ソリューションのおぼえがき -37ページ目

ソリューションのおぼえがき

中小企業を応援するために、経営者と共に元気に戦っています!


正解なき、組織や事業の課題を発見し、
向き合って、ソリューションを提案しつづけるための「覚書」。

以前に、C.I.バーナードが主張した、意思決定には、個人的/組織的な意思決定があるという考え方、H.A.サイモンが主張した、意思決定の価値前提/事実前提という考え方があり、少し整理しましたが、

 

一方で、J.G.マーチ、J.P.オルセン、M.D.コーエンが主張した「ゴミ箱モデル(garbage can model)」は、より現実的な場面で行われる意思決定のモデルとして、目標や因果関係が不明確で「あいまいな」状況での意思決定のメカニズムを説明しました。

 

現実では、さまざまな要素が偶然に絡み合って議論されながら決まっていくことが多いですね。

ゴミ箱にたとえられた選択機会のなかに、問題・解・参加者が次々に無作為に投げ込まれ、次第にあふれるほどの量になっていきます。

意思決定とは、この「たまったものをカラにするために行われる行為」と考えました。

 

頭の中の箱に、どんなものが、どの程度あるかによって、意思決定はまったく異なります。ですから、意思決定は偶然、偶発的に決まっていくものと考えました。

 

経験のないことや答えがわからないことなどを決めていくときには、私の頭の中も結局このメカニズムに近いのではないかと感じました。

 

だから、ロジカルシンキングといったフレームに沿った「考えを整理する」方法も自分には必要なのでしょう。

ある実験をしたそうです。

 

AとBの2つに分けられた学生のグループに5秒以内

直感的に回答を求めたとき・・・

 

A:1×2×3×4×5×6×7×8=?

→回答者の平均が512

 

B:8×7×6×5×4×3×2×1=?

→回答者の平均が2,250

 

となったそうです。

 

ちなみに正解は・・・40,320

 

直感的に正解が出せる人は相当暗算の得意な方かもしれませんが、AとBでこれほどの差が出たことに注目しましょう。

 

双方とも左から右へ掛け算を行う問題なのはすぐに理解できます。

ただし、時間は5秒・・・最後はエイヤッっと大括りに決めてしまうのでしょう。

 

最初に目に入った数字の大きさによって、その後の推定値に大きな影響を及ぼしたのではないでしょうか。

Aの場合は、1から掛けていきます。一方でBの場合は、8から掛けていきます。

 

このように、最初に印象に残った数字などによってバイアスがかかり、その後の判断に影響を及ぼしてしまうことを「アンカーリング」(船の碇)と呼ぶのだそうです。

今日は4/1です。入社式や入学式は週明けになるのでしょうか。

 

となると「エイプリルフール・・・」 

気の利いた洒落ならいいのですが、ブラックなジョークは信じてしまいそうで、少し怖い自分がいます。

 

そして、これからしばらく続く「新入社員研修」・・・ドキドキ半分、ワクワク半分。

 

何かの調査で見たのですが、

2022年4月に入社を控える新社会人に「テレワークの制度があったら利用したいですか?」との質問に対して、テレワークを利用したい人は70%を超える結果となったそうです。

また、ある研究ではオンラインと対面ではコミュニケーションの際の脳の働き方が”全く違う”という結果になったそうです。

なぜかゾッとしてきました。

 

学生時代は「自らがお金を払う」ことで学んできました。

これからは「働くことでお金をいただく」ことで学ばせていただく立場になります。

 

立場は全く正反対になります。

 

学び取って、仕事で活かし、成果を出すことは絶対です。

 

ただし、早急に成果を出そうとしないで、わからないことは先輩から教わり、丁寧に学び取りながら成長していってくださいね!

経営行動という名著から意思決定について整理してみます。

 

H.A.サイモンは、意思決定をする前に、2つの前提があると主張しました。価値前提/事実前提と言われています。「主観的な前提」と「客観的な前提」があるという考え方です。

 

価値基準とは、組織の目標や経営理念といった抽象的な数値化できない主観的な思いのようなものです。いわゆる価値観というもので、生まれ育った環境や生まれつきといった数値化できない感覚のようなものに影響されます。

 

事実前提とは、手段選択に関する客観的な事実に基づく判断のことを指します。四半期GDP、企業物価指数、消費者物価指数、景況感、新型コロナウイルスの現状など、数値化できるデータから得られる客観的な事実です。

 

H.A.サイモンは数値化できる事実前提を重要視しました。

ハーディングとは、「群れる」を意味する言葉です。

 

例えば、羊が30頭の群れをなしていたとしましょう。

そして群れが進んでいくと、三叉路に出くわします。左右に道が分かれているわけです。

先頭の羊の動きに他の羊が連動します。そして、みんなが同じ道を進みます。

 

人も群れをなすことで心理的に安心を感じます。一方で仲間外れ、時代遅れになりたくないという心理が働きやすいものです。

行列の出来ているラーメン屋さんは「食べてみたい」と感じます。

信号無視もだれかがしていたら、少しくらい大丈夫かと思ってしまいます。

マスコミの解説について、我々は右往左往してしまうことも同じ現象です。

 

人も動物です。大勢に従う習性を持っているのかもしれません。