グレゴリー・ペックの映画 「恐怖の岬」 弁護士一家を逆恨みした男の恐怖を描くホラー・サスペンス! | 人生・嵐も晴れもあり!

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「恐怖の岬」

(原題: Cape Fear

 

 

「恐怖の岬」 予告編

 

1962年11月27日日本公開。

平和な弁護士一家を逆恨みした男の恐怖を描くホラー・サスペンス映画。

 

原作:ジョン・D・マクドナルド『法に叛く男』

脚本:ジェームズ・R・ウェッブ

監督:J・リー・トンプソン

出演者:

グレゴリー・ペック 、 ロバート・ミッチャム 、 ロリ・マーティン 、 ポリー・バーゲン 、 テリー・サバラス 、 マーティン・バルサム

 

 

あらすじ:

弁護士のサム・ボウデン(グレゴリー・ペック)は、妻のペギー(ポリー・バーゲン)、12歳になる1人娘ナンシー(ロリ・マーティン)と共に幸福な暮らしをしていた。

ところが、マックス・キャディ(ロバート・ミッチャム)という男が、この町に現れてからというものは、ボウデン家は次第に恐怖へとまき込まれていった。

キャディは、残虐な性的犯罪で長年刑務所に入っていたが、自分が有罪になったのは公判廷でサムが証言したためと、サムを深く恨んでいた。

キャディは、サムに復讐することをほのめかした。

一家をキャディの手から守るためには彼を町から追放しなければならないが、現在の法律では罪を犯さない限りどうすることも出来ない。

困ったサムは警察署長に相談しキャディに尾行をつけてもらった。

だが、キャディは弁護士を雇って自由侵害で訴えるといって署長を脅迫、彼に手を引かせてしまった。

仕方なしにサムは私立探偵のシーバーズを雇って妻と娘を護衛させることにした。

だが彼の手に負えるものではなく、シーバーズはジョンプソンという暴力団のボスに相談するようサムに薦めるのだった。

その頃、サムの家では飼い犬が毒殺された。

当然キャディの仕業だったが、その直後、キャディがサムの娘ナンシーを追いかけたため彼女は通りかかった車にはねられ軽傷を負うという事件が起こった。

仕方なしにサムはジョンプソンを訪れ事件を依頼したが彼の手下は逆にキャディにやられる始末だった。

その上、キャディはこの闇討ちを種にサムの弁護士失格を主張した。

ついにサムは自分の手で解決する決心をかためた。

妻と娘をおとりに使ってキャディをおびき出そうと、彼は2人をボートに乗せて、淋しい浜辺にある別荘へと連れて行った。

そして保安官に協力を頼み2人はキャディの現れるのを待った。

キャディはまんまとわなにかかって2人の前に現れた。

恐怖の実体を眼の前にするサム。

ついに2人の対決する時が来た。

そして数刻、キャディはついにサムの正当防衛の拳銃の前に倒れるのだった。

 

 

コメント:

 

弁護士(グレゴリー・ペック)の目撃証言により8年間服役していた犯人(ロバート・ミッチャム)が逆恨みしたあげく出所後に弁護士家族をストーキングしてしまうサスペンス映画。

家族を守るため違法行為も辞さずに犯人に立ち向かうペックの英雄ぶりもさることながら、彼の妻と娘をとことん追い詰めるミッチャムの粘着質の芝居が見事であった。

バーナード・ハーマンによる音響効果が緊張感を盛り上げる。

ホラーサスペンスとして十分に楽しめる作品である。

 

 

凶悪犯のマックス・キャディを演じたロバート・ミッチャムの演技が凄い。

完ぺきに変質者に憑依している

この役者は、悪役の時には顔が変わる。

悪役でありつつもフィルム・ノワールの主役並みの印象的な演技だ。

 

 

対するグレゴリー・ペックは、お馴染みの弁護士役である。

前半は能面で対応する。

いろいろと対抗に出るが、なかなか有効打が出ない。

穏便で有効な対応では、キャディには意味が無いのだ。

そして、後半はついにグレゴリー・ペックが反撃に出る!
後半の川岸での攻防は、その音響効果も盛り上げて緊張感に溢れている。

これほどの緊迫した攻防はなかなか見られない。


本作のリメイク版が、1991年の『ケープ・フィアー』(Cape Fear)である。

監督・マーティン・スコセッシが演出し、凶悪犯をロバート・デ・ニーロが演じている。

詳しくはこちらのブログをご覧あれ:

 

 
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