今日は、これから何回かに亘って、いわゆる免疫サプリメントと称する健康食品や栄養剤等について、それらが製造元や販売元が各々のブログ記事で自慢するような薬効を示すのかについて、科学文献の調査を厳密に行い白黒つけて行こうと思っている。

 
 最近のことだが、このブログで各種の免疫サプリメントなるもの実力のほどについて紹介したことがある。いろいろな免疫サプリメントについて、その販売元が様々な理屈や事例らしきものを並べたてて、「〇〇は免疫に良い。抜群の免疫強化力に期待。」などとブログで謳っている。

 蓋し、中には、結構真面目な実験や調査を重ねていて、「うーん。これはかなり信憑性があるな。」と頷けるものがある。例えば、昔から良く知られていると或る企業の乳酸菌製剤などは、その製造元自身が本格的な研究所を構えていて、我が国のみならず世界のプロバイオティクスの学問分野を牽引している。そして、その会社の研究所の研究員は、国際的な有名ジャーナルに1年に数報以上の原著論文を掲載しているし、その会社では1年に1冊プロバイオティクスの総説集を立派な書籍として刊行しており、掲載されている総説は、世界的に有名な研究者の書いた英語の論文である。

 

 アメリカの公式な文献検索サイトであるPubMedで調べてみると、乳酸菌と免疫と言うテーマでの文献は数千報以上ヒットしてくる。乳酸菌による免疫制御と言う現象は、かなり深く幅広に研究されていて、科学的に観ても、まあ正しいものだろうと評価できる。

 いろいろな乳酸菌株やそれを使って作られるヨーグルトについては、「成人病の予防に効く。」とか、「肥満を抑える。」とか、「肝臓に良い」。とか標ぼうされているものが見受けられるが、それらの知見は、「乳酸菌がプロバイオテイクスとして働き、整腸作用を示し、さらに免疫力を高めたり、過剰な免疫反応を制御したりする。」と言うかなり確固とした評価の水準にまでは至ってはいない主張であるようにも思われる。

 この頃は、腸内フローラ(細菌叢)の話で盛り上がっており、一部の研究者がうつ病も腸内フローラが大事だと唱えたりしている、何でもかんでも、腸内フローラに結び付けるのは、どうも賛成しがたい。以前、O157による出血性大腸炎やそれに起因する尿毒症症候群が が問題になったことがあったが、どこかの二流の研究者が、日本茶のカテキンがO157に効くと言いだしていたが、そう言うものに飛びついたら、正統な科学からは横道に逸れてしまうから真似してはいけないと、筆者の恩師から口酸っぱく言われたものだ。

 ところで、身体によい腸内フローラを作るためのサプリの効用を謳って、一儲けを企んでいる企業も多いが、大手のS社のセ〇サ〇入りの〇HA入りのサプリも本当に効くものなのか確信が持てない。サプリもある程度は効くものがあるようだが、著効なんてものは夢の夢に過ぎない。却って、サプリをずっと飲み続けることは、医者から特別な薬を処方されている人は、避けた方が良い。薬の成分の相互作用で、医師からもらっている薬が効かなくなったり、逆に効きすぎたりして、健康被害も報告されている。何れにしても、そう言う人は必ずかかり付けの医師に相談することだ。
 
 この辺の状況を、綿密な文献調査の手法で調べ上げ検証して、現時点で、ある程度確固とした結論を導いていくことは可能であろう。そういう訳で、これからあまたの「免疫サプリメント」なるものについて、その効用が医学生物学的な視点で観て、確かに信頼に足るものなのかを文献調査をベースにして、調べていきたいと思う。

 なお、いろいろな免疫サプリの効用に関して、製造元がブログや広告に載せている実験成績は、そのほとんどが学会発表レベルのものであり、科学者の目からすると、その信憑性はかなり低いものと言わざるを得ない。そもそも学会発表と言うものは、口頭やポスターで行われるものであり、基本的にはそれが科学的に妥当な成績であり考察であり結論であることについての検証は為されていないし、正式な記録としては世に残されることはないのである。

 或る研究や実験成績の科学的な信憑性・妥当性・有用性および新しい知見としてのインパクトは、研究当事者以外の第三者によって純科学的な視点で検証されなければならない。或る科学雑誌に論文を投稿をした場合には、その雑誌のエディター(編者)が指名した数名のレフリー・レビューアー(査読者)によって批判的な見地で熟読され(査読)、その掲載の可否についての判定結果を、著者へのコメントを付した形でレフリーからエディターに伝え、エディターがその投稿論文をAcceptするか、Reviseとするか、Rejectとするかを判断し、多くの場合は、Revise判定となり、著者は必要な追加実験やコントロール実験を行い、エディターやレフリーの疑問点や指示に従って論文を書き直し、再度投稿することになる。

 そういう訳で、ある研究が論文として発表されるまでには、その研究成果が学会発表までに要した労力と同じだけのコントロール実験を行わないといけないのである。要するに、論文発表と学会発表とではその重みに雲泥の差があるという訳である。こういう事情については、筆者はと或る有名な外国の医学ジャーナルのEditor(投稿論文を掲載するか、しないかを決定する権限をもっている。論文掲載を司る裁判官みたいな役職)を10年以上も務めていたので、筆者はかなり詳しいことは言っておきたい。

 

 今回は、ご希望に応えて朝鮮焼き肉(カルビ)のつけダレの作り方を書くことにしました。今日、書くつけダレは、日本人の味の好みに合ったつけダレです。僕は学会で3回ほどソウルに行ったことがありますが、本場の焼き肉のつけダレは、思ったほどには味の濃いものではなく、甘味は梨のしぼり汁で付けているので、それほどインパクトのある甘みはないように感じました。加えて、予め肉をタレに漬けたものを供する店が多く、そうすると肉の色が茶色に変色していて、きれいな赤身の肉を焼いて、タレに浸して食べるのが好きな僕には、ちょっと馴染まないものでした。

 

 25年ぐらい前に、博士論文のための研究を指導した韓国からの留学生が、帰国して今は教授をしているのですが、今から10年ほど前に僕が教授をしていた国立大学の研究室の講師と二人で、国際学会での発表のためにソウルに行ったときに、その韓国の元留学生のK君が我々二人を、ソウルで一番高級な焼き肉屋に連れて行ってくれたことがありましたが、その店でさえ、どうもつけ汁の味に日本人好みのインパクトが足りないような気がしました。尤も、その留学生のK君も「先生、実をいうとこの肉は塩を振りかけて食った方が美味しいですよ。」と言っていたので、僕のその時の感想もそう筋違いなものではなかったのしょう。

 

 さて、今日の本題の美味しい朝鮮焼肉(カルビ)のつけダレですが、これはあくまでも日本人好みと言う条件が付きますので、そう理解して下さい。このつけダレの重要な調味料は、醤油、砂糖、ラー油の3つにつきます。それを水をベースにして混ぜ合わせれば、他に何もなくても、一応は結構美味しいつけダレが出来上がります。他の調味料や材料がなければ、それだけで、まあ美味しいつけダレを作れます。

 

 さて、少し手間と材料を要しますが、以下はもっと美味しいつけダレの作り方をお教えします。

一応、5人分のつけダレを作るとしますが、つけダレの量は、最初に20 mlぐらいつけ汁を小鉢に入れるとして、途中で半分ほど補充すると最後まで美味しく肉を食べられるので、1人分は30 ml、計150 mlほどを作れば良いでしょう。

 

 さて、これからがレシピです。まず100 mlほどの水に30 mlほどの日本酒を加えてから、一度沸騰させてアルコールを飛ばし、その後常温に冷やしておきます。これが面倒なら、120 mlほどの水に5~10 mlと控えめの量の日本酒を加えて、沸騰の作業は省きます。このぐらいの日本酒ならアルコール臭が気になることはありません。もし日本酒がなければ加えなくてとも構いません。

 

 次に、鷹の爪の中くらいのを1本みじん切りにして、その水に加えます(唐辛子の種は取り除いた方が良いでしょう)。次に、ニンニクを1欠片なるべく細かくみじん切りにしたものを加えます。さらに好みによっては、生姜をみじん切りにしたものか、擦り下ろしたものを少量加えますが、多く加え過ぎると生姜の味が立ちすぎるので、なるべく控えめにして下さい。直径2 cmの生姜を1 mmぐらいの厚さに切ったものの半分ぐらいで十分です。

 

 次に醤油を加え(つけダレとして丁度良い辛さになるように、味見をしながら加えて下さい。普通の焼き肉チェーン店のものよりは少し辛めにした方が美味しくなります。蕎麦つゆの辛さの2~2.5倍ぐらいのものでしょうか。)、次に砂糖を加えます。砂糖は少し甘めにした方が、多くの人は美味しいと感じるようです。蕎麦つゆの甘さの2倍ぐらいが適量でしょう。次に浅葱(なければネギの白身)を細かく輪切りにしたものを(ネギなら2 cm径で5 cmぐらいの長さのネギの白い部分を縦に4本に切ってから輪切りにします)加えます。ゴマはまさに好みなので、僕は加えません。味噌やコチジャンなどは加えません。アジがが不必要にしつこくなり過ぎます。

 

 そして最後に、ラー油(辛油)を加えますが、最終的にややピリッとした辛味になるように加えて下さい(小匙に軽く半杯程度のものでしょう)。あまり辛すぎると、カルビ焼き肉の本当の美味しさは味わえなくなります。辛いのが大好きな人は、自分のつけ汁に好みでラー油を足せば良いでしょう。ただ、あまりに辛くすると、日本人好みの朝鮮焼肉ではなくなってしまいます。本場のソウルでも、辛くて舌がヒーヒーするような焼き肉を食べたことはありません。要は、物事は程度ものと言うことでしょう。

 

 この記事では、どう言う調味料をどのくらい加えるかについては、あまり詳しく書きませんでした。料理の味と言うものは、大匙何杯、カップ2杯などと言う整数で決まる訳ではないからです。そう言うレシピに従って、料理を作ると、まあ本物に似たような味の料理が出来上がりますが、決して本物の味にはなりません。やはり、美味しいものを食べたければ(美味しい料理を作りたければ)、まずは、自分の舌に本物の味を学ばせなければなりません。本物の味を知らずに、本物の味を作れるはずはありません。少し、金がかかりますが、その料理で名をなす店に行って、最低2回はその料理を味わい、その味を自分の舌に覚えさせなければなりません。

 

 僕の、姉は料理が得意ですが、彼女の言うには、一生美味しい料理を食べたければ、まずは、自分が美味しいとされる名店に出かけて、その料理を食べてみること、そして、結婚相手が決まったら、その嫁さんになる人を、料理が美味しいとされるレストランや和食の店になるべく多く連れて行って、その人の舌に美味しい料理の味を覚えてもらうことだと言うことでした。確かにその通りで、美味しい料理の味を知らなければ、美味しい料理の味を再現することは不可能です。

 

 かって、帝国ホテルの元料理長で取締役を務め、1964年のオリンピックの時のオリンピック村での料理のためのコックのリーダーを務めた村上信夫氏は、まだ見習の頃は料理器具や食器の洗いをしていたそうですが、先輩がソース作りに使った鍋には必ず洗剤が入っていて、味見が出来ないようにされていたそうです。ソースの味を盗まれないためだったそうです。村上信夫氏が数年間、とてもまじめに自分の仕事に励んでいると、ある時から、洗剤が入っていないソースの鍋が洗い場に下されてくるようになったとのことでしたが、村上信夫氏の真面目な働きぶりに、先輩たちが心を許し、自分の作るソースの味を勉強する機会を与えてくれたのだそうです。

 

 このように、料理の味造りはその味を自分の舌で覚えなければ不可能だと言うことは確かです。ちょっと話が変わりますが、或る有名なうどんのチェーン店があり、値段の割には美味しいかけうどんとかやくご飯の定食を出してくれいて、人気がある店なのですが、僕の留守宅の在る地域の店のかけうどんは同じチェーーンの他の地域に在る店のうどんよりはっきりと美味いのです。チェーン店なので基本のレシピや食材や調味料は同じはずなのですが、その店の店長の最後の塩の一振りに違いがあるのだと思います。店長さんの舌の優劣が店ごとの味の微妙な違いに反映されているのでしょう。

 

 と言うことで、このブログでは実際に作るべき味を事細かに手取り足取り教えてあげることは出来ないのですが、何回かトライを重ねて、自分や家族の好みに合った美味しいタレ作りに励んでみて下さい。まあ、3回ほど実地の練習を行えば、大方皆が満足してくれるたれを作れるようになります。そして、本格的に美味しいタレを作りたければ、いろいろと高級焼き肉店がありますが、叙々苑ぐらいには一度行ってみて、そのたれタレの味を自分の舌に覚え込ませて下さい。

 

 

 今回は、アイナメ釣りの面白さをお話ししましょう。

 アイナメは寒冷地の魚ですが、僕の自宅が在るそれほどの寒冷地ではない地方(日本海側の県ですが、冬場に根雪になることはありません)でも結構釣れる魚です。テトラポッドでの探り釣りで、2号ぐらいの錘の先に20センチぐらいのハリスを付けて、チヌの1号針を付けて根がかりしないように、餌のオキアミを針先が出ないように付けて、テトラとテトラの間に、餌をなるべく深めに沈めて待っていると、アイナメやカサゴ(僕の留守宅のある地方ではボッカと呼んでいます)が釣れてくるのですが、15~20センチそこそこの小物ばかりです。

 

 初めから、この探り釣りをやりに行くことは稀で、まずは何といっても最初はチヌの浮子釣りに挑戦です。チヌを狙って2,3時間竿を振り続けてもなかなか当たりすら無いとなると、そろそろ「今日は、おチヌ様のお出ましはないな。」と考えて、そのままボウズで家に帰るのも何だし、春先で凪いでいて波が無い時は、海面の所まで下りて行って岩海苔を採ったり、5月ぐらいだと新ワカメが生えてくるので、それを採ったりしますが、冬場ではそう言うものの収穫は望めないので、チヌ釣りをぶっ込み釣法に切り替えて置き竿にしておいて、アイナメとカサゴの探り釣りを1時間ほどやってみます。まあ、あまり大物は期待できませんが、ある程度の釣果は望めます。

 

 今までに釣ったアイナメの大物では、40センチから43センチの3匹で、釣りサンデーと言う週刊誌(今は刊行されていないそうです)なら、記録物として取り上げてくれるサイズですので、一応魚拓に取ってあります。今から、二十数年前のことでしたか、5月の連休に前の記事で書いた川沿いにある小さな漁港の河口に長く続いているテトラポッドの先端から100メートルほど手前の場所の海側で、チヌ狙いで糸を垂れていた時のことですが、その日は波がほとんど無く、海水も澄んでいて2メートルの深さの底までしっかりと見える、所謂チヌ釣りには最悪の状況でした。海中を漂う仕掛けの餌が丸見えで、その餌の周りには小物の魚が一匹も姿を見せておらず「今日は、駄目だな。場所替えでもしようかな。」などと考えていました。

 

 こういう時は、テトラポッドすれすれに深めの棚で餌を流していくと、テトラとテトラの間に潜んでいるアイナメやカサゴが飛び出してきて餌に食いつくことがままあるので、やってみて損はありません。「まあ、期待薄だな。」などと考えながら仕掛けを潮に乗せて流していたのですが、急に結構大き目の当たりがあり、合わせを入れてみると、かなりな引きがあり、「おー、これは、これは。」などと期待を込めながら糸を巻き上げてみると、何と、かなり大物のアイナメが浮き上がってきました。

 

 その日は、面倒なので(5月は海水温が一番下がる時期なので、どうせ大物は釣れないという予感があったので)、タモは持ってきておらず、2号のハリスでは釣り上げるのは難しいなと思いましたが、ちょうど運の良いことに、そばで中学生ぐらいの子供らが昆虫採集用の網を持って魚掬いをしていました。そこで、子供たちの昆虫採集用の網を借りて、何とかその大物アイナメを釣り上げました。

 

 「おじさん、すごい大きい魚だね。何て言う魚なの。」と訊かれたので、「網を貸してくれて有難う。君らの網がなかったらまずはバラしていただろうね。これはアイナメと言ってね、水炊き鍋にすると美味しいんだよ。この程度の大物はなかなか釣れないんだ。」と答えて、「今日はこれ以上の釣果は望めないな。」と判断し心うきうきと家路についたのであります。家に帰って、長さを測り魚拓を取ってみると、43センチの大物でした。「釣りサンデーに投稿しようかな。」などと思ったほどでした。そのアイナメは、その日の夕食に水炊きにして食しました。柚子の絞り汁を使ったポン酢のつけ汁で食べましたが、白身の柔らかな食感の魚で、大変美味しく頂かせてもらいました。

 

 それから2年ほど後のことですが、いつもチヌの夜釣りに行くファミリーフィッシングの盛んな大きな漁港の波止で、早朝からチヌ狙いの釣りをしていた時に、岸壁すれすれに流していた仕掛けに大物のアイナメが掛かりました。その波止は海面から7メートルぐらいの高い岸壁で、長竿のタモがないと大物は上げられません。幸いに隣に釣り座を構えていた二人組の人がタモを持っていて、親切にもそのタモでその魚を掬ってくれました。感謝、感謝です。「大きいアイナメだなぁ。久しぶりに見たよ。僕等も頑張ろう。」と言って、彼らは期待を込めて竿を振り続けていました。このアイナメは41センチの大物でした。このアイナメも水炊きで食しました。

 

 波止やテトラポッドでは、こんな大物が釣れることはほとんどなく、いつもは15~20センチ程度の小物ばかりですから、鱗と鰓と内臓を取ってから、一応、皿に盛るときの表側の身にはバツ印の浅めの切れ込みを入れ、裏側には2本の切れ込みを入れて、一度、熱湯に30秒ほど浸してから湯を捨てて魚のぬめりと臭いを取り去ってから、醤油、日本酒、砂糖、生姜の2, 3片を所謂「さしすせそ」の順番で入れて、15分ほど中~強火で煮て、最後に味醂を入れて照りを入れれば、アイナメの煮ものの出来上がりです。柔らかな食感の結構美味しい煮魚を楽しめます。

 

 なお、煮魚に限らず、美味しい日本料理を作るには、それなりの知識が必要ですが、「日本料理のコツ」(杉田浩一、比護和子、畑 耕一郎著、角川ソフィア文庫)と言う文庫本が出ていますので、興味があったら読んでみて下さい。日本料理の名人の技を科学的にその理由を検証して合理的な説明を試みているとてもためになる本です。

 

 

 本日は、大切な仕事を明日にして、微生物学が苦手な学生さんのために、「やさしい微生物学」第5回(ウイルス学総論)の講義スライドを作成して、岬 真之教授(ペンネーム)名で、ライブドアのブログに載せましたので、期末試験で困っている人は、アクセスして勉強してください。

 

 昨日、「やさしい微生物学」細菌各論2を、ライブドアの岬 真之のブログに掲載しました。

 微生物学が苦手で困っている学生さんはアクセスして、期末試験のための勉強をしましょう。

 微生物学がよく分からない人向けですので、一見の価値があります。

「やさしい微生物学」をキーワードに検索すればアクセスできます。

 

 

 もう35年以上も前のことになります。3月に僕がやっと博士号を取った年の夏でした。博士号は山陽の大きな地方都市の国立大学の医学部で取りましたが、博士号の口述試験(英語とドイツ語の語学試験はその2か月前に済み、無事に合格となっていました)の前々日に、あいにく急性虫垂炎に罹ってしまい、第二外科の教授の先生の指示で、抗菌薬を多量に服薬し、腹部を冷やしながらの受験でした。バスで中国山地を越えて行かねばならず、ひやひやものの口述試験でした。

 

 医学部での博士号の試験を兼ねた研究発表の30分の講演の後、1名の主査と4名の副査の計5名の審査委員の先生方からの質問に答えると言う口述試験が2時間ほど行われました。その口述試験を終えて、日帰りで、また中国山地をバスで越えて日本海側のわが自宅に辿り着きましたが、処方してもらった抗菌薬が著効を示したのか、翌日には右下腹部の痛みも消えて、また第二外科を受診しましたが、主治医の教授の先生から、「もう完治したようだ。」とのご診断を頂きました。その教授の先生とは未だに年賀状のやり取りをさせて頂いております。もう90歳を超えられたのでしょうか。

 

 さて、その夏の日のほろ苦い思い出に残ったチヌ釣りのお話でもしてみましょう。いつもの車で15分で行ける小さな漁港の海側に伸びているテトラポッドに行き、釣り糸を垂れました。釣り始めてから1時間も過ぎた頃でしょうか。テトラポッドすれすれに流していた浮子にチヌの前当たりがあり、3秒ほど待って当たり浮子が静かに沈んでいくのを確認してから、合わせを入れましたが、チヌなら30センチクラスと思わしき引きがあり、魚を海面に引き上げてみると、やはり予想した通りの中型のチヌでした。「おー、おチヌ様ではないか。」と少し喜んでタモの取り込み、その場ですぐに生き締めして血抜きして、氷の入った小型のクーラーボックスに入れました。その後、30分ほど釣りを続けたのですが魚信は無く、その日は家路につきました。

 

 本当は、久しぶりのおチヌ様にお目にかかれてとても嬉しいはずなのでしたが、その前日に、以前からの知己で中国地方のもう一つの大きな地方都市の大学に勤めていた人からの葉書を受け取っており、その葉書には「うちの大学の助教授(今の准教授)になった。」と記されていました。自分は、急性虫垂炎でしくしくと痛みが続く腹を堪えながら試験を受けてなんとか学位を取れたばかりと言うのに、「彼はもう助教授に昇進したのか。」と自分の不甲斐なさが身に沁み、自分のこれからの人生の行く末に重い不安が過っていました。

 

 翌日は、女房や子供たちと一緒に自宅から車で30分ほどで行ける小さな海水浴場に出掛けましたが、その浜は小石の浜で足が汚れないのと、内湾になっているので波が静かで、なおかつ、けっこう遠浅で子供連れで行くには安全だしなかなか良い海水浴場でした。前日に釣り上げたチヌは氷漬けにして冷蔵庫で保存し、翌朝、刺身にして皿に盛ってクーラーボックスに入れ、その海水浴場に持って来たのでした。家族でそのチヌの刺身を食しましたが、自然の中で食べる刺身はそれなりに美味しいものでした。

 

 海水浴の方はそれなりに楽しく過ごしたのですが、家路につく頃になって、右下腹部に鈍い痛みを感じ、「あれ。虫垂炎が再燃したんだろうか。」と不安が過りましたが、幸いにもその日の夕方には痛みも無くなり、その後現在に至るまで虫垂炎の再発は有りません。僕は、その後、4年ほどして何とか助教授に昇進し、さらに5年後に退官された恩師の後任の教授に選ばれ、約20年間、わが教室の教授職を務め上げました。ちょっとほろ苦い味のするチヌ釣りの思い出です。

 

 

 アメーバブログではありませんが、「やさしい微生物学」の講義スライド(第4回:細菌学各論2)を追加で掲載しました。もともと、アメーバブログの会員には、微生物学をちゃんと勉強したいと思っている学生さんは少ないと見えるので、このお知らせを僕のブログに掲載しても、大して意味がないかもしれませんが、稀には、そう言う学生さんがいる可能性も無きにしも非ずですので、一応載せておきます。

 微生物学の期末試験で四苦八苦している学生さんは、ライブドアの岬 真之先生のページにアクセスしてみて下さい。

 

 ハインリヒ・ヘルマン・ロベルト・コッホ先生は、村医者をやっていました。けれど、コッホ先生は細菌学の研究が大好きで、本業の村人たちの診療はなるべく早く終えて、午後3時ごろからは、クリニックの隣の部屋に自分でこさえた研究室なる部屋に籠って、細菌学の研究に没頭するのでした。

 

 コッホ先生の奥さんは、「もっと本業の診療の方をやってくれないと、生活も楽にならないし、家の旦那さんも困ったものだわ。」と嘆いていました。それでも、コッホ先生が毎日毎日夜遅くまで研究室で実験の様なことを熱心に続け、いろんな医学書を読み漁って勉強しているのを見て、ついつい仏心を出してしまって、奥さんが嫁いでくるときに両親から「何か大事なことが有ったら使いなさい。」と言って手渡されていた秘密のお金を使って、その当時、コッホ先生がとても欲しがっていた最新式の顕微鏡を買って上げたのでした。今で言えば、500万円ぐらいの高額な顕微鏡だったのでしょうね。

 

 そうしたら、コッホ先生はすごく喜んで、ますます研究にのめり込んでしまったのでした、今までは午後3時までは村の患者さんの診療をやっていたのをさぼり出し、診療は午前中で止めにして、後の時間をすべて研究に使うようになってしまったそうです。奥さんは「あー、仏心なんか出すのではなかった。」と大いに悔やんだそうです。

 

 このくだりは、何となく山内一豊の奥さんの千代さんが、信長公の馬揃えの時に、千代さんが山内一豊のもとに嫁ぐ時に、両親が「何かあったらこの金を使いなさい。」と言って持たせてくれた夫に内緒の大金を使って、山内一豊が恥をかかないようにと名馬を買って上げたと言う逸話とよく似ていますね。そのおかげで山内一豊は信長公に認められ、武将、大名へと手ってして行ったのでした。

 

 まあ、何れにしても、コッホ先生は研究に没頭し続けたわけです。そして、その甲斐あって、コッホ先生は見事に細菌の純粋培養の方法を確立し、炭疽と言う怖い病気が炭疽菌に依って起こることを明らかにすることになったのです。その後は、ベルリン大学の微生物学講座の教授になり、弟子も増えて、かの有名なコッホの3原則を提唱し、結核菌やコレラ菌の発見へと研究が展開して、1905年にはノーベル賞を受賞するに至ったのでした。今では、コッホ先生は「細菌学の父」と呼ばれています。偉い男性の出世の陰には、奥さんの内助の功があるっていうことですね。

 

 キジハタ(関西ではアコウ)はとても美味しい魚です。ハタの仲間には、真ハタ、赤ハタなどがあるのですが、キジハタは抜きん出て美味しい魚です。釣り番組などでも、この魚を狙って出漁することがままあります。僕は船釣りでキジハタを釣ったことはありませんが、日本海側にある自宅から車で30分以内の波止では、たまにキジハタさんにお目にかかることがあります。まずは、いつものチヌ(黒鯛)釣りの浮子仕掛けを作って、波止から10メートルぐらいの所に浮子を投げ込んでから、キジハタ釣り用の仕掛けを作ります。

 

 まずは3号の道糸の端にサルカンを付けて、それに3号のハリスを結び付け、次いで2号ぐらいの中通しの錘を付け、その端にもう一つサルカンを付けてから、そのサルカンに20センチほどの長さの3号ハリスに2号のチヌ針を結び付けたものが仕掛けです。ボイルしたオキアミを餌にして、この仕掛けを波止の岸壁すれすれに底まで落とし、20センチほど巻き上げて魚の当たりを待ちます。チヌもそうですが、キジハタも陽が沈んでから釣れることが多いので、大体午後9時頃までの半夜釣りになります。チヌ釣りは投げ浮子の30センチ先に小さな電気ウキを付け、キジハタ釣りの場合は、竿先に3センチぐらいの長さのケミライトを取り付けておきます。

 

 この夜釣りではチヌが目的なので、視線は常に海の上を頼りなげに光りながら潮に乗ってゆっくりと流れていくチヌ釣り仕掛けの電気浮子に向けられます。キジハタの方は竿を波止の地べたに置きっぱなしの釣りなので、たまに竿先の様子を見る程度で、要するに向こう合わせの釣りになります。キジハタは希少魚でほとんど釣れず、竿先に当たりが出て、巻き上げてみると、夏場だと大方はゴンズイと言うナマズの親戚みたいな魚が釣れてきます。この魚は背鰭と胸鰭の毒があって、間違って刺されると鋭い痛みが3時間以上続きますので、要注意です。地方によっては、味噌汁の具にする所がありますが、その他の地域では、一般には食べるために家に持ち帰る人は殆どいません。刺されると嫌なので、口の所でハリスを切って海に戻します。3日以内には傷口から針がはずれるので、魚に大きなダメージは与えることは無いと言われていますが、さあ、どうでしょうか。結局の所、釣りと言うものは、基本的に魚の命を奪うか苦痛を与えるものであって、趣味としてはあまり感心したものではないと言うことでしょう。

 

 このキジハタ狙いの仕掛けでは、秋口を過ぎるころからはカサゴが釣れ出してきます。この白身のお魚は、刺身してポン酢などで食すと歯ごたえがあって美味しいものです。前にも書きましたが、煮魚にするとプリプリとした食感で美味しく頂くことが出来ます。僕は、25センチ以下のカサゴは、資源保護のために優しく針を外して上げてから、海に戻して上げます。カサゴも背鰭と胸鰭に弱い毒がありますので、刺されないように注意しないといけません。冬場には卵を持った雌のカサゴが釣れてきますが、この場合は無条件に海に戻すようにしています。カサゴの卵は煮るととても美味しいそうですが、やはり資源保護のためには我慢ですね。

 

 さてキジハタですが、今までに(もうかれこれ35年間で)25センチ以上のものを20匹ぐらい釣っていますが、最高は35センチぐらいの大物でした。魚信があってから釣り上げるまでの引きは、カサゴの場合と左程変わりません。抵抗することも無く、結構素直につり上がってきます。この35センチの大物を釣った時は、喜んで家に持ち帰り、半身は薄切りの刺身にして、残りの半身とアラは鍋にしてポン酢で食しましたが、どちらも良質の油がしつこくない程度にのっており、確かにキジハタはハタの仲間の内では別格の美味しさでした。あまり大きくないキジハタは、煮魚にして食すのですが、これはこれなりに美味しく食すことが出来ます(真ハタは時々釣れるので煮魚にして食べましたが、キジハタほどの旨さではありませんでした)。キジハタは高級魚に属しており、僕の自宅の近くのスーパーマーケットのお魚コーナーでは、たまに漁師の網に入った35センチクラスのものが1匹1,000円から1,500円程度の値段で売られています。チヌなどは、場合によっては40センチクラスのものが350円ぐらいの安価で売られていることがあるので、チヌに比べるとキジハタは確かに各段に高級魚と言えます。まあ、クエやアラなどと同じように幻の魚と言っても過言ではないでしょう。