占星術にはそれが成立する論理的根拠があるのか? 検討を続けています。
「火星は山羊座で高揚するが、月の力はその宮で弱まり、木星と海王星は二つとも減衰するという占星学的な事実の根底にある象徴は、極めて美しく教訓的である。
火星は戦争の神、衝突を生み出すものであり、この地の宮において火星は第四創造ハイラーキーの進化の初期段階と未発達で一般的な人間の生涯において勝利する。
物質主義、個人的な野心の満足を求める戦い、高位の霊的な傾向との衝突は着実に進展し、すべての宮のうち最も物質的なこの宮は、古い確立された秩序や習慣と新しい高位の性向や傾向との戦場である。
山羊座に支配されているインドは幾時代にもわたって戦場であった。・・・」
今日は、星座と惑星のエネルギーの相性の問題ですね。
地の宮であり、ここでは最も物質的とまで言われた山羊座、そこにおいて戦いの星である火星は勢いが強まり、今の人類のレベルにおいては、ひどい状況が生じてしまうようです。
ただ、次に出てくる同じ物質性の星である月が、この宮で弱まる、というのは、(進化が進むにつれ、という注釈がついているものの)
現時点での私には、よく分かりません。
「しかし、進化が進むにつれて、形態の象徴であり支配者である月の力が少しずつ弱まり、逆転した車輪にいる人は物質による支配から自身を着実に解放しつつある。
物質的なものの引きつける誘惑はますます弱まる。
魚座と水瓶座の支配星であった木星はこの宮で減衰する。
この減衰は二つの観点から検討しなければならない。
というのは、木星はその最低位の様相においては、欲求を成就させ、要求を満たし、一方の最高位の様相において木星は外へと向かう愛の表現だからである。それは、望ましいもの――この場合は、全体の善――を磁力的に自らに引きつける。
したがって、山羊座において木星は最も濃密な物質様相の最低位の表現点に達し、――愛と無私無欲が勝利したとき――この最低位の様相は消えてなくなる。
その象徴が示しているのは最高位の様相の『減衰』であり、後には低位の卑しいものすべての減衰つまり消滅である。
欲求が猛威を振るっているとき、愛は減衰して見えなくなる。
愛が勝利したときには欲求が消滅する。」
木星は、霊的な星、というイメージがあったのですが、そうとばかりも言えないのですね。愛の第二光線をつかさどる聖惑星ですが、光線の特徴として、長所と短所があり、そのものの存在状態が低位の場合には短所が、高位の場合には長所が出てきます。
それに対応して、低位と高位、いずれにおいても山羊座のエネルギーと、木星のエネルギーは、逆方向に働くのでしょう。
「海王星は、この宮において同じ理由で減衰するとしばしば語られる。海王星は海の神であり、秘教的に魚座と関係している。
海王星と木星の両方が、転生への欲求が成就される偉大な宮である蟹座で高揚することに注目すべきである。
両方の力が乙女座で減衰し、この宮でキリスト意識の最初の徴候が感じられる。キリスト生命とキリスト意識が完全に実を結んだとき、この二つの惑星は山羊座で減衰する。
あなた方にも分かるように、この三つの線に沿って多くのことが解明できる。このような示唆に、比較研究と哲学的な追求がいかに実りあるものになりうるかが示されているであろう。」
光線で見ると、木星が第二光線、月が第四光線、海王星と火星は第六光線です。
いずれも偶数、愛の第二光線のルートですが、火星が高揚して、他は弱まるというのはどうしてなのか? 謎は、続きます。