かげにひなたに。

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07May
- 父の疎開 My dad’s evacuation during WW2
  父が7歳の頃に疎開していた岩手県の平舘。During the Second World War, my father who was 7 y.o. was evacuated by his mother (my grandma) to the small town of Tairadate in Iwate. ゴールデンウィークの旅行でたまたま通りがかり、無人の駅舎に立ち寄ってみました。祖母はこの駅で幼な子を知り合いに託して空襲が続く東京に戻り、終戦後に再びこの駅に父を迎えに来ました。78 years later, I was able to visit the station where my grandma left him with her acquaintance and returned to air-raided Tokyo with the uncertainty of what the war might bring. At the end of the war, she returned to this station to pick him up. ↑新しい駅舎を抜けてプラットフォームに出た時に見える岩手山の景色は、78年前からあまり変わっていないのではないかな〜？　The view behind the unmanned station, Mt. Iwate and the fields, must have been almost the same 78 years ago. 「迎えに行った時、和夫が遠くから走ってきて抱きついて泣いて離れなかったのよ」と祖母からよく聞かされていたのを思い出しました。My late grandma often told me that when she had gone back, my father had spotted her from faraway, and run into her arms and kept crying. ↑40歳の頃の祖母と、多分疎開から戻ってきた頃の父。 40y.o. grandma, and my father after the war.
27Apr
- 下田ヨガリトリートのお知らせ　Yoga Retreat in Shimoda
  *Please scroll down for English.6月2日(金)〜4日(日)に、SHIZENヨガ主宰のドミニカ芹ヶ野先生と一緒に、伊豆下田にてヨガリトリートを開催します！リトリートのテーマはコネクション＝つながりへの探求ヨガの本質は、自分自身と、他者と、そして環境とのより良い繋がり方を見つけることです。この3日間のリトリートでは、アサナ、ヨガ哲学、瞑想、プラーナヤーマ、東洋医学、解剖学を織り交ぜながら、私たちに肉体的、精神的、感情的な影響を与えている様々な「つながり」を探求します。リトリートでは人体の結合組織であるファッシア=筋膜とヨガの関係を通して、「つながること」を学ぶクラスも予定しています。美しい吉佐美大浜から徒歩5分の自然に囲まれた宿「Wabi Sabi」が開催地です。詳細、申し込みはSHIZENヨガのサイト（→☆）をご覧ください。Join us in Izu Shimoda for the 3-day yoga retreat! With Dominica Serigano, SHIZEN YOGA, and I are offering an intimate yoga retreat on Friday 2nd - Sunday 4th June, 2023. The theme of the retreat is…Exploring Our Connections Yoga is about connection; with our Self, other people, and our environment. This three-day program of yoga asana/philosophy, Eastern medicine, meditation, anatomy and nature activities will explore the many interconnections that impact our lives physically, mentally, emotionally and spiritually.During the retreat, we plan to dig into the amazing capability of the fascia, the connective tissues of our body, and its relationship with yoga. We will stay at the Wabi Sabi Retreat in an intimate setting tucked away in a lush valley just a 5 min walk from Kisami Ohama beach. For further information, please visit SHIZEN YOGA WBSITE (→☆）
13Apr
- インドの色
  大都市ムンバイから飛行機で1時間半、さらにそこから車で3時間。トラが生息している深いジャングルの中にある村を訪ねました。毎週木曜日に開催される村の市場に溢れかえっている色。決して裕福ではない村の生活ですが、女性のサリーの美しさといったら….こんなにたくさんの色があるのに、なぜかすべてが「インド色」。青空床屋さんも毎週やってきます。Flame of the Forest＝森の炎という名前の花も、インド色。おまけ。雑貨屋さんもやってきます。この雑貨屋さんで、夫が小さなポーチを買ってプレゼントしてくれました。宝物にします♡
- スラム街の鍼灸院の近況 from インド
  3月にインドに行ってきました。今回は短期間だったこともあり、スラムの鍼灸院でのレクチャーやボランティアをする時間が取れず、日本製の鍼とお灸を届けてまいりました！　オートリクシャーに揺られて到着すると、鍼灸師のウジワラさんが出迎えてくれました。院内に入ると、なぜか造花のアクセサリーが飾ってありました。これは結婚式で花嫁さんが身につけるもので、専門の職人さんを呼んで、スラムの女性の自立を助けるために作り方教室を開いて教えているのだそうです。代表のウジワラさんは、貧しい人たちをサポートするスラムの鍼灸院での活動が認められ、自治体から表彰されました〜実は今回、私のインド行きを知って、友人が「スラムの鍼灸院に」と一万円を寄付してくださいました。現地通貨にして約6000ルピー。無料から50ルピーくらいで治療を提供しているので、なんと120人分以上の治療費をサポートしていただいたことになります。「この表彰は私がもらったのではなく、この鍼灸院をサポートしてくれているこのような皆さんがもらったものです」と謙虚なウジワラさんの言葉といただいた花嫁の髪飾りを、寄付してくれた友人へのお土産とします♡
25Aug
- 弾丸1週間インドへ。誰もマスクをしていな〜い！
  7月に、2年半ぶりにインドに行ってまいりました。↑お散歩をしていて牛さんに出くわすと、インドに帰ってきたなぁと実感しますこの2年半の間、コロナが蔓延するスラム街で無料鍼灸院をがんばって維持し続けてきたインド人鍼灸師たちを激励し、鍼を寄付しに行くことが、今回の旅の目的でした。（スラム街の無料鍼灸院についてはこちらから→⭐︎）日本からインドに到着してまず驚いたのが、誰一人としてマスクをしていないこと！　空港の職員も、オートリクショーの運転手も、カフェのウエイターも、みんなノーマスク！　日本での仕事中は、マスクの上にフェイスシールドまでして患者様への感染拡大予防をしている私には、ちょっとカルチャーショックでした。インドではコロナが消滅した、わけではありません。周囲には体調崩している人がたくさんいて、雨季に流行るインフルエンザも混在して、もうわけがわからなくなっていました。つまりコロナがもう特別視されていないんですね。それでも、貧しい人が行く公立の病院はベッドが足りなくなっており、ひとつのベッドに二人の患者が寝かされている状態なのだそうです。そんな中、ドキドキしながらスラム街の無料鍼灸院に到着すると….おおっ。患者さんはもちろん、鍼灸師もノーマスク！政府から、もうマスクは必要ないと言われているから、と。本当は、患者さんの治療に参加したり、2年半ぶりのおしゃべりを楽しみたかったのですが、数日後に日本帰国のためのPCR検査もあり、感染してしまうと1週間の旅程が3週間くらいになってしまうので、みんなで記念写真を撮ってお別れしました↑この2年半の間に、なんと男性鍼灸師が加入していました！　リーダーのウジワラさん（水色のシャツ）の甥っ子さんだそうで、現在トレーニング中。真ん中のミタリさん（紫色のシャツ）はママさん鍼灸師です。机の上にあるのは寄贈した鍼とマスクと、ワサビ味の柿の種😄↑クリニックの外では子供たちが元気に遊んでいました。インドに行くと、子供の多さに驚かされます。もちろんみんなノーマスク。日本の子供たちも早くコロナの恐怖から解放してあげたいな〜と思いました
10Jun
- Wellness retreat in 2023! ウェルネス合宿、来年もやります！
  The first Wellness Retreat in Shimoda this June was successfully finished. It was a beautiful integration of yoga taught by Dominica Serigano, who is one of the most knowledgeable and popular teachers in Japan, and self care techniques taught by me. 6月に下田で開催された第一回ウェルネス合宿は、大盛況でした〜！　私がもっとも尊敬するドミニカ先生がヨガを教え、私は東洋医学的セルフケアを担当しました。↑The beautiful Shimoda View Hotel was the location. It was quite hard to concentrate on the last minute preparation, when the white sand beach was so inviting! 開催地となった下田ビューホテル。この美しいビーチを前に、講義テキストの最終チェックがまったくはかどりません〜！↑……so we moved to the restaurant space which would be turned into our yoga/lecture studio later. ….ということで、これから私たちのヨガ＆講義スペースとなるレストランに移動して打ち合わせ↑ Dominica’s teaching was absolutely amazing! The levels of the students were very mixed, from beginners to seasoned yoga teachers. 初心者からヨガの先生まで、レベルがバラバラのクラスでしたが、ドミニカ先生は直感的に、そして的確にその人に合わせたアジャストをしてくれるのです↑Eastern Medicine lecture. We studied Five Elements, and the characteristics of Liver, Heart, Spleen, Lung, and Kidney. 東洋医学講座。今回は五行論に基づいて「肝・心・脾・肺・腎」それぞれの特徴と症状を学びました。↑Self care techniques include stimulating acupoints and meridian channels with Moxa cones and toothpicks. It is safe, effective and fun♡ 各臓腑に対応した経絡とツボを、温灸や爪楊枝を使って刺激するセルフケア。みなさんが楽しそうにやってくださって良かったです♡Dominica and I are planning to offer the second Wellness Retreat in June, 2023. Stay tuned!!来年の6月に、第2回のウェルネス合宿を企画中です。お楽しみに〜！
08May
- Wellness Retreat in Shimoda! 伊豆・下田でウェルネス合宿を開催！
  Reconnect & RenewWellness Retreat in Shimoda—with Dominica Serigano and Yuko SugetaJune 3-5, 2022下田でのウェルネス合宿のご案内です。専門用語などは日本語でもサポートさせていただきますが、基本的には英語のみでのご案内となります。日常英会話能力ぐらいでわかる簡単な英語で〜す！　Yay!! I can finally share this exciting news. Come join us at the beach for fun weekend of yoga and self-careThe beauty of Eastern Medicine in general, is to treat “pre-symptomatic illness”.It is called 未病治 Mibyouchi in Japanese. 未 Mi is “Not Yet”病 Byou is “Illness”.治 Chi is “Cure” or “Treat”.For example , imagine you are an airplane flying in the sky. The left engine might be providing just 1% less thrust than the right one. Or the right wing might be tilting just 1 degree lower than it should be. And you are unaware of this imbalance, as of yet….Western medicine can check each part and fix it only after it shows signs of danger, which often might be too late….In contrast , Eastern medicine checks the balance holistically, and gently adjusts any imbalance before it shows any sign of danger. You will learn this ancient wisdom of Mibyouchi during this retreat, and discover the therapist within yourself. Reconnect & RenewIn the past several years, our lives have been changed drastically. It has not always been for the worse, yet one thing that is certain is the fact that we are now quite separated from each other. Separated from families, friends and colleagues. Separated from your favorite yoga teacher’s physical adjustments. Even in my acupuncture clinic, therapists now wears gloves and a face shield over a mask. In this whirlpool that has been the pandemic, many of us lost touch with ourselves. Thus, my co-teacher, Dominica came up with the theme of the retreat, Reconnect and Renew. What we actually do at the retreat? This 3-day retreat centers on health, happiness and learning to view ourselves holistically. In several sessions beginning Friday afternoon, we will study our anatomy, both from eastern and western perspectives, and practice yoga, including asana, restoratives and pranayama.I will teach about the twelve meridians/energy channels of the body and self-massage techniques that you can do to target acupoints. We will also learn about the connective tissue of the body and its role in eastern anatomy, and yoga asanas. Dominica Serigano, one of the most knowledgeable yoga teachers in Japan, will teach the yoga classes. Centering on the energetic body, eastern anatomy is functional and integrative. Western anatomy is organic and physical. Yoga practices affect both the physical and energetic bodies. We will explore how to integrate this understanding to experience more holistic lives.The weekend is designed to be both educational and rejuvenating. In addition to learning eastern anatomy and yoga practices, you can enjoy the onsen at the Shimoda View Hotel, connect or reconnect with people that share a passion for healthy living, and renew your commitment to learning ways to maintain wellness for yourself and the ones you love.For inquiry, please visit the link below. ↓Movement Evolution Shimoda Retreat
02May
- モロッコへ！　その2〜アルガンオイル、そしてブラックシードの副鼻腔爆弾
  少し前になりますが、2019年（どれだけ前！）シルバーウィークにモロッコへ行ってきました。その1 ハマム体験はこちら→☆滞在したのはタンジェという北部の街。大西洋と地中海の境目に位置しているので、新鮮な魚介類が美味しいこと！さて、モロッコといえば、アルガンオイル。街を歩いていると、あちこちのお土産屋さんから「アルガンオイル、アルヨー」と声をかけられます。アルガンの種をその場で絞ってペットボトルに入れて売っているのですが、中からはかなりの酸化臭.....購買意欲はダダ下がりそんな中、ハーバリストの看板を掲げているショップを見つけ、ここはちょっと他のお土産屋さんと違うかな？という勘を頼りに入店してみました。白衣を着たおぃちゃんが出てきて、「うちはそのあたりの土産屋とは違うんやで〜っ」と熱く語り出したのでした。なんでもモロッコで一番のハーバリストの下で修行をしていたそうで。「いやぁ私も鍼灸師で、薬草やハーブ、オイルにも興味があるんよ〜」と言うと、裏からしっかり密封された濃い茶色のボトルに入ったオイルの原液を出してきてくれました。ここのアルガンオイルは他店のような酸化臭がせず、ほんのり甘く良い匂いです。おぃちゃんの信頼度アップ私の目から疑惑の光が消えたのを見て、今度は黒ゴマのようなものを引き出しから取り出しました。ひとつまみを薄い布に包んでグリグリ揉み潰したあと、私の鼻の穴に当てて「思い切り息を吸い込んで〜！」と。素直にス〜ッと吸い込んでしまった私。。。一瞬にして副鼻腔から脳天に焼けるような衝撃が広がり、脳裏には「しまった！」という本能的な恐怖がするとおぃちゃん私のパニックを察知して、「ここは南米と違ってドラッグで気絶させたりしないから安心して、ハイ、こっちの鼻の穴からも吸って〜」。ス〜ッ→鼻の奥にガツ〜ン！　粘膜が焼けるような衝撃は数秒で消え、その後は鼻も目も頭もスッキリ!!これはブラックシードまたはブラッククミンと呼ばれているもので、消化吸収を助けたり、糖尿病を治したり、炎症を鎮めるなど様々な効能をもち、アフリカや中東では古代から伝わっているミラクルフードなのだそうです。モロッコではこのままパン生地に練り込んで焼いたり、ドレッシングに混ぜたり。ブラックシードオイルもあり、日本でのゴマと同じように使っているようです。布に包んでグリグリこすって出てくるアロマ成分を吸い込むと、鼻づまりや頭重感に効果があるのです。……脳天直撃で、かなり刺激的ではありますが。。。春の花粉症シーズンに備えて、1パック買ってみました。ブラックシードオイルはかなりクセが強く、バルサミコ酢と正露丸を煮詰めたような味です。ドレッシングに入れてみたら家族に不評でしたので、胃腸の調子を整えたいときのレメディとして使うようにします。で、もちろん、帰国してから治療院のスタッフ全員に、ブラックシードの副鼻腔爆弾を体験してもらいました↑薄い布にブラックシードをひとつまみ入れて包み、グリグリ揉んでから、鼻の穴に当ててス〜っと吸い込むと、このように目から星が飛び出します。モデル：Megumu※イスラム社会では、ブラックシードは抗菌抗ウィルス効果、免疫賦活効果、アレルギー緩和効果、整腸効果など万病に効くといわれて重用されています。最近の研究ではピロリ菌を殺したり、抗癌効果なども認められているみたいです。ご興味のある方はググってみてくださいね。続く
11Apr
- モロッコへ！　その1 〜アラブ文化のスパ、ハマム体験
  少し前になりますが、2019年（どれだけ前！）のシルバーウィークにモロッコへ行ってきました。賑わう市場、城壁に囲まれた古い街、イスラムの装飾が素晴らしいお城、美味しいタジン鍋など、エキゾチックなアラブ／アフリカ文化を満喫してきました〜。そんななかで私が密かに楽しみにしていたのが、アラブ諸国にある公衆浴場「ハマム」を体験することでした。最近では観光客対象のスパのような高級ハマムがありますが、私が体験したかったのは地元の人が行く「横丁の銭湯」のようなハマム。ガイドブックには載っていないので、現地住民に聞きまくり、やっと見つけたのがこのハマム「フランコ」。小さな看板があるだけなので、気をつけていないと通り過ぎてしまいそうです。たいていのハマムは男性か女性専用、または朝と夜で入れ替え制になるようですが、ここ、ハマム「フランコ」はどうなのでしょうか。到着すると、入り口のドアに女性用のキャミソールが引っ掛けてありました。おっ、これは「女湯タイム」のサインなのか？恐る恐るドアを開けると、でっぷりとしたおばさまが二人、中から手招きをしてくれました。入ってすぐは飾りっ気がまるでないタイル張りの更衣室。でも上を見上げるとドーム状の天井が素敵でした。料金表などは無く、ここで値段交渉をするようです。（たぶん地元の方々は一律料金なのだと思いますが...)母国語のアラビア語にフランス語を少し話すだけのおばさま方ふたりに囲まれての値段交渉は、完全に私の不利。しかし、せっかく見つけた地元民用ハマムの女性タイムを棒に振りたくありません。ということでほぼ先方の言い値。ハマム入場50ディルハム、世話人の女性に払う料金が150ディルハム。合計200ディルハム(約2220円)のお支払い。注釈：ここから先は、写真を撮れなかったので、皆様の頭の中で情景をご想像くださいませ。まずは更衣室のベンチで「服を脱いでパンツ一丁になれ」と指示をされ、世話人のおばさまが仁王立ちでガン見している前でスゴスゴと脱衣。サンダルを持参しなかった私は、裸足でタイルの上を歩いて隣の部屋へ。ここは壁も床も総タイル張り。誰もいませんでしたがたぶん混雑時にはクールダウン＆おしゃべり部屋になるのではないかと思われます。３番目の部屋も総タイル張り。だいたい20畳くらいの広さでしょうか。部屋の角には１m四方くらいの湯桶があり、お湯が満たされています。部屋はとても温かく、スチームサウナのようです。↑ハマムの内部画像をネットで見つけました。実際の地元民ハマムはこんなにオシャレではありませんが。。ヨガマットの半分くらいの大きさのマットがタイルの上にあり、そこに座ると、世話人のおばさまがバケツでお湯を頭からザバ〜ッとかけてくれます。そしてオリーブオイルと野菜エキスから作られた焦げ茶色の石鹸を、パンツの中以外は、両手でくまなく塗ってくれます。エフルラージュ、というよりは、味噌田楽を作っているようなテクニックですでもこれはハマムの重要な儀式のひとつで、この焦げ茶色の石鹸は街のドラッグストアでも売られています。おばさんが両手を大きく開いて私に見せて、去って行きました。「10分待て」ということのようです。壁に寄りかかって隣を見てみると、地元のおばあちゃんがアニマルプリントのマイマットに座り、髪の毛をヘナで染めていました。彼女の周囲には、マイバケツ、マイ手桶、マイ味噌田楽があります。本来は自分で持参するようですね。10分後に世話人が戻ってきて、大きなバケツ２杯のお湯を頭からザバ〜ッとかけて流してもらってから、うつ伏せに。おばさまが片言のフランス語で「●✖️▲ゴマージュ●✖️▲」と言うので、「お、ゴマージュ！　これはアカスリがはじまるのだな」と心の準備。最初のひと擦り。ガリガリガリ〜！　おばさまは韓国式アカスリのようなミトンをしているのですが、これがワサビやショウガもおろせるのではないかと思われるくらいの粗さ。皮がむけちゃうかも...という一抹の不安をよそに、おばさまは構わずガーリガリガリ。次は仰向けで、ガーリガリガリ。胸の上もそのままダイナミックにガーリガリガリ。......あのぉ、せめて胸の周りはまぁるくお願いしたいです〜次は横向きに寝て腕を上げて、脇腹からワキの下、二の腕にかけて一気にガーリガリガリ。反対側の横向きでまたガーリガリ。途中で手を取られて、出てきたアカを触らされたのですが、そりゃあもう信じられない量の巨大な消しゴムのカスが出ておりまして。これだけで体重が1~2キロ減るのではないかと思うくらいでした。(お食事中の方ごめんなさい）バケツのお湯でザッバ〜と流した後は、再びうつ伏せ＆仰向けで、石鹸で全身をマッサージしながら洗ってくれます。日本のオイルマッサージとは比べものにならないくらい雑なのですが、強力アカスリのあとだとまるで天使のマッサージのように心地よいのです。その後は再びマットの上に座らされて、シャンプータイム。日本から持参したマイシャンプーを差し出し、これを使ってね、と。プシュプシュと２押しくらいで十分なシャンプーなのですが、何を思ったのかおばさま、ボトルの蓋をこじ開けて、すべてを頭の上にドボドボと出してしまいました。ああぁ...まだ4泊もあるのに...おばさまは私を後ろから抱きこむようにしてせっせとシャンプーをしてくださいました。私はおばさまの豊満な胸に背中を預けてリラックス。ただですね、シャンプーを大量に使っているので流しても流しても泡立ちが消えず、おばさまはその後、大きなバケツを持って湯桶まで5往復ぐらいしていました。そして唐突にお世話時間は終了。ポツンと残された私は、裸のままタイルの床の上に座り、子供連れのお母さんや、自分でアカスリをしている周囲のおばさま達を眺めておりました。湯船はありませんが、その光景は日本の銭湯と似ています。ふと気が付いたのは、タイルの床にはどこにも排水溝らしきものが見当たらないこと。壁際にも、側溝や排水溝がありません。それでもタイルの床には水たまりがまったく無く綺麗なのです。私の消しゴムカスやシャンプーの泡は、いったいどこへ消えたのでしょうか。。。↑サッパリ、スッキリ！のハマム後のワタクシ後日談。。。こちらは夫が行った男性用ハマムの看板。大好きなフレディ・マーキュリーを彷彿させるイラストが可愛くて、パチリ。え？　営業時間、23:00から６:00？と思ったら、アラビア語は右から左に向かって読むのでした。男性のハマムも同じシステムなのですが、世話人は男性だったそうです。夫が払った料金は、ハマム代が15ディルハム、世話人の男性には50ディルハム、合計65ディルハム（約723円)。うーん。私、かなりぼられていたようです続く
31Mar
- 驚愕！　父の胆石。…….と、キモのお話
  父、83歳が、3回目のワクチンを打った2日後に発熱。運動した後の筋肉痛も年を取ると数日後に出たりするしね〜、とのんきに経過観察。翌日も熱が下がらず、もしかしてコロナか？と、抗原検査キットでテストするも陰性。夕方になっても熱が下がらないので、念のため夜間救急に連れていきました。血液検査で炎症値がかなり高いことが判明。その後のMRIで、胆嚢が大きく腫れて炎症になっていることがわかりました。で、真夜中の緊急胆嚢摘出手術。3時間の腹腔鏡手術が成功し、執刀医が出てきて説明してくれました。胆管に胆石が詰まって炎症になり、胆嚢も一部が壊死している「急性壊疽性胆嚢炎」で、穴が開く寸前だったとのことでした。「これです」と出されたのはタッパーにいれられた胆石。小さいのは黒胡椒くらいの大きさで、それが30粒くらい。その中に一つ、パチンコ玉よりも少し大きいくらいの石がドカッと鎮座していました。なんとこれが胆管に詰まっていたのだそうです。解剖オタクの私としては、採れたてホヤホヤの胆石を見て、ちょっと興奮「写真、撮ってもいいですか〜？」と医師に確認すると、「あ、これあげますよ」と、タッパーを手渡されました。「え〜いいんですかぁ」の後に、思わず、「ウレシイ♡」と喜んでしまった私。まだ麻酔から覚めぬ父の横で、看護婦さんと医師にかなり怪訝な顔をされてしまいました↑血の中に壊死した胆嚢の破片があったりしてかなりのグロさなため、塗り絵をしました。小さい方が通常サイズの胆石、そして大きい方が胆管に詰まっていたのものですで、その胆石ですが、その後捨てるに捨てられず、我が家の冷凍庫で凍結保存されております。……….ハンニバル・レクター博士になった気分なのですが、この胆石、どうしたら良いんですかね〜ハンニバルを知らない方はこちら→⭐︎ところで、鍼灸では胆は肝とペアの経絡。解剖でも、胆嚢は肝臓の表面にくっついています。肝も胆も、どちらもキモ。「肝が据わっている」のキモですね。これは「胆が据わっている」と書かれることもあります。パソコンの漢字変換でも両方出てきます。東洋医学で肝と胆は、決断の臓器です。会社で言うならば、取締役会のようなもので、サボっている部署、人員不足の部署、仕事が滞っている部署を体内で確認して調整する役目です。暴飲暴食やストレスの溜めすぎで肝と胆が疲れてしまうと、身体の取締役会が機能せず、優柔不断になったり、不安に駆られたりする方が本当に多いんですよ。ちなみに胆嚢は、英語でGallbladder ガルブラダーと言います。ガルは、胆汁。ブラダーは嚢という意味で、袋状のものです。膀胱もブラダーですね。ガルブラダーは胆汁を溜めておくための袋です。脂肪や炭水化物の消化を助ける胆汁は肝臓で作られるのですが、いったん胆嚢で貯蔵されて、食事をするとピュピュッと胆管を通って十二指腸に胆汁を流します。胆嚢はただの袋ではなく、いつ、どのくらいの胆汁を流して、どのくらいの脂肪や炭水化物の代謝を助けるかを決めている決断の臓器なのです。父のように胆嚢を摘出してしまっても、肝臓で作られた胆汁は胆管を通って十二指腸に流れるのですが、溜めておくことができなくなるので、食生活には注意が必要です。さて、面白いのが、英語で Have a gall to ~という言い回しがあります。この場合のgallは、厚かましいとか図々しいと言った、ややネガティブな意味合いで、She has the gall to say it! のように使います。彼女はそれを言えるほど厚かましいのね！という感じです。まぁ胆が据わっている、と解釈できないわけでもなく、英語でも似たような意味として「胆」が使われているのが面白いですよね！　
20Mar
- スラム街の鍼灸院＠インド〜スペイン人鍼灸師、インドの山奥で。
  これは2020年1月、新型コロナ感染拡大で渡航ができなくなる直前にインドに行った時のお話です。ものすごいタイムラグがありますが、ご了承ください2013年にはじめてスラム街の無料鍼灸院を訪れたときに出会ったスペイン人鍼灸師、レイエスさんに再会してきました！私がスラム街の鍼灸院で不妊鍼灸治療のレクチャーをさせていただいた時に、ちょうどスペインからボランティアで来ていたレイエスさん。　その時のブログはこちら→⭐︎）そのレイエスさんが現在もまだインドに残っているという情報を得て、7年ぶりにコンタクトをしてみたところ、夫の実家のすぐ近くに住んでいることが判明しました。そしてこの間、彼女が何をやっていたのかを聞いて、同じ鍼灸師として、もぉ感動の嵐でした。レイエスさん、ず〜っとインドに滞在し、電気も水道もない山奥に通っていたのです。インドには数多くの少数民族がおり、その多くが山岳地帯などで数百年前から変わらぬ暮らしをしています。カースト制度にも組み込まれておらず、極貧の生活を続けている民族がほとんだそうです。Adivasi＝アディヴァシと、やや差別的な響きを持って呼ばれている人々です。キリスト教の修道女の団体が定期的に山奥のアディヴァシの村を訪ねて、人道的観点から必要な医療品を届け、衛生教育をしています。なんと、レイエスさんはその団体に同行して、アディヴァシの人々に鍼灸治療をする活動をされていたのでした。↑山岳民族を治療するレイエスさん。インドの東北部の中国に近いところには、私たち日本人に似た顔をした民族も多く暮らしていますレイエスさん一行が去った後も治療を継続できるように、アディヴァシの女性たちへの教育にも力をいれているそうです。↑レイエスさんの右奥には修道女さんがいらっしゃいますね特別な治療器具を使わずにできる療法として彼女が編み出したのが、チャイを入れるガラスコップを使用した吸い玉療法。毎日のお祈りに使用するロウソクに火をつけて皮膚の上に置き、その上からチャイカップをかぶせれば、あら不思議。ロウソクの火が消え、負圧がかかって皮膚が吸い上げられるのです。↑ 吸い玉は、皮下の滞った血流を改善して、凝った筋肉が緩み、痛みを和らげる効果があります「鎮痛剤やステロイドなど化学的薬剤を摂取したことがない人々なので、鍼灸をはじめとする自然療法が大変よく効くのです」とレイエスさん。アディヴァシの人々は、病気になっても病院に行くことができません。骨折して歩けなくなったり、感染症で体力が低下しただけでも、死を覚悟しなければならない過酷な生活を強いられています。そのような人たちが、自分達で健康管理や治療ができるように、レイエスさんは7年も通い続けていたのでした。↑牛小屋の片隅で、レイエスさんに教わった吸い玉療法を練習する女性たち。私は同じ鍼灸師として、この写真をみて大感動して、涙が止まりませんでした↑再会の記念にと、レイエスさんがお揃いのシャツをプレゼントしてくれました♡次に私がインドに来るときには、ぜひ一緒にアディヴァシの村に連れて行ってください！と約束をして帰国したのですが、その後、新型コロナの感染が拡大して渡航が困難になってしまいました。2022年3月現在。コロナ禍で、年老いたご両親をサポートするため、レイエスさんは現在スペインに帰国して生活をされています。次の再会はいつかなぁ。。。。
09Mar
- 参上！　保護犬モモちゃん
  コロナ禍が始まる少し前に、一匹の柴犬の女の子が我が家にやって来ました。黒柴チャイが虹の橋を渡ってまだ日が浅く、ペットロスに打ちひしがれている時でした。（チャイについてはこちら→⭐︎）チャイでご縁ができていたドッグレスキュークラブ東京（→⭐︎）さんで、保護犬の預かりのボランティアをさせていただくことになり、おっとりした柴犬の女の子がやってきました。人間との間に安全な距離を保って、それ以上は近づいて来ない子でした。警戒心が強く、ビビりちゃん。たぶん、ブリーダーで子犬を産まされた後に、山に廃棄されてしまったのだろうとのことでした。北関東の某県には「柴捨て山」という、定期的に柴犬が捨てられる山があるのだそうです。里親が見つかるまでの仮の呼び名を、モモちゃんとしました。とってもかわいいので、きっとすぐに里親にもらわれていってしまうのだろうな。と思い、感情移入をしすぎないようにがんばっておりましたが。何回か里親希望の方とお見合いはしたものの、縁談成立とはいかず、気がついたら一年。その間に、一緒にハイキングやキャンプやドライブにも行き、私たちからするとすっかり家族の一員に。（モモちゃんはまだまだ警戒中）それでも早寝の夫がベッドに行くのにトコトコついて行って、一緒にベッドで寝るほど心を許してくれるようになりました。一度捨てられてしまった経験があるモモちゃんを、今からまた新しい環境に送り出すことも残酷ですし、何より、私たちの方がモモちゃんとお別れすることを考えられなくなりました。………という経緯で、めでたく我が家に嫁入りいたしました今春で、すでに一緒に暮らし始めて2年半になります。孤高の柴犬で、しかも保護犬。当初の私たちの存在は、食事と散歩をしてくれる世話人でした。そこから、一緒に生活をする同居人、そして安心できる家族へとアップグレードされるのに1年以上かかりました。2年以上経った現在、玄関のチャイムが鳴ると、ワンワンと吠えて教えてくれるようになりました。モモちゃんが私たちを家族と認識して、侵入者から守ろうとしてくれているのかな〜と嬉しく、仕事から帰った時にもわざわざピンポーンとすると、吠えながら、尻尾を振って玄関までお出迎えをしてくれます。（番犬にはなれないかも）…………というただのノロけブログでした↑お散歩途中に寄った露天の八百屋さんで「いつも思うんですが、モモちゃんと似てらっしゃいますよね」と言われてウキウキのワタクシ
08Mar
- スラム街の鍼灸院＠インド〜サモサパオの朝ごはん〜
  これは2020年1月、新型コロナ感染拡大で渡航ができなくなる直前にインドに行った時のお話です。ものすごいタイムラグがありますが、ご了承くださいインド・ムンバイにあるスラム街の鍼灸院。スラムの無料鍼灸院についてはこちら→⭐︎毎朝、出勤すると「はいっ、朝ごはんっ！」と新聞紙に包まれた塊を渡されます。↑ママさん鍼灸師のミタリ先生その中身は、サモサパオ。茹でて潰してスパイスで味付けしたジャガイモをパイ生地で包んで揚げたピラミッド型サモサが、バンズの中にで〜んと丸ごと挟まれています。↑サモサをパンで挟んだサモサパオ。チリパウダーをまぶして、甘いチャイと一緒にいただきますいやぁ最初の一口は結構勇気がいりました。日本ではグルテンフリーの食生活をしている私には特に。何よりもこれ、炭水化物を炭水化物で包んで油で揚げて、それをまた炭水化物に挟んであるという代物です。でもね、これ、めっちゃ美味しいんですよぉ。最初はありえな〜い！と思ってしまいましたが、３回目くらいから、日本にも焼きそばパンとかあるじゃない...ねっ。などと意味不明の言い訳を自分にしながらムシャムシャ.......スラム街での食べ物は炭水化物の揚げ物が多く、菜食主義の方も多いため、タンパク質の摂取量が極端に低い傾向にあります。スラムの無料鍼灸院に通ってくる患者さんには、ぽっちゃり体型で、筋力が弱く、ヒザ痛と糖尿病の方が大変多いのですが….自分自身がサモサパオにハマって、妙に納得してしまった私でした。
07Mar
- スラムの無料鍼灸院応援マスクのご報告
  コロナ前は、年に数回インドに飛び、ムンバイのスラム街にある無料鍼灸院に行っていました。スラムの無料鍼灸院についてはこちら→⭐︎ただでさえ自転車操業の無料鍼灸院の経営でしたが、コロナ禍で存続の危機に陥ってしまいました。日本にいながら、せめて家賃だけでもサポートできれば…..と思いついたのが、インド独特の刺繍生地を使ったマスクを販売し、その売り上げを寄付することでした。Indricka（→⭐︎）という小さなブランドを経営している友人にお願いして、カラフルな刺繍を施した生地を使ったかわいいマスクを作ってもらいました。長い飾り紐を耳の後ろで結ぶデザインです。ドイツ製の疏水フィルターを挟み込んでもらい、感染予防効果も絶大！↑インドらしいカラフルな刺繍のマスクです！　↑ベルベットのマスクは男性にも人気でした↑先端に飾りがついた耳ヒモが可愛いでんですよ〜。モデル：Mizukiちょっとお高めのマスクであったにも関わらず、多数の患者様にご協力いただき、このたび無事に20341ルピー、日本円で約3万円を送金することができました。↑スラムの無料鍼灸院の責任者ウジワラさんから、領収書とともにご協力いただいた皆様への感謝のお手紙が届きました。ありがとうございました！限られたデザインになりますが、まだ8枚ほど在庫があります。一枚1500円です。ご興味がある方は、鍼灸治療院セラキュアHPのご相談フォーム（→⭐︎）よりお問い合わせくださいませ。
06Mar
- 春です！　コロナと共存していく準備完了です！
  ご無沙汰しておりま〜す！前回のブログ投稿から2年以上という長〜い期間に何をやっていたのかというと。。。我が治療院のコロナ対策に追われておりましたお身体に鍼を打つ仕事をしているため、もともと衛生管理には気を使っておりましたが、今回のコロナ対策は本当に神経を擦り減らしまくりました。いまもまだフェイスシールド、ヘアキャップ、グローブなどで、感染拡大を防ぐように努力中です↑モデル：土井先生　写真：高井太志まだまだコロナ禍が終わったわけではなく、気を緩ませることはできない状態ですが、今年になって少し風向きが変わってきたように感じています。ワクチン接種が進んだこともあり、パンデミックの熱病状態から、だんだん周囲がクールダウンしてきていませんか？もう自粛に疲れてしまって、あきらめムードなのかもしれませんが、アフターコロナを待つよりも、ウィズコロナで生きていく覚悟ができてきたというか。臨床の現場でも、終息の見えないコロナ禍で抑うつ感を訴える方が増える一方で、コロナ以前よりもずっと健康的なライフスタイルを送られている方も増えているように思います。コロナ前までは仕事の疲労とストレスでボロボロになってご来院されていた方々が、在宅勤務やオンライン会議が増え、出張や夜の外出が減り、家族との時間や趣味をより一層楽しまれているのです。私も、治療院の感染対策がすっかりルーティンとなり少し余裕が出てきたので、中断してしていたいくつかのプロジェクトを再始動することにしました。まずは、ウォーミングアップを兼ねて、この2年間を振り返ったブログを何回か書いてみようかなと思っています
- 五十路を過ぎての振袖は許されるのか…?
  2020年1月、新型コロナ感染拡大で渡航ができなくなる直前のお話です。ものすごいタイムラグがありますが、ご了承くださいいやぁ...50歳を過ぎて振袖は、ちょっと勇気が入りました99歳の義父の100歳パーティがあり、2020年1月はインドに行っておりました。大晦日がお誕生日で、99歳になったばかりなのですが、早くも100歳パーティ。満99年で、100年目に突入！を祝うものだそうです。↑家族に囲まれて100型ケーキのカットです私は、インドでIndricka（→⭐︎）という小さなブランドを経営している友人に、中古の振袖をリメイクしてもらって参加しました。最初は、私のようなおばちゃんでも着られるシンプルなワンピースにしてね、とオーダーしたのです。ところが。生まれて初めて着物を見たデザイナーの友人が「こんなに素晴らしい芸術品を切り刻むことはできない！　絶対にこの形を残すべきよ！」と頑にワンピースへのリメイクを拒否。えええぇ。マジですか。五十路を超えて、振袖を着るのは無理です。無理です。無理です。と駄々をこねてみたものの、ここはインドよ! そんなしきたりは誰も知らないから大丈夫！と説得されてしまいました。長い袖を丸ごと残し、前面をカットしてジャケット風に。ボトムは袴のようなワイドパンツを作ってもらいました。↑デザイナーのヴィジャヤさんと写真ではわかりませんが、後ろはパンツと同じ長さで着物を残してあります。インド人ばかりの招待客からは大好評そして私も、30年以上ぶりに着た振袖にウキウキこのアレンジ振袖、一応持って帰ってはきましたが、日本で着るのはちょっと勇気がいるかなぁ・・・。追伸：2020年3月6日、パーティから2ヶ月後、義父が99歳の天寿を全ういたしました。義母といつも手をつないでラブラブだった義父。最愛の義母の傍で静かな旅立ちだったそうです。コロナ禍で渡航ができなかったため、私は日本からご冥福をお祈りしました。今日が、2周忌でした。
11Dec
- ヨガ解剖学講座　その1 梨状筋の華麗なる転身
  ご注意：このブログは解剖オタク、筋肉マニアの方にお楽しみいただける内容となっておりますが、そうでない方にとってはチンプンカンプンかもしれません。広尾にあるヨガスタジオ「Yoga Tree」(→☆)は、生徒も先生も外国人率が高く、ほとんどのクラスがバイリンガルで行われるインターナショナルなスタジオです。私が15年ほど前にヨガをはじめたときの最初の先生が、ここのオーナーのマイケル・グレン先生でした。彼のクラスは、ヨガの先生が生徒として参加することで有名なんです。そのマイケル先生のメソッドを余すことなく学ぶことができるティーチャートレーニングの「英語版ヨガ・アナトミー講座」を担当させていただきました。実際に体を動かして、ヨガのポーズと組み合わせながら解剖を学んでいくと、普段の治療や施術では意識しない筋肉や関節の働きが浮かび上がってくることがあります。何回かに分けていくつかご紹介していきます。今回は、梨状筋。英語ではPiriformis Muscle。ラテン語で梨の形状の筋肉という意味で、実際に細長い洋梨のような形をしています。鍼灸師にとっては坐骨神経痛の治療で刺鍼をすることが多いですね。セラピストの方ですと、お尻の脂肪の下にある大臀筋のさらにまた奥にあるコリっとした筋肉を、手の平に感じたことがあるかもしれません。梨状筋は仙骨から始まり、大腿骨の外側にあるでっぱり＝大転子に停止する筋肉で、その作用は股関節の外旋。つまり梨状筋を収縮させることで、大腿骨が外側に回旋します。ヨガでは梨状筋を鍛えたり、ストレッチできるポーズがたくさんありますが、その中でも私が好きなのは「鳩のポーズ」。完成形は↓こんな感じ。私はこれ↑はできませんので、ちょっとやさしい準備ポーズのこちら↓で。鳩のポーズの前の足、このイラスト↑では右側の梨状筋をストレッチできます。実際にやってみると、お尻のホッペの奥の方につっぱりを感じる方が多いと思います。ここで疑問がひとつ。。。筋肉の縮む方向と逆に引っ張ることで筋繊維が引き伸ばされるのがストレッチですが、この「鳩のポーズ」では、前になった足の股関節は外旋しています。どうして外旋筋である梨状筋が、同じ外旋でストレッチされるのでしょうか？外旋筋であれば、本来は内旋することでストレッチがかかるはずです。その答えは。。。股関節を屈曲していくと、梨状筋が停止している大転子が骨頭よりも低い位置に移動します。©️2019 菅田裕子無断転載禁止 All rights reserved. そのせいで梨状筋は、股関節を60度くらい屈曲したあたりから内旋作用の筋繊維が多くなり、90度以上になるとほぼ内旋筋となるのです。鳩のポーズでの前足の股関節は90度以上の屈曲があり、梨状筋は内旋筋となっているため、外旋でストレッチがかかるわけです。外旋筋から内旋筋へと、まったく逆の働きをする筋肉に変身するなんて、スゴイですよね〜！ヨガの解剖学では、このように実際に体を動かしながら筋肉や関節の働きを”再発見“していくのがとっても楽しいのです。次に続く。
01Nov
- 経絡のお勉強会「少陽経」最終回！
  10年来の友人でエフェクティブタッチというアロマセラピーのスクール（→☆）を主宰している小澤智子さんが、一緒にお勉強しませんか〜とスクールの生徒さんたちにお声掛けをしていただいて始まった経絡のお勉強会。正経十二脈と呼ばれる12本の経絡を、アロマセラピーの施術に組み込めるようにするための講座が、先日、最終回を無事に迎えることができました〜最終回は、体の側面を走っている「胆経」と、腕の外側から側頭部にかけて走っている「三焦経」が含まれる「少陽」という部位をお勉強しました。胆経と三焦経は今セラピスト業界でホットな話題のファッシアのトリートメントと、リンパドレナージュやデトックスなどが大得意。アロマセラピストの本領を最も発揮できる面白い経絡なんです。.....ということで、生徒さんの集中力が半端なく、ベッドサイドで走行ラインと重要なツボの位置をすべて確認したあとは、皆さん床にヘナヘナと座り込んでしまいました。でもこれで12の経絡をすべて網羅完了！　お疲れ様でした。東洋医学的に人体は六部位に分かれていて、それぞれに2本ずつの経絡があります。「氣」はその経絡を一筆書きで循環しています。↓こんなふうに......今年の春、最初にこのホロスコープのような図を見たときの生徒さんたちの頭の上には、もちろんたくさんのが浮かんでおりました。それが半年後には、この図を見ながら東洋医学的な心身の働きを解析し、どこが足りていないか、どこが滞っているか、どこを施術すれば良いかが判断できるようになりました今回は最終ということで、実際に私の鍼灸院で使っているカルテを使用して、一対一のロールプレイをしました。今まではグループで話し合っての発表だったのですか、最後は独り立ちへの準備です。便通や生理サイクルなどを確認し、舌を見て、体質を判断し、経絡を使った施術プランを、目の前のクライアントさん役にご説明していただくわけです。もちろん鍼灸師になるわけではないので、そのプロセスや考え方を学んでいただいて、セラピストさんとしての臨床に応用できるところを見つけていただくことが趣旨で、正しくできるかどうかはこれからお勉強を続けてくださいね〜と思っていたのです、、、が。皆さん、体質判断、使う経絡の提案、クライアントへの説明がほぼ完璧にできておりまして立ち上がって相手の体に触れながら説明をしたり、生活スタイルや食事のアドバイスをしたり、心と体の関係までもしっかりとコンサルテーションができるではありませんか皆さんの「経絡スペシャリスト」への成長っぷりに、本当に感動しました。しかも。　温かく包み込むような話し方だったり、頼れるお姉さんのような話し方だったり、お友達のようにフレンドリーだったり、信頼できる医師のように理路整然としていたり、個性豊かなセラピストさんたちのプロフェッショナルな姿勢に度肝を抜かれてしまいました。こういうホスピタリティや話し方は、鍼灸師ではかなわないな〜と脱帽です毎回かなりハードな内容であったにも関わらず、最後には「楽しかった」とおっしゃってくださった生徒さんたち。広大な東洋医学の宇宙空間に連れ込んでしまい、迷子になることなく、楽しい！と思ってくださったこと。そのような探検家仲間に出会えたことが、何よりも嬉しく、これから続くご縁を思って胸が一杯になった最終回でした。
29Sep
- 経絡のお勉強会「太陽経」
  10年来の友人でエフェクティブタッチというアロマセラピーのスクール（→☆）を主宰している小澤智子さんが、一緒にお勉強しませんか〜とスクールの生徒さんたちにお声掛けをしていただいて始まった経絡のお勉強会。正経十二脈と呼ばれる12本の経絡を、アロマセラピーの施術に組み込めるようにするための講座です。前回のレポートはこちら→☆今回のメインテーマは「太陽経」。小腸経と膀胱経が含まれる経絡です。ただ、この膀胱経がかなりのクセもの。生徒さん達に申し訳ないくらいヘビーなのです。まずその長さ。目から始まり、頭の上をグルッと後ろに回り込み、首から背中、腰、お尻、太もも、ふくらはぎ、そして足の小指の先まで伸びています。しかも！背中の部分の走行ラインは二本に分かれています。生徒さんが「東名と新東名みたい！」とおっしゃっておりましたが、まさにその通り。そして、膀胱経のツボの数はなんと67穴！!鍼灸の学校では、ツボの名前と位置を延々と、延々と、延々と、覚えねばならず、本当にキツかった。。。ドラえもんのアンキパンが欲しくなる膀胱経なのですが、実はこれ、一度覚えてしまえばかなり使える経絡です。その秘密は、背中を走る二本の走行ライン。その上には「心兪、肝兪、腎兪...」など各臓腑を直接活性化させることができるツボがずら〜っと並んでいるのです。背部兪穴＝はいぶゆけつ、と呼ばれています。鍼灸師はそこからいくつかのツボを選んで鍼を打ちます。ほぼすべての患者様に使いますが、さすがに背部兪穴全部に鍼を打つわけにはいきません。ハリネズミみたいになってしまうのでところがアロマセラピストさんたちは、エフルラージュでしゃ〜っと背部兪穴を一網打尽！　解剖をしっかりお勉強されているエフェクティブタッチの生徒さんたちの場合、広背筋、腰方形筋、僧帽筋などの筋肉を意識した技術を習得されているので、そこに膀胱経のレイヤーを重なり合わせるだけですぐに使えるようになってしまいました。チマチマとツボの位置を覚えて鍼を打つ鍼灸師からすると、ちょっと羨ましいくらい。。。全６回の経絡のお勉強会も今回の太陽経で佳境を超えて、残すはあと２回。次回からは心包と三焦という東洋医学ならではの臓腑と、現代人にもっとも必要とされる肝と胆を学びます。
13Aug
- 経絡のお勉強会「少陰経」
  10年来の友人でエフェクティブタッチというアロマセラピーのスクール（→☆）を主宰している小澤智子さんが、一緒にお勉強しませんか〜とスクールの生徒さんたちにお声掛けをしていただいて始まった経絡のお勉強会。正経十二脈と呼ばれる12本の経絡を、アロマセラピーの施術に組み込めるようにするための講座です。前回のレポートはこちら→☆今回のメインテーマは「少陰経」。心経と腎経が含まれる、とっても重要で、興味深い経絡です。東洋医学では、「心」と「腎」は同じ「少陰」という場所にある仲間同士。実際の解剖では、心臓と腎臓はお互いに離れたところにあります。......が。西洋医学でも最近、心臓と腎臓の深い関わりが解明されてきています。（オタクトークになるので詳細は割愛しますが、興味がある方はこちら→☆やこちら→☆をご覧くださいませ)東洋医学で数千年にも渡り伝えられてきたことが、実は生理学的にも正しいことであったとは驚きですね！　さて、全6回の経絡のお勉強会ですが、今回が3回目。早くも折り返し地点です。恒例の復習タイムは、予告なしの「臨床応用問題」をやってみました〜。「50歳唇が暗褐色で、舌の裏を見せてもらうと舌下静脈が怒張している。シミやくすみが気になるとのこと。髪の毛もパサパサしてきた。最近、ホットフラッシュを感じる」.......といった症例のお題が全６問。二人一組になって前回までに学んだ気血津液や陰陽論を使って説明し、施術プランを立て、実際に治療のデモをするというハードルの高さ。現時点では、60％くらいできていれば及第！と思っていたのですが。。。。15分くらいの作戦会議の後、皆さん、使用する経絡とその理由をスラスラとプレゼンし、エフェクティブタッチに経絡を取り入れた施術デモを披露してくださいました。全員、ほぼ100%の完成度。しかも！「脾経を使いたいのですが、まずはタオルの上から胃経を手掌で圧して陽明の活力を上げてから施術に入ります」とパパッと見事なタオルワークで施術を披露してくださったり。「この患者さんはいきなり体に触ると緊張してしまう可能性があるので、座位でのカウンセリングをしながら、優しいハンドマッサージから入ります」と手の肺経をさりげなくトリートメントしたり。職人セラピストならではのアプローチとホスピタリティを盛り込んでくる余裕まで！　いやぁ、お恥ずかしながら、鍼灸師ではこういう施術はなかなか思いつかないかもしれません。紅茶にお砂糖が溶け込んでいくように、皆さんが心血注いで鍛錬してきたセラピー技術に、東洋医学が見事にブレンドされていく現場を目の当たりにして、講師の私が大感動でした。13名のエフェクティブタッチのセラピストさんたち。今年の10月末に６回のお勉強会が終了した時には、なんだかすごいことになっていそうな予感です。。。プレゼンの時の様子は、小澤智子さんがブログ(→☆)で詳しくご紹介してくださっています。

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