昨日は、好天気に恵まれた週末だったので、久々のブラ散歩へ。
実は、以前この「モヤモヤ ブラ 散歩」シリーズで紹介した事が完全な情報ではなくて、訂正と言うか、その話も付して新たに訪れたいと思っていた場所がありました。
まずは、その時のスレッド「モヤモヤ ブラ 散歩~十二回目は十二社関連へ…(後編)」に記した箇所。
この西新宿を開拓し熊野神社も祀った鈴木九郎なる人物をリスペクトということで、もう1箇所行ってみることに。
前のスレッドで記したように、極貧の鈴木九郎はある日、馬を市に出す際、観音様に「もし高値で売れ、大観通宝が入っていようものなら、その大観通宝は全て差し上げます。」と祈願したところ、高値で売れて入ったお金は全て「大観通宝」だけだったが全てを観音様に上げたことから、お金に恵まれるようになった、という言い伝えがある。
現在の中野坂上から西新宿一帯を整備し、資産を増やしたことから「中野長者」の異名を持つまでになる。
だが、不幸もあり、一人娘の小笹を病で亡くしてしまう。
あまりのショックから、仏門に入ってしまう。
そして、自身の住居を寺に変えてしまったという。
その寺が現在の「成願寺(じょうがんじ)」だそうだ。
という件。
それは事実ではあるのだが、その裏に都市伝説的な話が実はあった。
鈴木九郎なる人物が長者になった後に、有り余る金を誰かに取られないかと疑心暗鬼となり、何度かに分けてその財宝を他所に埋蔵して隠す行動に出る。
重い金銭を運び、埋め、隠すのを、下男を雇い無事終えて戻る道すがら九郎は「この下男が財宝の場所を知ってるのだから盗まれる可能性も有るではないか?」と考え、とある川のところでその下男を殺し川に投げ込むという行動を繰り返した。
何故か、仕事を負った下男たちが姿を消す事から、村人の間でその川に掛かる橋を「姿見ずの橋」と呼ばれるようになった。
その後、一人娘の小笹の婚礼の日、突然に空が曇り、雷鳴が轟くと小笹は一匹の蛇と化し、近くに有った十二社の池におどり込んでしまった…、その事で九郎は自身が行なった惨劇を悔い改め仏門に入った、という話もあったのだ。
んん~、その話は10年前にブログを記した際は知らなかった…。
実際の話は判らない。
事実は、鈴木九郎が極貧から長者となった事。
一人娘の小笹を若くして失った事。
仏門に入り成願寺を作った事
定かでない話は、九郎が下男を殺し続けた事。
絶対嘘なのは、小笹が蛇になって十二社の池に入っていった事。
まあ、人間は金持ちになると人が変わるのは間違いないから、殺害の話も無くは無い。
前置きが長くなりましたが、まずはその成願寺(じょうがんじ)を再訪。
山手通り沿いにあり目立つ外観である。
境内も。
外国人観光客もいたが、何でだろう?
変わらずに成金感もある。(笑)
お参りをして、以前のスレッドでも紹介した「長者橋」にも再訪。
橋の下を流れるのは「神田川」。
東へ新宿方面へと向かいます。
しばらく行くと青梅街道とぶつかるのですが、そこは「淀橋」交差点付近。
正確には「よどはし」と濁らないのですね。
で!こここそが前述の「姿見ずの橋」だったのです。
鈴木九郎に雇われた下男たちが殺され川に投げ入れられたと言われていた場所。
実際はどうだったか判りませんが。
青梅街道を渡ると親柱に漢字で「淀橋」とあります。
この「淀橋」の名づけ親は徳川3代目将軍の家光との事。
ここを通った際に、その名の不吉を改め大阪の淀川に似た景色だったとの事で「淀橋」になったと言われている。
さ、もう少し神田川に沿って東へ進みます。
すると、今度は「大久保通り」とぶつかる場所に時計塔が見えます。
その時計の袂、左下に何やら石碑がありました。
なんと70年代フォークソングの代表曲「神田川」の歌碑でした。
そして、この歌碑のある小さな広場の左側に目をやると…、
ちょっといい感じの遊歩道となっている。
そちらに進むと見えたのは、
「桃園川緑道」でした。
神田川と桃園川の合流地点でしたか!
この桃園川緑道もいい遊歩道で、一度は最初から最後まで散歩したい暗渠です。
(過去に「モモガルテン」と云う桃園川緑道沿いの古民家カフェに行った事を記してます。)
桃園川緑道を進むと石碑が視界に入る。
「中野塔」の碑のようです。
この辺りに三重塔が有り、上野の五重塔と並ぶ江戸の名所だったそうです。
一説には、あの鈴木九郎が建てたと言う話もあるらしい。
この辺りに中野三重塔が有ったんですね。
さらに桃園川緑道をすすむと、山手通りとぶつかります。
ここは「宮下」交差点。
傍にある歩道橋上からの風景。
山手通り北側を臨む。
続いて、南側も。
このまま南下してみます。
すると「中野坂上」交差点に着きます。
中野坂上と言う事は、「中野坂」があるのか??
はい、有るんです!
この交差点の東側、新宿方向へ向かう道路=青梅街道の坂です。
上掲画像では判り難いですので、ズームアップ。
道行く自動車で下り坂なのがお判りいただけるかと。
そして、この坂を下った場所こそ、前述の「淀橋」と「神田川」なのです。
10年経って、やっとリベンジした感のある今回のブラ散歩。
しかし、あれが一昔前の事だったのか…。
時の流れはやはり早いと実感。(苦笑)