こんにちは。そらのこくばんです。
卒業式が終わっても、放課後等ディサービスは3月いっぱい利用できます。
放課後等ディサービス(放ディ)は、障害のあるお子さんが、放課後や長期休暇に利用できる福祉サービスで、療育を目的としたプログラムが行われているところです。
こずえちゃんは、高校生になってから、4つの放ディを掛け持ちし、色々な特色ある活動を楽しんでいました。
このような福祉サービスは、こずえちゃんが小さいころからあったわけではありません。
当時はまだまだ発達障害に対する認知度は低く、療育の場も数が限られておりましたので、主に小学校にあがる前の未就学児を対象に、療育訓練がおこなわれるのが精一杯でした。
こずえちゃんも、障害がわかってからすぐに、町の療育施設と病院のリハビリ室で、訓練を受けておりましたが、小学校にあがると同時に、ほとんどの訓練が終了してしまいました。
それでもママは、どうにか療育を続けたいと思い、車で30分近くかかる福祉施設まで送迎し、月に1,2回、なんとか予約を入れて利用しておりました。
でも、パートやおばあちゃんの介護で忙しくなってしまい、行けずじまいに。
(送迎とうものは、保護者の方にとって、大きな負担です)
そんなブランクが3,4年続き、ふとうわさで、放課後学校までお迎えに来てくれて活動し、帰りも自宅まで送ってくれるサービスが始まったことを耳にすると、早速こずえちゃんと見学に行きました。
お陰様で中学校の3年間、週に2回、送迎つきの放ディのお世話になったので、ママの越境先の学校までのお迎えの負担が、軽くなりました。
それから3年。
今度はもっと色々か活動がされている放ディがあることを聞き、こずえちゃんとママは、面白そうな取組をしている放ディに見学に行くと...
「全部行きたい!!」と即決。
こずえちゃんの希望で、特別支援学校に入学してからは、月曜日は主にソーシャルスキルに体幹を鍛えるサーキット、気持ちの安定を重視する事業所、水曜日はいろんな公園で外遊びを行う発散系の事業所、木曜日はアイディア抜群の制作活動を行う事業所と、それそれ契約を結び、利用することになりました。
もちろん、行きも帰りの送迎つき。
放課後の支援学校では、いったいいくつの事業所があるのだろう??と、実にたくさんの送迎車が学校の所定の場所に並び、児童・生徒さんを乗せて、次々と学校の門を出ていく光景は、圧巻です。
支援の仕方の相性はあると思いますが、たくさんの利用できる福祉事業所があることは、とってもありがたく、ひと昔前では想像すらできない変化に、ママのぼくも嬉しくなりました
加えて土曜日は、そうです!かつて利用していた懐かしい、ちょっと遠くの町の放ディを、月に一回、利用することになりました。
この事業所は、地域でも大きく、大人になってからも利用できる施設をたくさんもっていたので、将来を見越しての、利用再開でした。
ここでは昔と同じく、1時間枠の個別指導と、みんなでカラオケやドライブを楽しむ、集団活動を楽しみました。
(残念ながら、こずえちゃんが進路先を決めるころには、利用者さんの数が定員に達し、そう簡単に継続利用ができない状況に。この問題は、こずえちゃんの住む地域の課題であると、ぼくもママもショックを受けました)
そんな放ディの利用も、一ヵ所一ヵ所、今日が最後という日が続きます。
学校生活は、苦しいことが多かったけど、一旦放ディの向かえば、個人を尊重する福祉的アプローチをして下さる、優しい支援員さんを相手に、辛い出来事の話をし、少しずつ気持ちの切り替えをしながらリフレッシュできたことも、3年間がんばれた助になっていたのだと、ママもぼくも、そしてこずえちゃんも思っています。
最初に終わりになったのは、小さい頃も通っていた土曜日の放ディです。
大好きだったスヌーズレンの小部屋は、プカプカのウォーターベットが配置され、ポコポコと水の泡が登っていく透明は水の柱は、抱きつくとお母さんのお腹にいたころを思い出せ、キラキラのミラーボールの光は、楽しい気持ちにさせてくれる、癒しの空間でした。
いっぱい遊んだボールプールは、「昔はオレンジや黄緑の、今ではない色のボールもあったんだよ~。」と先生とお話しをしながら、思いでをかみしめている様子でした。
一般人のママからすれば、あんまり重要とは思えない、こずえちゃんのなかなか消えない大切な記憶のせいで、この子は世の中をどう感じているのだろう?と、今日はなんだかちょっと切なく、涙が出てきそうになると、ママは思っているようでうす。
月曜日は、今まで何度も行ったサーキットと、お部屋を暗くして、キラキラの水の入った袋にライトを当てた、手作りのスヌーズレンでリラックスして帰ってきました。
水曜日は、隣街の公園で、遊具やお散歩をして春の陽気を満喫してきました。
そして、木曜日は、街の公園でお花見をし、最後の習字”うぐいす”を書いて終了です。
単調になりがちな、障害のあるこずえちゃんの日常に、療育の機会と色どりを添えて下さった放課後等ディサービスの皆様、本当にありがとうございました
ぼくもママも心から、感謝申し上げます