バスクアニメーションの父、フアンバ・ベラサテギ(Juanba Berasategi) | 妄想印象派 自作のイラストや漫画、アニメ、音楽など

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いやあ、中々絵が完成しません。

ホントに時間が掛かるので。

先が見えてるので何とか近日中には…。

 

それはともかく、今回は

〝バスクのアニメーション〟(Euskal animazioa)

ということなんですが、なんか、以前にも

「バスクのアニメってないかなあ?」

と思って調べた様な記憶があるような無いような…。

 

当時は検索の仕方が悪かったのか、

よく分かりませんでしたが、今調べたら、

あっさり色んな情報を見つけられました。

 

まずは〝バスクアニメーションの父〟から。

 

 

フアンバ・ベラサテギ

Juanba Berasategi

という人で、

フアン・バウティスタ・ベラサテギ・ルスリアガ

Juan Bautista Berasategi Luzuriaga

がフルネーム。

 

1977年公開の

「東の星」

(Ekialdeko izarra)

がバスク初のアニメーション

 

しかし、映像はおろか、画像のスクショすら、

ネット上で見つけられませんでした。何故?

 

1985年公開の

「カラバサ・トリポンツィア」

(Kalabaza tripontzia)

がバスク初の長編アニメーション。

Kalabaza tripontzia - Wikipedia, entziklopedia askea.

 

 

宇宙に浮かぶ

「カラバサ・トリポンツィア」

という星の住人達を描くという内容で、

バスクの昔話や伝説に基づいた内容だそうです。

 

「カラバサ」は「カボチャ」を意味しますが、

「トリポンツィア」はどうにも分かりません。

Google翻訳で「飛行船」みたいに出るんですけどね。

意訳的に「カボチャの星」でいいのかな?と。

 

英題では「The Magic Pumpkin」なので、

「まほうのカボチャ」にしようと思いましたが、

やめました。

 

「トリポンツィア」の意味が分かり次第、

題名を修正いたします。

 

オムニバス形式というのか、

複数の異なる物語で構成されていますが、

それぞれ画風が大きく異なったりします。

 

人物描写が妙にリアル(立体感は無いけど)

なお話もあります。

 

絵柄も、一種独特の癖があり、よく言えば独創性が強い。

あまり日本人にはウケなさそうではありますが。

 

 

近世ヨーロッパ風の服装をした老人が、

宇宙空間を飛びながら案内役をしています。

 

物語と物語を隔てる間に登場します。

組曲「展覧会の絵」の「プロムナード」の様に。

 

残念ながら、物語の一つひとつについては、

その元ネタとか具体的な内容を把握できませんでした。

 

ですが、一つ気になる場面を見てしまいました。

 

 

ロッカーの裏面に、

センシティヴなものが貼ってありました。

 

まあ、シャレなのでしょうけど、

某界隈が怒りそうです。

(こんな絵は見ても何も感じないですけど)

 

昔「つるピカハゲ丸」という漫画があって、

花見の場面だったかな?センシティヴな人物が描かれていて、

目敏く見つけた読者にそのことを指摘されると、

作者ののむらしんぼさんは「好きなんです」と応えていて、

「正直でよろしい」とか思ってしまいました。

(何偉そうに言ってんだ私…)

 

2017年の

ヌルと龍の神殿

(Nur eta herensugearen tenplua)

が彼の最後の作品。

Nur eta herensugearen tenplua (filma) - Wikipedia, entziklopedia askea.

 

Facebook

 

記事内容多すぎを防ぐため、

今回はこのお話について取り上げません。

 

最近も、バスクのアニメーションは大活躍しているようで…。

Basque Animation: Drivers Behind Its Build

 

これまで海外のものを調べる上で、

バスク語の翻訳が一番厄介でした。

孤立言語なせいか、

機械翻訳でもなんか上手く行かなかったり。

 

ベラサテギの作品の中に、

「Sorkunde」

という題名のアニメーションがあるのですが、

その意味は「創造」を意味する「Sorkun」と、

「力」を意味する「de」の組み合わせで、

「創造の力」ないし「力の創造」だそうです。

Sorkunde First name

 

あと、ケモナー的に気になった作品もあって…。

 

Image gallery for "Barriola, San Adriango azeria (Barriola, el zorro ladrón) " - FilmAffinity

 

「サン・アドリアンのキツネ、バリオラ」

という作品ですが、狐が人間に化けているのでしょうか?

キツネが人間に化けるという設定は、

何も日本だけではないようで…。

 

それから、今までバスクネタで何を取り上げたのか?

過去記事を調べてみました。

 

バスクのクラシック音楽特集!! アイタ・ドノスティア

2020年2月1日

 

「バスク音楽コレクション」

というCDのシリーズがあって、

アイタ・ドノスティア(Aita Donostia)

という作曲家は〝第7集〟に収録されています。

 

エドゥアール・ラロやモーリス・ラヴェルがバスク系だ、

というノリではなく、元からバスク系の作曲家というのも、

結構おります。

 

「ツィゴイネルワイゼン」

で有名なパブロ・デ・サラサーテも、

バスク人なんですね。

 

スペイン各地域の狂詩曲(ガリシア狂詩曲・バレンシア狂詩曲・バスク狂詩曲)

2012年7月28日

 

まあ、クラシック音楽の話ばかりですね。

 

それと、他にも気になったものを…。

 

アルギッチョ(Argitxo)バスクのマスコット | 知られざる いろんなもの

 

Euskera hezkuntzan!: argitxo

 

アルギッチョ(Argitxo)

という2頭身の妖精なんですが、

バスクの教育界で共有されているマスコットだそうで。

 

〝バスク語を話そうと努力する子どもたち皆と友達〟

という設定だそうです。

 

このキャラクターも、独特な癖があるというか、

印象深いですね。

 

フアンバ・ベラサテギの経歴

 

1951年、ギプスコア(Gipuzkoa)

パサイア(Pasaia)

パサイ・ドニバネ(Pasai Donibane)生まれの映画監督。

 

彼は主にアニメーションを制作しており、

バスクに於けるその分野の先駆者だった。

 

アニメーション「東の星」(1977)でデビュー。

 

1985年のアニメーション「カラバサ・トリポンツィア」は、

バスクの伝説に基づいたバスク初の長編アニメーション。

 

1992年のアニメーション

「北風の挑戦」(英語西語題:北風の伝説)

は、1991年の「捕鯨者」が完成せず、

カルロス・バレラ(Carlos Varela)と、

マイテ・ルイス・デ・アウストリ(Maite Ruiz de Austri)

に残りの制作を依頼し完成したものだが、制作者のクレジットに、

ベラサテギの名前が出ていなかったことで、訴訟沙汰となる。

 

制作の大半がベラサテギの手によるものであった事が認められ、

ベラサテギが監督であると表記されることとなった。

 

「アスタキロの冒険と不運」(1987)

(Astakiloen abenturak eta kalenturak)

は、ベラサテギとともに

バスクアニメーションの先駆者のひとりとされる

ルイス・ゴヤ・ウルティア

(Luis Goya Urrutia, 1951-2006)

との共同制作。

 

独立バスク生産者協会

(Euskal Ekoizleen Elkarte Independentearen)

の会長を含む、幾つかの役職を歴任する。

 

漫画家やイラストレーターとしても活躍し、

雑誌「エウスカディ」(Euzkadi aldizkarian)

や書籍などで、数多くのイラストを手掛ける。

 

2006年、ギプスコア州議会(Gipuzkoako Foru Aldundiak)より、

アントン・アバディア賞(Anton Abbadia saria)を受賞。

 

同賞は、イギリス生まれのバスク系フランス人である、

探検家・地理学者・民族学者・言語学者・天文学者の、

アントン・アバディア・ウルストイ(Anton Abadia Urrustoi)

を記念して1996年に設立された。

Abadia saria - Wikipedia, entziklopedia askea.

アントワーヌ・ダバディー・ダラー - Wikipedia

 

2017年4月28日死去。

Juan Bautista Berasategi - Wikipedia, entziklopedia askea.

 

フアンバ・ベラサテギの作品一覧

 

「東の星」(1977)

Ekialdeko izarra

「イクスカ6」(1980)

Ikuska 6

「夢想家ペルナンド」(1981)

Pernando Amezketarra

「ククビルチョ」(1983)

Kukubiltxo

「カラバサ・トリポンツィア」(1985)

Kalabaza tripontzia

「捕鯨者」(1991)

Balearenak

「北風の挑戦」(北風の伝説)(1992)

Ipar haizearen erronka

「創造の力」(1993)

Sorkunde

「アルハンブラ宮殿の王子、アハメド」(1998)

Ahmed, Alhambrako printzea

「アルハンブラ宮殿の鍵」(2003)

Alhambrako giltza

「サン・アドリアンのキツネ、バリオラ」(2008)

Barriola, San Adriango azeria

「トルメスの生涯」(2013)

Tormeseko Itsumutila

「ヌルと龍の神殿」(2017)

Nur eta herensugearen tenplua