「べく杯」という、飲み干すまで下に置くことができない杯について書きましたが、こんなお座敷遊び用の酒器もあります。

 

 

升の形をしていて、一升、五合、一合の3つのサイズがあります。

 

一升とは書いてあっても、本当に一升あるわけではなくて、ぐい呑くらいのサイズです。

 

陶器でできたサイコロには、この3つのサイズと、「歌」「踊」の文字も書かれています。

 

 

 

出た目によって飲むだけではなくて楽しめるという、いかにもお座敷遊び的な趣向ですね。

 

飲めない人にとっては、一合が出て欲しいし、飲める人にとっては、何杯飲んでも飲んだ気がしない一合はハズレですね。

秋葉原駅の近くにある日本百貨店には「菊水酒造」さんのお店があります。

 

ここで行われた酒育セミナーには2回ほど参加し、それから時々立ち寄るようになりました。

 

お店にはお酒だけではなく、面白い酒器なども売っています。

 

ありそうでなかなか出会わないのが「べく盃」と呼ばれる酒器です。

 

一度お酒を注いだら、飲みきるまでは下に置くことができないタイプの酒器です。

 
たとえば、底が円錐状になっている盃は、下に置くことができません。

漢字では「可盃」と書いて、「べくはい」と読みます。

「可能」つまり、「~すべく」の「可」ですね。

調べてみると、漢文では「可」の文字は必ず文頭に付き、決して下に置かない字なので、そこから「可盃」と書くようになったようです。

「菊水酒造」さんのお店で見つけたのは、お座敷遊びで使えるような酒器です。

 
20160218_01 

天狗の盃は、一見して下には置けないことがわかります。

 

ひょっとこの盃は、口の部分に穴が空いていて、その部分を指で押さえておかないと、お酒がこぼれ出てしまいます。

 

おかめの盃は下には置けますが、容量が少なくなっています。

 

陶器でできたコマが付いていて、この側面には盃の種類が書いてあります。

 

これを回して、出た盃でお酒を飲む、という遊びですね。

 

お酒の弱い人にとっては、おかめが当たり、つぎがひょっとこ、外れは天狗ということですね。

 

どの盃も容量が少ないため、危険な一気飲みより、よほど安全なお遊びができそうです。

フライングモールのデジタルアンプCA-S10で数年音楽を楽しんできました。

 

見通しの良い音が気に入ってはいたのですが、だいぶ前から温もりのような温度感が少し欲しくなりました。

 

そうなると真空管アンプだろうと、ここ1年くらいの間に、意識しながら視聴したり、ネットや雑誌で調べていました。

 

ユニゾンリサーチの真空管アンプは、今は亡き平田宏先生がSimply twoを使っていたこともあって、気になっていたイタリアのメーカーでした。

 

木をうまく使って真空管の美しさを演出しているデザインは、国内のメーカーからはなかなか出てきません。

 

ベネチアガラスを表面パネルに取り入れたP40は、いつか手にしてみたいアンプです。

 

Simply Itaryも興味があったのですが、JBLの4343Bを鳴らすには出力パワーに不安があり、見送りました。

 

Simply Itaryは、質の良い中型サイズのブックシェルフ、たとえばハーベスや、もう少し小型のロジャースと組み合わせて聴いてみたいアンプです。

 

ユニゾンリサーチには、ラインナップとして、ハイブリッドアンプもあり、Unico secondoはその中の一つです。


20160217_01 
  

 

入力段には、12AX7という真空管を2本使い、出力段にはMOSデバイスを使って100W×2の出力を稼いでいます。

 

パネルには、大きなつまみ2つと、赤外線リモコンの受信窓と、ユニゾンリサーチの特長である、木を使ったロゴがあしらわれているとだけという、シンプルなデザインです。

 

木は、リモコン部にも使われています。


20160217_02 
 
20160217_03 
  

このようなリモコンも、国内のメーカーからは出てきそうもありません。

 

入力セレクターには、phonoもありますが、アナログ・プレーヤーを直接つなぐことができるモデルと、そうでないモデルがあります。

 

本体内部にphonoイコライザーの基板を入れる部分があって、私のモデルには入っていません。

ライン入力になっているphono端子に、外部phonoイコライザーを接続することになります。

 

phonoイコライザーを選ぶという楽しみが残されているので、このほうが面白そうです。

  

真空管アンプは、電源を入れたあとに、真空管が温まるまで待たなければなりません。

 

Unico secondoは、側面の電源を入れると2つのLEDが点滅を始め、30秒たつと点滅が止まり、音楽を再生できる状態になります。

 

ここから10分ほど経ったあたりからアンプの能力が全開になるらしく、音楽再生までにはちょっと待ち時間が必要になるわけです。

 

真空管アンプに慣れている人にとっては何でもないことですが、そうでない人にとっては、これだけで選択肢から外れるかもしれません。

 

片チャンネル4つあるスピーカー端子は、スピーカー切り替えのためではなく、バイワイヤー接続用です。

 

バイワイヤーにしてみたい気もするのですが、私の場合、音楽に応じて3組のスピーカーを切り替えているので、これはあきらめました。

 

肝心の音です。

まずはマーチンローガンで聴いてみました。

 
20160217_05 

高音の解像度に不満があったマーチンローガンが、くっきりとした高音を出してくれたので、ちょっと驚きました。

 

コンデンサー型であるマーチンローガンは、他にはあまり無い独特な音場をつくるスピーカーです。

 

スピーカーの存在を忘れるような、面の音場をつくり、心地よい再生音が特長です。

 

楽器の定位もピンポイントではなく、あの辺りにギターがいるなということが、ある程度の面積をもってわかるイメージです。

 

そこに楽器があるというより、そこに演奏者がいる、という雰囲気が感じられます。

 

オーディオ再生という意味ではいろいろ弱点はあるかもしれませんが、比較的小編成による音楽を、心地よく楽しむということでは、かなり優秀なスピーカーだと思っています。

 

フライングモールのCA-S10との組み合わせでは、小音量時の押し出しの弱さが難点でした。

 

Unico secondoでは、この点が大きく変わりました。

 

ボーカルや小編成の室内楽曲、器楽曲の再生では艶が出て、コンサート会場にいるような気分を楽しめるようになりました。

 

100W+100W出力の余裕なのかもしれません。

 

Unico secondoによって、マーチンローガンはますます手放せなくなったと同時に、さらに大型のモノリスあたりを聴いてみたくなりました。