このブログでは、沖縄空手の投げについて書きました。
2014(平成26)年、第7回無想会セミナーで平安初段、二段、三段。
この時に「頭部ボール」が登場しました。
平安初段の最初の投げです。
平安初段の中ほどの投げです。
平安二段の最後の投げは、平安初段の中ほどの投げと同じです。
平安三段には、投げは、出てきません。
平安三段のトピックは、最後のラリアット。
左の正拳突き、腰を割り(開き)ながら、肘を曲げた右腕に、
首を引っかけて、転身の力で押し倒し、最後は鉤突きでフィニッシュです。
2015(平成27)年、第8回無想会セミナーで平安四段です。
平安四段の投げは、最後の眼突きからの首投げです。
平安五段は、投げと言うより、突きあげて引き落として、ニードロップです。
そして、投げるとか、投げられるとか、考察しましたが、
実際には、掴んだ途端に投げちゃったとしても、
ゆっくりゆっくり投げたとしても、
両手で頭を掴んだままの状態から投げますから、
相手は、首を極められた状態で、投げられるしか選択肢はない。
で、それはそれとして、
ポイントは、仮想重心を出した時、
仮想重心に対して、前傾になるように、背筋を伸ばして腰を割る。
腰を割って、仮想重心に落ちながら自分と相手を入替える。
投げの基本は、
仮想重心を出して、腰を割って、
仮想重心に足を引いて、
そこに落ちながら投げです。
そして、これらは、担ぐ感じの投げになりますが、
沖縄空手の形の投げで、大事な投げがもう一つありました。
メインの形である、「クーシャンクー」「五十四歩」「チャンナン」
に出てくる「内股投げ」です。
ご存知ですね。
柔道の乱取りでよく使います。
むしろ、柔道が得意ではない南風なんかは、
柔道をやるときに使う投げは、これが一番返されにくくて安全な投げです。
相手の両足の間に、自分の足を入れて跳ね上げます。
相手がバランスを崩したところで、手で引いてひっくり返すというわけです。
柔道の内股の話はよしとして、
まず、「五十四歩」の内股です。
左喉輪から入って、ガクンと落ちて首を折って折敷。
膝蹴り喉輪(貫き手)膝蹴り喉輪、首折り、
右貫き手・右喉輪で開始地点に戻り、右足を跳ね上げます。
右喉輪は、まだ掛かってますよ。
左足後ろ交差から右足が開始地点で、左足を跳ね上げます。
首折り、首捻り、右貫き手・右喉輪で開始地点に戻りと続きます。
新垣師範の模範演武では、右喉輪を外してますが、
柔道の内股的には、襟首と袖口を掴んでいるので、
沖縄空手の内股的にも、襟首が喉輪でも、外す必要もないのでは?
と思います。
次に、「クーシャンクー」の内股です。
左喉輪、右膝蹴り、右の内股です。
右喉輪で持ち上げます。
左膝蹴り、左の内股です。
これも、「五十四歩」の内股と同じ様に、喉輪の状態から内股なので、
敢えて外す必要もないのでは?
と思います。
沖縄空手の内股は、首を極めている状態からの内股なので、
相手は運命に逆らう余地なく、抵抗できないわけです。
最後に、「チャンナン」の内股です。
第20回セミナーで披露されたチャンナンは、
平安初段にクーシャンクーが混ざった形でした。
「五十四歩」と「クーシャンクー」が、右内股、左内股と
続くのに対して、
三歩前に出た後、三回膝蹴りで開始位置に戻って、
左内股一回です。
右の喉輪から左の膝蹴り、左の喉輪から右の膝蹴り、右の喉輪から左の膝蹴りだとすると、
開始地点に戻った段階では、まだ右喉輪が掛かった状態です。
そこから、体を入替えて正面に向かい左足を跳ね上げる時点では、
あえて喉輪を外す必要もないのでは?
その後、持ち上げるのに、右喉輪で持ち上げますからね。
(首を極めながら?)右足を跳ね上げ、左足を跳ね上げ、
投げた相手を離さずに、首に喉輪の状態で持ち上げ、さらに次の挙動を。
というのが、沖縄空手の内股投げなのでした。
お読みいただきありがとうございました。