)内部留保を増やし続けたため、コロナ禍の今ただちに倒産する状況までには至っていないようです。
とはいえ現在、経営環境は厳しさを増していますから、危機に直面している会社も少なくないでしょう。
一方で、コロナ禍が追い風となり、今成功しているとしても、のんびりしている暇はありません。いつまた、環境が変化したり、強力な競争相手がやってくるかわかりませんから。
コロナの第2波によりまた自粛になるとか、近い将来大不況が襲ってくるとか、色々ネガティブな予想が巷にあふれていますが、いつだって突破口は必ずあります。
そこで今日は、「明日から使える売上・利益アップの突破口」ということについてお伝えします。特に店舗ビジネスの方については、おそらく最強戦略の1つといえる内容です。
記憶に残る体験
明日から使える売上・利益アップの突破口とは何か?
はい、もったいぶらずに結論から言います。
顧客の経験の中に、自社のビジネスについて家族や友人・知人に知らせたくなる、SNSに書きコミしたくなるような「記憶に残る体験」を意図的に作り出すことです。
著書『瞬間のちから(The Power of Moments)』(チープ・ハース&ダン・ハース著)の中で、著者の2人は次のように述べています。
「記憶に残る体験を意図的に作ろう!そうすれば、人を喜ばせながら、利益も上げられる」。
振り返ってみて、ちょっとした記憶に残る体験が、あなたを高揚させ、身近な誰かに話をしたり、SNSに書き込んだりしたことはありませんか?
それが拡散され、マスコミに取り上げられる、知名度が上がり有名になって顧客が押し寄せる、といったことをよく見聞きしませんか?
例えば、無名のピコ太郎が一躍ときの人になったのは、PPAPの動画を見たジャスティン・ビーバーが、ツイッターに書き込んだことがきっかけだったように。
ビジネスや人生におけるこうした決定的瞬間は、偶然や幸運の結果によるものも多くあります。
しかし、著者の2人が詳細に検証した結果、強く記憶に残っている最高の瞬間は、「高揚」「気づき」「誇り」「結びつき」の4つの要素でできていることがわかりました。
4つの要素についての説明は割愛しますが、「記憶に残る体験」を意図的に作って成果をあげている具体例を1つ紹介します。
建物と設備はチープなホテル、でも数あるロサンゼルスのホテルの中で第4位にランキング
マジックキャッスルホテル(写真)は数あるロサンゼルスのホテルの中で、現時点でトリップアドバイザー第4位にランキングされています。
最高級ホテルとして知られるビバリーヒルズのフォーシーズンズホテル、ザ・リッツ・カールトンロサンゼルスをもしのぐ評価です。
レビューも脅威的で、利用者3500名あまりのうち93%以上が「とても良い」、または「良い」と評価しています。
ですが、このランキングは何だか奇妙に思えませんか?
ホテルの写真を見る限り、「これがロサンゼルスでトップクラスのホテル」とはとても思えないからです。
建物自体は1950年代に建てられたアパートを改装し、外壁を黄色く塗っただけ。中庭にはプールがありますが、見るからに貧弱で水遊びができる程度のものです。
ベッドや家具類も豪華なものではなく(どちらかといえばチープな印象)、安いビジネスホテルかモーテルのようにも見えます。
なぜこのホテルが、ロサンゼルスでトップレベルの高い評価を得ているのでしょうか?
これからその秘密を解き明かしていきますね。
特に店舗ビジネスをしている方にとっては、集客アップの参考になると思いますよ。
秘密その1:プール近くの壁に取り付けられた真っ赤な電話
受話器を取ると、「はい、アイスキャンデーホットラインです」と応答してくれます。
数分後には、白い手袋をしたスタッフが、チェリー、オレンジ、グレープのアイスキャンデーをプールサイドまで届けに来てくれます。銀のお盆に載せて。無料で。
秘密その2:スナック&ドリンクメニュー
キットカット、M&M’s、スニッカーズ、チートス、チョコレートチップクッキー、ソフトドリンクやノンアルコールのルートビアなどを無料で注文できます。
秘密その3:洗濯サービス
丈夫な防湿紙で包装され、ひと枝のラベンダーが添えられて、洗濯を依頼した当日のうちに戻ってくるサービスを、無料で。
秘密その4:誕生日プレゼント
誕生日(を含む前後数日)に宿泊することを伝えておくと、部屋のテーブルの上に箱入りケーキとメッセージが!もちろん、無料で。
秘密その5:その他のサービス
「ボードゲームメニュー」、「DVDメニュー」などもあり、すべて無料で借りられます。また、週に3回、朝食の席でマジシャンがマジックを披露してくれます。
そんなわけで、マジックキャッスルホテルの宿泊者レビューには、1000以上の熱烈な称賛コメントが写真付きで並んでいます。
顧客の記憶に残る素晴らしい体験を意図的に作ってみよう
マジックキャッスルホテルは理解しているのです。
「顧客を喜ばせれば自然とリピーターや新規顧客が増える」ということを(同時に売上・利益アップをもたらすことを)。
ホテルだからといって建物や設備を豪華にする必要はなく、ひとつひとつの細部にこだわる必要もありません。
ちなみに私は、これまで宿泊した数々のホテルの部屋やベッドやデスク、シャワールームやアメニティといった設備や備品の詳細については、ほとんど覚えていません。
おそらく宿泊者はプールが小さくても、室内の装飾が地味でも、記憶に残る素晴らしい体験がありさえすれば許してくれるでしょう。
素晴らしい設備やサービスというのは、意外に思うかもしれませんが「大半が忘れられ、ほんの一部だけが記憶に残るもの」です。
例えば、「アイスキャンデーホットライン」のサービスは、記憶に残る素晴らしい体験でしょうか? 一生ものの体験とまでは言えないでしょう。
ですが、サービスを体験した子どもなら友だちに「プールの横に赤い電話があってね・・・お姉さんがアイスキャンデーを持ってきてくれたの!」と話すに違いありません。
このサービスは、子どもや家族の旅行の思い出を左右する、決定的な体験の1つになっているのです。
しかもそれは、意図的に作られたものであり、他のホテルには思いもつかない「顧客の記憶に残る素晴らしい体験」なのです。
前述の2人の著者は、「ポイントは、ある瞬間が、ほかの瞬間に比べて圧倒的に重要になるようにすればよい」と述べています。
旅行者にとってアイスキャンデーホットラインは、2週間の休暇の中で突出した5分間の体験です。ところが実際には、そういった瞬間は一般的にはあまり注目されず、十分な労力も注がれていません。
大半のホテルの経営者なら、「(大金をかけて)プール自体をいかにリニューアルするか」ばかりを考え、重要なポイントとなる「決定的瞬間」を作ろうとしません。
しかしマジックキャッスルホテルでは、宿泊者が宿泊中の様々な場面でのちょっとした経験を、決定的瞬間になり得るように(偶然ではなく)意図的に作っています。
「瞬間」は(ものすごく)大切。だからそれをチャンスにしない手はない。
あなたのビジネスでも、顧客の記憶に残る決定的瞬間をうまく活かせば、コロナ禍でも業績を好転させることが可能になるかもしれませんよ。
今週は、高評価のレビューや話題につながるような「決定的瞬間」を意図的に作って試してみてはいかがでしょうか?
それでは次号をお楽しみに!
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