あさひのブログ -124ページ目
「(新版)水滸伝」第二集「石碣村七星集義」9分あたりから。
宋江の弟分の雷横は公孫勝を追う途中で盗賊のような怪しい大男・劉唐を捕え、村長の晁蓋の元へ連れて行ったが、劉唐が晁蓋の外甥だと判明したため彼を釈放した。晁蓋は迷惑をかけた礼に銀子を渡す。
雷横は公孫勝を追って石碣(セッケツ)村へ向かおうとするが、その後を劉唐が追いかけてくる。

* * * * *

「ちょっと待て!止まれ!」
「お前というやつは、人か鬼かもわからん(不気味な)奴だな、なんで私を探してるんだ。」
「もし俺があんただったら、銀子は俺の叔父さん(晁蓋の事)に返している。俺の叔父さんと宋押司の顔を立てて命だけは許してやろう。」
「これはお前の叔父さんが私にくれたものだ。(なのに)お前は何をしようというのだ。私がもしお前の叔父さんの体面を鑑みなかったら、お前のような奴はとっとと殺してしまってるぞ。なのに(お前は)まだ銀子をくれというのか。」


「悪い役人め、それは俺の叔父さんを騙して得た銀子だ、返すのか返さないのか!?」
「誰が騙しただと?返さん、返さんぞ。」
「どもりめ(※)、あんたは力があるようだ、なら全く遠慮しないことを責めるなよ(手加減はしないぞ)。」
 劉唐は雷横に切りかかり激しい戦いが繰り広げられる。
 すると近くに住む塾講師・呉用が仲裁に入ってきた。
「好漢のお二方、手を止めて。お二方また手を出してはいけない。とりあえずちょっと落ち着いて。私はすでに(成り行きを)充分見てましたよ、私は(あなた達に)話すべきことがある。」
「書生さん、これはあんたには関係のない事だ、あっち行ってろ。」

※雷横はこのドラマではちょっとどもってしまうのが特徴のキャラ。


「呉先生、あなたはご存じないだろうが、こやつは夜中に霊廟の中で素っ裸で寝ておったのを私が捕えて、晁保正どのの村に連れて行ったのです。こいつが保正どのの外甥だったので私はこいつの叔父(晁保正の事)の顔に免じて釈放しました。晁天王は我々に酒をふるまってくれ、また礼にいくらかの銀子をくださった。こやつはここまで走ってきて私に(返金を)要求するのです。あなたも彼に(どちらの言い分が)正しいか、はっきり言ってやってください。」


 呉用は劉唐に向かって言う。
「好漢よ、貴方の叔父と私は親友であり、彼とこの都頭も仲が良い。貴方は彼(叔父)がこの都頭に些かの人情(心付け)を送ったと言いましたよね、あなたはむしろ彼(叔父)を探すべきですよ(→不満は叔父さんに言いなさい、の意)。誤って(都頭に)言い返しては叔父さんの顔が立たないでしょう。」
「書生さん、そんな話ではないのだ。俺の叔父さんは本心から奴に銀子を送りたいと思ったんじゃない、奴が騙したんだ。」
「保正が自ら取りに来ない限りは、お前には渡さない。(保正が自ら取りに来ればお前に渡そう。)」
「どもりめ、俺はお前に思い知らせてやる、お前が今日(銀子を)渡そうとしても渡そうとしなくても!」
「お前の銀子ではない、だから渡さない!」
「渡さないだと?渡さないなら奪い取ってやる!」
 また切りかかろうとする劉唐を止めて呉用は説得を続ける。


「貴方たちはいつまでも戦うことはできるだろうが、好漢よ、私が先程見たところでは貴方がすでに(武力で)優勢に立っている。再び戦ったら人命に関わってきましょう。」
「邪魔をするな!」
 制止する呉用を突き飛ばしてまた切りかかろうとする劉唐の手を抑える者が。騒ぎを聞いて駆け付けた晁蓋だった。
「叔父さん!」
「馬鹿者、手を引け!雷都頭どの、どうかご勘弁の程を。」
「やはり保正はすぐに貴方の外甥を止めることができましたね。」


* * * * *


本来は宋江は一切関与なく、雷横が本当に素直に謝礼を受け取ったのに劉唐が捕えられた腹いせにいちゃもんつけるというシーン。なお劉唐は晁蓋と口裏合わせをして甥だと言ってるだけで赤の他人。
生辰綱強奪事件の主役、呉用登場。ヘラヘラして腰が低い呉用先生を見れる数少ないシーンw


インデックス


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「(新版)水滸伝」第一集「洪大尉誤走妖魔」23分あたりから。
地方の県の小役人・宋江の元に、宮仕えをしているという道士(占術・祈祷師)公孫勝がやってくる。彼は宋江にある物語を聞かせる。
・・・その昔、洪信という名の大尉が皇帝の命で著名な仙人に平安を願う祈祷を依頼に行った。その帰り道、彼は興味本位で古い寺院の封印を解き放ってしまい、そこから108の魔星が世界に散って行った・・・。

* * * * *

「永き封印が一旦開かれ、天罡地煞(テンコウチサツ)が飛び出した。これまで平穏だった世に混乱が生じ、災いを抑えるつもりが災いを呼ぶこととなった。
宋押司どの、かの伏魔殿から逃げ出した36の天コウ星と72の地サツ星、あなたはまさしくその中の一つなのです。」


「一に天コウ星がまさに世に現れる時に合致し、二に宋朝は忠義と良心を必要とし、三に折りよく洪信に会った。もしそうでなければこれは運命ではないですか?(もしそうであればこれは運命だ)」
「この宋江が天コウ地サツの中の一つ、それで?(→話の先を促している)」
「宋押司どのは36人の天コウ星と72人の地サツ星の長で、今一つの使命を負っている。あなたがそれをしようとしてもしようとしなくても、これは運命なのです。」
「どんな使命が?」


「貧道(わたくし)はずっと宋押司の名声をお聞きしておりました。今私は十万貫の財宝を持っており、押司どのにお会いさせていただいたお礼にお贈りしたい。押司どのは収めていただけますかな。」
 十万貫はものすごい量なので、そんな財宝を持ってるわけがないと笑う宋江。
「先生のおっしゃるその十万貫の財宝とは、どこにあるのですか?」
「今の朝廷の太師の蔡京、彼の誕生日には各地の官吏が皆珍しいお宝を用意して彼に献上しなければならない、それを生辰綱と呼んでます。北京大名府の府尹の梁中書は蔡京の娘婿なのですが、民から十万贯を搾取し生辰綱として蔡京に献上するのです。ここ済州を通る、この財宝は逃せません。昔の人は言った(昔から言うでしょう)、取るべきを取らざれば後に悔やむことなかれと。」
「どうやって取ると?」
「奪い取る。」


「先生、この宋江は本当にその天コウ地サツの星の主だと?」
「もちろん本当ですとも。押司どのが(生辰綱を)取っても何ら問題はない。(※)
「押司どの、貧道と酒でもいかがですか。」
「いいでしょう。(→別にかまわないけど、の意)」
 公孫勝が袖を一振りすると酒がなみなみと注がれた杯が現れる。
「押司どのが先にお飲みください。」
「先生の(術による)酒は美味しいですね。」
 酒を飲みかわすが、公孫勝はやおら立ち上がり誰もいない方向に向かって話しかける。
「汝らも酒を飲まんとするのか?下がれ!この妖怪ども、早く去らぬか!」
 公孫勝は剣を振り回し木の枝を一閃すると、枝の断面から血のような赤い液体がぽたぽたしたたり落ちた。
「とても蒸し暑い日だな、やはり金札を点し風を呼ぶのがよかろう。」
 公孫勝が懐から金札を取り出し宙に投げ、掛け声と共に指をさすと、金札は燃え上がった。
「押司どの、茶を出すほどの時間もなくすぐに風がやって来ますよ。」
 宋江はおもむろに、公孫勝の剣を手にする。

※宋江は「天星の生まれ変わりが強盗なんて悪いことをすべきではないですよね」というニュアンスで言ってるのだが、公孫勝は「悪者からの強奪は世の正義なのだから天星の生まれ変わりなら当然実行すべきだ」と言っている。


「先生、この銅剣は松紋古剣でしょう。」
「その通りですが。」
「先生は声高に、洪大尉が誤って魔星を逃がしたなどという物語を語ったが、世間の道士がやるようないんちきで騙そうとしているだけだ。普通の人を騙せても、この宋江を騙すことはできない。
わたしがもし懐に酒袋を仕込んでおけば(何もない)宙から酒を出すことができよう、手指に少し黄リンをつけたものを仕込んでおけば宙から火を起こせよう、この剣に石薬を塗っておけば肉眼では見えない小鬼を断ち切って血を出す(出したように見せる)こともできよう、わたしがもしいくらか天文学や地質学が解り、月のかさで風を、礎の湿りで雨を知ることができれば、風を呼び雨を呼ぶ(呼んだように見せる)こともできよう。」


「押司どのはやはり凄い。わたくしの技を見破られましたな。」
「どこに天コウ地サツがあると言うのだ(、そんなものは存在しない)。」
「貧道は実際のところ押司どののような英雄にこのような事(道術で己の話を信じ込ませようとした事)をすべきではないのです。しかしこれは押司に不義の財である生辰綱を奪取してもらうためなのです。」
「貴公は天子(皇帝)に仕える道士であるのだから、君主に忠義を尽くすのが道理であろう、私は貴公の話を長く(もう充分に)聞いた、もううんざりだ。」
 宋江は立ち去ろうとする。


「宋押司、貴方は(この話を)どう思うのだ?」
「…先生、後ろに人が!」
 後ろを振り返った公孫勝に宋江は剣で切り付けるが、かわされてしまい逆に剣を奪われその切っ先を喉元に突きつけられる。
「押司は剣は使えないし拳もまた同じくだ。貴方は私には勝てない。」
「どうして拳法の強さで英雄の高低を論じることができようか。(拳の強さだけで勝敗が決まるわけではない。)」
「私がこの剣を押し出せば、貴方の心臓を一刺しにし冷たくすることができるのだ。貴方にはまだ何か話すべきことがあるのか?」
「私一人でどうやってその十万貫の生辰綱を取ることができるのか、先生には私と一緒に衙門に来てもらってさらに詳しい話をしていただきたい。」
「貴方はこのわたしを法で裁かせようというのか。」
 公孫勝は逃げ出す。宋江は後を追いかけ黍畑で姿を見失うが、突如背後から現れた公孫勝に再び剣を突きつけられる。


「あなたはやはりこの宋江を殺し口を封じた方がいい。そうでなければ、私が生きていれば貴公が生辰綱を強奪することを通報することができるからな。」
「この公孫勝はそんな金が目的の強盗ではない。世に不平を抱き、義侠心ある者を訪ね、あの不義の財を奪い取り、人々に配るのだ。今回宋押司に出会ったのは、まさに及時雨に遇ったのと同じ。私がもし本当に貴方を殺したら、この世の中から及時雨(のようにありがたい、素晴らしい人物)が減ってしまう。」


* * * * *

本来は生辰綱強奪事件後にしか出てこない主人公の宋江を無理矢理第一回に登場させるために作られたオリジナルエピソード。公孫勝の台詞の一部は原作で晁蓋に話している内容だが、まぁでもほぼオリジナルといっていいでしょう。
このドラマでファンタジーは一切無しだと最初に視聴者に印象付けるシーンでもある。

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ドラマ「(新版)水滸伝」の中国語字幕(簡体字版)を勉強がてら解読してるので、中国語を勉強はじめた方や、これ実際の所どういうセリフ喋ってるの?とか興味ある方はどうぞ。ただし独自解釈なので間違いも多々あるかと思います。
なお、より自然で日本人の感覚に合うすばらしい翻訳については日本語字幕版DVDをご覧ください。

とりあえず序盤の私が一番好きなエピソード、北斗七星の生辰綱奪取のいくつかのシーンをピックアップしてます。

#1 公孫勝が宋江に生辰綱奪取を持ち掛ける
#2 劉唐と雷横が争い呉用が仲裁する
#3 黄泥岡へ下見に行く
#4 呉用が阮(ゲン)兄弟を説得する
#5 石碣(セッケツ)村に七星が集う
#6 劉唐が白勝に腹を立てる
#7 生辰綱を奪取する(上)
#8 生辰綱を奪取する(下)
#9 宋江が晁蓋に逃亡を促す
#10 阮(ゲン)兄弟が追手を沈める

追加
#11 宋江が潯陽楼で詩を綴る
#12 呉用が盧俊義を陥れる


日本語字幕ではわかりやすい表現でサラッと流れてたけど、実際中国語の台詞を見ていくとけっこう堅苦しいというか古臭い表現が出てきます。いかにも中国古典に出てきそうな大仰な言い回しを使ってて、多分中国人が見るとそこに時代劇っぽさを感じるのだと思います。

単語や熟語はエキサイト中日辞書、簡体字→日本の漢字の対応は「中国簡体字ハンドブック(岳陽舎)」を参考にしました。あくまで日本の漢字への対応であって繁体字への対応ではないのでご注意ください。
使用するPCによっては表示できない字があるかと思います。表示できそうにない漢字には日本語音読みを添えてます。なお当ブログ記事はPCで読む事を前提にしています。
なるべく直訳に近い意訳にしてます。一部意図が解らない部分は駒田信二先生の原作翻訳本を参考にしました。(ドラマの日本語字幕版は配信で見たので現在は見られないため。)


中国簡体字ハンドブック―ビジネスマン・旅行者必携/岳陽舎

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インターネットで簡体字を調べるには必須の本です。こればかりはネット辞書では難しい。


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日本語字幕版。
ドラマばっか見てあんまり単語の学習進んでないのですがさらに脱線して漢詩に手を出してしまいました。

「声に出して覚えたい!中国語で詠む漢詩・25首」 著/山口直樹
声に出して覚えたい!中国語で詠む漢詩・25首/アルク

¥2,376
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これは私がメインで使ってる単語帳「キクタン」のアルクが出版してて、主に中国語を学習をはじめた人向けに書かれたすごくわかりやすい本です。
中国語ではなく漢詩の方に興味がある方にもおすすめ。(-^□^-)

一首4ページで構成されてて、まず詩の雰囲気にマッチした美しい写真と日本語の書き下し文。次に白文と現代日本語訳と解説。ここまでは漢詩を日本の古来の文学の一部として捉えた時と同じもので、まあ学校の古典の授業で習う範疇。
でも漢詩の面白さはここから先!
音で聞いて詩の心地よさを実感できるよう、カタカナ表記の発音と、声調がひと目でわかる表記があって、ある意味楽譜になっているのがこの本の素晴らしいところ!中国語を学んでなくても詩の音の変化と韻がわかるようになってる。もちろん正しい音がわかるようにその後にピンイン表記もあります。
最後に漢詩にまつわるコラムがついていて、読めばさらに文学・芸術としての漢詩の知識や、時代背景なんかも感じることができます。




中国語はやっぱり発音が未だによくわからないんですが、この本でやっと[iu]がイォウではなくむしろイオゥであるとか[-n]と[-ng]の違いとかわかりました。[-n]と[-ng]の違いは[ian][iang]以外は未だに耳で聞いても区別つかないんですが(;´Д`)発音の仕方はやっと理解できました。
詩は会話と違ってゆっくりと発音するので、子音母音の構成要素がよくわかります。発音を勉強するのにこの本は理解の助けになります。

著者の山口氏は中国の歴史文学研究家であり写真家。一首ごとに美しい写真付きで、堅苦しい外国語の勉強ではなく芸術作品としてまず愉しむことを念頭に置かれてるとても素敵な本です。
フルカラーだったらよかったのにそこが残念!


ぶっちゃけCDなしの中古本を買いました。
↓CDの内容はちゃんとMP3で売ってるので。(^_^;)
声に出して覚えたい!中国語で詠む漢詩 25首 (アルク)/ALC

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長いものに巻かれろ
「イノセントワールド」 (2004年 原題「天下無賊 -A World Without Thieves-」 監督/フォン・シャオガン 主演/アンディ・ラウ)
116分
イノセントワールド 天下無賊 [DVD]/アミューズソフトエンタテインメント

¥3,990
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「女帝 [エンペラー]」と一緒に借りたフォン・シャオガン(馮小剛)監督の作品。
まあなんだ、先に見たあれがアレだっただけに観る気がだいぶ萎えたんだけどせっかく借りたからと重い腰を上げて…。(´_`。)
これは現代劇。仕事から足を洗おうとしたスリが電車で乗り合わせた別のスリ集団から大金を守るため攻防を繰り広げるというエンターテイメント作品。

――スリの男ワン・ポーと詐欺師の女ワン・リーのカップル。富豪を恐喝してゲットしたBMWを乗り回すが、リーが途中で寺にお参りに行きたいと言い出す。今更ホトケ様に祈ったところで…と呆れるポーは、熱心に祈りを捧げるリーをよそに参内者から携帯電話などをスリまくる。ポーが寺でスリを働いたことを知ったリーがもう悪事からは足を洗いたいと言い出して喧嘩になり、二人は別れてしまう。
勢いで車を降りてしまったリーだが田舎で車も通らない。出稼ぎに来ていた純朴な少年シャーケンは途方に暮れる彼女の姿を見て自分の自転車で村まで送る。
翌日、リーが村の駅に行くとポーがよりを戻そうと待っていた。さらにシャーケン少年の姿を目にする。故郷へ帰る彼は大勢の前で、今まで自分がこつこつ働いて稼いだ六万元が鞄に入ってると話す。その声を聞いて目の色を変えた者がポーの他にもいた。リーシュー(リー親分)率いるスリ集団だ。ポーは同職の臭いにすぐに気づく――

[ここからネタバレ------
リーシュー一味がシャーケンの金を奪おうと仕掛けてくるがポーが対抗して奪い奪われが繰り返される。泥棒などいるはずないと信じているシャーケン少年は自分の金が取られてるとは夢にも思っていない。
ポーはシャーケンに優しく接して信頼を得、スキあらば金を奪おうとする。下心が見え見えなポーに対してリーは自分がシャーケンを守ると宣言。
実は彼女はポーの子供を妊娠していた。自身の罪は消えないとしてもお腹の子は"泥棒の子"にはなって欲しくない…その思いから彼女は足を洗いたいと仏様に祈っていたのだ。

リーシューらはポーやリーのガードの固さに六万元は諦めるが、ポーの手腕を高く評価し仲間に引き入れるため勝負を持ち掛ける。リーシュー達がシャーケンの金を奪えたら、金は返すがポーはリーシューの一味に加わる…。このスリのプライドをかけた勝負はやはりリーシューが一枚上手で、網棚の水筒が落ちて下の赤子に当たりそうになったのを咄嗟に防いだポーの隙をついてシャーケンの鞄から金をすられてしまう。

金を奪われてしまったと知ったリーは落ち込む。善い行いをしようとしたのに結局シャーケンを守れなかった…。そこへリーシューが金の包みを持って戻ってきた。包みの中身は冥銭(あの世で使う紙幣。つまり偽札)。リーシューはポーが卑怯な手で勝負をけむに巻いたと怒るがポーは金をすり替えた覚えはない。
その時、突然列車強盗が現れる。車内は騒然としパニックになりかけるが、刑事が乗り合わせていて強盗はすぐに鎮圧。実は刑事らはリーシュー一味や手配犯であるポーとリーをマークしていたのだ。強盗と一緒にリーシュー一味は連行される。
ポーとリーは貧血で倒れてしまったシャーケンの様子を見に寝台車へ。そこへ刑事が二人を逮捕にやってきた。シャーケンの金を冥銭とすり替えたのは他でもないこの刑事だった。刑事は金をシャーケンに返し、泥棒のポーとリーが少年を守ろうとしていたのがどうにも解せないと言うのだった。

リーシューは隠し持っていた針を使って手錠を外し天井の換気口から部屋を脱出するが、ポーとリーもまた天井裏へ逃げてきていた。リーシューが性懲りもなくシャーケンの金を盗んでいるところを見たリーは怒るが、ポーの強い勧めで天井裏から外へ脱出し電車を降りる。金を持って脱出しようとするリーシューの前にポーが立ちふさがる・・・。

列車が駅に着いた。
盲目の老人に扮し改札を抜けようとしたリーシューだがあっさり見抜かれ再逮捕される。

それから幾月かが過ぎ、レストランでものすごい勢いで食事をほおばるリーの元に、あの刑事がやってきた。しかし彼女を逮捕しに来たわけではないようだ。
刑事はあの時天井から異音がしたため天井裏へかけつけた。そこには首から血を流し息絶えているポーの姿があったという。彼の手の中の携帯電話にはリーへ「待っててくれ」のメッセージが打ち込まれた未送信のメールが。
刑事は、いくら待ってもあの男は戻ってこないと告げて去って行った。
大きなお腹を抱えるリーは涙を流しながらまた食事をほおばり続けるのだった…。(終)
----ここまで]

なんとこれは良い!おもしろかったー!(‐^▽^‐)
コメディなつもりはなくわりと真面目なんだけど、スリ達の攻防戦がスリリングでありながらクスッと笑えて楽しい。話の筋もきちんと通ってて最後は感動で、全体的な構成?雰囲気?が香港映画っぽい??いや決してアクション映画ではないんだけど。
これ話がよく出来てるなーってのが第一印象。あの「女帝」って作品は一体何だったんだ?というくらい、これは細部まで伏線張られてて作りこまれた話。派手さはないけど最初から最後まできっちりよく出来てる。登場人物も行動範囲もコンパクトなので舞台作品にしても面白そう。

主演のアンディ・ラウ(劉徳華)はもちろんカッコイイしカッコイイ役だし言う事なし。表面上はクールぶってすれた事言ってるけど本当は思いやりのあるナイスガイって役で、今の日本にはない男らしさだよね。あ、こういうキャラクターが香港映画っぽいのか。相手役の女性はなんか地味だったけど役柄には合ってたし、それ以外の人物一人一人がキャラが立っててわかりやすいし親しみやすい。純朴な少年シャーケンは見るからに田舎の子だし素人っぽい所がかわいい。スリの親方リーさんは漫画なんかに出てくる中国系組織のボスって感じで、格言好きというクセのあるキャラ。この人がかなりオイシイ。悪役ながらカッコイイ。とっても親しみが沸く。その手下には安岡力也にしか見えない通称デブと、冴えないメガネ。いかにも三下なキャラでこれまた期待を裏切らずわかりやすい。それからPuffyの由美ちゃんにしか見えないシャオイエちゃんがステキ!この子かっこよすぎでしょ。目を引く美人で且つ今時の若い子らしくさばさばしてて、女性が憧れるキャラ。影のヒロイン。そしてただのモブだと思われたハン先生、はじめは普通にスルーしてたけどよくよく見るとイケメンだよなーって思ったら、これチャン・ハンユー(張涵予)だったよ、若ぇ!!細マッチョ!Σ(・ω・ノ)ノ!

10年前の作品にも関わらず、携帯電話がさほど昔っぽくなく小さくて、しかもタブレットらしきものも出てきたけど…10年前にもうあったっけ?プリンターは日本が誇るキャノン製w
とにかくあまり古さは感じさせない。現代的な、クサくない恋愛を描いてて、デートなんかで気軽に見れる良い娯楽作品です。邦題はいかにもカップルや女性狙ってる感があるけど釣られても全然OKな。


中国語で短編小説を読もう! ~天下無賊~ (<CD+テキスト>)/語研

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原作の短編小説を日本語訳付きで読めます。
原作は若干古臭い雰囲気で笑いはなくシリアス。登場人物とか結末とか結構違いました。


TSUTAYA DISCAS
2枚ずつしか借りられない。そしてひと月に4枚借りねば損…。
2勝2敗!





長いものに巻かれろ