いつまでも咲いている花は
好きじゃない
かなり前に聞いた言葉です
桜は数日咲き、数日後に散る
誰かが僕に吐き捨てた言葉が
桜を見る度に、思い出すのです
もう春が近くなってゐた
いや来てゐたのかもしれない
営庭(えいてい)の陽樹には小さな緑の萌しが
斑(まだ)らかに
その枝を這っていた
(北川 晃二)
太平洋戦争の最中に書かれた「逃亡」の中の文です
今のような時代でなく 戦場の中で
彼等は花に対してある種の心の、つぶやきを
書いたのかもしれません

いつも歩く公園で
幼稚園ぐらいの女の子が、ベンチに座り、子猫を抱いていた
とても可愛い
しばらく見ていたら、母親らしい女性が早足で
こちらに来るのが見えた
僕をキツイ目でみた
「可愛い子猫ですね」
曖昧に話した
「可愛いお子さんですね」
とは言えないのだ
母親は少し緊張を解いた笑顔で答えた
「ここにいる野良猫なのよ
この子が来ると必ず会いにくるの」
僕も笑顔で応えすぐそこを去った
漱石の三四郎のようには、いかないのだ

まだ木々の若葉は
羊歯のように水滴をつけている
合成樹脂のような枝先に、しっかりと手を繋いでいる

昨夜に降った雨が
窓の外に見える窪地に水たまりを作っていた
数日で乾くに違いない
まるで幻想の湖のように・・・

外を歩ける気温になってきた気がする
僕の相棒のカメラもウズウズしてるに違いない
カメラに触れるとブーイングが来るかもしれないな
カメラには聴覚がないから、僕の音程がずれた歌も聴かないで済む
その分視覚は凄いのだ
ただ
それを僕はほんの数%しか生かしてない

最近酒を呑めなくなってきた気がする
その反動で
紅茶、お茶、珈琲などをよく飲む
これでもしかしたら
ハイヤームが書く文の中に賛同できる気がするのだ
恋するものと、酒のみは地獄に行くという
根も葉もない戯言にしか過ぎぬ
これで安心だ
ただ酒はいいけどもう一つが
心配なのだ (笑)

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