劇団裏長屋マンションズ 本公演第8弾「食事処さつき」 | 新・迷って、悩んで、でも笑ったりもして…。

新・迷って、悩んで、でも笑ったりもして…。

不惑の40代などと言うものの、40代になってから「踏んだり蹴ったり」、「弱り目に祟り目」な日々…。
あれから幾年過ぎ、日々の一喜一憂を好き勝手にほざいてる次第です。

昨日、4年ぶりに「劇団裏長屋マンションズ」の芝居を観に上野へ行ってきた。

(以前は2013年に「さよならはいわない」という舞台でした。)

「食事処さつき」というお芝居の千秋楽公演。

以前紹介した際にも記したが、1970年代のドラマにおいてコミカルなバイプレーヤーとして大活躍した俳優の赤塚真人(あかつか まこと)氏が座長の劇団。

以前にも書いたが「闘え!ドラゴン」というブルース・リー・ブーム時の日本のテレビドラマで、主演の倉田保昭扮するドラゴンの子分的存在の小次郎役では頼りないドジながらも番組後半ではかなりのアクションシーンも披露するほどに。

私の持論としては、あのジャッキー・チェンは「闘え!ドラゴン」のこの赤塚氏の演技を見て、面白強いキャラで行ったのではないか?と思っている次第。

当時の赤塚氏の演技や役どころは、今で言えば大泉洋さん的な感じと思っていただいてよいのかと思います。

 

そして4年前同様に素敵な女優さんお二人の出演。

お一人は、「俺たちの旅」で“いろは食堂”のしっかり娘を演じた水沢有美さん。

(この方は、日テレ学園ドラマの元祖「青春とはなんだ」で女生徒佑子役でも有名。)

そしてもうお一人は「太陽にほえろ!」初代七曲署お茶汲み嬢を演じた青木英美さん。

(他にも、「飛び出せ!青春」、「われら青春!」にも主演。前回の観劇時にご本人から私の母校のOGだったと知ってより親しみを勝手に感じたっけ。)

中村雅俊氏から青木女史へロビー花も来てました!

 

さて、今回の芝居は、文字通り小さな食事処「さつき」の店主と家族、集う常連客の人間模様を描いた人情ドラマというもの。

赤塚氏が作・演出を手がける。

ストーリーは、元ヤクザ組長で年老いて「さつき」を細々と営業する店主(演:福島靖夫)がそろそろ店を誰かに継いでもらおうと元子分組員の近藤(演:赤塚真人)を呼びつける。

そこには近藤の娘とそのフィアンセ、「さつき」の入っているビルの所有者で店主に想いを寄せる女オーナー(演:水沢有美)、常連客のキャバクラ嬢、風俗スカウト、ネットカフェ難民、警備員、雑誌取材で訪れる売れない漫画家、このビルを手に入れようと図る元ヤクザの不動産会社員、従業員のオバチャン2名、等々、でゴチャゴチャしたり、それぞれの人生において心の傷となった出来事が次々と出て来る。

そして、店主のたった1人の息子とその嫁、そして孫…、その悲劇と対峙した時に店主は初めて自分の本心に気付くという内容。

ちなみに青木英美さんは、店主の後妻で回想シーンで登場。

やはり、赤塚氏は人情ものが似合いますね。

多分、多くの喜劇がそうなように奥底にある悲しみを人が人と接してそれを払拭しようとすると思わぬ事柄が起きる。

そこにユーモアを交えて、笑いと涙のインパクトが際立つというね。

特に泣くほどではなかったのですが、私の臨席のおじさんが(でも、俺より若いかも知れない…)早い段階で涙腺が崩壊し、涙を堪えると鼻水が出ますよね?それで鼻を最後までズルズルーッとやっていました…。(笑)

芝居の印象で言うと、今回は主役だから当然と言えば当然ですが、店主を演じた福島靖夫さんがカッコ良かった。

渋い演技、深い演技、照れる演技…、どれも説得力が違う。

さすがだなぁ。

(と言いつつも、私、この俳優さんを存じ上げず、今回初めて知った次第です…。)

そして、舞台の最後に赤塚氏ならではのアドリブが全開し共演陣の困惑具合とそれをイジる赤塚氏の楽しそうなこと!

大笑いしました。

 

終演後、ロビーに出演者全員集合で、知人やファンに応対。

今回は客席のドアを出てすぐのところに主演の福島氏がいらっしゃったので「とても良かったです!」と言うと、「ああ、ありがとうございます。」とボソッと一言。

渋い!(笑)

そして、水沢有美さんのところへ行き、とある事を告げに行った。

実は、4年前の舞台観覧後に知ったのだが、以前自分が勤めていた会社の先輩がなんと!水沢さんとかつて遊び仲間でよく仲の良い友人たち何名かのグループでしょっちゅう飲み食いしたりどこかへ行ったりしていたということが発覚!

そして偶然にもこの前夜にその先輩と仕事の打ち合わせ~夕食を共にしていたのだった。

その事を水沢さんに告げると、びっくり&懐かしがり「是非、宜しくお伝え下さい。」と。

早速、その先輩にメッセンジャーで伝言したのでした。(笑)

今回またも赤塚氏は対応に忙しくお声がけ出来ず…。

先輩にもあたる青木さんもファンが多く対応に大変だったのでご挨拶は自粛。

 

あまり演劇に足を運ぶことが無い方ですが、芝居も面白いものです。

また、この劇団は観客への気遣いも高いし、みんなで一生懸命手作りでやっている心意気がひしひしと伝わってきます。

ご興味のある方は一度足をお運び下さいませ。