Giubileo 2025 ~ その5 聖年ローマ巡礼  | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

なんとかこの旅の目的であったヴァチカン市国の四大教会の聖なる扉を全てくぐることができ、また時間的問題もあったが、2つの教会でのミサにも与れた。

 

一般謁見の予約をとっていたが、まさかのまさかでパパ様が急病で入院されてしまい、毎晩21時よりサン・ピエトロ広場にてロザリオが行われた。その時間は止んでいたものの、日中は雨続きのローマであったので、広場に並んだ椅子はびしょぬれ。初日は立ったまま、翌日は拭いて座ってあずかった。

 

皆で心を合わせて祈った。また日本の信者の友達も、広場にいる私を思い出してくださったと聞いたが、共にパパ様の回復を祈った。

 

こちらは、サン・ジョヴァンニ・イン・ラテラーノ教会前通りを挟んだ広場にあるアッシジの聖フランシスコ像。聖フランシスコ没後700年を記念して建てられた像だと言う。

 

 

正面の聖堂の上の12弟子と向かい合っているのか、母なるラテラーノ聖堂を拝んでいるような姿が印象的。そして、聖フランシスコの頭上には鳩が留まっていた。

 

 

ところで、古代ローマ時代、この地にはラテラヌス家という名家の邸宅があったが、後に皇帝によって没収され、コンスタンティヌス帝の妃ファウスタの邸宅となったという。キリスト教を公認したコンスタンティヌス帝は、この地をキリスト教徒に寄進し、やがて教皇の居住地となる「ラテラノ宮殿」と呼ばれるようになる。

 

1309年、教皇庁がフランスのアヴィニョンへ移転(アヴィニョン捕囚)した後、大聖堂と宮殿は2度の火災で荒廃。1377年に教皇庁がローマへ戻っても、宮殿は修復されず、以降教皇はバチカンに居を移した。


ちなみに、日本の聖人であるイエズス会会士ペトロ岐部は、1620年11月15日にこのラテラノ教会で司祭叙階の秘跡を受けている。その後彼は、迫害の激化していた日本へ戻り殉教している。

 

現在聖人たちが立ち並ぶファサードは17年に完成。

 

こちらは、聖なる門。

 

 

 

 

この教会には今回2度足を運んだ。と言うのも、菊地枢機卿の名義教会を訪れた際、地下鉄C線の終点は、サン・ジョヴァンニであり、もうくたくたで必要以上に歩きたくなかったので、教会前からバスに乗って宿泊所に戻ろうとしたが、雨が降ってきたので、お御堂に30分ほど雨宿りで入り、座り足を休め、祈りを捧げたのであった。

 

ところで、今回の巡礼では、各教会でブックショップを覗き、記念品を見て回った。

 

購入はしなかったが、気になったオイル。「希望の聖年」オイルとあり、効果は鎮静作用と書かれてあった。28ユーロとかなりしたので購入せず。

 

 

 また教会へ行くたび、探すメダイ。

 

メダイ(Médaille フランス語)とはメダルのこと。身に付けることで神様が共にいてくださることを思い起こし、信仰を強める助けとなると言う。

 

この信心は「不思議のメダイ」と呼ばれるメダイがきっかけとなり、世界中に広まった。1830年、聖母マリアがフランス・パリの愛徳姉妹会の修道女カタリナ・ラブレのもとに現れ、人びとの救いについて重大な預言や願いを伝え、このメダイの作製を命じて作られたのが始まり。当時このメダイを身に付け、聖母マリアに取り次ぎを願った人びとにさまざまな奇跡が起こったと言われている。今でも多くの人がこの信心を大切にし、メダイを身に付けている。

 

今回はやはりパパ様と裏が「結び目を解く聖母マリア」。

 

 

パパ様が若かりし司祭の頃、ドイツで「結び目を解く聖母マリア」の絵を見て、大変感銘を受け、以来、「結び目を解く聖母マリア」への信心がとても深くなられたと言う。

 

結び目を解く聖母マリアの祈り|心のともしび

 

その絵は、聖母マリア様の右にいる天使が、沢山の結び目があるリボンを聖母に差し出し、聖母の手を通ると結び目が解かれていき、左にいる天使が、きれいになったリボンを受け取っているという絵。私たちの日々の生活の中でもつれた人間関係や複雑な問題が解決されないことを、絡まったリボンに例え、そのもつれたリボンの結び目を一つ一つマリア様が解いてくださる、即ち、もつれた問題を解決してくださるというのだ。

 

ちなみにこんなに集まったメダイ。

 

 

またメダイ付きパウチカードとロザリオケース。

 

 

 

 

こんなのばかり増えてどうするんだ?苦笑

 

聖年巡礼は人生に何回できるかどうかわからない。ましてや遠い国々にやって来られる方々は滞在日数も少なく、回れる場所は限られている。

 

私も今回二泊三日に滞在中、思い切り歩いた。(しかも雨が降ったり止んだり) そして、友人との約束が間に合わず、石畳で坂のある街を思い切り走って、挙げ句の果て迷子になり、目と鼻の先の距離をタクシーに乗ったが、渋滞に巻き込まれ、タクシーの運転手のお喋りに巻き込まれた。笑

 

ローマはいつ行ってもカオスだ!

 

続く 

 

今日の一句

観切れない 語り切れない ローマの魅力