新年を迎えるとプロレスに行きたくなるのは、やはり長年1月4日に「新日本プロレス」が東京ドーム興行を行い、私も何度も観戦して来たからからか?
でも、よほどのきっかけが無いと1.4東京ドーム興行には行かなくなりました。
その代わり、前倒しで大晦日開催の格闘技大会や他団体プロレスの新年興行に行くようになってきた。
そして今年は久々に「プロレスリング・ノア」観戦へ。
通称“ノア”はかつての「全日本プロレス」のトップに立った故・三沢光晴がクーデター的に立ち上げた団体で、その実はほとんど「全日本プロレス」が名を変えたような状態であった。
そのノア興行観戦も最後は名レフェリー“ジョー樋口”追悼興行だったので、なんと7年1ヶ月ぶりのノア観戦になってしまった!
何故、ノアのプロレスへ行きたくなったか?
実はここ何年間「今はどんなファイトなんだろう?」と気になっていた選手がいた。
それは“石森太二”選手。
その理由は、ここ何年も日本のプロレス界はその民族性からかヘビー級の選手が出難い。
しかし軽量級の選手は、初代タイガーマスクの革命的ファイトスタイルのインパクトが強いこともあり、空中戦を進化させもの凄いレベルの技を多用する傾向にある。
またそんな日本マットに憧れ、または修行の場として選ぶ外国人選手も多い。
今その最も最高峰にいるのはウィル・オスプレイ選手(新日本プロレス参戦)だろうし、その相手を出来る飯伏幸太やKUSHIDAといったところになる。
他団体においては軽量級の選手がより多いので、飛んだり跳ねたりのファイトが増えている。
で、石森だ。
ノアの中で最も空中戦が様になりさらに進化していく選手になるのでは?とずっと思っていた。
個人的にはDDT所属の飯伏選手が新日本とも契約しブレイクした際に新日本だろうがノアだろうがDDTだろうが石森太二vs飯伏幸太戦が個人的には夢のカードだった。
そんなわけで石森選手の試合を生で観たいと思いながらもスケジュールや財政面、或いはカードの不満などから「ノア」へ行けていなかった。
で、先週末1月6日のノア新春興行で石森選手のソロ試合かつ選手権試合が行なわれたので行ってきた次第。
この日、石森太二の試合は第7試合のセミ・ファイナルで“X-Division選手権60分1本勝負”(海外団体TNAのベルト選手権試合)でvsアンドリュー・エベレッタ戦。
身軽な選手同士で、新日本マットで繰り広げられている軽量級を超える試合を期待したいところ。
いざゴング!
アクロバティックやトリッキーな動きも展開されるが、今ひとつキレが無い展開。
とは言え、セミ・ファイナルだし前半は焦らしスタイルで後半から意地の空中戦炸裂の流れか?と期待してみる。
途中で石森選手がタンクトップを破り筋肉美を披露。
お、ここから凄いことになるぞ!と思いきや“凄い”という展開ほどもなく16分44秒“450°スプラッシュ”からの“エビ固め”で石森選手のフォール勝ち。
石森太二選手が3度目の防衛に成功。
ん~、、、悪い試合ではなかったと思うがこちらの期待が高すぎたのかな…。
ちょっと物足りなさを感じる内容に映ってしまったのでした。。
さて、その次の試合であり、この日のメインイベントであり、2018年始動の肝心試合にもなるのがもちろんノアの最高峰のベルトをかけた“GHCヘビー級選手権試合60分1本勝負”!
この日はチャンピオン拳王vs挑戦者清宮海斗の一戦。
実はどちらも馴染みが無い…。(苦笑)
この試合は、ノア創始者三沢光晴の息のかかっていない選手(=拳王)が初めてGHCヘビー王者となりその最初の防衛戦。
その相手はまだグリーンボーイ扱いながらもノアのエース候補である清宮海斗が初めてそのベルトに挑戦するという流れ。
「三沢の息のかかってない~」と自ら発言したこともあり、場内は清宮選手応援が圧倒的の空気。
しかし、それでもチャンピオンの拳王選手のほうが一枚上手の序盤展開。
しかしながら、これが若き挑戦者のファイト・スタイルという感じで何度でも挑む清宮のファイトにさらに観客は応援を送る。
実際、自分も観ていて「清宮っていいかも?」って思って観戦するようになってました。
ヘビー級選手権と言いつつもまだ2人ともJr.ヘビー級から何とかヘビー級に上がれた感じの体型なので空中戦の様相も見せた。
まだまだ無名の選手が新年最初のメインを張るのだから、がむしゃら感が全面に出て来る展開に。
そして遂に予期しなかった試合終了を迎えた。
22分02秒拳王のハイキックで清宮がダウン、ここでレフェリーストップ が告げられてジ・エンド。
第30代チャンピオンの拳王が初防衛に成功。
試合後の拳王のマイクパフォーマンスは「今現在だけ、ノアより力のある団体が武道館開催を決めたが、武道館に1番思い入れのある団体はどこだ?(場内からは当然“ノア!”の声が) この俺が“プロレスリング・ノア”を武道館に連れて行く! 俺に着いて来い!」というもの。
いや武道館に最も思い入れがあるのは「全日本プロレス」なんだが…。(苦笑)
でも、拳王選手の言わんとしていることは充分判る。
ただ、拳王の「自分は外様ポジションながらもノアの顔になりたい」的感じ、いわゆる“愛される適役”ポジションを欲する感じがチョコチョコ言動から垣間見えるのが見ているこちらが恥ずかしくなっちゃうところも…。
しかしながら、まだこれから先のある選手なので頑張ってほしい。
そして同様に頑張ってほしいと思うのはチャレンジャーだった清宮選手。
“清宮”は野球だけじゃないぜ!と知らしめて欲しい。
何より満員で“ノア愛”あふれるファンの存在は、今後の「プロレスリング・ノア」の未来は続いていけると思えました!
他の試合に関しては次回にでも。