1:38から
クライマックスである「制限された心からの解放」は、ボクシングジムとカフェで同時進行的に起こります。
暗かった顔に笑顔が戻り、踊れなかった体は音楽に合わせて、そして友達と一緒に自由に踊れるようになります。暗い、多分地下にあったであろうボクシングジムから解放されて外に出て自由な空気を満喫します。
Nobody (Hey), nobody (Hey)
誰も (Hey)、誰も (Hey)
Please don't care about me, it's okay
自分を気にしないで、大丈夫だから
笑顔が戻る
Let's go crazy until the sun rises
日が昇るまで夢中になろうよ
ダンスが戻る
友人と外に出る
ここはとても象徴的ですね。閉ざされた心を開くドア、そこに連れていってくれる大切な友人。室内は暗く、外は明るく。
Trapped inside the narrowed ideals,Trapped deep in it, oh
狭い考えの内側に捕まった その深みに捕まった
今までと反対の世界で歩き出す
一瞬さかさまになる映像はが、それまでとの天と地の違いを表しているように思います。
さて、このエピソード部分、映画Billy Elliotと重なる人が多いこと、英語版のコメントやリアクション動画で散見しました。
Billy Elliotは日本ではリトル・ダンサーという表題で、2001年に公開されたイギリス映画。のちにミュージカルにもなったコメディタッチの感動映画です。
あらすじ:
母を亡くし、軽度の認知症を患う祖母と炭鉱夫の父・兄と暮らす、音楽の好きな少年ビリー・エリオット。彼は父の意向でボクシングジムに通っていた。
ある日ビリーは、ボクシングジムの片すみで行われたバレエのレッスンを見て、殴り合いのボクシングより美しい音楽に合わせて美しい形を作るバレエに惹かれる。
ひそかにレッスンを受けると、バレエの指導者ウィルキンソンはビリーの才能を見抜き、オーディションを受けさせようとするが、炭鉱夫の父にはその金もなくまた息子がバレエを踊ることさえ苦々しい。
しかしビリーは勇気を出して父の前で踊り、父もその才能を認め、仲間のカンパや父の努力によって、ロンドンのロイアルバレエ学校に合格、大劇場で白鳥の湖を踊るビリーを応援する父と兄。
ーーーーーー以上あらすじーーーーーーーー
ボクシングからダンスへ
縛られたルールからの解放
他人がどう思うと自分の好きなことをやろう
確かにDLCとBilly Elliotには、このような共通する設定やメッセージが込められています。
一部では、この映画とDLCの制作者の方々からゲイ的な隠喩を持ち出す人々もいるようですが、そこまで広げる必要があるのかと私はやや疑問です。
ありのままの自分であること、ルールに縛られずに自由になろうという、マーク・トウェインに通じる励ましのメッセージを受け取って、それを音楽と映像で楽しみたいですね。