Maniac (16) MVエレメント総出演のラストシーン | SKZの音楽性を讃えるSound Mosaic

SKZの音楽性を讃えるSound Mosaic

Stray Kidsの音楽性をこよなく讃えるブログです。主に2020年以降のアルバムからランダムにMVを取り上げて深掘りしていきます。更新は週3回程度のスローブログ。読んでくださってありがとうございます。

↑がエラーになる場合は↓をご参照ください

 

2:44

 

ポストブリッジでは、Maniacの繰り替えしに乗って、さまざまなエレメントが登場します。

 

逆さまの空高くジャンプしたFelixには逆向きの水滴

 

心を縛っていた糸が、それを切ったSeungminと現れる

 

オレンジの鳥さんも脳内に登場

 

Monster Pizzariaのペペロニ・ピザと通勤地下鉄が飛び

 

Bangchanがイントロで乗っていた自転車も

 

つまりこれらはランダムなアイテムではなくて、Maniacのエレメントが集結しているんですね。

 

そして空高く逆さまの世界が広がるビルの上で、Lee Knowセンターによる、さらに激しい最後のコーラスとコレオ。こんな激しさなのに、空の上を流れていくようなオブリガートが美しい。

 

コーラスの歌詞の意味はこちらへ

 

 

 

 

 

地面を打ち付ける激しいコレオは脳内でも

 

ピザ屋やダイナーがある世界でも

 

最後のラインも場面チェンジが速くて、屋上のマニアック達

 

脳内で最後のライン踊り狂うマニアック達

 

脳が二つに割れてLee Know登場。

 

そこでオート・スクリュー・ドライバーが回るのは

 

あきらかにこの場面との関連ですね。

 

でも今度はガラスが割れていなくて、Lee Knowがスクリューを外したのは・・・

壁にかけてあったフレームでした。

 

ダイナーのテーブルにはカゴに入ったオレンジの鳥。鳥がカゴに戻ってよかった!と思った方もたくさんいると思います。

 

 

そして、Maniacの音楽がまるでラジオ音楽のようにバックグラウンドで流れます。

 

SKZの音楽は、私達の心の中にある、自由への憧れや自分らしく生きることへの憧れ、それを解き放っていいんだよ、いつもの顔と違う顔を持っているのは自然なんだよ、心の中には誰にも爆発があるんだよ、そういう問いかけがたくさんありますね。

 

でも、SKZの音楽って、ラップも含めて、いわゆるFour Letter Wordsが一切ない。誰が聴いても安心でクリーンな音楽です。この点は、特にアメリカのラッパーが感心するところです。

 

人間の心理の影や裏を描きながらも、指一つ立てない。言い換えると憎しみや恨みがありません。現実に起きていることは全部楽しく平和なことじゃなくて、涙を流すことももどかしいこともたくさんあるけれど、それらはそれ、だからと言って悪口を言ったり恨んだりすることがない。

 

だいたいManiacという英語では恐ろしいタイトルなのに、このMVには憎悪や流血を連想させるものがひとつもありませんでした。

 

 

それどころか、耳にくっきり残るメロディと組み合わせの妙が印象深く、繰り返して聞きたい音楽になっています。SKZ作品の、言葉のクリーンさと音楽そのものの魅力は、ヒップポップ音楽としては異端、そしてManiacはこの点においても代表作のひとつと言えるでしょう。

 

さて、16回もの長い間、Maniacの音楽語りを読んでくださってありがとうございました。

今年の新曲発表の予告(と勝手に思っている)のが4月あるいは7月でしたので、もうしばらく過去の代表作を語っていきたいと思います。

どうぞよろしくお願いします。

 

深謝