サンディの今日もワイン -16ページ目

サンディの今日もワイン

サンディがワインと本についてあれこれ言います。

2020年2月3日(節分)サンディは永眠しました。18年間ありがとう。
ひきつづき、ワインと本についてあれこれ言います。

読書時間:3.5h
一読:あり
再読:あり
R指定:なし
著者:波戸岡景太
刊行:2023年10月
価格:1100円+税
出版:集英社

本本本本本本

スーザン・ソンタグ入門

はじめに

1 誰がソンタグを叩くのか
2「キャンプ」と利己的な批評家
3 ソンタグの生涯はどのように語られるべきか
4暴かれるソンタグの過去
5『写真論』とヴァルネラビリティ
6意志の強さとファシストの美学
7反隠喩は言葉狩りだったのか
8ソンタグの肖像と履歴
9「ソンタグの苦痛」へのまなざし
10 故人のセクシュアリティとは何か
11ソンタグの誕生
12脆さへの思想
おわりに

......

 

この時代に想うテロへの眼差し

 

良心の領界

 

2冊ばかり読んだスーザンソンタグの印象は、こうありたいと思える人物でした。つまりはカッコいい。
著者もソンタグをカッコいいと思っている。だからカッコいいに決まっている

副題の「脆さにあらがう思想」とは、弱さに気付くことだと思う。
それは、我々には かなり厳しい。

 

ソンタグ
イメージを介して他人の苦痛を想像し、分かったつもりになることで、特権的な視聴者はるか彼方の-テレビ画面に大写しにされた-被害者と結びついた気になるが、それは単純に虚偽であり、撮影する目の持つ非常な貧欲さによって、この洞窟-つまり、私達の世界-における幽閉状態というのは、その意味を変えるのだ。

特権とは寛いでテレビをみている我々であり、辛いドキュメンタリーを見て可哀そうだねーと同情するのは、虚偽。

ソンタグ
撮影する目の持つ非常な貧欲さによって、この洞窟-つまり、私達の世界-における幽閉状態というのは、その意味を変えるのだ。新たな視覚のコードを私達に教える写真は、見るに値するものは何か、観察する権利のあるものは何か、ということについての考え方を変容させ拡張する。写真は文法であり、より重要なことには、見ることの倫理なのである

観察する権利のあるものとは、カメラを持った人が見せたいと思うものである。(写真には権利の非対称性がある)

 

安全なところからミサイルを発射する我々より、飛行機で突撃するテロリストの方が勇敢というのは、9.11に対するコメントである。
事件後1週間で、このコメントを出せるのがパワフルな女性と思われる所以だろう。
強大なアメリカと比べればテロリストの方が弱者であることは確かだが、寄り添っているわけではない。逆張りでもない。
三島由紀夫の「仮面の告白」はOKで、リーフェンシュタールの「最後のヌバ」はNGだという。
解説はあるけど、ソンタグという人物がいまいち掴めない。

ソンタグを こうありたいと思える人物だと思ったのは、ベトナム戦争中にハノイを訪れたり、コソボ紛争中にサラエボを訪れたりと、行動が伴うからである。
無理にソンタグを理解しようとせず、楽しむのが、ソンタグの言う「キャンプ趣味」になるのかもしれない。
次は「キャンプについてのノート」、「反解釈」を楽しむことにしよう。
 

 

ボジョレ・ビラージュ・ヌーヴォー リフト69 2025

¥4620@横浜高島屋

 

ビルメゾン・ジャン・ロロン

クローバーフランス ローヌ県 ボジョレー地区 

ぶどうガメイ

ワイン12.5%

キノコ珈琲

キノコちょい煮詰めジャム

キノコ何かのスパイス

 

前々回

 

 

 

1日目 2025/11/23

お供は、鶏叉焼、テリーヌあんショコラ、酢豚、牛の角煮、青森サーモンとアボカドのヴェリーヌ、ポワロ葱と生ハムのヴェリーヌ、たけのこと豚肉の五目春巻、かぼちゃの煮物、パン(ルヴァン ノワレザン)

 

ボジョレーがこんなに美味しいとは!

 

一時期の浮かれた雰囲気は落ち着いて、ワイン好きが1年に1度楽しむイベントになってきたと思います。

 

高島屋のワイン売り場では、20種類くらいから選べるようにしていました。

2種類は試飲できたので、それ以外を購入。

 

重たいお供は合わないだろうと、控えめなお供にしたら、酢豚よりも牛の角煮よりも、ワインが強いッ!

 

濃いと思ったテリーヌあんショコラで、マリアージュしました

かぼちゃの煮物もよかった。

 

12.5%とはいえワインが重く感じたので、残してしまいました

 

 

2日目 2025/11/24

お供は、牛すじ大和煮、エノキ茸のバター炒め、モッツアレラチーズ、ほうれん草のくたくた煮、大根おろしエノキ茸和え、シャウエッセン夜味、テリーヌあんショコラ、パン(ルヴァン ノワレザン)

 

牛すじ大和煮も合いましたが、テリーヌあんショコラの相性が良すぎました。

人生で一番楽しめたボジョレーでしたねたぶん

 

おしまい

読書時間:5.0h
一読:あり
再読:なし
R指定:なし
著者:松浦武四郎/訳:更科源蔵、吉田豊
刊行:2002年1月
価格:1300円+税
出版:平凡社

本本本本本本


発禁本「近世蝦夷人物誌」の現代語訳

改題 松浦武四郎と『近世蝦夷人物誌』

近世蝦夷人物誌 初編
序文

1初編 巻の上
2初編 巻の中
3初編 巻の下
近世蝦夷人物誌 弐編

1弐編 巻の上
2弐編 巻の中
3弐編 巻の下
近世蝦夷人物誌 参編

1参編 巻の上
2参編 巻の中
3参編 巻の下
解説-蜘蛛の糸一本の面目 池澤夏樹

......

 

松浦武四郎の肩書きのひとつに”冒険家”とある。
何度も北海道を訪れて書いたのが「近世蝦夷人物誌」である。
アイヌは文字を持たない民族なので、すべて聞き書きである(見て書いたのもある)

和人の松浦から見て書くに値するアイヌを取り上げているので、アイヌはいい人ばかりと錯覚してしまう。
術を使う者もいるので、読み方には気をつけなければいけない。
ときおり垣間見える当時の様子に気づけば、貴重な一次資料となる。

...

アイヌにも役割がある。p72
・酋長(おとな)
・小使(こづかい)
・土産取(みやげとり)
->和人が決めた役割!?!?

松前藩が収めていた時代。p254
・武器を取り上げた
・学問禁止

給料をもらっていた。p300
->いつから貨幣経済にとりこまれたのか!?

和人のアイヌに対する感覚
・読者の中には蝦夷人などは鳥獣と同じように思っている人もあろうかと思うので、p106
・アイヌのこととなると、なんの差別も知らぬ鳥獣のように無知なものだと言う、p117
...

 

近世蝦夷人物誌は、為政者(主に松前藩)の有り様を書いているため、発禁となっていた。
有り様とは、アイヌの女性を妾にすること、男性は漁場で酷使すること、である。
これらは、武四郎が言うようにアイヌを人と思っていない所作だろう。
白糠のようにアイヌが反撃する誌もあるが、極稀である。p253

武四郎の悪夢で近世蝦夷人物誌は終わる。
アイヌの人に申し訳ないという気持ちから来る悪夢だろう。
松前藩の蛮行は消せなくても、武四郎のような人がいたのが救いである。

武四郎が訪れた蝦夷