最上のわざ 〜 その10 | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで33年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

「生」があれば「死」があるように、人には避けることのできない「死」を受け入れるからこそ、限られた「生」の一瞬を鮮烈に輝かせることができるのではないだろうか。
 
抗えない運命の中で、ただ流されるのではなく、どう歩むかを選ぶこと。その決断の連続が、自分だけの一生を意味あるものにして行く。
 

ところで、1970年前半ミラノカトリック日本人会設立時より、長きに渡り日本人会を支えて下さった方が帰天された。享年87歳。

 

その方は、PIME・ミラノ外国宣教会の"Madrine e Padrini del Seminario del PIME”(神学校の後援会)会員として、司祭職や宣教活動に向けて準備を進める神学生たちを、霊的・物質的に支えて来られた。

 

これからインドで叙階するため、首にかける布地を渡すストラの儀式後体調を崩され、病院へ搬送され、大動脈の問題で緊急手術を受けられた。

 

回復を祈ったが、天に召されてしまった。

 

一時的に回復された時、口に出された言葉が葬儀ミサのお説教の際紹介された。

 

Grazie  ありがとう

Difficile  難しい

C… 息子さんの名前

 

「皆、家に帰ってくるのを待ってるからね」と言われたのに対して「(帰ることは)difficile難しい、ということだったのだろうか。

 

「主の昇天」の日に倒られ、「聖霊降臨祭」で帰天。しかも葬儀の日はフィリッポ・ネーロの祝日であった。

 

ゲーテがフィリッポのことを「ユーモアのある聖人」と言ったように、彼の生涯は、喜びを他の人に分け与えた生涯であったそうだが、まさにMさんの様だ。

 

Mさんから受けた沢山の優しさを思いながら、今度は私たちがそれぞれの場で、誰かにその優しさを分け合っていく時、私たちがイエス様の愛を証するものの一人になることであろう。

 

Mさんの永遠の安息をお祈りします。