草木もねむるうしみつどき
テレビはニュースしかやってない
おりこうさんはもう寝ている時間
わたしだっておりこうだもの

あしただって仕事があるの
でもなぜだか眠れないのよ

こんな夜は誰かにあいたくないかい?
誰かに電話をしたくないかい?
誰かに頼ってしまいたくないかい?
誰かに隣で眠ってほしいと思わないかい?

しずかな帷がつつんでいる
テレビももう砂嵐になっちゃった
おりこうさんはもう微睡む時間
わたしだっておりこうだもの

きょうだって仕事があるの
でもなぜだか眠れないのよ

こんな夜は誰かにあいたくないかい?
誰かに電話をしたくないかい?
誰かに来て欲しくないかい?
誰かに頭を撫でて欲しいと思わないかい?

一睡もせぬまま朝が来て
さびしいって気持ちだけが残る
でもきょうだって仕事があるのよ
さびしい気分は夜までおやすみ

きょうもきっと眠れないのよ

恋の熱を逃がさぬように
ちいさな指輪をはめました

綺麗だとおもったのは
どうやらわたしだけのようです

言葉にしたら壊れてしまいそうな
もろい糸なら見ないふり
ちいさな指輪は大きな足枷
なんなら捨ててしまいましょう

愛の夢を逃がさぬように
ちいさな枕を持ちました

暖かいとおもったのは
どうやら幻覚だったようです

言葉にしたら壊れてしまうような
もろい意図だから見ないふり
ちいさな枕は大きな悪夢
なんなら燃やしてしまいましょう

形にこだわるすべてのわたし
形にすがるちいさなわたし

すべての熱とすべての夢を
なんなら捨ててしまいましょう
[男と女]

なんどもなんども目がさめて
悲しい汗に泣いているのさ
真夜中の靴音がドアをこじあけて
戻ってくるのを待っているのさ

男が幸せになるためには
女が居なくてもいいそうな

女が幸せになるためには
男が居ないとだめなのか

なんどもなんども泣き濡れて
冷たい枕で夢をみるのさ
真夜中の靴音が街に響いて
戻ってくるのを待っているのさ

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[ベッドとシーツのあいだ]

昼間だけど外が暗い
雲のあつさをおもいしってる
パンクロックに雨は
おもいのほか 似合う

あたらしい木綿のにおいが
君のくびすじあたりから漂って
わたしからも同じにおいがするのかな
なんて考えて ねむる

雨につつまれたこの部屋は
行き場のないひとたちの
終着駅のように ひっそりとしていて
ひそかに熱をもつ

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[無題]

いまさらどうこうするって
言いたいわけじゃないよ
そんな野暮ったい真似
わたしにはできそうにない

意識過剰なこの小指
絡めて離してまた絡める

ゆめの時間はもう終わったの
目覚めて芽生える新たな気配

いまさらすぎる均衡に
どうにかなってしまいそうだ
そんな女々しい真似
わたしにはできっこない

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[きみの雨音]

オリーブ色のパーカーに白いスカート
きみはいつでもそんな具合で
子供のように窓を眺めている

触らなくたって気持ち良いってわかる髪に
触りたくって仕方ない僕は
今日もひたすら喉が渇いてる

僕がパンをこねたりなんかしているうちに
真新しいブーツで
どこかへ歩いていってしまう

きみの足音ってまるで雨の道路みたいなんだ
しとしと、耳にのこる音
聴いているだけでも幸せだとはいえなくもない
そんな気がするんだ