アート・ガーファンクル東京公演(2017.11.16@オーチャードホール) | 新・迷って、悩んで、でも笑ったりもして…。

新・迷って、悩んで、でも笑ったりもして…。

不惑の40代などと言うものの、40代になってから「踏んだり蹴ったり」、「弱り目に祟り目」な日々…。
あれから幾年過ぎ、日々の一喜一憂を好き勝手にほざいてる次第です。

一昨日、1960~70年代を代表するグループ“サイモン&ガーファンクル”のメインヴォーカルであるアート・ガーファンクルのソロ来日公演へ行った。

3年前だったかな?来日したがチケット代が5桁もするものは行かない主義なのでその時はパスした。

だけど、後から後ろ髪を引かれる思いだった。(苦笑)

今回の来日も\11,000~\10,000という、せめてあと1000円安かったら行けたのに!と思っており、ひょっとしたらオークションで安いチケットがあるかも?と探してみた。

ヤフオクを見たらどれも割高!

そこで初めて“チケット・キャンプ”を覗いたら、なんと\8,000で出品されているチケットがあった!!

勢いで落札クリックをしてみたら、あら!即落札でした…。

やりぃー!!

そんな経緯で行けた次第。

 

サイモン&ガーファンクルは、2度来日公演を観に行けたけど、それぞれの来日公演は観たことが無い。

以前ブログでも紹介した時が2009年、8年前ですからねぇ~。

その時も思ったのだが、それぞれのソロでのステージも観たいなぁ、と。

ポール・サイモンは来そうにもないし、むしろ引退の噂も立つくらいだし…。

対するアート・ガーファンクルは親日家らしく、日本へ来るのが大好きなようだ。

この日も、一曲歌い終わるごとにステージ上に置いたテーブルにあるメモを見ては、「日本ハ素敵デス。」とか「アナタハ素晴ラシイ。」、「東京ハ洗練サレテマス」、等々、日本語を入れ込んで来る。(笑)

 

さて、ライヴはと言うと、満員の会場にアコースティック・ギターとキーボードのサポートが登場すると、その後に

アートが登場。

ブラックジーンズに普通の濃紺シャツとラフな格好。

トレードマークだったモジャモジャのカーリー・ヘアーはもうツルツルの頭になってしまった。(もう70代後半ですから仕方ない。)

1曲目からS&G時代のナンバー“4月になれば彼女は”を披露!

かつて「天使の歌声」と称された歌声は今も優しい歌声でした。

さらに続いてS&Gの代表曲の1つ“ボクサー”と続く。

ここで気付いたのは、サポートの2人はハーモニーやコーラスなどはやらない。

マイクさえ置かれていなかった。

歌はアートの声だけ、というのが潔い。

とは言え、S&Gのこれら代表曲はやはりハーモニーで頭の中に残っているので、なんだろう?物足りないというのとは違うのだが、やはり記憶に根付いた何かが多少なりの違和感を感じさせられた。

“違和感”と言うことでは、ステージを最後まで観て思ったことが、S&Gの曲のサビの1部を歌わなかったり、妙なアレンジ(譜割りを敢えて変えた?)でそれが演出なのか、歌い難くてやったことなのか、そんな風に思った。

アートの声はさすがに76歳の老人ですから、若い時と同じとは行かない。

でも、優しい歌声と地声とファルセットの使い分けがとても心地良い。

3曲目にソロ・ナンバーの“パーフェクト・モーメント”。

続いて、ソロ・ナンバーの代表曲である“ハート・イン・ニューヨーク”が来た。

それにしても、イントロや間奏など結構カットしてるので1曲の演奏時間が短い。

この“ハート・イン・ニューヨーク”が収録されているアルバム

「シザーズ・カット〜北風のラストレター」はお気に入りのアルバムで以前にも紹介しました。

その次は、彼の初ソロ作から“友に捧げる賛歌”。

懐かしい~、このアルバムも持ってたなぁ。

そして、S&G「パセリ・セージ・ローズマリー・アンド・タイム」から2曲。

まず渋い選曲で“地下鉄の壁の歌”、次はメジャーな名曲“スカボロー・フェア”と続いた。

8曲目は意外な選曲を!なんと、相方ポール・サイモンのソロナンバー“サイド・オブ・ヒル”。

続いてはジミー・ウェッブのペンによる曲“スカイライナー”(??)、そして私も好きな女性シンガーソングライターのメアリー・チェイピン・カーペンターのペンによる“ドリームランド”。

再びS&G時代の有名曲“早く家へ帰りたい”で1部終了。

40分ちょいのステージ。

 

休憩を挟んで2部がスタート。

2ndステージの1曲目も意外で渋い選曲。

ビリー・ジョエルの“そして今は”からスタート。

そして次にやった曲は個人的に好きだった“L.Aから99マイル”が演奏された!

いやぁ、懐かしい!!

ここで、自分が好きで優秀だと思っているソングライターの話を始めた(のだと思う…私、英語ダメなので…)。

まずはポール・サイモンを挙げ、すでに披露したジミー・ウェッブやメアリー・チェイピン・カーペンター、そしてジェイムス・テイラーの名も。

そしてもう1人、ランディー・ニューマンを挙げた。

ここで彼のペンによる“リアル・エモーショナル・ガール”を披露。

ランディー・ニューマン、いいシンガー・ソングライターですが日本では今イチの知名度…と言うか今やアメリカでも何をしてるんだろう?

続いてはガーシュインの名曲“サムワン・ウォッチ・オーヴァー・ミー”と、こんなスタンダード・ナンバーまで!

老いてこその味わいがこの曲を活かす、そんな歌声でした。

その後はまたS&Gナンバーから“エミリー・エミリー”、映画「指輪物語」の主題歌だった“ブライト・アイズ”と続いた。

そしてあの名曲が!

サイモン&ガーファンクルの一番の出世曲“サウンド・オブ・サイレンス”!!

この曲自体が持つパワーを感じずにはいられなかった!

ここで会場は大きくヒートアップで大喝采。

やはりS&G時代の“キャシーの歌”を挟み、最後は“明日に架ける橋”で本編終了。

 

アンコールにすぐに応えステージに登場。

14歳の頃夢中だったと言うエヴァリー・ブラザースの名バラード“レット・イット・ビー・ミー”をカバー。

そして最後の最後は自身ソロナンバーの“ナウ・アイ・レイ・ミー・ダウン・トゥ・スリープ”で全てのメニューを終えた。

やはり40分強の時間。

1時間半足らずのコンサートはちょっと物足りなさを感じたが、もう70歳後半の御年のアート・ガーファンクルの歌声を生で聴けたことはほんと有り難いことだと思う。

さすがに80歳超えると、海外公演は厳しいでしょうからね…。

途中「歌ウ事ガトテモ好キデス。」とおっしゃっていたが、末永く歌い続けて欲しいと願っています。

 

最後に2年前の映像ですが、このコンサートのラストと同じブライト・アイズ~サウンド・オブ・サイレンス~キャシーの歌~明日に架ける橋の映像をご覧下さい。