汗をかく 赤い部屋
君がくれた甘い錠剤は
体の熱をさましてくれたけれど

すこしだけはいっている毒に
君への熱はあがってしまったよう

終わる事無く続いてほしい指先
まだまだ夢みさせて お願い
とけるような目をしている君を
もっと逸らすことなく見つめてる時間を

深夜二時 雪の夜
君の癖になる落ちついた声
耳元でまろやかに響くけれど

すこしだけはいっている息に
あたしの胸は熱さを増すばかり

終わる事無く続いてほしいブロウ
まだまだ夢みさせて お願い
もしもこの瞬間が塵のように
光や空気になって舞ってしまうとしても

窓から外を覗くと小雨が降っていた。
赤や黄色や紺の傘がゴムマリのように駅の方に跳ねてゆく
きみは白くて綺麗な脚の甲をぷらぷらさせながらテレビを見ている

ミント色のワンピースが目にしみた
どうして君はそんなに輝いているの?
歌詞じみたことを言いたくなる

冬から春への雨、雨、雨。
隔離されたこの部屋で逃げ場のない熱を発散してだまくらかす
きみの白い脚の甲は一瞬力をおびて、くたっとへたりこむ

ミント色のワンピースが目にしみた
なぜ君はいつでも受け入れてくれるの?
子どもじみたことを聞きたくなる

だまりこむ
雨の音がだんだん強くなってくる
僕はきみの小さな吐息すらすいとって熱をおびてしまう
まだゴムマリは外を跳ねているだろうか。
懐かしい味のサイダーが
舌のうえで淡くはじけたとき
きみに電話したくなったのです

てのひらにコロンと
転がり込むような風に
庭先の小さな花たちは
くっついたり くっつかなかったり

その様子をきみの相槌といっしょに
見ていたいのです
ただ見ていたいんです

1分、5分、10分と
電話のきみの笑い声が増えるたび
サイダーの氷はとけてゆくのです

縁側にゴロンと
寝転がるやわらかい毛皮に
夏の日射しは今日も
ぎらついたり ぎらつかなかったり

その様子をきみの相槌にのせて
話したいのです
ただ話したいんです

きっかけなんてなんだっていいから
ただきみと
繋がっていたいんです
ただきみに
伝わってほしいんです