運び屋 〜 その2 | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで33年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。



また日本人の運び屋が、ミラノ・マルペンサ空港で逮捕された。

30代男性2人。

彼らはインスタグラムの広告を通じ、「スーツケースを運ぶだけの仕事」に応募し、提示された報酬は5000ドルであったと言う。

とは言え、ただ運ぶだけでお金もらえるってさ、30代にもなる人間が、怪しい仕事とは思わなかったわけ?たとえ生活が困窮していたとしても、軽く悪に染まってしまうとは....。

依頼を受けた2人は中国人からスーツケースを受け取り、イタリア・ミラノを経由し、電車でパリに向かう予定であったと言う。

マルペンサ空港では、この春既に4人の日本人が捕まっているのだ。マルペンサを甘く見るなよ!

大麻14キロと17キロが発見された彼らは、逮捕された。しかし、彼らは英語も話さず、日本語しか通じない。

前回は空港で働く、日本語ペラペーラの友人が通訳に呼び出されたらしいが(しかも4人中3人分)、今回の事件で通訳は地域の司祭だった、しかもGoogle翻訳機を通じて支援していると聞いたけれど、この件知ってる?と連絡をすると知らなかったそうだ。

いずれにしても、イタリアでも違法薬物に運搬は「知らなかった」だけでは自動的に無罪になるわけではなく、状況から故意または過失が判断される。

結局、この春先に逮捕された2人は、マリファナ所持で2年の刑に合意し、刑務所からは出所したものの、携帯電話も、お金も、身分証明書もいまだ所管当局の元にあると言うことで、帰国したくても出来ず、刑務所の司祭の家に身を寄せているのだと言う。

また、今回逮捕された2人も、麻薬密売の罪で刑務所に収監されているが、まもなく釈放されたとしても、上記者同様、行政手続きが迅速化されない限り、彼らはやはりしばらくミラノ(実際は郊外)に留まることになるのだろう。 

イタリアでは、麻薬の輸送・所持・密輸は刑法ではない。特別法だ。1975年大統領令309号(D.P.R. 309/1990)=麻薬取締法(Testo Unico sugli stupefacenti) 」で処罰される。D.P.R.(共和国大統領令)309/1990第73条第5項で定められる軽微な事案については、薬物の量が少なく、被告人の関与が限定的であり、組織的犯罪の構造が存在しない場合に該当し、6か月以上5年以下の拘禁刑および罰金刑が科される。

気の毒ではあるが、罪を犯してしまったことには変わりない。

なぜ日本ではこういうことが報道されないのだろう?この帰国中、逆に海外から日本に違法薬物を持ち込んだり、誘拐に関するテレビ番組を2回見ているのに...。 

 空港で「運び屋」として利用される行為は、国によっては、死刑や無期懲役などの極めて重い刑罰に科されるリスクがある非常に危険な行為。楽して大金得られる仕事なんてないのだよ。