面白戦争エピソードファイル<3>
さて、今日は皆も1度は考えた事のある<IF>について。文字通り「仮想」や「架空」といった意味ですが、ゲームや小説の世界ではよく取り上げられてる分野です。
では、第3エピソードの今日は「IF戦記としての可能性」です。
はたしてドイツは勝つことが出来たのだろうか?
非常に微妙な設問ではあるが、あえて答えるとすれば不可能ではない、と答えるしかない。それは勿論、IF戦記で考えられている様に、強力な兵器を擁するドイツ軍が勝ちまくる、という事ではない。
1939年の開戦当初、ドイツ軍は装備面で見れば、大して強力な軍隊ではなかった。当時、ドイツ海軍はハッキリ言って3流の田舎海軍であり、とてもイギリスに太刀打ち出来る物ではなく、もしてや日本やアメリカ等とは較べものにならない程度の弱小国だった。一方、空軍は日本とアメリカが飛び抜けて強力だったが、ソ連やイギリスを相手にするヨーロッパの空であれば、強い空軍と言っても嘘ではなかった。そしてドイツ頼みの陸軍は、最新鋭のTー34を筆頭に膨大な数を擁するソ連陸軍が最強であり、開戦後あっと言う間に降伏してしまった為、殆ど評価されていないが、フランスの方がドイツよりも装備面では優れていた程である。ドイツの装備が質の面で連合軍を上回るのは、戦争も後半、1943年以降の事である。
それでは何故、ドイツ軍は強かったのか?
それは無線機や機械化歩兵、分隊支援火器等の、主力正面装備(戦車や戦闘機等の直接戦う為の装備)以外の面が他の国に較べて充実していたからであり、それまでの常識に捕われず、常に敵の1番弱い所を突く優れた作戦を優秀な下士官に率いられた実戦部隊が的確に実行したからだ。無線通信機を装備し、自動車化された歩兵が航空支援の下、機甲師団と共に前進。それは近代戦(モダン・ウォー)の始まりであった。しかし、いかにドイツ軍が近代化に努めたとは言え、ドイツの国力では全部隊を機械化する事は不可能だった。1939年の開戦時から終戦に到るまで武装SS等の一部の部隊を除けば、殆どの部隊は馬に頼っていたのが現状である。それでも、このドイツ軍はヨーロッパ世界で最も近代化された軍隊で、これら数少ない機械化部隊を効率的に運用する事が出来れば、ドイツ軍はヨーロッパの覇者と成れた筈である。ただし、これには絶対にアメリカを参戦させないという条件が付く。総国力比が1000分の1に近い日本対アメリカに比べれば、まだ鉄と石炭を産出し、石炭から作った合成石油(これは当時ドイツだけが持っていた技術で、ドイツ全軍の4割が1ヶ月以上行動出来る量が常に確保されていた)までも国内で賄う事が出来たドイツの方が遥かに有利である事は否めないが、イギリス、ソ連と戦争をしながらアメリカを相手にするのは無謀過ぎる。ドイツが勝つ為の絶対条件、それはアメリカの参戦前にイギリス、ソ連を打ち破る事である。
まともな海軍力を持たないドイツにはイギリス本土上陸戦等は殆ど不可能であったが、チャンスは充分にあった。バトル・オブ・ブリテンは失敗して当たり前、史上戦略爆撃だけで滅んだ国は未だかつて無い。それはドイツ自身が大戦後半に日本の4~7倍にも及ぶ爆撃を受けつつ、自分の国で証明している。確かに戦略爆撃の持つ力は絶大だが、それよりむしろUボートによる海上封鎖でイギリスを干上がらせておき、その間にソ連を片付けてしまった方が良い。事実、ドイツ指令部はそう決断し、実際それは可能であったと思われる。大戦初期のソ連軍は戦意も練度も低く、ドイツ軍の敵ではなかった。
ところが、ここにドイツ最大の敵が現れる!イタリアである!何をトチ狂ったかこの国は、ドイツに触発されて、何の戦争準備も無いまま周りの国に侵攻し、挙げ句にその全てで負けまくったのだ。そのままにしておけば地中海側からイギリス軍の大反攻を招き兼ねない。結果、ドイツはその全ての戦線に部隊を送るハメになる。これによりただでさえ足りない戦力を分散され、その上、バルバロッサの開始が2ヶ月近く遅れるのである。そして、その遅れはモスクワ前面20kmにまで迫ったドイツ軍にソ連最強の将軍の到着を許してしまう。「ジェネラル冬」である。唯一の勝機は失われた。その年の冬の内に、無謀にも日本軍は真珠湾を奇襲攻撃、ヨーロッパに参戦する機会を虎視眈々と狙っていたアメリカは喜んでこれに飛び付いた。そして、戦場に現れたアメリカ軍は、実戦部隊には常に修理補給中隊が随伴し、自走化された野砲がそれに続く。そして、無線通信機を装備し、完全に自動車化された歩兵が、綿密な航空支援の下、機甲師団と共に前進する。
これこそがヒトラーが心の底から欲しがった、本物の機械化師団であった。
イタリアのハシャギ具合には腹が立ちますね。
まぁ結局、イタリアはドイツ軍から攻撃を受けてイタリア全土を占領され、一部の反ドイツ派の捕虜達は処刑されるという。何ともお粗末な事になってしまうんですがね。(イタリア侵攻参照)
やっぱりヨーロッパの資源は陸地に集中してるので、海軍の戦力って大したものじゃなかったんですなぁ。
日本は、島国だから海を渡らないと資源は手に入らない。だから、陸よりも海や空に関した戦力に力を注いだんだろうね。
さて、次回は今回の名脇役?「イタリア」についてです。
大戦中のイタリアってどんな国だったんでしょうかねぇ?
ではで~は。
Was ware wenn deutschland den krieg gewonnen hatte?
面白戦争エピソードファイル<2>
去年、日本で映画「山本五十六」が公開されていましたね。真珠湾攻撃を指揮した長官です。
実は、彼もアメリカの強さを戦う前から知っていた人物で、最後の最後まで開戦を反対し続けていました。しかし、到底上層部に理解はしてもらえず、山本五十六は遂に決断に至ったが、上層部に対してこう言い放った!「半年は、暴れて見せましょう。しかし、それ以降はどうなるか保証出来ませんよ。」
そして、この言葉通り日本は、1年も持たない内にアメリカに押され始めるのである。
では、今日は第2エピソードという事で、今回は「ドイツ軍にはエースがいっぱい」です。
ドイツ軍は強かった!それは間違いない事だ。特にトップエースと言われる撃墜王や、戦車戦エース等では、他国の追随を許さないブッちぎりの連中がゴロゴロしている。空軍では352機撃墜のエーリッヒ・ハルトマン少佐を筆頭に、200機以上撃墜のエースが10数人、100機以上撃墜に至ってはそれこそ100人を優に超える!史上、ルフトヴァッフェ(ドイツ空軍)以外に100機以上撃墜した者が1人もいない事を考えれば、これがいかに突出したものであるかはお分かり頂けるだろう。また、世界最強のスツーカ乗り、ハンス・ウルリヒ・ルーデル大佐は戦車519輛、戦艦、巡洋艦、駆逐艦を各1隻ずつ、船艇100隻以上、車両1000台以上、撃墜9機という怪物じみた戦果を上げている!
地上に目を向けてみても、有名な138台撃破の戦車エース、ミヒャエル・ビットマンSS大尉の他、150輛撃破のオットー・カリウス装甲兵中尉等、こちらも100輛前後撃破の戦車エースがゴロゴロしている。また、ドイツには戦車兵でなく、摘弾兵や猟兵といった歩兵の中にも、戦車10両以上撃破で、騎士鉄十字章を受けている者が大勢いる。他の国には戦車戦のトップエースでも30輌を超える者は殆どいないと思って良い。ドイツ軍猟兵の中には1人で13輌撃破しても、騎士鉄十字章を受けていない者すらいるので、そういう者まで考えに入れると、いかに強かったかが分かる。大ドイツ帝国は、崩壊するその瞬間まで、連合国将兵にとって、正に恐怖すべき存在であったのだ!
だが、この恐るべきトップエース達の存在がまた、ドイツが敗北した理由をも端的に表している。単純に計算すれば分かるが、200機撃墜のエースがいれば、それだけで1~2個航空軍が全滅するのである。まして100機撃墜のエースが100人以上いれば、10000機以上の敵機が撃墜される計算になる。特に生産量の少なかった日本に当て嵌めると、この百数十人だけで日本の全戦闘機生産量の9割以上が無くなってしまう。カリウスとビットマンの撃破数を合わせれば、ケーニヒスティーゲル(ティーガー)の総生産量より多い。ルーデルの戦果に至っては、1人で2個機甲師団と1個分艦隊を全滅させている計算になる。それでも、ドイツの空は敵機に覆われ、見渡す限りのTー34戦車が地を埋めつくした。
これは日本にも言える事だが、昭和17年当時、ラバウル航空隊の30機余りの戦闘機が1ヶ月間の戦闘で240機撃墜、全機帰着という結果を出している。それでも帝都はBー29に覆われた。一部の人達が考えている様に、ドイツがどんなに超兵器を開発しても、弾よりも多い敵には勝てない。敵にしてみればこの連中こそが超兵器だろう。そして、この圧倒的底力の殆どはアメリカだった。イギリスもソ連も、自国だけではドイツに抗しえなかった。両国共、アメリカが対ドイツ参戦前から送り続けた、殆ど無限とも思われる量の、援助物資によって第二次世界大戦を戦い抜いたのだ!。
俺から言わせてみると、ドイツも日本も良い人材がいたのに、戦場に立たない上層部のバカ共が現場を見ずに、情報や地図上でしか物事を考えなかったから負けたんだと思うよ。今の社会と何ら変わらないと思うしね。しかも、両国共々、仲間割れがドイヒー!まぁ、それだけが原因じゃないけどね。
アメリカってどれくらいの資源があったんだろうねぇ?
無敵を誇ったドイツの重戦車ティーゲルⅡも、物量に勝るアメリカを止められなかったし、ドイツ兵器は機械の芸術品の様な物が多く、量産には向かなかったみたい。
ドイツの強さ=彼等の様な兵士だったのかもしれないねぇ。
山本五十六の語録にこんなものがある。
「兵士を100人養うは、ただ平和を守る為である。」
戦う為じゃない、平和を守る為なんだと。今の自衛隊の様な考え方だったんだねぇ。う~ん、深い名言ですなぁ!
さて、次回は「IF(仮想)戦記」を予定してます。
アクセスはそのまま!
charisma
面白戦争エピソードファイル<1>
戦争話ついでに、学校やテレヴィでは、ちょっと聞く事の出来ない戦争エピソードについて書いていこうかな。
ドイツのヨーロッパ戦線を中心とした、全8エピソードでお送りしたいと思います!
そんな重い話ではないので、見てって下さいな。
先ず、第1エピソードは「勲章とプレゼント」について。
ドイツ軍でも、戦功の著しい者には、(ヒトラー)総統からのプレゼントを受け取った者がいたが、その多くは乗用車や特別休暇で、兵器を個人的に貰えた者はいない。最も、戦功著しく、総統のおぼえめでたい部隊には、開発されたばかりの新兵器や、試験運用中の実験兵器等が優先的にまわされたので、そういう意味ではこういう事もあったと言えそうだ。ただし、その様な兵器は大概信頼性が低く、役に立たない物の方が多かったので、喜んでばかりもいられなかったのが実情らしい。どこの国でもカタログ上の高性能よりは戦場での信頼性を尊ぶのが現場の人間というもの。ましてそれが命を預ける兵器となれば、、、。
一方、勲章に関しては、有名どころの勲章は、戦果さえ上げれば大抵の物は貰えるらしい。ドイツの勲章はカッチョイイ物が多く、それだけでも収集マニアがいる。騎士鉄十字章のシリーズは有名で、これを受け取る事は全ドイツ軍人の憧れであった。騎士鉄十字章にも種類があり、ただの騎士鉄十字章(それでも授賞資格は大変厳しい)、柏葉騎士鉄十字章、剣付柏葉騎士鉄十字章と行くに従って位が上がり、最高位のダイヤモンド剣付柏葉騎士鉄十字章になるとメルダースやパパゼップ等ほんの数人しか受けていない。しかし、何と言っても圧感なのはルーデル大佐の受けたダイヤモンド剣付黄金柏葉騎士鉄十字章だ!本来、ドイツにこの様な勲章は存在しない。だが、装甲車両撃破1000輌以上、史上最も多くの戦車を撃破し、スターリンに「ソ連人民最大の敵」とまで言わせた男に対し、それまでのどの勲章でも功績に釣り合わないという事で、ルーデルの為だけに新たに制定された勲章なのだ!当然、ドイツ軍史上、ただ1個しか授与されていない!(2つの画像参照)
負けている時はどこの国でも同じだが、戦争も後半になりドイツも苦しくなってくると、補給を求める前線に戦車ではなく勲章を送る様になる。乱発された結果、騎士鉄十字章も多少その価値を下げるが、栄誉の証である事にかわりはない。
最後の兵器の代わりに勲章って、子供じゃないんだから。
ベルリン防衛戦では、ヒトラー・ユーゲントという未成年部隊もあって、残った兵隊達と最後の抵抗を行っていましたが、ソ連の圧倒的な戦力には太刀打ち出来ませんでした。
さて、次回では「戦場のエース」について書こうと思ってます。
お楽しみに~!
Vielen Dank



